魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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お待ちかねのフルボッコです……ってかエイミィさんアレを並みの攻撃って……


取り敢えず、平和的解決……と言う名のフルボッコbyコダイ

「「「「「お、大人になってるううううううううううううう?!?!?!?!」」」」」

 

 

 …………え?大人に?

 えっと、確かあの肉塊を皆殺しした途端に目の前が真っ白になって、そこからここに突然来て―――

 

「えっと………誰か鏡持ってない?」

「あ、私持ってます……」

 

 なのはが何故か敬語で手鏡を差し出して来た……目を逸らすの?そして何で顔赤いの?

 

「あ…………」

 

 鏡を見るとそこに映っていたのは間違いなく私だ……『この世界に来る前の私』だった……その時は白く無かったけど間違いない……となると肉体年齢は大体20前後かな?……いや、成人にはなっていなかった筈。

 う~ん良く分んないんだよね自分の年齢………未成年がしちゃいけない事散々やっていたから。

 

 

――ボクの『体』が『キミ』を守るから………

 

 

 ツキト、もしかしてその意味ってコレ?いくらなんでも大人にしなくてもさぁ~

 

「はい、ありがとう」

「は、はい……」

 

 なのはに手鏡を返す。だから何で敬語なの?大人になっても普通にしてくれればいいのに。

 

「ほ、本当にコダイなのか?……」

「本当にって……こんな奴他に居る?」

 

 クロノもかなり驚いてる。仕方ないよね、私自身も付いていけないし……

 

「……女装は「オシャレ」……コダイで間違い無いな」

「ちょっとクロノ?それで確認されても困るんだけど?」

 

 女装はオシャレだけど……アレ?これ久しぶりに言った様な。

 

「ブハッ!!」

 

 突然変な声に目を向けると。はやて……なのかな?髪の毛がクリーム色だし甲冑付けているし……あ、あの時に正式に主になったから魔導師として覚醒したんだ。

 それはそうと鼻を押さえて蹲っている。傍にシグナムが駆け寄っている……

 

「な、なんやあの色っぽい……いや、エロっぽい姉ちゃんは?!―――コダイ君か!?ホンマにコダイ君なんか!?………ア、アカン鼻血が」

「主はやて?!しっかりしてください!」

「え?どうしたの?」

「だ、駄目です!!」

 

 突然の事で、はやてに寄ろうとしたらシャマルに行く手を遮られた。

 

「い、今のコダイ君ははやてちゃんにはその―――」

 

 両手を広げて塞いでいるシャマル……だけど何で目を合わせてくれないの?

 

「あうぅ……」

 

 多分一番話しているヴィータにも聞こうとしたが俯いて話にならない……

 

――ポン

 

 その時、肩に優しく手が置かれて。振り向いているとザフィーラが何時もの表情でいた……

 

「今はよせ………主達には刺激が強すぎる」

 

 私香辛料か何か?

 

「何か……お人形みたいだね」

「た、確かに将来有望だとは思いましたけど」

「これは……反則じゃないか?」

 

 フェイト、リニス、アルフがこっちをチラチラ見ている。

 

「子供の頃が女の子っぽくても大人になれば男らしくなるって聞いたけど……見事に美女だよね……」

「そうだな………コレであの性格が無ければ……」

 

 なんかユーノとクロノは溜息ついてるし……

 

「えっとさ………取り敢えず状況だけでも報告して欲しいんだけど」

「そ、そうだった!実は―――」

 

 クロノが慌てて教えてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……大体分った」

 

 つまり作戦はこう―――

 防衛プログラムのバリアは魔力と物理の複合四層式、分担してそれを破壊、本体を一斉に攻撃してコアを露出して、アースラ前に強制転移して後はアルカンシェルで蒸発。

 

「面白い作戦ね」

「コダイならそう言うと思ったよ……でコダイはバリアを全部破壊した瞬間に本体への一斉攻撃の先陣を切って欲しい」

「それならピッタリの新魔法があるわ。時間が掛るのがネックだけど」

 

 だから実戦で1回しか使ってないけど……

 

「その点はしっかりとサポートする………それと『アレ』はどうなんだ?」

 

 クロノが後半、皆に聞こえない様に聞いて来た。

 

「アレね……半分まで出来ているけど、打つ分には問題無いかな?」

 

 完成形を想像するとかなり危ないかな?

