やはり俺がドキドキ!させられるのはまちがっている 作:トマト嫌い8マン
続きが書けない、時間がない
休みの朝に目が覚め、ゆっくりとした時間をゲームしながら過ごしていたところ、俺の携帯が連絡の通知を受け取った。ゲームを終え、携帯の画面を起動する。連絡用のアプリを起動し、連絡を確認する。
さてこの携帯、登録されている連絡先は本当に少ない。親父、お袋、小町、相田と菱川。ここまではいい。しかし四葉財閥のお嬢様の連絡先や、大人気アイドル剣崎真琴の連絡先が俺の携帯に入っているのは間違っている気しかしない。ちなみに一応マネージャーと執事のおじさんのも持っている。
そんな考えはさておき突然入ってきた連絡を確認する。差出人は菱川だった。
『ちゃんと集合時間に来るように。まこぴーもそこまで時間がないんだからね』
へいへいわかってますよ、とひとりごちる。了解と返事しておき、取り敢えず着替えて下に降りた。
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「およ、お兄ちゃん?着替えてるってことはどこかお出かけ?」
「おう」
下に降りるとなぜか俺のシャツを着用し、随分とだらしない格好で雑誌を読んでいる妹、小町がいた。というか、家の中とはいえ服装くらいはしっかりしなさい。外に出ないといけない時が来たらどうするの。
「またマナさんたち?」
「まぁそうだな」
相田が一度俺を連れて行くために家を訪ねた時に、小町は一度だけあったことがある。相田のカリスマのなせる技か、小町とすっかり仲良くなっていたな。その他のメンバーとは未だに面識がないが、俺から一応話は聞いているため、既にに知っている気持ちになっているようだ。もちろん剣崎のことは伏せているが。
「いい人だよねーマナさん。他の人たちもいい人っぽいし」
「そうだな」
「ありゃ、珍しくお兄ちゃんが素直だ」
「ばっかお前、俺とか超素直だろ。嫌なことははっきり嫌というし、めんどくさいことはやりたくないと宣言するし、感想とかも思ったことしか言わない」
「はいはい、そういうところが捻くれてるの。お兄ちゃんのそういうところも、小町は受け入れてるけど。あっ、今の小町的に超ポイント高い」
「はいはい、高い高い」
「テキトーだなー」
なんてアホなやり取りを続けるわけにもいかない。遅刻したらマジで菱川に怒られるんだろうな。
「取り敢えず行って来るわ」
「はいは〜い、行ってらっしゃ〜い。楽しんで来てねー。マナさんによろしくー」
「おう」
小町の声を背中に浴びながらドアを開けて外に出る。まっ、行きますか。
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待ち合わせ場所に着いて辺りを見渡す。一応時間前とはいえあいつらが先に来ててもおかしくは、ん?
「・・・ふぅ」
いた。一人いた。帽子をかぶり、赤い淵のメガネをかけていたが、間違いなさそうだな。取り敢えず相田たちはいないみたいだが、先に合流しておくか。
「よう」
「あ、おはよう」
軽く挨拶を交わすとあとは無言。やばい、何がやばいってこの空気がやばい。相手はアイドルだし、というかそもそも何を話したらいいかわからないから必然的に無言になってしまうが、流石にそれは気まずいというか配慮に欠けているのでは。一人で考えていると、近くのスクリーンから歌声が流れた。その中で歌っているのは今隣に立っている剣崎真琴本人だ。
「私この歌すきなんだよね」
「あたしも〜」
近くを通る女子の声が聞こえる。ちらりと横を見ると、困ったような嬉しいような表情をしていた。まぁ、こうして自分の歌を聞いてくれて、好きだと言ってくれる人がいるのはやっぱり嬉しいんだろうな。
「二人とも、お待たせ〜」
相田の声がして二人でその方向を向くと、やたらとキラキラとしてる相田の顔があった。本当にキラキラしてて、星が見える気までする。
「今日はお日柄もよく、桜は綺麗で、空は青くて、絶好の待ち合わせ日和だね!」
「ちょっとマナ、テンション高すぎて変よ、色々と」
「だってだって、あのまこぴーがここにいるんだよ!」
「落ち着け。色々おかしいのは本当だし、リアクションに困ってるぞ。なんなら俺まで困る」
「マナちゃんは、真琴さんとお友達になれたことが本当に嬉しいのですよ」
「えっ、えぇと」
剣崎が本格的に戸惑ってるな。変装用の眼鏡も若干ずれてるし。まぁわかる、その気持ちはよくわかる。まぁ俺もここまでではなかったが、秘密を共有するようになったあの後の相田はすごかったからな。
「まぁあれだ、慣れろ」
「えぇっ」
取り敢えず菱川が相田を落ち着けさせたようだし、そろそろ移動するか。あの謎の男、ソリティアという店へ。
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「ここね、あなたたちにラビーズを渡した人がいるのは」
「そうだよ」
暫くして、俺たちはソリティアの前に立っていた。トランプ王国の戦士プリキュア、その戦士の力の源であるラビーズを持っていた男がここにいる。
「名前は?」
「えっ、なんだっけ?」
「「さぁ?」」
「そういや聞きそびれてたな」
「はぁ〜」
溜息をつく剣崎。まぁ、よく考えたら名前も聞いてない相手から貰い物をしたわけだから、実際呆れられても仕方がないわけだが。危機感なさすぎだろ、俺たち。
「あのお兄さんなら、きっとトランプ王国や王女様のこと、何か知ってるよ」
「・・・そうね」
店の中に入ると、中には誰もいないようだった。あの金髪の胡散臭い男もだ。
「誰もいないみたいですわね」
「鍵もかけないで、この店大丈夫なのかしら?」
「ん?これって」
「何何八幡くん?わぁ、ラビーズがいっぱいある」
ちょっ、近いんだけど。台の上に置かれていたケースの中にはいくつかのラビーズが入っていた。それをよく見ようと思ったら相田がすぐ隣に来て覗き込んで来たのだ。あっ、なんかちょっといい匂いが、じゃなくて!
ささっと前を譲り店内を見渡すと、剣崎が何かを見ているようだった。近くまで行って見ると何か布が置かれたものがテーブルの上に乗せられていた。
「何か見つかったのか?」
「あ、これ」
剣崎が指を指すと同時にテーブルの上のものが揺れ、掛かっていた布が落ちた。そこにあったのは
「は?」
「えっ、これって」
「卵?」
上から俺、剣崎、相田の順である。いつの間にこっちに来ていたんですかね!相田さんや。
まぁ、忙しくてもなんとか投稿の時間は見つけられるだけマシか
続きはしますからね〜、終わらないよ、多分