魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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お風呂で『かぽ~ん』って擬音って良く聞くよね?byコダイ

「テスタロッサ………生きていると言うのは素晴らしいな」

「シグナム……心中お察しします」

 

 膝と手を地面に着き崩れているシグナムにそっと肩に手を置いたフェイト。 

 私が周辺の走り屋を全員黙らせて一番乗りで旅館に到着。他の皆はそれから20分後に着いた。

 

「ギガ楽しかったぜ!!左に傾いたら右に傾いて左にギュゥゥっと曲がる奴!」

「その前にあのムッカつく走り屋を抜いた時のカーブや!―――ガクン!と揺れたと思ったら内側に車が張り付いたようにぐぅぅぅっと曲がったんやで?!」

「いいな~……私もコダイの車に乗れば良かったな~」

 

 終始はしゃぎまくってたヴィータとはやては到着しても熱は冷めずにいて、2番目に着いたテスタロッサ家のアリシアに説明していた。

 それを聞いたアリシアが羨ましそうに2人を見ていた。ちなみにヴィータが言ってたのは慣性ドリフト、はやてのは溝落としと言うテクニックね?

 

「うわぁ……」

「口から何か白いのが……」

「何か触れたら壊れそう……」

 

 なのは、アリサ、すずかは私の車にもたれ掛って口から魂的な白い物を出している、リインフォースとシャマルを見ていた。

 シャマルは後半の連続ドリフトの辺りで静かになってたな~……シグナムは叫び過ぎてさっきの様な状態、ザフィーラは比較的平気そう……流石盾の守護獣。

 例外は遊園地のアトラクションに乗ってるようにはしゃいでいたヴィータとはやて。

 

「ユーノ久しぶり、元気してた?」

「うん、一応……」

 

 っと言う割には目の下に若干隈が出来ているユーノ。

 

「微妙なラインだね……大変なんだね無限書庫の整理」

 

 あの事件の後に無限書庫の司書にならないかと誘われたらしく、ユーノ本人も満更でも無いらしい。

 それでずっと放置された無限書庫の整理を昨日までずっとしてたって言うから………この前1回来ただけ何だけど、もうそれは凄かった………

 全方向が本・本・本………私でも何年で読み切れるかな?

 

「あれ?クロノ、リンディ達は?」

 

 私は此処に居ない大人組の事をクロノに聞いた。

 

「母さん達なら受付に行ってるよ」

「あ、私の名前も使ってるから行かないと……」

「おいあの2人はどうする?」

「部屋割り決まるまで休ませて」

 

 2泊の内半分を寝るのに使うなんて勿体無いからね?

 

「その原因を作ったのは誰だよ」

 

 あ、私だった………いっか。今は受付に行かないと。

 私もチェックも済ませて。部屋割りを決める頃にリインフォースとシャマルが目を覚ました。

 

「あら?」

 

 私は部屋割り表をみて首を傾げた。

 

「一家毎に分けられてるわね。アリサはすずかの所……私はユーノとクロノと一緒ね……………ん」

「コダイく~ん?何で私のおでこに手を当ててるのかしら~?」

 

 ………普通だった、何も面白味も無い桃子が作ったとしたら熱でもあるんじゃ無いかと思った―――

 

「平熱ね―――桃子の事だからまた半年前と同じ事するかと思った」

「それでもいいけど、今のコダイ君だとなのは達に刺激が強いのよ~♪」

「だから何で刺激?」

「色気?」

 

 いや、こっちが聞いているのよ……

 そしてなのは……ってか子供組、こっちをチラチラ見てるの?

 

「じゃあ荷物置いて来るわ……その後の予定は?」

「ん~……晩御飯まで自由ね」

「分った、じゃあまた夕食に」

 

 各自荷物を持って決められた部屋に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?こんなに狭かったっけ?」

「それは前来た時は子供だったからじゃない?」

 

 部屋に入ると同時に違和感を感じて首を傾げる私にユーノが答えを言ってくれた。

 

「部屋も広いし外から見える景色も良い――こんな所が貸切だなんて」

「貸し切った人が人って言うのもあるけど結構頻繁に来ている所だからね。新年シーズンでも貸してくれたみたいだし……はいお茶」

「ありがとう」

 

 荷物を置いて寛いでいるクロノの前に淹れたお茶を置く。 

 

「はい、ユーノ」

「ありがとう、これからどうする?」

「ん~……温泉にはちょっと早過ぎね」

 

