魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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強者は惹かれあう……じゃない巻き込むなbyコダイ

 初登校から数日、初めての休日になのはが家に遊びに来てと言われ来たんだが……正直かなり時間を無駄にした……例えばナンパして来た奴を地面にめり込ませ犬神家をさせたり。

 そのストレスを道の真ん中でたかってる連中にワザとぶつかり当たり屋のごとくボコボコにして発散したりとそのせいで本来の三十分オーバーしてしまった……

 ん?ナンパはともかく後半は自分の自業自得だろ?……その通りだな。

 

――ピーンポーン♪

 

「あら?コダイ君遅かっわね♪」

 

 戸が開き、桃子が迎えてくれた……この女とは何かと気が合う。主に面白い事をするに至って。

 

「なのはってば、いつ来るかソワソワしてたわよ~」

 

 聞いて無いから。後、大体想像付くから。

 

「中へどうぞ♪」

 

――ヒョイ

 

 その言葉と共に後ろから抱き上げられた。

 いや、体重的に問題無いが……

 

「桃子……何をしてる」

「可愛いから抱きしめています」

 

 見れば分かる。

 

「さ、なのは達の所へ行きましょう」

 

 このまま?

 何でいつの間にか靴が脱げているし……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コダイ君、来たわよ~!」

「と言うよりも連れてこられたの方が正しい様な……」

 

 後ろから抱えられた状態のまま、なのは達が居る所まで連れてこられた。

 

「「何その状況!?」」

 

 なのはと美由希がこの状況を見て。俺が聞きたい事を同じ事を言った。

 あと黒髪の男が一人がこちらを見て呆然としていた。

 

「士郎さん、この子が前言っていたコダイ君よ」

 

 桃子が士郎と呼んだ男の前に俺を差し出す。

 いつになったら下ろしてくれるんだ?

 士郎は確かなのはの父親のはず。後は会ってないのは…確か長男の恭也だけか?

 

「君がコダイ君か……なのはから聞いたよ、新しい友達出来たってとても嬉しそうにね」

「如何でも良いがこの状況にツッコミ無しか」

「……桃子だから仕方ないよ」

 

 少し間の空いた答えに。何故か納得してしまった……

 面倒くさい、自分で抜けるか。

 

「あら?」

 

 ただ、抱きかかえているだけだったので、抜けるのは簡単だった。

 抜け出した瞬間に、桃子から間抜けが声が聞こえた。

 

「何時まで持ちあげているつもりだ……」

「コダイ君大丈夫?お母さんって可愛いのに弱いから……」

「問題ない、実害は無かった」

 

 なのはが隣にやって来た。

 実害があればすぐに上目つかいで『おねーちゃん』と言えばいい。

 

「こうして見ると、コダイ君って本当に女の子にしか見えないよね~言っちゃ失礼だけど」

 

 美由希が突然、俺の頭に手を乗せて来た。

 

「髪も長くて綺麗だし、顔もチラっと見たけど人形の様に綺麗だし……何か男の子の要素が見つからないと言うか…」

「褒めるのか、貶すのかどっちだ美由希」

「まさに男の娘ね♪」

 

 ……何だろうニュアンスがおかしい。

 

「大丈夫だよコダイ君はちゃんと男の子だから。ほら!この前男子に追い掛けられそうになった時に屋上の縁にぶら下がって隠れてたよね!」

「「その話をぜひ詳しく」」

 

 なのはが必死にフォローをしていると。何故か士郎が食い付い……って一人追加されている。

 

「……誰?」

「ん?ああ、まだ会って無かったな。長男の恭也だ、さっきまで道場に居たんだ」

「トキガワコダイ」

「そうか……」

「……」

 

 お互いに自己紹介が済んだあとは、お互いの眼を黙って見てるだけの沈黙が続いた。

 周囲ではなのはと美由希がオロオロしてたり、士郎は静かに見てたり。桃子は………終始笑顔だった。

 

 

 

 

「……成程な」

 

 沈黙が数秒続いた後、恭也が呟いて軽く笑うと。俺から視線を外した。

 

「あれれ?どうしたの恭ちゃん、いつもなのはに近づく男の子がいれば容赦なかったのに」

 

 それに美由希が意外と言う感じで驚いている。

 それよりも恭也はそんな事をするのか……確かこう言うのはシスターコンプレックス、略してシスコンのはず。

 

