魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~ 作:メガネ
コダイの家は一軒家にしてはかなりの大きさで。女神(ロリショタコン)が大人数で済むのを前提に用意した物でもある。(コダイはその事を知らない)
「えっと…………不束者ですがよろしくお願いします!!」
「うん、まず入って来た所からやり直そうか」
2泊の温泉旅行から数日後、リインフォースが荷物を纏めて我が家にやって来た。
で、早速take2を命じた。
「えっと……何かおかしかったでしょうか?」
「意味的には間違ってないよ?だけどそれは今後使わない様に……それと桃子の話は半分以上信じない様に」
こんな事吹き込む該当者1名を名指しして釘を打つ。
と言うか何でその死語をチョイスしたのよ。
「取り敢えずリインフォースが使うの部屋は私の向かいの部屋ね。一応掃除はしておいて家具とか事前に送られたのをそのまま置いてるから」
「はい、ありがとうございます」
「うん、じゃあ早速部屋に案内するから付いて来て」
リインフォースの荷物を持って先導する。
「あ、良いですよ!自分の荷物は持ちますから」
「良いから良いから♪中身とか見ないから」
「そういう意味では無くて!」
遠慮しているリインフォースを軽く無視をして目的の部屋に入って荷物を下ろした。
「はい、今日からここがリインフォースの部屋」
「あ、ありがとうございます」
うーん………まだちょっと遠慮しがちだね。
はやてが言ってた通りかな?最初の頃のシグナム達もそうだったって言ってたし……
「まずは家具を置く所からだね」
リインフォースの家具は私がお金を出してはやて達が一緒に選んでもらった物らしい。
つまり私はどんな物かは全然見ていない。
「取り敢えず組み立てちゃうからどこに置きたいか言って?」
「あ、主ここまでで充分です!後は自分でやりますから……!」
「リインフォースがそこまで言うなら別に良いけど……」
私が引くと、少し安心した表情をする……だけど。
「組み立て方分るの?」
「……………………」
爆弾を落としてみると一瞬で黙り込んだ。
…………この後、私が半ば無理に組み立てた。
「リインフォース、そう言えば私が主になってから一回も起動してないよね?」
荷物を整理し終わり、リインフォースの部屋でふと思い出した。
「そう言えばそうですね……起動してみますか?」
「そうだね」
ひとまず被害を抑えるために私の部屋に移動した。
そしてリインフォースから貰った闇の書取り出して――――
「どう起動させればいいの?」
リインフォースに聞いた。
「えっと……出来ないんですか?」
「いや、レイの場合、特に意識無くても起動できるから……こう改まると起動の仕方が」
レイジングハートの場合は同調したなのはの魔力で起動『させた』と言うのが正しいし。
自分の普通のデバイスを起動したことは一切ない……
「魔法と同じです。イメージして下さい、自分の魔力に呼応してこの闇の書が起動するイメージを―――」
「イメージね……」
闇の書に手を載せてイメージする………すると純白の魔力光が薄く闇の書を覆い私の手から離れた。
「起動した?」
――パララララララ……
闇の書が独りでにページが捲られていく、しかもドンドン加速して―――
「え?コレ失敗?」
「間違いなく成功しています!けどこれは――――主下がって!未知の反応が3つも!」
瞬間、部屋を埋め尽くすほどの光を放った。
その中に赤、水色、闇色の魔力光を僅かに確認できた。そしてソレを中心に何かが創られていく―――
「此処は何処ですか?」
「何だここは!?」
「なかなかいい所だな……」
そして光が徐々に弱くなり天井近くまで浮いている闇の書の下に、なのは似の短髪の子、フェイト似の青い髪の子、はやて似の白っぽい髪の子、いた…………
「マテリアル?」
この3人が何なのか直ぐに理解できた。
この現象を知っている……忘れるはずが無い。
「主、彼女たちをご存じで?」
「本人は知らない……だけどアレの正体は知っている」
取り敢えず何で出て来たのか聞いてみないと。
「えっと………誰なの?」
「気安く我に話しかけるなっ――――!」
はやて似の子が振り返ると突然固まった……
私を見ると目を見開き持っていた杖と本を落とした。そして私を足元からじっくりとみて……何か震えだした。え?大丈夫なの?
