学園黙示録 死にモブ石井は諦めない   作:洗濯機お兄さん

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これが初めての投稿になります。何かミスってそうで怖い…


第1話迫る危機(漏れそう)

世界が変わってしまう日の前夜、僕は…夜9時に寝た。健康的な生活を心掛けていたから。

 

 

ピピピッ・・・ピピピピッ・・ピッ

どうやらアラームが鳴っているみたいだ。やられた、いつもならこのアラームの鳴る朝7時には起きていて、アラームが鳴り始めたらすぐに止め、自分が勝ったという小さな優越感に浸って1日を過ごす予定だったのに…。

 

取り敢えずは、顔を洗ってさっぱりしよう。

洗面所で顔を洗った後は朝食を作る。今日の朝食は昨日の内に炊いて冷凍しておいた白米と、消費期限がギリギリアウトな生卵で作る目玉焼き、そしてちょっとだけお高いウインナーを焼く。

「いただきます。」

まずはウインナーをひと口。お、美味しい…外はめっちゃパリッとしてるし、中はジューシー。ご飯が進む進む、いつもの安価な奴とは次元が違う!値段が違うとここまで差が出るのかぁ…。次に目玉焼き。期限切れということで、半熟だと怖いから完全に火を通してある。うん。普通に美味しい。ちょっとくらい期限が切れていても味は変わらないな~。

そんなこんなで良い時間になってきたのでそろそろ支度をしなくては。

「ごちそうさまでした。」

 

制服に着替え、仏壇に手を合わせる。

「行ってきます。お父さん、お母さん。」

 

ほとんどいつも通りのことをして、僕は寮を出た。

 

 

~移動中~

 

 

教室に着いた。

「おはよー」

と言いながら中に入ると何人かのクラスメイトが挨拶を返してくれた。

「おはようメガネ!」

「ちーすメガネ!」

「コンタクトにしないのメガネ?」

「おはよう石井。」

酷い。それにしても眼鏡というのはなんて恐ろしい道具なんだ…。あんまり印象に残るような特徴がないからといって、こんなにもメガネと呼ばれるなんて…。後、コンタクトにしないのって言ったやつ、それはもはや挨拶じゃないぞ。そして岡田。僕を石井と呼んでくれるのはお前だけだよ。本当にいいやつだな…。

 

担任が教室に入ってきた。

「全員居るな~、じゃあホームルームはじめるぞー」

今日も、退屈ってほどでもないけどあんまり楽しめない授業が・・・始まった。

 

 

 

時間は飛んで、5限目。昼食後で、眠そうな生徒が多い。後ろの席にいる岡田もなんだか下を向いているし、もう彼は夢の世界へと旅立ってしまったのだろうかとか考えていたら、放送が入った。

『全校生徒に連絡します。校内で暴力事件が発生中です!生徒は、先生の指示に従って避難してください。繰り返します。校内で暴力事件が発生中です!生徒は先生の指示に従って・・・』

ブツッ!キイィィン・・・

『・・あっうあっ!助けてくれ!痛い!痛い!死ぬ!ぎゃあぁぁぁぁ!』

辺りが静まり返った。景色が随分とゆっくりに見えた。何秒かの後、ドア側の席に座っていた女子生徒が悲鳴を上げて教室から逃げ出した。

早く逃げなければ…恐らく、この場にいた生徒のほとんどがそう思っただろう。女子生徒に続き、我先にと教室から飛び出して行くクラスメイト達。

しかし僕は違った。急に、トイレに行きたくなったのだ。だが、いま教室を出ては生徒の波に飲み込まれ、目的地である男子トイレに到達出来ない可能性がある。

それでは困る、もしそんなことになってしまったら、きっと僕はのび〇とか呼ばれてしまうことだろう。

そんな楽しくない想像をしている内に、気がつくと生徒の波は絶えていた。

良し、今ならトイレに行けるだろう。ふと、後ろを振り返ってみた。岡田が授業開始時とほとんど変わらない姿勢でそこにいた。気になったので近づいてみると岡田は・・・




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