魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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はやて初登場です。
次回からA's編です。


発明の種は意外な所にあるbyコダイ

 夏休みも終わり2学期になっているが。

 昼は地球、夜はミッドと夏休みと変わらない過ごし方をしている。

 今日も学校をサボリ、ベアトリス式の新しい魔法のネタ為、帰りに図書館にいるんだが……

 

「………思い浮かばない」

 

 もう3個位出来てるが、まだ完成と言う訳ではない…だから材料を集めるために図書館でファンタジー関係の本を読み漁っていたが収穫無し……

 いや、3個でも十分通用する。以前腕試しに嘱託魔導師の試験で使ったら、格上でも圧勝出来て。嘱託魔導師になった位だ………と言うか相手弱すぎ。

 え?そんな重要な事を軽く言うな?………今重要なのはベアトリス式の事だ。

 

「これでファンタジー系は全滅。神話関係で探してみるか」

 

 まずはこの本を元に戻してから………ん?

 

「ん~も、もうチョイ………」

 

 車椅子に乗った少女が本を取ろうと必死で手を伸ばしていた。

 

「も、もうチョイやのに……」

 

 微妙に届かない位置にあって手を伸ばしてもギリギリ届かない様だ。

 

「こうなったら関西人のど根性見せたるで~!」

 

 いや、関西関係ないから――それでも届かない。

 

「う~ん!」

 

 ……十分面白かったし。

 さて、神話コーナーは……此処か。ついでだし良いか。 

 未だに届いて無い関西娘の隣から関西娘の目的の本を取って前に見せる。

 

「これか?」

「あ、どうもすみません」

 

 こっちに気付いて、本を手に取り礼を言う関西娘。 

 

「ついで、ここのコーナーに用があるから」

「そうなんですか、私八神はやてって言います」

「コダイだ、敬語は良い。年も同じの様だし」

「年上やと思った……」

 

 よく言われる。

 

「えっと……コダイちゃんは何でここに?今日は平日やろ?」

「ちゃん?―――これでも性別は男だぞ」

「そうなんかごめ――――――はぁ!?嘘や、詐欺や!そんな美人顔でオトコな訳無いやろ!!」

 

 あ、固まらずに直ぐ反応した。コレはチョット新しいかも 

 そう言えば服装が黒の長袖のハイネックに赤のショートパンツと黒いニ―ソックス。髪型はフェイトと同じツインテール。

 

 

――ガシッ!

 

 

 突然はやてが胸のあたりを掴んでいた。

 

「無い!」

 

 

――ガシッ!

 

 

 そして今度は下の方を掴んだ……

 

「ある!……ホンマに男の子や!!!」

「というか何気に凄いことしたな」

 

 別に良いけどさ。

 

「何で男の子やのに女の子の服を着とるんや!?」

「何言ってるんだ?女装はオシャレだろ?」

「どこのオシャレや!」

 

 何だこのテンポの良さ……コレが関西人のツッコミか。

 

「主にそれだが、男物の服が以上に似合わないんだ。ほら」

 

 証拠に携帯で撮った一度だけ来た男子の制服姿を見せる。

 

「うわぁ……コレは――無いな」

 

 コレは予想通りのリアクション

 

「他には黒ゴスやメイド服、チアリーダー、猫耳メイド服とかあるが―――」

「どんだけ着とんねん?!」

 

 何を言っている、女装はオシャレだ。

 写真に関しては桃子か忍が送ってくれる。

 

 

 

 

 

 

 

 その後、一通り見せた所、猫耳メイドのこにゃいくん(命名すずか)が一番反応良かったな。

 画像が欲しいと言ってたので連絡先を交換して画像を送った。

 

「もうこんな時間か。そろそろ帰るか」

 

 携帯を見ると時刻はもう夕方、日が沈みかけていた。

 

「あ、ホンマや。迎え呼ばんと」

 

 はやてが携帯を操作して、誰かと数秒話して携帯を閉じた。

 

「いや~楽しい時間は短く感じるな~」

「……楽しかったのか?」

 

 終始はやてを弄っていただけの様な気が……

 

「勿論や!」

 

 はやてが笑顔で答えた。

 

「同年代の男子――って言って良いのか微妙やけど、話すの久しぶり何や」

「え?何……箱入り?」

「あはははっ!そんなに裕福や無いで~毎日献立考えるの大変や」

「の割にはそう言う顔じゃないな」

 

 むしろ嬉しそうな……

 

「それは料理得意やしな、それに最近家族も増えて美味しいって言ってくれる人がおるから腕が鳴るんや」

 

 自慢げに胸を張ったはやて。

 