「おおお―――――おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
そのまま私の元へ向かい、手をとり跪いて……
「姫よ!!」
「え?姫?……私?」
確かに前の世界では殺人姫なんて呼ばれているけど……もしかして知って―――
「はい、貴女の様な美しさ……我が姫に相応しい!その穢れ無き純白の装い、髪、肌全てが素晴らしい!嗚呼ッこのマテリアルD、
あ、全然違うみたい。えっとコレは……褒めてくれたんだよね?
と言うか別の意味で暴走してる……この子色々と危ない。
ほら、後ろの2人がポカンとしてるよ。なのは似は表情変わって無いけどデバイス落としてるし。フェイト似の子は馬鹿みたいに口開けて固まってるし……
「うん……取り敢えず落ち着こう……色々話を聞きたいし」
「ええ!姫の為なら我の全てを曝けだし「お・ち・つ・い・て・?」は………はい」
話を聞く為にリビングに移動することにした……
リビングのソファーに私とリインフォース、3人が向かいあう様に座る、クッキーと紅茶も出して………
「初めまして、マテリアルS……名は
なのは似の子……星光の殲滅者が丁寧にお辞儀した。
「モグモグ――僕はマテリアルL――モグモグ……ゴックン!
フェイト似の子雷刃の襲撃者がクッキーを頬張り、途中で紅茶で流し込んだ……中身はアリシアみたいな馬鹿っぽい。
「そんなに口に入れたら喉詰まるよ?ほら付いてる」
雷刃の襲撃者の口元に付いているのをティシュで拭く。
「ん~ありがと~♪」
「それで主、彼女たちは一体……」
あ、リインフォースが付いて来てないみたい。
「闇の書の闇を封印した際に残った存在で、3人はそのマテリアルって存在……で、ちょっと質問良いかな?」
聞くとマテリアルの3人がこっちを向いた。
「―――マテリアルC、
「マテリアルC……ですか?」
「知らないよ~」
「そのような物は一度も見ておらん」
「あ、知らないんなら良いの」
やっぱりあの子は誰にも知られて無いみたい。いたらいたで大変なことになるし……並行世界ごと崩壊するレベルで。
「闇の書と言う事は―――何か目的があるのか?」
リインフォースが若干警戒してマテリアルに聞いた。
「私たちの目的は、『砕け得ぬ闇』を復活させる事です」
星光の襲撃者が静かに言った。
「砕け得ぬ闇?」
闇の書の闇見たいなモノかな?
「ですが……その必要はありませんね……すでに『砕け得ぬ闇』は近くにあります」
「な、何だと!?それは何処にある!!」
驚きのあまりに立ち上がるリインフォース。
「そこに……目の前にあります」
星光の襲撃者の視線の先には……………
「え……私?」
何故か私が見つめられていた。
「私がどうして『砕け得ぬ闇』なの?」
別に闇の書には…………あ。
「もしかして防衛プログラム?」
そう聞くと、星光の襲撃者はコクンと頷いた。
「闇の書の闇を取り込み、消滅させるどころか力として吸収している……そんな人?と呼んでいいか不明ですが……貴女を『砕け得ぬ闇』の他に何と言えばいいでしょうか」
え?……吸収しちゃってるの?と言うか人?って疑問形だったよね?本当に人間じゃなくて能力何だけどね。
「それって…………如何なの?」
「貴女の方が力が上なので暴走することは一切ないでしょう」
それなら良いけど。
「じゃあ、これからどうするの?『砕け得ぬ闇』が私ならもう目的を果たしたんじゃ……」
「ハイ…ですのでこれからは貴女に仕え、身も心も捧げます」
はい?…………何て言ったこの子?何で顔が赤いの?
「えっと……何で?」
「言葉通りの意味です……私の全てを貴女に捧げます貴女の望むように好きにしてください」
この子もダメだ……と言うか言ってる事が物騒すぎる……マテリアルって全員こんなの?
「寝言は寝て言え!!姫に全てを捧げるのは我だ!!そして
「僕も参加ー!!僕も大好きだから!!」
立ち上がって何か言い始めた闇統べる王。そして理由も分らず雷刃の襲撃者も参加……
「何を言っているんだ!!私が最初に捧げると主に言ったんだ!!」
何かリインフォースも参戦?
「順番は関係ありません」
「そーだ!!ふこーへーだぁ!!」
「姫には王たる我が相応しい!!」
「私と主は既に繋がっている!」
捧げる捧げないはどうでもいいからデバイスを起動しないで、後リインフォース、それはパスの事だよね?
