そんなこともあり遅れましたが投稿します
UA50,000超えました!ありがとうございます
8月31日、どこの世界でも憂鬱であるだろうこの日
人生のベスト10に入る勢いでピンチを迎える者もいる...
あー明日から学校かー嫌だなー。あんまり夏休みって感じしなかったけど。ん、メール?
『件名 緊急 未提出課題について』
未提出課題?そんなのあったっけ...
嫌な予感をしながらしばらく触っていなかった報告書類を物色する
その中から見つかったのは今日締め切りのレポートだった
テーマは武偵憲章9条について
配られたのが一ヶ月前だったからすっかり忘れてた。まずい、せっかく単位を取ったのにこれじゃまた落としてしまう!八幡に見せてもらいたいが今は出かけてるしな...
やるしかないのか...
ガチャ
ん?八幡が帰って来たのか?
ガチャガチャ
いや、この感じは...
ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガス!
...
......
.........
ピンポン!ピンポン!ピンポン!ピンポン!
まずい、アリアだ。出たら絶対邪魔されるだろうが出なかったら人生が終わりそうだ。つまり俺に選択肢はない
慌ててドアを開ける。ドアが凹んでいる。アリアの馬鹿力やば過ぎだろ。いつもそんな奴の相手をしている俺にノーベル平和賞ぐらいくれてもいいんじゃないだろうか?
アリア「遅い!あたしがきたら鍵は開けておく事!でないと風穴!それとキンジ、なんで電話でないのよ」
キンジ「はぁ?電話...?」
そんなもん来てないぞ、と言おうとしてやめる。今充電中でここにないから否定できなかったのだ
「あー、悪い。見てなかった。すまない」
「どうせキンジのことだから夏休み中補修してたんでしょ。最後ぐらい一緒に遊んでもいいかなって思ってたのに...この...バカキンジ!!」
「わ、悪かった悪かったって。だから怒るな、頼むから」
「ふぅ、まぁいいわ。そういうわけで行くわよ」
「いや、そのだな。なんという
か...」
「なによ文句あるの?」
「実はまだ課題が残ってたといいますか...」
「はぁ?ほんっとバカなの?まだ終わってないなんて。それで?それがわたしと遊ばない理由になるの?わたしが来たんだからさっさと行くわよ!」
「いや、だから「風穴」...わかったよ」
「そう?ならいいわ」
全くどうしてこんなことに...まぁアリアの機嫌が戻ったみたいだしいいか
アリアが制服できたため、休日にも関わらず制服に袖を通し、一応銃なども持って行く
「それで何処に行くんだ?」
「ゲーセンよ」
「ゲーセンってあそこか?」
「そう、そこよ」
「なんでまた」
「いいから行くわよ!」
バスに乗ってついた場所は、アリアと一度だけきたゲーセンだ。あの頃はまだアリアの事を全然知らなくて、ただの変な奴としか思ってなかったんだよな
「それで、何するんだ?」
「しらないわ。ここに来るの2回目だから」
「はぁ、とりあえず中に入るか」
「そうね」
前回来た時は店先のUFOキャッチャーしかしてなかったから他のゲームを知らないのか
「何これ?太鼓?」
「ああ、これは太鼓の達人だ」
「へぇ〜、さすが日本ね。ゲームでも太鼓を打つのね」
「やってみるか」
説明するほどのルールはないが、基本的なことだけ教える
ちょうど隣の台でやってる人がいたので簡単に理解したようだ
コインを二枚入れ曲と難易度を選ぶ
「ねぇキンジ、オニがないんだけどどういうこと?」
確か隣の人はオニだったな
難しいのところでカッを右に10回叩きオニをだす。曲はScarlet Ballet。最近のお気に入りの曲だ
「キンジ、負けても文句なしよ」
「アリアこそ負け惜しみするなよ」
それなりにやっている俺に対して初めてプレイするアリアのスコアはほぼ同じだった。アリアの驚異的な動体視力を見せつけられ、少し自信をなくしつつも次のゲームを探す
音ゲーや格ゲーをいくつか周るとそれなりに時間が経った。すでに時計は5時を回っている
どうでもいいけどゲーセンで空いてると効率よく遊べるけど浪費がすごいよな。ただでさえ金欠なのに...来月はもう少し依頼とるか。単位ばっか取っても腹は膨れないし。そもそも単位が取れてないのが悪いんだけどな
「ふぅ、流石に満足したわ。最後にあれやるわよ!」
そう言って指差した先にあったのは───男子禁制のプリクラだった
「お前、あれが何するやつか知ってるか?」
「知ってるわよ。理子が言ってたぷりくらとか言うやつでしょ。ほら行くわよ」
「お、おう」
アリア「えーとこれをこうして...こうだったかしら?」
「アリアはプリクラやったことあるのかよ」
「理子に無理やり連れていかれたのよ。白雪とレキも一緒だったわ」
「あーなるほどな」
「よし、とるわよ。キンジもほら」
