ぼっちな武偵   作:キリメ

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はい、修学旅行編もこれで終わり。
次回からはいよいよ極東戦役です。
今作もネタやオマージュが入っているので見つけたら苦笑いしてくれて結構です。

今回から原作を緋弾のアリアに変更しています。

センター試験を受けた方お疲れ様です。
受験戦争も残り一ヶ月、頑張ってください!


22.蕾姫

WZ-19

 

のちに中国が日本のOH-1、通称ニンジャを超越したと言った武装偵察ヘリ

 

俺たちはその試作機にのって新幹線を追いかけている。この作戦の一番の目的はキンジたちの回収ではなく他国でのヘリの運用実験だ。索敵に引っかからないようステルス性能を向上させ光学迷彩も搭載している。一方で武装は最低限のものだ。防衛ラインを突破することを目的にしてるから当然といえば当然だが

 

そして最高速度は280km。車外の二人を回収する予定速度が260kmだからキンジとアリアを回収する余裕もある。捕まえることが出来たらだけど。しかも理子との約束の手前二人には組んでもらわないといけないからな。あの二人でどっちも捕まえるってのは難易度lunaticかそれ以上かだな

 

「そろそろ目標地点だ。ミッションプランB3で作戦を開始する」

 

「「了解」」

 

 

「あれか」

 

「後方より敵機接近」

 

「なに!?」

 

「機体照合...OH-1ニンジャです」

 

「そんな...助手席にいるのは...レキ?」

 

「おい狙姉、レキだって?」

 

「ミサイルきます!」

 

「撃つ」

 

ドドドド

 

「このままだとジリ貧だ。確かこの先にトンネルがあるはずだからそこで狙姉は降りて二人を援護、ハロは機体制御を頼む。俺があのヘリを撃つ」

 

「ハチマン、なんのために!」

 

「おそらくレキはニュースか何かでキンジの状況を知り援護するために来たんだろう。だとすればこのままヘリに乗ってるとは考えにくい。その時こちらからも援護が欲しい。かと言って俺はいけないからな。それとこれ」

 

「エアブースター?...了解」

 

理解が早くて助かる。少しでもレキより早く有利な場所を取るために機動力は欠かせないからな

 

「まもなくトンネルです。3.2.1...」

 

強力なGに耐える。相手も同じように急旋回してお互いに向き合う形となる。助手席にレキは...いないな。ここからはヘリ同士の対決ということか。

 

「悪いが俺は狙い撃てないからな。圧倒させてもらう」

 

お互いに運転席にしか人がいないと判断し相手の射線に入らないよう回避行動をとる。近くに障害物などないためロックオンされたらおしまいだ。

 

だが残念。こっちにはハロという自動運転機能がある。つまり横から複座で撃てる。

 

あばばばばば

 

あばばばばば

 

ヘリを撃墜。パイロットはパラシュートで脱出したがそれを撃つほど人を殺したいわけでもない。戦争でもないしな。

 

機体を反転し新幹線の方へ向かう。ここから追いつくことは無理そうだが脱出の手段は持っているから焦ることもないだろう。

 

「ん?ロックオンされてますよ?」

 

「そんなわけないだろ。ここにいるやつなんてさっきのヘリのパイロットぐら...」

 

慌てて後ろを振り向くとパラシュートで降下しているパイロットがRPGを構えている。

 

ドカン!

 

「メーデーメーデー此方ハロ被弾したー」

 

「損害軽微な。まあこれじゃ速度も出ないし撤退するぞ」

 

「疲れたんで操縦変わってくださいよ」

 

「絶対嘘だろ」

 

 

 

 

 

 

作戦は失敗した。日本政府は金を出すのを拒否し新幹線は爆弾を解除され停止した。三人は捕まりこれから連行される。

 

そんな中で今回の成果を上げるならヘリの運用実験データ、三人のストレス発散及びお灸を据える。そしてレキの解放だ。理子から聞いた話だがキンジがレキの風の支配を解いたとかなんとか。それと同時にココについてもいろいろ言われたがそこは聞き流すに限る。

 

二度も風の命令を拒んだレキをウルスがどう捉えるか、今回俺は関わってないからえーりんに殺されたりしないと思うけど...

