ぼっちな武偵   作:キリメ

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テスト終わったし、春休み暇だ...
BF1の命中率がひどい。fps初めてとはいえ、なかなかこたえます


25.恋も戦も宣戦会議!

「遠山、間宮を連れて逃げろッ!30秒は縛る!」

 

ジャンヌのその言葉が戦いの合図になった。

 

同時に俺に向かって矢が飛んでくる。クイックドローでとった矢を永琳が放ったのだ。

 

「おいおい、いきなりかよ」

 

昔レキに聞いた話では、永琳の放つ矢は他の矢とは違うらしい。だが藍幇で成分分析をした結果では他と大差なかった。このことから藍幇の出した推論が...

 

璃璃の力

 

藍幇には如意棒という緋緋色金の力を利用した必殺必中のレーザーがある。おそらくこれはその璃璃色金版。レーザーとちがい実体はあるが圧倒的な貫通力とその速度は健在で防ぐことはほぼ不可能と言われている。

 

それこそ相手の気を常に観察しておかないと、何もわからず死ぬだろう。

 

俺の場合、眼があるからタイミングを予測しやすい。そして永琳が放った矢の軌道必要最小限の動きで躱し、距離を詰める。周りでもカツェやメーヤがドンパチやってるし少しぐらいなら俺も暴れていいだろ。

 

...ドルルルル......

 

永琳から距離をとり音のする方角を向く。永琳もそして他の連中も次々と南に向き始めた。

 

その数秒後、...ドルルルル...という小型モーターボートのエンジン音が聞こえてくる。

 

ごつん!

 

おそらく空き地島に衝突...接舷した音に続き──しばらくして──ツインテールのシルエットが浮かび上がる。

 

「SSRに網を張らせといて正解だったわ。私の目の届くところに出てくるとはね。その勇気だけは認めてあげるッ!イ・ウーの残党!セットで逮捕よ!」

 

もしかしなくてもアリアだ。

 

「ア、アリア先輩!?」

 

「アリア!今はマズイ!ここには...!」

 

キンジの制止を無視して発砲したアリアは一応無所属のLOOを早速無力化する。

 

もはや誰にも止められない。となると一度この場から身を隠すのが正解か。幸いアリアの登場で俺への視線は一瞬とぎれたから簡単に気配を隠せる。

 

 

しばらく成り行きを見守ると......

 

ヒルダがアリアに噛みつき、少ししてアリアが緋色に発光し始めた。おそらくあれはパトラ戦で見せたのと同じ現象なのだろうが見るのは初めてだ。そしてあれが解放されたらおそらく───誰にも止められない。

 

「ヒルダめ。お主、『殻金七星』破りまで識っておったか」

 

「光栄に思いなさい。史上初よ。殻分裂(かくぶんれつ)を人類が目にするのは」

 

キンジがアリアを支え、間宮が声をかけている。だがそれ以外の者は俺を含めて距離をとっている。

 

「遠山の。そのままアリアを動かさぬようにしろ。メーヤ!お主も一つ戻せ!」

 

そして、その時はきた。

 

緋色の光がさらに強くなり───ぱっ!

 

アリアを中心に七つの緋色の光球が四方八方に飛び散った。

 

その一つを俺は武器で包み込むようにして受けた。バチッバチッと反発する音が起きたが、すぐに弱まり小さな結晶になった。

 

「その殻、みんなにもあげるわ。『眷属』についたご褒美よ。それにこれ、お父様のカタキ共への嫌がらせだから。私一人で持つより、いやらしくていいでしょう?」

 

見渡したところ、殻金を持っているのはヒルダ、ハビ、玉藻、カツェ、永琳、ジャンヌ、俺の七人か。パトラは...永琳の矢を受けたのか毒が回ったように苦しそうだ。ここで俺を狙わなかったあたり、確実に殻金を一つ確保しにきたな。パトラが弱いとかそういうのじゃなくて、あの中じゃ一番隙があったからだ。殻金は『師団』3つ、『眷属』4つ。戦力とは一切関係がないが『師団』側からすると何としても取り返さないといけない状況になったわけだ。

 