「いや、最初はそう思っていたんだが……」

 

 あ、だから目に殺気が籠っていたのか。全然怖くなかったけど……

 

「目を逸らす所か、じっと見返えされた。殺気も暖簾に腕押しとくればもうその気も失せた」

「もし気が失せなかったらどうする気だ」

「その時はウチの道場に案内しよう!」

 

 おいそこの士郎、目を輝かせるな。

 

「済まない。俺と恭也、それと美由希は剣をやっていて。強者がいれば戦わずにはいられない性でね……君を一目見た時からかなりの実力者だと分かったよ」

「いやいや、それはお父さんと恭ちゃんだけだから」

「俺も剣をやっていたがそんな事は無かったぞ」

 

 美由希も言っているが俺もそんな性質知らん。

 

「剣……流派は何と言うだい?」

「残念だが士郎、この流派は門外不出でな、そう簡単に名乗れないんだ」

 

 此処に無い前の世界の剣言っても、多分質問攻めにあうだけだしな。

 実際嘘でも無いしな……

 

「あはははっ、じゃあ後十年待つとするよ」

「俺も待っているからな」

 

 残念そうに笑う士郎と恭也……え?もう戦う前提で話し進んでない?

 

「ん~♪流石男の娘ね~」

 

 だからニュアンスがおかしいぞ桃子。

 

「漫画にもあったけど実際あるんだね、強者同士が惹かれあうって」

 

 こんな二人と一緒にしないでくれ美由希。

 

「頑張ってね!」

 

 なのはに至ってはもう論外だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……時間が過ぎ、何故か一緒に夕食を食べる事になった。

 経緯はアレだ。

 

「コダイ君、良かったら夕飯食べてって?」

 

 この桃子(ヒエラルキー)の一言だ。

 

「聞いたわよ~♪コダイ君ってお料理が上手だって」

 

 何か凄いやな予感な桃子の笑み。

 

「まさか作れとか言わないよな……」

「だって、なのはがあんなに美味しい美味しいって言ってるんだもん、食べたくなっちゃうわ♪」

 

 何か全員期待した目でこっち見てるし、コレはアレか作るハメになるのか?

 

「コダイ君、なのはは学校ではどんな感じ?」

「ここと変わらない」

 

「授業は真面目に聞いてる?」

「見て無いから知らない……」

 

「男子にいじめられて無いか!?」

「無いから安心しろ」

 

 美由希、桃子、恭也と次々に質問される。ソレは本人に聞けよ普通に。

 

「どうしたんだいコダイ君?さっきから箸が進んで無い見たいだね」

「何でも無いんだ士郎」

 

 ただ質問攻めに止まっただけ。

 

「もしかして嫌いな物でもあったの?」

「好き嫌いは無いぞなのは。ただ、家に居ても一人だから慣れてないだけだ」

 

 

 

 

 

 シ――――――――ン……

 

 

 

 

 

 ………あれ?何で皆黙る?

 ただ、家で一人でいるって言っただけなのに……

 

「コダイ君、今日は泊まって行きなさい」

「え?桃子?」

 

「何時でもお店に来なさい、サービスするから」

「いや、士郎ソレは良いから…」

 

「コダイ君!今度お家に遊びに行くね。アリサちゃんとすずかちゃんと一緒に!!」

「なのは、とりあえず鼻をかめ」

 

 何か話が重い方向に進んでいる?

 

 

 

 

 

 

 その後、高町家全員の意見により宿泊が決定された。

 明日も休みだし……別に良いか。

 

 

 

 

 

~おまけ~

 

 なのはの家に泊まった朝、桃子に頼まれ朝食を作ったんだが。

 

「ん~♪私より美味しい~これならなのはのお嫁さんにピッタリね!」

 

 桃子、俺が嫁か?……あと満面の笑みでサムズアップするな。

 

「コダイ君がお嫁さん………」

 

 なのは……妄想するのはいいが声にしっかりと出てるぞ?

 

「将来、どちらがウェディングドレス着るんだろう………」

 

 苦笑いをしている士郎………多分、いや間違いなく桃子の策略で両方かもな……

 

 ん?ドレスは良いのか?女装はオシャレだろ?




元『何処へ行ってもシスコンはこんな扱いbyコダイ』です。


月下美人様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

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