東方能開録(完結)   作:T-ruth

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今回は精神の中にいた妖怪の女の子の話です


第五十八話 昔の話

むか~し、むか~しある所に一人の女の子がいました

 

女の子は妖怪でした

 

女の子はとても寂しがりでした、なのでよく人里へ降りていっていました

 

しかし、女の子に近寄ってくれる人は誰もいませんでした

 

当然です、女の子は妖怪、人里の人々が恐れるのも無理はありませんでした

 

人里では、女の子に近づかないように掟が定められました

 

ある時、一人の男の子が掟を破って女の子と仲良くしてくれました

 

女の子は、掟があることなんて知りませんでした

 

寂しかった女の子は、とても嬉しかった

 

初めてできた、友達だから

 

男の子は色んなことを話してくれた

 

他の友達のことや、美味しい食べ物のこと、寺小屋で習った勉強や歌のこと、女の子はとても嬉しかった、そして女の子はその男の子に恋をした

 

ある日のこと、いつもどおり約束の場所で女の子は、男の子を待っていた

 

しかし、いつまで経っても男の子は現れなかった

 

女の子は、男の子を心配して人里へこっそり降りた

 

茂みの中から人里の様子を伺うと、人が集まっていた

 

その中心には、男の子がいた

 

女の子は、男の子の姿を見て安心した

 

しかし、それは一瞬で絶望へと変わった

 

男の子が殺されたからである

 

男の子は掟を破った事で殺されてしまったのです

 

女の子は、怒りました

 

その人里の人々を次から次へと殺していきました

 

愛す人を殺されて怒ってくる人もいました

 

怒りたいのは、女の子の方でした

 

愛す人を殺されて悲しむ人もいました

 

悲しいのは、女の子も一緒でした

 

その人里には、生きている人は居なくなりました

 

里の真ん中で、女の子は男の子を抱きしめて泣きました

 

そのあと女の子は、男の子のお墓お作りました

 

二人でよく遊んだ、小高い丘に作りました

 

 

 

 

 

何年か経ちました

 

女の子は、人ではなく妖怪に寄り添おうと考えました

 

しかし、ほかの妖怪は会った瞬間女の子を喰らおうと襲ってくる物ばかりでした

 

ある時、妖怪に襲われ怪我をおって動けないでいた時がありました

 

その時、人間の女の子が助けとくれました

 

妖怪の女の子は、嬉しかったと同時に怖かったまた自分のせいで誰かが死んでしまうのは

 

人間の女の子は、妖怪よ女の子に寄り添ってくれた

 

妖怪の女の子は、人間の女の子を突き放そうとした

 

妖怪の女の子は、突き放す理由を伝えた、すると人間の女の子は、ずっとそばにいると言ってくれた

 

妖怪の女の子は、嬉しかった

 

ただ、それだけだった

 

ある日のこと、人間の女の子に連れられて妖怪の女の子は、景色がいいと言う崖に連れられていた

 

妖怪の女の子が崖の下を見ていると、誰かに突き落とされた

 

人間の女の子だった

 

その後ろには、大人の人間がたくさんいた

 

妖怪の女の子は、ハメられたのだった

 

妖怪の女の子には、人間の女の子の顔がひどく恐ろしく歪んだ笑顔に見えた

 

どうして?妖怪の女の子はただそう思い続けた

 

そして妖怪の女の子は死んでしまった

 


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