殻金を手にしたハビ、カツェはもう用はないとばかりに姿を眩ました。

 

「おいパトラ、帰るなら今のうちだぞ」

 

「くっ、わかっておる。じゃが諸葛、藍幇には鍵の件がある。それは後で妾にも詳しく見せるのじゃぞ」

 

そういうと砂嵐と共に消えていく。

 

「お前も帰るの?」

 

「そうだな。手土産もあることだし、藍幇城に戻って分析に回すわ」

 

「ふぅーん。じゃあ、私も今夜はこれぐらいにしておくわ。せっかくだしこれから飲みに行かない?」

 

「やだよ、お前が飲むのって辛口だもん。俺の口には合わねーよ」

 

「そう、じゃあまた今度そっちに行くわ」

 

「はいはい、お好きにどうぞ」

 

ヒルダが影の中に沈みながらそんなことを話してくる。それに適当に返事をしながら俺も煙幕を盾にその場を離れた。

 

 

 

 

───────

 

 

場所は変わって女子寮、レキの部屋。その何もない殺風景な部屋に二人の少女が向かい合っている。一人はレキ。そして向かいの相手は──理子だ。

 

同じバスカービルのメンバーになったはずの二人だが、その雰囲気は決して仲のいいものではない。それはまるで互いに相手の胸の内を探ろうとする心理戦のようだ。

 

その緊張を破ったのは空気を読み、空気を壊す少女──理子

 

「そういえば今日は宣戦会議だったねー。はーくんと同じ方になれるかなー?」

 

「どうでしょう。私の予想では対立するかと。あくまで勘ですが」

 

白々しい問いかけにノータイムで返すレキ

 

「勘ねー。そっかー勘かー...なわけねーだろが。ウルスと藍幇の同盟がなくなり元の対立関係になった今、組めるわけねーだろうが」

 

「わかっているのなら聞かないでください」

 

「あーそう。じゃあ一つはーくんを失望させたくせになんでまだつきまとうわけ?あの時のはーくんの気持ち、わからないわけないよね?」

 

「もちろん...分かっています」

 

信じていた人に裏切られた驚き、悲しみ、怒り。そして何より理想を押し付けていた自分への嫌悪。

 

「理子も正直こんなこと嫌な女みたいでいいたくないけど。はーくんはレキが風から独立しようとしているのを喜んでたよ。それと同時にこれでいいのかって悩んでる面もあった。自分がレキにエゴで押し付けてるんじゃないかって」

 

「...」

 

「でも理子はそうは思わない。はーくんはいつだって理子を4世としてじゃなく理子として見てくれた」

 

「...理子さんの自分らしさ、とはなんですか」

 

「理子はリュパン一族に生まれたことを誇りに思うし、私も怪盗として名をあげたい。でもそれはリュパンの血筋とか関係なく理子として認められたいの」

 

「はい」

 

「だから理子が卑怯と思うことは絶対にしない。それは奇襲とか遠隔操作とか相手を騙す事とかそういうのとは違う。倒したい相手、超えたい相手が万全の状態じゃないのに奪うのが卑怯だと思うの。だからもう一度聞くよ、なぜ八幡にまだつきまとう?これはレキをライバルと認めたから聞くの。今のレキはどっちつかず、万全の状態とはいえない。もし手を引くのならそれでよし、だがもし、抵抗するのなら...全力で全てを盗ってあげる」

 

「...『組織に属する人間として命令に従うことを否定はしない。だがそれに疑問を持たず反抗心がなければ、ただの人形となんら変わらない』。八幡は昔こんなことを言っていました。私は今まで命令は絶対と育てられてきたため最初は意味がわかりませんでした。でも話しているうちに八幡のことが分かってきて、自分の意思を持って行動していくようになりました」

 

「ふんふん、それで?」

 

「私が決めたことは...八幡の影響は確かにあったと思います。私にとっては八幡はきっかけであり、モデルでしたから」

 

「うーん、確かにってどういうこと?はーくんになんか言われたの?」

 

「はい、少し前に」

 

「そっか...まぁいいや、それで正確には何を決めたの?」

 