「俺初めてだから全くわからなねーよ」
「いいから!」
そう言うと絶壁を見せるように胸を張り、笑顔でカメラにピースする。その姿が可愛くて───やっぱりアリアも普通の女の子だと思わされる
このまま見てるとヒスってしまいそうになるので、若干目をそらしながらフレームの中に移る
「ちょバカキンジ!近すぎよ!」
「いやお前がど真ん中にいるからこうしないと写んねーんだよ」
「なら後ろに周りなさい!と、とにかく横に並ぶの禁止!」
後ろにいき少し身をかがめる。アリアの身長に合わせたカメラ目線になっているので普通に立つと顔が映らないのだ。不甲斐ない俺に怒っているのか若干顔が赤い気がする
アリアからクチナシの香りがする。この密室空間では匂いがこもってしまいどんどんアリアの匂いが広がる
女子の匂いなんて俺からしたら毒ガスみたいなものだ。しかもアリアの匂いときた。すでに血流が集まりかけてきている。ここでヒスったら取り返しのつかないことになるぞ
「つ、次は落書きよ。キンジは少しはっ離れてなさい!」
「ああ、そうするよ」
外の空気を吸い血流を落ち着かせる。正直かなり危なかった。息を止めて素数を数えてなかったら確実にヒステリアモードになってたな
「...キンジ」
「どうしたアリア?」
アリアがゆっくりと手を伸ばしてくる。そして俺の手を掴みゆっくりと持ち上げた
「アリア?」
事態が読み込めずされるがままの俺に───
アリアは、自分の指を指切りみたいに俺の人差し指に絡めてきた
...絡指...?
絡指と呼ばれるこの仕草は、強襲を専門とする武偵同士の───別れの、挨拶
おれのひょうじょうが硬くなった事に気づいたアリアは、二重の目を閉じ...
「───ちょっと話そっか。屋上あたりで」
静かに、そう言った
バッティングセンターのないこのゲーセンでは、喫煙所として屋上がある。時間的にひとがいてもおかしくなかったが明日が平日ということもあってか誰もいなかった
扉から一番離れた西側のフェンス近くに並んで立った
───夏休み最後の夕日が、沈んでいく
暫しの沈黙の後、覚悟を決めたのかゆっくりと絞り出すように話し始めた
「...今日ここに来たのは2つの理由があったの」
「2つ、理由?」
「うん、1つは、もっと話す時間が欲しかった。あたしはあんたに、もっと話すべき事があったわ。でも勇気が出なくて...ずっと、どうでもいい事ばっかり話しちゃった。まぁ、楽しかったからいいんだけど」
「───緋弾の...事か」
「それもあるんだけど...あのね...曾お爺さまは...」
シャーロック・ホームズ鄕
アリアの曾祖父であり、イ・ウーのリーダーだった、世界最高の名探偵
「ご自分でも言ってた通りら消えたわ。あの後、どこの国にも、なんの情報もないの。でも」
「まだ、どこかでいきてる」
俺がそう断言すると、アリアは、こくり
力強く頷いた。そう信じている───とでもいうように
「それでね...イ・ウーで証拠が十分に揃ったから、もうすぐママの裁判が始まるの」
イ・ウーの一味に無実の罪を背負わされたアリアの母親───神崎かなえさんの事を思い出す
「下級裁隔意制度が適応されるから、早ければ9月中に高裁判決が出るわ。そこで無罪になって、さらに検察が上訴しなければ───ママは釈放されるの」
「そうか...後一歩なんだな」
「本当にありがとう、キンジ。ここまでこれたのは、あんたのおかげよ」
「いいよ別に、改まって礼なんか言わなくても。俺は武偵憲章1条を守っただけだ」
「...ママの無罪判決が出たらね、あたし...」
「...?」
「───ロンドンに帰るの」
驚きは、しなかった。
いつか...来ることはわかっていたから
そこから俺たちは出会った頃からの思い出話をした。たった半年余りの出会い、だが時間がいくらあっても語りきれないくらいの時間を過ごしたと思う
「ねぇ...キンジは来年の3月で武偵をやめるのよね。その思いは変わらないの?」
俺は───ひとつ、小さくうなづいた
「そう。...ねぇ来年の3月まで、ロンドン武偵高にこない?」
お、おいおい...それはちょっといきなりすぎるだろ
「...なんちゃってね」
少し期待していたのか残念そうな表情をしながらも冗談で言ったように済ます
アリアのその表情を見る事ができなくて、少し目をそらす
正直言ってアリアの提案に乗りたいと思っている自分がいる。それを踏みと止めているのはヒステリアモードのことだ
アリアはヒステリアモードの事を知らない。
知ればきっとアリアは傷つくから
それに俺には───まだできないんだ
あの状態になった自分を、抑える事が
今まで戦いの中で、やむを得ずヒステリアモードになったことは何度もある、だが、誰かが危険に陥った訳でもないのに自らその引き金を引く勇気はない
それをきっかけに、俺とアリアが転がる石のようになって...
