魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

37 / 156
A's編ではコダイの前の世界に付いて出てきます…
そんで無印同様死に掛けます。


A's編
師走は何処も忙しそうだ。クリスマスやら年末の大掃除や来年の準備、襲撃されたりとか―――え?最後は違う?byコダイ


 ―――最悪

 

 

 

 周りには人だった肉塊が転がっている

 

 

 

 斬り殺された死体、刺し殺された死体、焼き殺された肉塊――様々な殺害方法で死んでいく人間

 

 

 

 え?何で現代進行形かって?―――

 

 

 

 ―――目の前で見ているからだ。

 

 

 

 次々に出来る肉の山――そこには男も女も関係ない、死に掛けの老人や生まれたばかりの乳児も関係ない――

 

 

 

 立ち向かう者も逃げる物もそれさえも関係無く死んでいく――――――――――――

 

 

 

 何でそんな冷静でいられるのか?簡単だ――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺がソレをしているからだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――ゴシャッ!!!

 

 

「っ………」

 

 意識の覚醒と共に拳を自分の顔面に打ち込んだ。

 

「最悪だ。この夢とか最悪だ……本当に最悪だ」

 

 こういう時はユーノを撫でて癒されよう………ってこないだからフェイトの証人のためミッドに行って居ないんだ。

 研究も一時中断している。ベアトリス式はプレシア以外のテスタロッサ家は知らない。

 

「今は2時か」

 

 ストレス解消の為に凝った物でも作るか――

 

 

 

 

 

 それからはいつもと変わらなかった。

 勉強を聞き流して、昼休みに男子から逃げるふりして特に変わった事は無かった。

 放課後、すずかは用事で図書館に行ってその他はなのはとアリサはそのまま帰宅。

 俺は今朝凝った物を作って食料が危ないので補充した――筈だったが買い忘れがあり、家を出る時はもう夜になっていた。

 絶対あの夢の所為だ……

 

「それでな―――」

「………」

 

 帰る途中に携帯の着信がなり、開くと相手ははやてだった。

 何か家の人が用事で出かけてて、今家に一人らしい……つまり暇だと。

 通話しながら帰路を歩いている所だ。

 

「む~聞いとる?」

「聞いとる聞いとる」

 

 棒読みの関西弁で返す。

 今日の夕方、図書館で本を取るのに困っていると、取ってくれた奴がいて友達になったらしい……それが今日、用事で図書館に行った月村すずかだった。

 今度会わせるとか言ったけど……思いっきり知り合い、しかもこっちの方が付き合い長い。

 

「と言うか家の奴まだ帰って来ないのか」

「ん~………もう少しやと思う」

 

 少し間を取って答えたはやて。

 

「何でそんな事が分かるんだ?」

「え?……えっと、それは―――」

 

 はやての声が途中で切れてノイズが発生した。

 携帯を耳から話して画面を見ると電波が圏外になっていた。

 

「人の気配が無いな」

 

 冬の夜と言っても寝るには早すぎる。

 上を見上げると明らかに色が違う空……

 

 ≪うゆ?!≫

 

 この馬鹿もたった今目が覚めた見たいだな。

 

「どっかの犯罪者が立て籠もっているのか?」

 

 丁度良い、あの夢で機嫌が悪いから憂さ晴らすか……あ。

 

「ヤバ、10円落とした」

 

 落ちた硬貨を拾うためしゃがみ込む………

 

「と見せかけて」

 

 地面に手を付き逆立ちになる。

 

――ドコォンッ!!

 

 逆さから見た次の光景は。

 目の前で光る物が地面に振り下ろされて、地面を抉り、瓦礫を作った。 

 

「今のを見切るとはな――」

 

 上から声が聞こえる…………女の様だな。

 

「この結界は貴様がやったのか」

「いや、仲間の方だ」

 

 視線を声の方に向ける。

 

「我はヴォルケンリッターが将シグナムそして我が剣レヴァンティン――恨みは無いが貴様の魔力を貰うぞ」

 

 ピンクの髪をポーニーテールにしている女、シグナムと名乗った女と俺の視線がぶつかった……上下対称だけど。

 

「………その前に1つ良いか?」

「……言ってみろ」

 

 シグナムはまだ警戒を解かずそのままの体勢だ………

 

「その剣上げてくれないか?髪の毛が挟まった」

 

 振り下ろされた剣とその時に出来た瓦礫が長い髪が挟まって動けない状態になっていた。

 

「ん……あ」

 

 視線を剣に移してようやく気付いたシグナムはすぐに剣を上げてくれた。

 逆立ちをやめて髪を確認する。比較的無事だな。

 

「何かゴメン」

「あ、いやこちらこそ済まなかった」

 

 と言うか相手が折角決めてたのに台無しだよな……なんか変な空気になっているし。

 

≪コダイ…………あのひと≫

 

 レイ?

 

≪―――――なんであんなにオッパイがおおきいの!?≫

 

 は?

 

「なっ!!」

 

 レイの言葉にシグナムが腕で胸を隠した。顔が耳まで赤くなっている……

 

≪ぎゅうにゅう!?ぎゅうにゅうなの!?≫

「それ………大豆じゃなかった?」

≪そうなんだ~………あっ!!このまえすきなひとに、もまれればおおきくなるってきいた!≫

 

 それ誰から聞いた。

 

「ん?………つまりシグナムは相手いるの?」

≪うん!≫

「で、そこの所どうなのシグナム?」

「私に聞くな!騎士が恋などに現を抜かすか!」

≪もったいな~い!≫

「無愛想だし見た感じ到底無理だろ」

「無愛想は貴様も同じだろ!」

「え?俺男だから必要ないし」

 

 その気になれば男なんて5分で落とせる。

 涙目で上目、さらに服を指でキュっと摘まめばあっという間だ。やり過ぎるとだめだからここぞと言う時に使うけどな。

 

「何ぃ!?男だと!?」

 

 シグナムは固まらず即座に反応した………流石騎士。

 

「何だこの敗北感は―――男?ありえない――」

 

 シグナムが現実逃避している………え?何コイツ面白い。

 真面目で堅い分凄い弄りやすい。

 

「落ち着けシグたん」

 

 ここぞとばかりに弄る。

 

「そんな腑抜けた名で呼ぶな!!」

 

 予想通りの反応だ。

 

「最後に『ミ☆』を入れた方が良かったか?」

「なお悪い!クッ――このままじゃ埒が明かない、その口を力尽くで縫いつける!」

 

 シグたんミ☆がレヴァンティンを構え突っ込んできた…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「このパターン前にもあったよな」

≪あったね~≫

 

 いつだっけ?……アルフの時だっけ?




アマデウス様、シーザス様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。