「一つは私の意思を持って行動すること、そしてもう一つは絶対に死のうとしないこと、です」

 

「自死のほうは聞いたことあったけどなるほどねぇ...」

 

「あの時の私は私ではありませんでしたが、私でもありました」

 

「ごめん、抽象的すぎてわかんない」

 

「どちらにせよ、理子さんのいう通り八幡を裏切ったのは事実です。そして傷つけたことも分かっています」

 

「エゴの押し付け...そう捉えててもおかしくないよねぇ。普段は人のせいにするくせに、誰かを守る時は全部自分のせいにしちゃう。自分が声をあげることによって、自分にヘイトを集める。そこがはーくんらしさでもあるんだけどねー」

 

「それは...分かっています」

 

「じゃあなんではーくんに会いに行かないの?」

 

「一度行った...時に...」

 

「なに、別れ話でもされた?それで引き下がったの?」

 

「...私は、八幡やキンジさんに依存してるんでしょうか」

 

「は?」

 

「私はそうは思いません。私は八幡をモデルにしてはいますが依存ではないと思います。キンジさんは特になにもありません」

 

「よくわかんないけどはーくんがそんなこと言った...んだ。まっどっちでもいいでしょ、レキが思うことが正解、でしょ?」

 

「私が...正解」

 

「そう、レキがそう思うのならレキにとってはそれが正しい。そうやってはーくんと違う意見を出せるってことは依存してるだけじゃないんじゃない?」

 

「...」

 

「よし、じゃあ長くなったけど、結局どうするの?」

 

「...理子さん、ありがとうございます。私はもう迷わない。たとえ敵同士になろうとも私は私らしく生きる。そして八幡の子供を産む」

 

「そっか。じゃあこれからは本当のライバルだね。理子もはーくんが好きだし、譲らないよ」

 

「はい」

 

「それとその硬い口調やめない?せっかく友達になったんだから軽くいこうよ〜」

 

「...うるせー、です。みたいな感じですか?妹の真似ですが」

 

「グハッ!?い、いいよ。なんかすごく萌える!」

 

「やっぱりやめます。真似は良くないみたいなので」

 

「うーん、まっいっか!これからよろしくねーレキュ!」ダキッ

 

「......あつくるしい......」

 

 

恋の宣戦会議も終わり、極東戦役がいま、始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────

 

おまけ

 

いろは「あれ?私参加してないんですけどー」

 

留美「私も」

 

陽乃「お姉さんを差し置いて勝手に始めるなんてひどいなー」

 

小町「そうですよ!だいたいお義兄ちゃんは小町エンドって決まってるんですよ!」

 

「「「は?」」」

 

小「ひっ!みなさん怖いですよ。それに全員武器を向けないで。小町だけ非武装なんですから」

 

陽「まぁ私たちにもまだ出番はあると思うし...ねぇ?」

 

い「でも正直学年の違う私たちじゃ出番なんてほとんどないですよね」

 

川崎「は?喧嘩売ってんの。私なんて服作って終わりだよ?別にいいけどさ...」

 

留「ねぇ」

 

川「ん?なに」

 

留「腐り目愛好会って何?」

 

川「うっ、そ、それは」

 

い「あっそれ私も知りたいです。完全会員制でセキュリティかペンタゴン並みだって聞きました!」

 

川「一年が調子乗るなよ?いうわけないでしょ」

 

い「ぐ、いいんですか。そんなこと言って」

 

川「何?」

 

い「先輩のアミカである私しか持ってない極秘写真とかあるんですけど」

 

川「後でここに連絡しな」ピラッ

 

陽「ちょっとまった!それ、私にも頂戴!お金ならいくらでもあるから!」

 

留「私も八幡の写真ならいっぱいある。交換して」

 

ガヤガヤガヤガヤ

 

 

 

 

 

 




小「えー、そんなわけで色々あるわけですがこの中でもう一度出て欲しいキャラを募集したいと思います!今後のストーリー上、番外編や過去編に登場することになるかもしれませんが!是非アンケートでコメントしてください!」

アリスベル「私でもいいんですよ」

「「「「「...誰?」」」」」



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