 

「タイミングはそっちに合わせるから当初の作戦通りに進めて良いよ」

「分った…………グレアム提督、見えますか?」

「ああ、良く見えてるよ」

 

 クロノはモニターを展開してグレアムと通信していた。

 

「闇の書は呪われた魔導書でした、その呪いは幾つもの人生を喰らい、それに関わった多くの人生を狂わせてきました。アレのお陰で僕の母さんも、他の多くの被害者遺族もこんな筈じゃ無い人生を進まなきゃならなかった、それはきっと貴方も……リーゼ達も……失くしてしまった過去は変える事は出来ない」

 

 クロノは持っていたデュランダル投げ、目の前で起動させる。

≪Start up(スタートアップ)≫

「だから……今を戦って未来を変えます!!」

 

 クロノはデュランダルを掴んだ……

 

 

 

「クロノ~」

 

「お~い」

 

 

「あら?」

 

 遠くから聞こえてくる声に思わず私も振り向いた。

 

「アリアとロッテ?」

 

 やって来たのはリーゼ姉妹だった。

 

「お~いって誰だ!?そこにいるEXランク級の美人は!?」

「まさか、クロノのほんめ――いや待ってどこかで見た事が」

 

 リーゼ姉妹が一気にコッチに来て、私の顔を触れるか触れないか位の距離で凝視してくる……

 

「もしかして……」

「コダイ?」

 

 その問いに頷いた……今、驚かれても面倒臭いし。

 

「大人になったのはコレが終わった後で話すから、そっちの用件を先にしてくれる?」

 

 説明するにしてもあの子の事を全部省いて説明しないといけないから……嘘を作る時間が欲しい。

 

「そうだった、実は――」

「その作戦に私達も手伝わせて!!」

「アリア、ロッテ……一体どうして?」

 

 リーゼ姉妹の言葉に驚くクロノ。

 

「コダイに言われてさ、アレからずっと考えたんだ」

「別にそれで償えるとは思わない、だけど闇の書を如何にかしたいのは変わらない……だからお願いだ!!」

 

 2人が深く頭を下げる……クロノは暫く考えて。

 

「防衛プログラムは強力だ。この作戦もギャンブルに近い………だから、少しでも勝率を上げるために手伝って欲しい!」

 

 2人にそう言った。

 その後、二人の事皆に話した………仮面の男の正体だと言ったらヴィータとシグナムが襲い掛かろうとしたけどはやてに止められ説教されてた。

 話し合いの結果リーゼ姉妹はサポート側に回る事になった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 暴走のカウントダウンも迫って来てる………闇色のドームの周辺には様々な形の魔法生物の触手が活発に動き、ドームの周りには同色の柱が立ち上る………

 

「夜天の魔導書を呪われた闇の書と呼ばせたプログラム………闇の書の闇」

 

 ソレを見下ろしてはやてが悲しそうに呟いた。直後、闇色のドームが弾ける。

 その中に居たのは、見るも醜悪な巨大な怪獣が姿を現す、頭頂部にあたる部分に上半身だけの女性がいた。

 

――アァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!

 

 防衛プログラムの悲鳴に近い声を上げる…………

 私は魔法に備えて魔力を集中させる。

 

 

「チェーンバインド!!」

 

「ストラグルバインド!!」

 

「行きます!!……ハァッ!!」

 

「容赦は………しない!!」

 

 

 まずはアルフ、ユーノ、リニス、アリアのバインドが防衛プログラムの周囲にある触手を締め上げ、切断した。だが触手はまだ多い。

 

 

「縛れ、鋼の軛!でぇぇええや!!」

 

 

 ザフィーラが藍白(あいじろ)のベルカ式魔法陣を目の前に展開、そこから現れた魔力の鞭が前方の触手を薙ぎ払う……いや、コレ前に喰らった事あるけど縛ってないよね?薙ぎ払ってるよね?私の時は刺したよね?

 

 

――アァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!