「こうなったら、勝負だー!!」
「全力全壊で迎え撃ちます」
「フン!我に屈しろ塵芥ァ!!」
「主の為に……闇に沈め……」
………………………よし♪
~O☆SHI☆O☆KI中~
「騒ぐのは勝手だけどデバイスを起動しちゃだめだよ?」
「「「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ」」」
「ゴメンナサイゴメンナサイ!!殺気を抑えてください!!背後に防衛プログラムがぁぁぁぁぁぁぁ!!」
抱き合って泣きそうになってるマテリアルズ。と土下座して怯えているリインフォース………久しぶりだからやり過ぎちゃった♪
「この事をクロノとリンディに連絡するから静かにね?」
「「「「ハイ!シズカニシテイマス!!」」」」
クロノとリンディにこの状況を連絡した所、特に何もしていないので私が面倒みれば問題無いらしい……更に、嘱託魔導師になれば誰も文句を言われないとの事。
嘱託魔導師は後にして今は……
「これから一緒に住むからにはちゃんと名前を上げないと」
星光の殲滅者って…まんまなのはだしね…………よし。
「星光の殲滅者は『サクラ』、雷刃の襲撃者は『エル』、闇を統べる王は『アンズ』……コレが今日から3人の名前ね」
サクラはマテリアルSの『S』から、エルは同じくマテリアルL『L』から、アンズはマテリアルDから思い浮かばなかったので闇統べる王から闇は『アン』とも呼べるのでそれにした。
「サクラですか、ありがとうございます」
「エルかぁ……えへへ、何かカッコイイ」
「アンズ……よし、我はこれからはアンズと名乗ろう!」
3人には好評の様だ……
「私の名前はトキガワコダイね」
「よろしく頼むぞ、姫!」
「王……いえ、アンズ共々宜しくお願いします。コダイ様」
「じゃあ僕はコダイってよぶ~♪」
呼び捨てで良いんだけど………あ、忘れてた。
「新しい守護騎士?見たいなのが出て来たことだし、闇の書から卒業しないと」
確か、リインフォースは祝福の風だったよね?だったら。
「どんな不幸も吹き飛ばし、あらゆる幸福を運ぶ風………今日からこの魔導書は『祝風の書』だ」
祝風の書を撫で、皮表紙の部分が白く染めると。祝風の書が完成した
「さて……やらないといけない事が一気に増えたから応援を呼ばないと……」
私は携帯電話にある人物達にメールで連絡をとった……返事は即座に返ってきて『OK』と、その後5分も掛からず家にやって来た。
「ねぇねぇ!この子達本当に好きにしていいの!?」
「ホントにフェイトさんそっくりね~」
「中身はアリシアに似ているわね」
「こんだけ、可愛いと腕が鳴るわね~♪」
セリフで分るように桃子とリンディとプレシアと忍である。全員目が輝いてる……
やらなければいけない事とはリインフォースの日常品とマテリアルズの服だ。メールの内容はコッソリ撮ったマテリアルズの写真を添付して『金はこっちが持つから好きにコーディネートして?』だ。
今着ているのはバリアジャケットだしリインフォースの服ははやて達が買ったりしていたので問題なかったけど……さっきから話していた所オリジナル達とだいぶ嗜好が違うから服の好みも違うだろう……だからこの4人に任せておけば問題無いだろう……本人の被害を除いて。
「着せ替えするのは良いけど、普通の服だからね?コスプレみたいなのを着せたらダメだよ?」
もしやったらこの前見たくフリフリの可愛い服を着させてそのまま帰ってもらうからね?―――徒歩で。
「「「「OK、リーダー♪」」」」
「た、助けて下さいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「は、離せ塵芥ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
4人に引きずられるマテリアルズ……
「流石ヒエラルキー」
「その4人にリーダーと呼ばれる主が言いますか?……」
リインフォースの呟きに……自覚してるから言い返せない………
「さて、私達も行こうか?」
「え?私達もですか?」
だって、こんな面白そうな展開行かなきゃ損よ?
行く時に乗って来た車に乗せて貰った。目指す目的地は色んな物がそろう大型スーパー。
桃子、忍、リンディ、プレシア、コダイ……この5人が揃うと誰も止められない。
シーザス様、松影様、雨宮様、感想を有難う御座います。
~次回もお楽しみにしてください!!~