>4月20日(月)
今日はたるたるそーす、もといタルタロス体験させるから来いって真田先輩に呼ばれた。
そろそろ新しい装備が欲しいけど金がない。タルタロス内でお金拾えるといいなぁ。
>4月20日 影時間……タルタロス
タルタロスとは、影時間になると月光館学園が変形合体して、空高くそびえるシャドウの巣窟の塔になった姿のことだ。誰が最初にそんな名前で呼んだのかは知らんが、多分幾月理事長だと思う、あの人隠れ厨二なんだし。
テレッテが先輩風吹かせてた。奴は何故か5レベルスタートの「異能者」(クラス2つ)だし、向こうが確かに格上だったりするけど、ペルソナ使いって弱クラスじゃん。200X最強クラスこと剣士様に敬意を払えよと、ついつい日本刀を突き付けると、へいへいビビってやんの。
桐条先輩に怒られた。
そんなこんなで真田先輩によりリーダーがキタローに決められた。戦闘経験済みという理由なら俺もそうだが、ペルソナは使えないし前衛で【ヤマオロシ】するしか能がないので、緊急時にいくらか柔軟性のある能力を持つキタローの方がマシだと思う。問題は命令されようがされまいが俺は殴るしか出来ないってことだが。
メンバーが4人に決まったところで、エントランスの階段を登りタルタロス2階へ挑む。
迷宮となった2階を上がったところでふと後ろを見れば登ってきた階段が消滅することを知らない一同は驚くが、気を取り直して探索すると4体のシャドウに遭遇する。臆病のマーヤが4体。3人のペルソナ使いから【アギ】【アギ】【ガル】が飛び、弱点突いてサクッと瞬殺。俺も【ヤマオロシ】で1体を殴り倒し、1ターンで片付いた。
初めての戦闘だったがペルソナが無事使えたことに喜ぶ一同。だがゴールにはまだ遠いと桐条先輩の叱責が飛び、探索を再開。傷薬の入った宝箱を引き当てたりしながらまた新たなシャドウに遭遇する。魔術師アルカナのシャドウ風の、「手」の形をした独特な悪魔に見えるが、中身は妖精ジャックフロスト。氷結魔法【ブフ】が飛び【ラクカジャ】が張られるが、幸い氷結魔法を弱点とする者がこちらにいないこと、また相手の弱点である火炎魔法使いが多いことから難なく撃破した。あと、今回の戦闘でテレッテがマハブフの石をシャドウから発見していた。【宝探し】担当お前かよ!
拾った石はゆかりっちに持たせた。疾風……もとい衝撃以外の魔法攻撃手段はあった方が良いからね。
そのまま2階の探索を続けると上階への階段、およびタルタロスエントランスへ一方通行の小型ターミナルを発見したが、それ以上シャドウとの遭遇はなかった。今回はシャドウが何故だか少なかったようだが、練習には丁度良いと桐条先輩の指示でそのまま帰還した。
エントランスに戻ると、皆慣れないペルソナの連続使用だったからか疲れを訴える。タルタロスにはまだ奥があるけど、今日は慣れるだけで終わり。もう1戦くらいでレベルが上がったんだが、残念。
そういえば、エントランス周辺を探してみたけど、裏ダンジョンこと深層モナドは当然として、ベルベットルームの入り口も見当たらなかった。ワイルドのペルソナ使い限定でしか見えないのか、それとも悪魔使いなら誰でも見えるのだろうか……サマナーになってみなければ分からないな。
S.E.E.Sへのコミュポイントがたまり、絆のレベルが1になった。攻撃に使っても補正はちょっとだけしか増えないけど、万が一の時には絆の対象である仲間の【カバー】やHPMP回復、ダメージ軽減およびバッドステータス発生率減少に利用できるなど、ペルソナシリーズのコミュと違って戦闘に直接恩恵がある一方で、ペルソナ(悪魔)合体にボーナスを反映する場合はその悪魔と結んだ絆を使用しなければならないため、絆の対象を【カバー】する効果とは両立できない。
悪魔が使えない今は関係ないが!
>4月23日(木)
知らない先輩がクラスに押し寄せて、剣道部に勧誘された。真田先輩あたりが俺のことを噂したか。確かに暇してるけど運動はちょっと苦手…… シャドウ退治?あれは趣味だから別。
>4月24日(金)
第2回タルタロス攻略。今夜はチュートリアルでない、探索本番である。
確か、5階あたりに鳥型のボスがいたと思うのでそこを目指して攻略すると思う。でも鳥型悪魔って白兵武器に対する耐性持ちが多いんだよな……ちょっと対策考えよう。
交番で武器のラインナップを見ながら財布に相談したが、無理そう。しかもどのみちこのレベル帯だと市販の属性武器なんて売ってない。銃ならあるが、速の低い俺が使ってもな。
うーん、仕方ないから文字通り【気合い】でゴリ押しする。
>4月24日 影時間
タルタロス。……に入る前にキタローが何やら違うペルソナを入手したようだ。物理系の……え、幽鬼ガキ?【シャッフルタイム】でランダムに手に入れたのだろうが、随分とまた微妙なものを。
とりあえずそれ魔法全般弱点だから降魔するのやめとけって。
探索開始。
2階では臆病のマーヤとシャドウ・ピクシー2体ずつの混成部隊と戦闘に。前衛の臆病のマーヤを足の早いゆかりっち、キタローが魔法攻撃で倒し、前列にピクシーを引きずり出したところに俺が【ヤマオロシ】。残った1体は【ジオ】を放ってこようとするが失敗、隙が出来たところを皆でボコボコにし勝利。魔石をゲット。
ここで俺が6レベルにレベルアップ。特にスキルなどは増えず、火力が上がっただけ。
3階では正義のアルカナに属する、警察官の格好をした人型のシャドウ――中身は屍鬼ゾンビコップ、レベル8――が2体。平均レベル5前後のこの階層にしては早くもレベルが高めの強敵だ。敵シンボルが見えたなら赤シャドウだろうか。しかし屍鬼といえば火炎が弱点。キタローのオルフェウスとテレッテのヘルメスによる【アギ】で無事焼き払われる。
同階で再びシャドウに遭遇。運命のアルカナに属する、器物系のシャドウのようだが……物理攻撃が普通に通るので中身はマシン系の悪魔データじゃない。いまいちパッとしないまま倒してしまった。桐条先輩の【アナライズ】による解析だとレベルは低かったそうだが、Lv3の電霊メビウスかな?
4階。シャドウ・ジャックフロスト4体と遭遇。例によって【アギ】で焼き払う。低レベルだと流石に火炎弱点が多く、活躍の差が大きい。ゆかりっちはたびたび俺に【ディア】をかけてるので結構な消費をしているのもあり、MPの消費が激しい。
5階に到着した。この階層までワープ出来るターミナル・ポイントを起動し、試し乗りする。無事1階まで帰還できることを確認するが、やはり残りMPが厳しいということで今夜はタルタロスを撤退。ボス戦は次回に持ち越しだ。
>4月26日(日)
あなたのテレビに時価ネットタナカ。は関係ないんだけど、ちょっと聖典買ってきた。ただの本と侮ることなかれ、これを携えているだけで魔法防御力が下手な低レベル防具よりも上昇するのだ!
何と間違われたのか街でうさんくさい人に話しかけられた。いえ俺別に神とか信じてないんで……
今週のトリッシュの紹介は、ソウルハッカーズのペットショップの人だった。意外性もなく、なんつーか普通。