 

 

 防衛プログラムは再びあの声を上げる……どうやら効いてはいる様だ。

 

 

「ちゃんと合わせろよ、高町なのは!」

「ヴィータちゃんもね!!」

 

 防衛プログラムの遥か頭上にはヴィータ、その後ろになのはがいた。

 次は物理と魔法の複合バリアを破壊する作業……最初はヴィータとなのはだ。

 

 

「鉄槌の騎士ヴィータと鉄の伯爵グラーフアイゼン!!」

Gigantform(ギガントフォルム)

 

 アイゼンのカートリッジをロードして大槌のギガントフォルムの変形させる。

 

「轟天……爆砕!!」

 

 アイゼンを頭上に振り上げると、同時に防衛プログラムと変わらない大きさまで巨大化した……相変わらず法則無視だよねソレ。

 

 

「ギガントシュラァァァァァァァァァァァァク!!!!」

 

 

 振り下ろされたアイゼンは防衛プログラムの最初のバリアをガラスの様に叩き割った。

 

 

「高町なのはとレイジングハートエクセリオン…行きます!!」

Load Cartridge(ロードカートリッジ)

 

 足元に魔法陣を展開しレイジングハートを掲げ、カートリッジを4発ロードする。

 羽を広げたレイジングハートを頭上で何度も回して構えた。

 

「エクセリオン………バスタァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

 防衛プログラムも黙ってはいなかった、先に鉤爪の様な物が付いた触手をなのはに伸ばす………

 

Barrel shot(バレルショット)

 

 触手はレイジングハートが放った突風によって動きを拘束された……アレって不可視のバインド?

 

「ブレイク――」

 

 レイジングハートの穂先から4つの砲撃が発射され、バリアに命中。

 

「シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥト!!!!」

 

 ダメ押しとばかりに中央からも砲撃を放ち、5つの砲撃が一つになり二層目のバリアを破壊する。

 

 

――アァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!

 

 

 フェイトの時もそうだったけど……こういう時のなのはって本当に容赦ないよね?今回は容赦はいらないけど。

 

 

「次!シグナムとテスタロッサちゃん!」

 

 シャマルの指示が、暴走プログラムの背後にいるシグナム達に伝えられた。

 ……コッチも、もう少しだ。

 

 

「剣の騎士シグナムが魂、炎の魔剣レヴァンティン」

 

 レヴァンティンを鞘から抜く。

 

「刃と連結刃に続くもう一つの姿」

 

 鞘を柄頭に併せ、カートリッジをロードする。

 

Bogenform(ボーゲンフォルム)

 

 弓となったレヴァンティンの弦を引き、矢を形成。そして更にカートリッジをロードする。

 足元に展開した魔法陣からはシグナムの変換資質である炎が立ち上がった…

 

「翔けよ、(はやぶさ)!!」

Sturmfalken(シュツルムファルケン)

 

 限界まで魔力を込めた矢が放たれ、バリアに当たると同時に大爆発を起こし三層目のバリアを破壊した。

 

「フェイト・テスタロッサ、バルディッシュザンバー……行きます!!」

 

 足元に魔法陣を展開させ、カートリッジを2発ロードさせる。そして身の丈を超える大剣となったバルディッシュを回転させながら振り抜いた。

 

「ハァッ!!!」

 

 振り抜かれた刃から真空波が触手を切り裂き、闇の書の闇を包み込む。

 フェイトがバルディッシュを天高く掲げるとその刃に紫の雷が落ちた。

 

「撃ち抜け、雷神」

Jet Zamber(ジェットザンバー)

 

 フェイトが振り下ろすと魔力刃は防衛プログラムに向かって伸びバリアを粉砕、そのまま本体を切り裂いた…………私いらないんじゃないの?

 

 

――アァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!

 

 

 防衛プログラムは悲鳴を上げながらも新たな触手を生やし、その先に魔力を溜め砲撃を撃とうとする……

 

 

「盾の守護獣ザフィーラ、砲撃なんぞ……撃たせん!!」

 

 それにいち早く気付いたザフィーラは魔法陣を展開、今度は海中から何本もの条が突き出て触手を切り裂き、本体を串刺しにした……

 

「しまった!!」

 

 だけど触手の一本が切られる前に砲撃を放った………狙いは…………私だった。

 

 

「こうなったら相撃ち覚悟で―――」

 

 その直後、誰かに抱えられて、上空に飛んで砲撃は足元を通り過ぎた。

 

 

「クロスケの師匠、フィジカル担当のリーゼロッテ、この位は朝飯前だよ!」

 