 どうせならお風呂上りに丁度よく夕飯を頂くと言うのが理想的だし。

 

「ここでのんびりしてようかな?」

 

 どうせ時間になったら士郎と恭也が温泉に誘ってきそうだし。

 

「そう言えば局への従事、シグナム達どう?」

 

 取り敢えず話題をとクロノに聞いてみた。

 

「ん?問題ない。グレアム提督が手回してくれたのもあるけど、第1級ロストロギアの闇の書の事件にも関わらず死者が0名なのが大きい……」

「おまけにレアスキル持ちの魔導騎士と即戦力の配下5人が入局するとなれば管理局側にとっては好条件だしね?」

 

 本局側は『アースラはどんな裏技を使った?』とか噂されてるし。

 

「君はどうするんだ?」

「私?」

 

 突然クロノにふられ何の事か分らなかった。

 

「フェイトもなのはも今年の春に正式に入局をするつもりだ、アリシアもそれに合わせて毎日訓練している……君は正式に局員になってみる気はないか?」

「ん~……そう言われるとね~このまま気楽な嘱託で良いかな~って思っているけど」

「でもコダイなら何でもなれるんじゃない?頭だってかなり良いし」

 

 ユーノが言った様に試験は大したこと無さそうだけど……嘱託でも簡単すぎたし。

 

「僕としては『執務官』か『武装隊』をオススメする。常に冷静かつ高ランク魔導師と互角に戦える君には天職だと思うが?」

「でも『教導官』も良いと思うよ?なのはやフェイトを短期間で鍛えたし……あ、でもコダイの体質を考えると前線は厳しいか………無限書庫の司書なんてどう?お互いに何日か徹夜したことあるし」

 

 クロノとユーノが役所を紹介してくれる……後他には『捜査官』に『査察官』に『デバイスマイスター』だっけ?

 私的にはこっちの方が良いと思っているんだけど、2人とも私の情報収集能力を知っている訳だし―――――

 

「って、言って置きながら実は私を下に引き入れる気なんじゃ……」

「バレたか」

「即答しないでよ」

 

 しれっと答えるクロノ。

 

「僕は本気何だけど………無限書庫(アレ)は後もう何人か居ないと整理が終わらない………」

 

 影を背負うユーノ、目の隈がより濃くなっている気がする。

 

「一応、考えてみるけど………多分無理だと思うよ?」

「何でだ?」

「何でってクロノ………忘れたの?初めて会った時の事」

「会った時?―――――あ」

「…………あ~」

 

 当時を思い出してたクロノが分った様で、ユーノも同時に納得した感じの声を出していた。

 

「其方の無礼とは言え、提督の胸ぐらを掴んで銃を突きつける様な私が誰かの下に着けるなんてありえない」

「「納得」」

 

 声を揃えるほど?自覚してるけど……

 

「あ、お茶のおかわりいる?」

「ん?……じゃあ貰おうかな」

「僕もお願い」

 

 新しくお茶を淹れて2人の湯飲みに注いだ。

 

「そう言えばあれからどうだ?体の様子は」

「うん、大人になっている以外問題無いみたい。怪我も徐々に治ってきてるし暫くすれば痕も残らないって」

 

 闇の書を取り込んだ私はその日から定期的にシャマルに診て貰っている。防衛プログラムが完全に支配下に置いているけど危険なのは変わり無いって。

 闇の意思との戦いの傷跡が残っている、表面上は治ったけどまだ完治して無い……あの時の様に心臓が無くなっている訳じゃないから前回と比べて比較的軽傷ですんだけど。

 

「大丈夫なの?」

「大丈夫よユーノ、現にこうしてのんびりしている訳だし……」

「そうじゃなくて学校……もう少しで新学期でしょ?」

「………うわどうしようすっかり忘れてた」

 

 宿題は一応やったけど如何すればいいか……この体じゃ怪しまれるし。

 

「取り敢えず長期旅行と言う事で手を打たないと……」

「まぁそれしか無いね……」

 

 そのうち戻るかな?

 

――コンコン

 

 ノック?貸切なのに態々……誰だろう?