 

「それでなんでここにいるんだ」

 

ここは都内のとあるビルの屋上。曹操たちが連行されるルートでおそらく後30分もすれば通るだろう。最後の締めとしてあいつらを解放してやる必要があったのだが

 

「どうしても言いたいことがあって」

 

誰も来るはずのない場所に突如現れた少女

 

「今回の一件、すみませんでした」

 

「なぜお前が謝る?襲ったのはこっち側でそもそもこうなった原因は俺だ」

 

「私はあなたを裏切った」

 

「お前に意思はなかった」

 

「今はあります」

 

「その意思は他者に依存している」

 

「...」

 

「昔は俺、今はキンジに」

 

「...違う」

 

「いや、お前は今も昔も誰かの意思に依存している。自分の意思なんてない。だから風に従う、操られる、いいようにされる」

 

「違う」

 

「違わない。お前は自分の感情ってやつを本当の意味で知らない。だから表に出ないし出せない」

 

「違う...私は...」

 

「だがそれは今のままの場合だ」

 

「え」

 

「幸いお前の周りにはキンジを中心として変わった奴が多い。あいつらと一緒にいれば何か変わるかもしれない」

 

「...」

 

「もし行くとしても俺が言ったからっていうのでは何も変わらない。一度自分の中だけで考えてみろよ。ヘッドホンを外して何も聞こえない世界で」

 

「私は───」

 

 

 

 

風が止みあいつの姿がきえる

 

理子がいってた話では風の声はもう聞こえないって言っていたが見た瞬間に分かった。何も変わっていないと

 

一度は目を逸らした行為は対象が変わることで逸らすことのできない事実となった

 

「だからさよならだ───」

 

 

 

「───蕾姫」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よし、気持ちを切り替えて行くか

 

護送車にいる人数は運転手を含めて12名。難易度はnormalだな。

 

ということで先行ボム

 

護送車両3台のうち先頭車がマンホールを通過した瞬間爆発する。同時にビルから降下しC4を中央の車の天井に貼り付け爆破、中にいる三人が出れるようにする。あとは銃で後ろの車両にいた四人を撃てばお終い。

 

easyでもよかったな

 

「んもー遅い!遅いよハチマン」

 

「まぁ捕まったのはこっちだから文句も言えないけどね」

 

「ハチマン手伝って、バランスが取れない」

 

「うるせーぞ、まだ作戦中だ。気を抜くな」

 

「家に帰るまでが遠足ですって感じ?」

 

「豚箱にぶち込むぞ?」

 

「冗談が通じねーな」

 

「ほれ、行くぞ」

 

「ま...まて」

 

「ん」

 

「あれーハチマン、こいつ生きてるよ。殺る?殺る?」

 

「ほっといても死ぬだろうが。俺は帰って休みたいんだよ」

 

「帰ったらご飯の準備があるからハチマンは休めない」

 

「ふっ、甘いな。行く前に冷凍しておいた料理があるから作らなくてもいいんだよ」

 

「さすが専業主婦」

 

「それと俺はこれから行くとこあるから」

 

「マジ?」

 

「後始末って奴だ。ほれじゃあな」

 

「次本国に戻ってくるのはいつぐらい?」

 

「意外と早いと思うぞ。まあ詳しいことは諸葛に聞いてくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日は変わって...

 

 

「ということで後処理の方は任せますよ...」

 

「陽乃さん」

 

「本気で言ってる?新幹線ジャックと犯人逮捕時の証拠データ全て削除って...規模が大きすぎるでしょ」

 

「約束は約束ですよ。それに証拠なんてほとんどないでしょうし。見つかったらもみ消してくれればいいんで」

 

「簡単に言ってくれるわね」

 

「それと例の依頼、もうすぐ始めるんでその時もよろしくお願いしますよ」

 

「そっちもあるのよねー。はぁ頭が痛いわ」

 

 

 

 

 




みなさんがどう思っているかわからないのでできるだけ感想、評価お願いします。
なんでもいいので

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