 助けてくれたのはロッテだった。

 

「デカイの撃つんでしょ?だったら派手に行こう!!」

「勿論そのつもり……レイ」

≪準備OK♪何時でもいいよ!≫

 

 抱きかかえられたロッテから離れ、いつの間にか起きていたレイに声をかけて即座に魔法を発動させる。

 

 

「新代の魔導師、コダイ・T・ベアトリスと―――」

 

 流石に殺人姫って言えないしね?ここでの異名を使わせて貰おうっと。

 

≪え、え~っと――奇跡の証、レイ・モモ・ブラッド!≫

 

 足元に純白の超巨大なベアトリス式の魔法陣を展開する。

 

「刃の要塞 統べてを以て無に還せ」

 

 魔法陣が足元から離れ防衛プログラムの下まで移動した……ここで。

 

≪スローナイフ・フォートレスシフト!!≫

 

 魔法陣は一段と輝きを増し、防衛プログラムを覆う様に無数のスローナイフが展開された………防衛プログラムはそれを消すために触手で薙ぎ払おうとしたが………

 

 

 

 

――ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!

 

 

――アァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!

 

 

 

 触手がスローナイフに触れた途端、それに連動して全てのスローナイフが爆発、防衛プログラムの本体を半分吹き飛ばした。

 

「やっぱり要改良だね……コレ」

 

 新魔法『スローナイフ・フォートレスシフト』は魔力の調整で小~大規模まで変わる、範囲殲滅魔法だ。仮面の男と道連れにしようとした時使った魔法。

 性能は見た通り、無数のスローナイフを展開…一つでも触れたら全てのスローナイフが連動して爆発する……けど弱点が結構ある。

 1つは最初の様にかなり大規模にするにはかなりの時間が必要。2つ目は魔法陣上にしか展開できないからさっきの様に移動させないといけない……だから気付かれる可能性が高い。

 もっと改良しないと………

 

「はやてちゃん!」

 

 あ、改良の事に頭が回って作戦の途中なのを忘れていた……次ははやてか。

 

 

 

「彼方より来たれ、やどりぎの枝。銀月の槍となりて、撃ち貫け」

 

 はやては夜天の書を広げ詠唱する……足元に白いベルカ式の魔法陣が展開、それと同時に防衛プログラムの上空にも同じ魔法陣が展開してその周囲に白い魔力球が6つ、中央に1つ現れた。

 

「石化の槍、ミストルティン!」

 

 杖を振り下ろすと同時に上空にある魔法陣から最初は周囲にあった6つの魔力球がその後に中央から1つ計7つの光の槍が防衛プログラムに突き刺さった。

 

 

――アァァァァァァァァァァァァァァァァァァ…………

 

 着弾点から徐々に石化していき、頭頂部全てを石に変えた…………

 だが、まだ石化していない部分から再生して、もはや原形を留めていなかった。

 

 

「うわっ……なぁ!?」

「何だか…凄い事に」

 

 そのおぞましい変貌に嫌悪感を露わにするアルフとシャマル。

 

「やっぱり、並の攻撃じゃ通じない!ダメージを入れた傍から再生されちゃう!」

 

 エイミィ、アレが並みなの?……私なんかあの規模にする為に魔力を半分も使ったんだけど………だけども。

 

「決して効いて無い訳じゃないよね――」

「ダメージは通ってる――プランの変更は無しだ!!」

 

 クロノは自分の持っているデュランダルを見る。

 

 

「行くぞ、デュランダル」

≪OK Boss≫

「悠久なる凍土、凍てつく棺の内にて、永遠の眠りを与えよ――」

 

 足元に水色の魔法陣を展開、クロノから冷気が発せられる、その冷気は防衛プログラムを中心に海も凍らせた……

 

「凍てつけ!!」

Eternal Coffin(エターナルコフィン)

 

 デュランダルを突きつけると、防衛プログラムは凍りついた。

 だけど、まだ諦め悪く抵抗する防衛プログラム……氷を砕き再び再生を始めようとする―――

 

 

 

 

「いくよ、フェイトちゃん、はやてちゃん」

「「うん!」」

「レイ、『アレ』を使うよ?」

≪OK♪≫

 

 

Starlight Breaker(スターライトブレイカー)

「全力全開―――スターライトォォォォォ!!」

 

 なのはは魔法陣を展開し、環状魔法陣が取り巻き先端には魔力球が出現した。

 

 

「雷神一閃―――プラズマザンバァァァァァ!!」

 

 フェイトはバルディッシュザンバーを振りかざす、すると魔力刃に再び紫の雷が込められる。

 

 

「続くよレイ」

≪うゆ?!ちょっと待ってまだ名前が―――≫

 

 そうだった………ん~これで良いかな?