「え?はやて料理できるの?」

「自慢や無いけど家事は得意やで?……信じとらんやろ?」

「……俺の知り合いではやてと同年代の奴が料理で火柱作ってるから信用が出来ない」

「火柱?!リアルでおるんかそんな人!?」

「俺も実際見るまで信じられなかったが………実際に起きるんだ、火柱が」

「女装はオシャレと言うし、友達は火柱作るし……何やコダイ君の周りってネタの宝庫やな」

 

 その知り合いと俺を含み数名が魔法使い何てとんでもないネタもあるけどな。

 

「さて、用事もあるしそろそろ行くか」

「あ、良かったら一緒に帰らへん?そろそろ迎えも来る頃やし」

「悪いが急ぎの様だからな」

「せやけど、外はもう暗いし……何かあったら親とか悲しむで?」

「心配するな、家に居ても誰も居ないから」

 

 でも正確には誰もじゃないな。フェレット居るし……人語話せると言うか人間が変身した少し変わったフェレットが……

 

「え……あ、その……ゴメン」

 

 え?何でそんな顔になる?

 

「別に謝る事は無い」

 

 そう言ってその場を後にする―――つもりだったが。

 突然はやてに腕を掴まれた。

 

「如何した?」

「えっとな……友達にならへん?」

「友達?」

 

 行き成りなんでだ?

 

「うん……ダメやろか?」

「……別に構わないが」

 

 と言うかこのパターンなのはと似ているな。

 

「そっか――ほなまたね、コダイ君!今度はいっぱいお話しような~」

 

 腕を離して、元気よく手を振るはやてに見送られて図書館を後にした……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何も思いつかない……………」

 

 家に付き直ぐミッドに行き、魔法の開発を再開した。

 

「大丈夫?あんまり根詰めるとクロノにまた説教させるよ?」

 

 ユーノからコーヒーを受け取った。

 

「ん、問題ない。今日まで大体1ヶ月だ」

「いい加減寝ようよ!プレシアさんも昨日やっと寝たんだよ!?」

「分った………後一つ魔法考えてから」

「それが出来ないから地球で情報探して来たんでしょ!?」

 

 そうだけど……収穫?無かったよ。あったら魔法が出来てるし――

 

 

 

「おっつかれー!差し入れと共にエイミィさん参上!」

 

 正直、半殺しにしたい位のテンションでやってきた――

 

「相変わらず無駄に元気だな―――差し入れ」

「えぇ!?私は!?」

 

 どうでもいい……とりあえず休憩するか。

 

「フフーン!見るが良い、苦労して手に入れたこの差し入れを」

 

 エイミィが大げさに持っていた箱を開けて、中身を見せてくる。そこに入っていたのは小さなカップに入ったアイス数種類だった、しかもドライアイス付き。

 

「あ、コレって今ミッドで評判のアイス専門店のアイスだ!」

「俺も知ってる。何時も客で満席になっている所だろ?ニュースにも出た」

 

 この前ユーノとテレビのニュースで放送していたのを偶々見ただけだが。

 まだミッドも暑いしこの時期に評判のアイスと買えるのは確かに凄いな。

 

「しかしそこまでの人気なら良く買えたな」

「ふふ~ん実は朝の内に予約してさっき取って来たのだ~」

「予約ね―――」

 

 ん?―――待てよ。

 魔法って言うのは発動が速ければ速い程良い。そうすれば隙も無くなる……だけど、敢えて逆に発動を遅らせたらどうだ?

 発動の一歩手前―――つまりいつでも発動出来る様にキープしたままにして。いつでも発動出来る様に―――

 魔法を予約する魔法があれば常に懐に武器をしまっている様な物だ。

 そうするならばキープした魔法の状態を統一して隠せるようにすれば……

 

「ありがとうエイミィ、おかげで案が出来た」

「え?え?」

 

 アイスの箱の中から、面白そうな『アイスプディング』を取って礼を言った。

 言われたエイミィ自身は何か分かって無い様だ。

 もうベアトリス式の基礎は出来てるから魔法を作るのは簡単だ。今夜にでも取りかかろう………

 

「あ、プリンだ」

 

 中々美味しいなこれ。評判通りの味だった。

 

 

 

 

 

 

 

「よし…………完成」

 

 その夜、魔法は完成したが、実際に使ってみると思ったより使い勝手が難しい物になった。

 

「だが完成度で言えば想像通りの物が出来た」

 

 良く考えれば俺の魔法トリッキー過ぎるな―――

 

「でも、在り来たりな魔法を作っても面白くは無いな」

 

 ついでに拘束系の魔法も1つ作ってみるか。

 その数日後に拘束魔法は完成した…………不眠不休で。




ゴンゴロ様、シーザス様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

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