 

「は~い」

「士郎だ、今大丈夫かい?」

「うん、ちょっと待ってね」

 

 立ち上がって扉を開けると、士郎とそれに恭也がいた。

 

「如何したの?」

「恭也と稽古をね……それで汗を流すついでに君たちを誘おうかと……後、はやてちゃんの所の彼も誘ったよ」

 

 はやての所ってザフィーラね……乗るなんて……いや、士郎が上手く乗せたと思う。こういう所は夫婦そろって似てるしね。

 ………最強は桃子と言うのは変わりないけど。

 

「ん~………みんなどうする?」

「あ、行くよ」

「僕たちも行きます」

 

 ユーノもクロノも良いみたい。

 

「こっちは全員参加で」

「よしじゃあ行こうか」

 

 着替え等を持って皆で浴場に向かう事にした。

 

「今日は貸切で良かったよ。普通に男湯に入れるし……」

「あははは、子供の時は平気だけど」

「今の状態は……流石にな、ちゃんと男だと分ってはいるが……」

 

 士郎と恭也が苦笑して私を見てくる。

 後、右腕の事もあるから温泉とかプールは無理っぽいしね………

 

 

 

 

 

 

 

 温泉前に着くと丁度ザフィーラも来て全員で『男湯』に入った。私もちゃんと男湯だからね?

 初めて温泉に入るザフィーラにマナーなりを教えて一通り温泉につかった後。何故か皆でサウナに…………

 と言うのもサウナ風呂の効能を詳しく話してしまったため…………疲労回復に安眠効果があるなんて聞いたら万年人不足の管理局員が喰い付かない訳無いよね?

 取り敢えず前準備を教えて皆で入ることに………前準備の事言ったら士郎と恭也が『そんなのあったのか?』と言ってきた……ちゃんと入らないと効果ないんだよ?

 

「狭いと思ったけど貸切だから結構広いね~」

「おい待て、何でタオルで胸まで隠す」 

 

 開始早々クロノのツッコミが来た。

 ちなみに濡れた髪は団子状にして2つに纏めている。

 

「流石に傷が治ってないし見せられるようなものじゃ無いしね」

「ここには我らしかいないから気にする事は無いのでは?」

 

 そういう問題じゃないのよザフィーラ……

 

≪あ゛~づ~い゛~≫

 

 今まで黙っていたレイがようやく喋ったと思ったら唸り声だった……

 

「だったらスリープすればいいのに」

≪ずっと寝てたからむり~≫

「どっから?」

≪なんかプワァーって音が聞こえたのは覚えてる≫

「あ……私が走り屋を追っかけまわしてた時だ」

 

 つまりアレから昼寝もとい気絶してたって訳ね。

 

「と言うか暑さ感じるの?デバイスなのに……」

≪あづいも~ん……うゆ~≫

 

 この場合どうすればいいんだろう?……右腕に水でも掛ける?

 あ~その鳴き声久しぶりに聞いたな~

 

「そう言えばなのは達の魔法って言うのはどう言うものなんだ?話された際には大まかな事しか聞かされて無いからな……」

「ん~……」

 

 恭也に聞かれて少し考え込む。簡単に言えば『化学式のプログラム化』だけど、もっと詳しく話すとのぼせちゃうし……

 

「≪ねぇクロノ?ちょっといい?≫」

「≪ん?どうした念話何か?≫」

「≪他の人たちに魔法について詳しく教えたいから、実際に見せたいと思うんだけど……どうかな?≫」

「≪それに関してなら問題は無いと思う……あまり派手な事は出来ないけど≫」

「≪ありがとう、早速みんなに頼んでみるよ≫」

 

 魔法関係者組にこの事を伝えると皆快く受け取ってくれた。

 

「………どうしたんだ?何か言いにくい事でも」

「あ、ゴメンゴメン、色々みんなと話し合ってて。明日辺りに実際に見せながら教えるから他の人たちも連れてきてほしいの?ちゃんと許可は貰ったから大丈夫だけど……広い場所とか知らないかしら?」

「それなら、さっきまで父さんに稽古をつけて貰った所はどうだ?結構広かったし」

「そう?なら明日案内してくれる?」

「分った」

「じゃあそろそろ出ようか。長時間は毒だし」

 

 サウナ室から出た後、しっかり水で体を冷やしてお風呂から上がった……で良いよね?サウナ『風呂』だし………

 浴衣に着替えて男湯から出ると、女湯から出てくる女性陣と鉢合わせ、そのまま座敷に向かった。




アマデウス様、頭翅様、シーザス様、夢物語様、アキ様、プー坊様、松影様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

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