同居人   作:春の雪舞い散る

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 ミックスダブルスゲーム開始…


八重、初めての大型連休…恋のミックスダブルスの始まり

 

 コイントスでアタシ達のサービスゲームで試合が始まった

 

 もちろんファーストサーブはアタシでツイストを踊ると警戒していた以上に鋭い変化を見せたアタシのサーブに手こずったミドリのリターンに力はなくヒエンが強烈なボレーを鮮やかに決めた

 

 セカンドサーブはファーストサーブと同じフォームから先程とは比べものにならない速度だけど男子のサーブも受けてきたミドリには然程の問題もない

 

 ハズがまたくの無変化に戸惑いを隠せずに甘いボールを返すと又してもヒエンのボレーの餌食に

 

 そしてサードサーブ…アタシのツイストに見惚れる結衣と何やら考え事を始めた陽乃さんが今正にとんでもないことを考えいるのを知るのはまた別の話

 

 セカンドサーブと同じ球速微妙な変化を見せた為ラケットのフレームに当たりレシーブミスでゲームアタシ達のポイント

 

 調子に乗ったアタシはうっかり叫ぶ

 

 「ファイナルターンっ!」

 

 ってね

 

 いや、何で?とか聞かないでほしい

 

 アタシ自身の疑問でもあるので答えられないから絶対に止めてほしい

 

 『ナニ叫んでんだよっ!』

 

 アタシ自身叫んでるアタシ自身にそう言いたかったんだからさ

 

 ファーストサーブ以上にキレのあるサーブにレシーブミスのミドリの返球をあっさりボレーで仕留める無慈悲なヒエン

 

 「ゲームウォンバイ八重、ヒエン1ー0」

 

 ファーストゲームの先取に成功を告げられ握手で悦び合うアタシとヒエン

 

 そして、それを見て悔しさが隠しきれない彩加と隠さないミドリ

 

 セカンドゲームサーバーはミドリでレシーバーはヒエンで体力面の不安を未だ解消できてないアタシには有り難い申し出

 

 そしてミドリのサーブもじっくり観察できる

 

 観察結果は女子としてはかなり早いけど未だスピン系は打てないみたいみたいだ

 

 彩加より小柄なヒエンはやはりループスイング取り入れていてしかもしっかり身に付いている

 

 そして手首の使い方ひとつで器用に方向を変えるアタシのボレーに翻弄される相手チームのサービスゲームを一方的に打ちのめして

 

 「ゲームウォンバイ八重、ヒエン2ー0」

 

 と、コールされ連取

 

 そしてコートチェンジと水分補給アタシはクーラーはクーラーバッグからストローホッパーを取り出してスポーツドリンクを飲みながら視線の先にある光景をボーっと眺めていた

 

 「先輩、戸塚先輩っ!先輩はナニを飲んでるんですか?」

 

 そう言って彩加にべったりと、くっついていたミドリが彩加の口から離れたボトルホッパーを掠め取ると小麦色の喉をこちらに見せ喉を鳴らす




 多分このゲームの話しは結構話は続くと思います

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