その果で、何かアリアを傷つけるような事をしてしまったら...
一生悔やむことになるだろう。お互いに
「キンジ」
アリアから声をかけられ一旦考えるのをやめ、アリアの方を向くと───
先ほど取ったプリクラを渡して来た
そこに書かれていたのは
『ありがとう』
だった
「なんだよ...それ」
「これが2つ目の理由。最後に...思い出が...欲しかったの」
「?」
「今まで、あたしと本当のパートナーになれた武偵は───キンジ、あんただけだったわ。もう、あんた以上の人は一生見つからないかも知れない。だからキンジのことは忘れないよ。そして... できればキンジにも...あたしのこと...忘れられたくない」
「アリア...」
「だからありがとう!あたしのパートナーになってくれて」
「...」
俺は...何も言えなかった。否定も肯定も
そこからまた時間が経ち───緋色の夕陽が、沈みきった
「やっぱり...恥ずかしいね、こういう空気」
「...そうだな」
...このままじゃ...悪い、よな
こんな曖昧な形で終わらせるなんて
だから...
もう、これで最後なんだから、正直に話してもいいだろう
───ヒステリアモードの事を
「アリア。これから話すことに、驚かないでくれ」
一言前置きし、俺は小さく深呼吸した
───次の瞬間、なにかの気配がした
俺とアリアが、揃って東側に振り向く
屋上の東側、フェンスの上には───
「...レキ」
ドラグノフを抱えたレキが直立不動のまま立っていた
少し遡って...
炮娘「ハチ!久しぶり!」
猛妹「疲れたし早く寝たいよ」
狙姉「ホテルどこ?」
「着いて早々騒がしいな。とりあえずホテルは三部屋取っておいたが壊すなよ。それと、そっちはどんな感じだ?」
狙姉「ウルスが動き出してるわね。各地に人材を送っているみたいだから日本にも何人かいるかもね」
「...そうか」
炮娘「落ち込んでるんじゃないね。蕾姫との関係がこうなった原因だろうけど、そもそも和平が実現したのも八幡のおかげなんだから」
猛妹「まぁわたしはどっちでもいいけどね。殺るなら殺るだけよ」
「それで、レキの行方は?」
猛妹「調査してるけどわかってないよ。目撃情報さえないから日本にいると思うんだけどね」
「そうか。まぁ疲れただろうしゆっくり休め。明日は仕掛けるんだろ?」
炮娘「アリアは強い?」
「贔屓目なしで見たらアリアの方が強いな。でもまぁ作戦通りやれば勝てる。せっかくの機会だ、思いっきりぶつけてこい」
猛妹「あいつは?遠山キンジ」
「キンジはなぁ...癖がありすぎるからわからん」
本気を出せばキンジの圧勝だろうが、体質的に女性相手だと本気になれないからな...
