東方能開録(完結) 作:T-ruth
更新速度が上がるように頑張りますが、あまり期待しないでください。
「アナタが新しい
紅い目の少女の問に対して俺は・・・・・・
「いいえ、違います」
即座に否定した。
だって、オモチャにされたら、たまんないし。ここは、逃げる一択だ。
「では、俺はこれで──」
「逃がさないよ♪」
「ですよね〜」
逃げようとした俺を紅い目の少女は追いかけてきた。
ちょ!!速い!!
扉を蹴飛ばし階段を駆け上がる。
ふと、後ろをみると少女が手を突き出していた。
「きゅとして〜」
ぞくっと嫌な感じがした。生命の危険を感じ地面を全力で蹴る。
「どかーん!!」
少女が掛け声に合わせて手を握ると、さっきまで俺が立っていた場所の床が粉砕した。床だった物が周りに飛び散る。
なに!なに?なに!!なに!?
床が消し飛んだんだけど!!危なっ!!殺す気満々じゃん!!
天童拓也、死にたくなければ、とにかく逃げろ!!
後ろからは少女が笑いながら弾幕を放っていた。
「アハハハハハ!!凄い凄い!!こんなに壊れないオモチャなんて初めて!!これならいっぱい壊せるね♪」
「だから、俺はオモチャじゃな〜い!!」
「アハハハハハハハ!!」
「はい、無視ですか!!」
全然、話を聞いてくれない。
こうなりゃ反撃だ!!
「
影から村正抜き取り振るう。それの攻撃はひょいと躱される。
くっそ!!速い、当たらない。
「アハハハハハ!!急に速くなった、凄い凄い♪」
相変わらず少女は笑っている。見てくれは可愛いけどそれは恐怖でしかない。
「禁忌[レーヴァテイン]」
彼女の手には黒色のぐにゃりと曲がった物があり、それは次の瞬間激しく燃え火焰の剣になった。
「そ〜れ〜♪壊れちゃえ♪」
「っつ!熱っ!!」
火焰の剣が腕を掠り傷みが走る。アレをまともに受けたら炭も残らないな・・・・・・
はぁはぁ。ヤバい、追いつかれそうだな・・・ん?
視界の先にメイド服の女の人が壁にもたれ掛かっていた。このままいくと確実に巻き込まれる。こうなったら・・・
「
スピードに特化させ距離を開ける。そのままメイド服の女の人に向かっていく。
メイドさんに近付いてからお姫様抱っこで拾い上げ、また走り出す。
「なっ!?貴方は何よ!!」
「説明は後で、今はあれから逃げないと!!」
「あれって──妹様!?」
どうやらあの女の子と知り合いのようだ。にしてもこのメイドさんボロボロだな・・・どうしたんだろ?
「とりあえず一旦逃げ切りたい。あんたここのメイドだろ?道案内頼む!!このままじゃ二人揃ってお陀仏だ」
「・・・・・わかったわ」
「俺は天童拓也。あんたは?」
「十六夜咲夜よ」
途中で拾ったメイドさん、十六夜咲夜との逃走が始まった。