思いつき次第追加します。
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『
『Code Name:Laura Bodewig』
それが私に付けられた名前だった。
軍の研究所。薄暗い実験室。
暗闇の中で静かに青く光る試験管の中で、私は造られた。
子宮の温もりを知らない私は、母親に抱かれた赤子の産声を出すことも無く、ただ戦いの為に造られ、育てられ、鍛えられた。
私は優秀だった。
訓練兵の中でも常に最高レベルを維持し続けた。
軍全体からの期待も厚かった。
─────しかし、それもISが発表されるまでの話だった。
ある時、ドイツ軍でもIS配備特殊部隊である
表向きはアラスカ条約に誓っておきながら、裏では平然とISを軍事利用する。それは暗黙の了解となっており、何処の国でも同じことだった。
IS適合性向上のため、直ちに私にも肉眼への移植手術が行われた。
麻酔が私の身体を蝕み始める。
『
瞼が重くなり視界が閉じていく最中、彼らの話し声が聞こえた気がした。
訳も分からない言葉だったが、心の何処かで私は記憶していた。
『
私の移植手術は、失敗に終わった。
移植された左目は不適合の影響で金色に変色し、右目の瞳は血のように赤く染まった。
私は力を制御することが出来ず、以降の訓練では全ての能力値において最低の成績を出し続け、『
そんな中、私はあの人に出会った。
ドイツ軍の教官として一年間在籍した彼女は、極めて有能な人物だった。
私は彼女の教えの下、着実に力を伸ばしていき、再び軍のトップへと返り咲いた。
そしていつしか私は、失敗作でありながらもシュヴァルツェ・ハーゼの隊長に任命された。
ある日、私は彼女に聞いた。
『どうしてそんなに強いのですか?』
『どうすれば、そこまで強くなれますか?』
私の言葉に、彼女は一言だけ答えた。
『私には、弟がいる』
何故。
何故貴女は、そのような優しい表情をされるのですか──────。
私の知っている貴女は、強く、凛々しく、優しさなど見せない人だ──────。
だから、憎かった。
彼女をそんな顔にさせる人物が。
彼女の強さの邪魔になる、その男が。
──────力が、欲しいか?
欲しい。
あの男は、彼女の側から消すべきだ。
──────哀れな黒。どこまでも堕ちる失敗作よ。
何とでも言え。
力が得られるのなら、こんな空っぽの私など、何から何までくれてやる。
力の為なら、人間としての矜持など捨てて、
だから、力を──────。
比類無き最強を、私に寄越せ!!
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