 

「見敵全殺、ジェノサイド――――」

 

 両手を右腰辺りに添え、両手の間から純白の……私の本来の魔力光が集束される。

 初めてカートリッジロードをした時、仮面の男に使ったあの未完成の集束砲撃……半分しか完成して無いけど発動には申し分なし。

 

 

「ごめんな……お休みな……」

 

 はやては防衛プログラムに別れの言葉を告げている。

 

「響け、終末の笛………ラグナロク!」

 

 杖を振りかざしその先端に魔力が集まり、そして……………

 

 

 

 

 

 

「「「「ブレイカァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」」」」

 

 

 

――ドコォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!

 

 

 

 一斉に放った…………その砲撃は、防衛プログラムを同時に捉え大爆発を起こした………

 

「捕まえ―――った!!」

 

 シャマルは旅の扉でコアを補足した。

 

「長距離転送、目標……軌道上!!」

 

 

「「「転送ぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」

 

 ユーノ、シャマル、アルフが手を振り上げると、コアは宇宙へと飛ばされた……

 

 

 

 

 

 

 

「う、上手くいったんかな?」

 

 コアが飛ばされた空を見上げながら呟くはやて。

 

「プラン通り進んだんだ……後はアルカンシェルに頼むしかない」

 

 クロノも同じ様に空を見上げる。

 

「後はアースラから報告が来るのを――」

 

 途中で言葉が止まった………

≪……うゆ?どうしたの?≫

「いや、少し左腕が」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~オマケ~

 

「コアの転送……来ます!!」

「アルカンシェル、バレル展開っ!!」

 

 エイミィはアースラの前方に魔力砲のバレルを展開する、艦首には環状魔法陣が取り巻き魔力球が出現する。

 

「ファイアリングロックシステム……オープン!命中確認後、反応前に安全距離まで退避します……準備を!!」

 

「「了解!!」」

 

 リンディの目の前に鍵穴が出現する、そして真剣な面持ちで指令を出す。目標の闇の書のコアが視認出来る距離まで見える、艦内の緊張感は否が応でも増してくる

 

「アルカンシェル、発射!!!!」

 

 

 防衛プログラムが目標に到達すると同時に、リンディは鍵穴に鍵を差込んで回す、艦首の魔力魔力球は閃光となって防衛プログラムに着弾した………

 リンディは身じろぎ一つせず、着弾地点をモニター越しに見つめていた……

 

 

 

 

 

 

 

「艦長、再生反応アリ!防衛プログラム―――未だに健在です!!」

 

 エイミィの言葉にアースラーの局員全員がモニターを見た、そこに居たのは………

 

 

「アァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

 

 防衛プログラムの頭頂部にあった女性が闇の意志の甲冑を纏っている姿だった。

 

「魔力反応……想定不能!?」

「そんな……EXランク!?」

 

 魔導師の最高ランクはSSS+……EXはそれをはるかに超えると言う事。

 

 

「艦長、地球から生命反応!こちらに高速で向かって来ます!!」

「こんな時に……今すぐに後退、下がりながらチャージをしてもう1度アルカンシェルを撃ちます!エイミィはこちらに向かってくる反応を解析してください!!」

 

「「了解!!」」

 

 こんな絶望的な状況でも冷静に指示を出すリンディ。

 その指示を正確に実行に移すクルー達。

 

「生命反応解析出来ました!……コレは―――コ」

「コ?」

「……コダイ君!?」

「え!?」

 

 エイミィの言葉に再びモニターに目を向けると。

 

 

「アァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

 防衛プログラムが悲鳴を上げている。

 大量の剣を重ね、一対の鉄の羽を広げたコダイが、白く細い刀で防衛プログラムの脇腹を貫いていた。




夜の魔王様、シーザス様、桜日紅葉雪様、アマデウス様、アキ様、liqueur様、直正様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

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