東方能開録(完結)

第七十四話 岩雨異変、解決

「ふん!!」

「うぉっとぉ」

何故こんな事になったのだろうか

確か西行妖を封印して目を覚ましたらこの状況、ということは封印が解かれたということだろうか？西行妖はどこ行った？

「逃げてばかりでは終わらんぞ」

「わかってるよ

基礎能力(パラメータ)アップ（攻(アタック)）（速(スピード)）Level4」

灰色の男は、炎、水、雷、雪、風様々な攻撃を次々と放ってくる

その形は蛇だったり亀だったり蜥蜴だったり爬虫類の形をしていた

それをスピードを上げてかわしていく

「おーい、神様

さっさと終わらせなさいよ、神社がボロボロになるじゃない」

巫女の子が遠くから声をあげてくる

何あの子めっちゃわがまま、俺の中の巫女のイメージ崩れるからやめて!!

「あーやればいいんだろ!!やれば!!

鈴符[降り注ぐ刃(レイン･ナイフ)]!!」

大量の刃物を設置し投下する

「ぬぅ!!」

灰色の男は風を上に向けて放ちナイフを弾いてくる

俺は、灰色の男の意識が上空のナイフに向いている間に背後に回り込む

「鈴符[鉄拳制裁]!!」

鉄の拳が灰色の男の頬に直撃し吹き飛ばす

灰色の男は、地面を転がり蔵の残骸のなかに突っ込んでいった

．．．．どうだ？やったか？

そんな期待を裏切り灰色の男はゆらりと立ち上がった

しかし、灰色の男は口から血を吐き出し、頬のあたりの鱗が剥がれ落ち赤い肉が見えていた

「げっほげっほ」

あれ？もしかしてこいつ防御力めっちゃくちゃ弱い？

もう一発叩き込んでおくか

「おらっ!!」

「がぁ!!」

灰色の男を速度はダメージを負ったせいか格段とスピードが落ちており簡単に鉄の拳が男の腹に刺さり、口から血を吐き出す

流石に危険を感じたのか男は距離を取る

「ここまで追い込まれるとはな」

いや、アンタの防御力低すぎなだけだよ

「もう止めないか？もうあんたの体が持たないぞ」

「辞めるわけにはいかんのだ、たとえこの身が朽ちようとも!!」

灰色の男の目には今まで無かった闘志のようなものが感じられた

「そうか．．．．．なら、全力で相手させてもらうぜ!!」

「天災[天変地異]!!」

灰色の男は宙に浮かび次々と天災を繰り出す

雪崩の蜥蜴、津波の蛇、竜巻の鰐、土砂崩れの亀、落雷のイグアナ、隕石の龍が俺をめがけて飛んでくるが

「しゃくらせぇ!!

変更(チェンジ)（破壊(デストロイ)）」

拳一つで打ち破った

「なっ!?」

「相手が悪かったな、これで終わりだっ!!」

灰色の男にもう一撃いれるとピクリとも動かなくなり、空から降り注いでいた隕石の雨は止んだのであった