そんな話をしていると目的のホテルに到着した。三人を車から降ろして別れる
明日動くのは二人。そのあと日本の敵対勢力を排除しつつまだ決まっていない修学旅行先を目指す。レキのことも気になるが、今は作戦成功のために動くことが最優先だ
寮以外に何箇所か確保している拠点の1つに戻り、車を止める。時刻は5時過ぎ。夕日が沈みかけてきた
バイクに乗り換え寮を戻る
───次の瞬間、背後から小さな殺気を感じる
反射的に全力で右に飛ぶ。同時にさっき俺がいた場所近くに矢が刺さった
飛んできた方向に目を向ける
ここから250メートルは離れた場所に弓を持った銀髪で赤と青の服と帽子をかぶった女がいる
───ウルスだ
しかも幹部クラス
それを認識したと同時に後ろから二人の気配が現れる。ウルスの人間の気配を消す技術は、俺でも本気で警戒していないと気がつかない。流石に僅かな殺気は出るのでそれを感じ取れればかわせるが、何キロも先から狙い撃たれたらかわせないし、昔はそれでやられた
「お前ら...」
「久しぶりね、6年ぶりかしら?」
「そうだな」
話しかけてきたのは、ヘカートⅡを持った少女───
「こんな形で会いたくはありませんでしたが仕方ありませんね」
こっちの少女はレキと同じドラグノフを背負った少女───
「それでこんな場所に何の用だ?出せるものと言ったらマッカンぐらいだぞ」
「今日来たのは警告よ」
「警告だ?」
和弓を持った女が目の前に現れる。さっきまで結構離れてたはずなのに視線を逸らした数秒でここまで移動してくるなんて...やっぱり化け物だな
「それにしては随分と人員を割いてくるじゃねーか。
「貴方を警戒しないわけないでしょう。此方からの要求は1つ。蕾姫にこれ以上近づかないで」
「それはウルスの意思か」
「いいえ、私個人のお願いよ。レキは確かに変わった。昔よりも自我も芽生えた。でもそれは璃巫女としてはふさわしくない。このままだとレキは人格を消されるわ。そうならないためにも貴方には手を引いてもらいたいのよ」
永琳はレキの育ての親だ。そして元々俺とレキの関係を快く思っていない。こいつはもっと歪な...
「...もし、断ったら?」
「この場で殺すわ」
チャキ
背後で殺気が高まる
シノンは銃を構え距離を取っている。アリサは逆に刀を構えた。ウルス族は狙撃を得意とするが、刀をメインで使う人間も数少ないがいる。そしてその実力は星伽と同じレベルだ
永琳はまだ弓を構えていないが一番隙がない
「......」
「......」
お互いが探り合うように視線を交わす
日が沈み夜がくる
「...わかった。俺からレキに手は出さない。これでいいか?」
「...そうね。それでいいわ。どうせ藍幇との対立は避けられないけれど、貴方達が殺し合うのは見たくないから」
お互いに殺気をおさめる
「せっかくだしマッカン飲むか?」
「私はいらないわ」
「お前らは?」
「私はパス」
「せっかくですし...」
「えっ、あんたそんなのよく飲むわね」
「ハマったら美味しいですよ。エネルギーも多いですから持久戦に一本、とか?」
シノン「それはないわね」
「それじゃあな」
「次会うときは本気で殺すわよ」
「悪いが昔とは違うからな」
「永琳、八はウルスに入れるの。殺したらダメ」
「そうだったわね。というわけだけどどう?」
「入るわけないだろうが」
「まぁまぁシノンもそう焦らなくていいでしょ」
「そうね」
「そういえばバンディーレには誰が出席するんだ?」
「まだ決まってないけど私かしらね」
「マジかよ...行きたくねーな」
「大丈夫よ。一瞬だから」
「前例があるせいで言い返せねー」
三人と別れて部屋に戻る
キンジはどこかに出かけたのか?宿題がまだ終わってないようだが...まぁいいか。俺はやったし...あれ?
───どうしよう忘れてた( °Д°)
キャラ紹介的なもの
蕾姫(レキ) (17)
ウルスの璃巫女。
ドラグノフを使い絶対半径は2051
詩音(シノン) (16)
SAOから登場。朝田さんではありません
ヘカートⅡを使い絶対半径は2930
有璃沙(アリサ) (16)
GEから登場。下乳
ドラグノフを使い絶対半径は1325
永琳(450)
東方projectから登場。番外編に出てくる東方との関係性はなし
ウルスの護り巫女。ウルス族最年長。璃璃色金の力により寿命が長くなっている
2メートルを超える和弓を使い絶対半径は450
ちなみにドラグノフの有効射程は600、ヘカートⅡは1800、和弓は30〜60ぐらいである
評価、コメント宜しくお願いします