魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~ 作:メガネ
強制帰還を喰らって、仕方なく大人しく療養。少し前に右目も心臓も無事戻り、やっと研究を再開している。
朝起きて魔法の研究→昼からなのは達と遊ぶ→深夜にミッドで研究&実践→明け方に地球に戻ると言うスケジュールで動いている。
これで一日を過ごしていた――正直殆ど寝てない。
ん?それでこの前過労で倒れただろ?こんな面白い事に無駄な時間など必要ない。プレシアだって嬉々として乗ってきている。
それは置いといて。一応夏らしいイベントもあったぞ?
夏祭りとか花火とか海とか旅行とか、殆どあの温泉の時と同じメンバーで行ってた。そして一番忘れてはいけない物がある、それは――
「「「にゃああああああああああ!!」」」
なのは、アリサ、すずかがにらめっこしている白いノート―――そう、夏休みの宿題だ。
「いや、忘れてはいけないだろ?」
「何でコダイ君はそんなに余裕なの!?」
「初日で全部終わらせた」
「はぁ!?この大量の宿題を!?」
「ほら」
「うわ本当に出来てる……」
夏休みの最終日の朝、アリサ達の提案で俺の家でジュースとお菓子で夏休みを締めくくるとか言いだした、何で俺の部屋?
何でこうなってかは……回想どうぞ。
~回想~
「ぷはぁ~!今年も有意義な夏休みだったわ!」
アリサ………ジュースを一気飲みって、それ完璧おっさんだな。
「そうだね、夏祭りに行ったり」
「海にも行ったの」
「………海でなのはが何もない所で転んだり、すずかの水着が波にさらわれたり、アリサがビーチバレーで顔面ブロックしたり後――」
「「「何でわざわざ恥ずかしいのを選ぶの!?」」」
いや、面白いし………
「そういえばコダイ君がいない間になのはちゃんの所にビデオメールが届いてね……」
「もしかしてフェイトとアリシアか?」
「え?知ってたの?」
プレシアから直接聞いた。
「だって、なのはと同じ頃に知り会ったから――で、2人がどうした?」
「うん、なのはちゃんに紹介してもらって友達になったんだよ」
すずかが嬉しそうに笑う。
「そうか……で、コレからどうすんだ?御存じのとおり家には遊べる物なんて無いぞ?」
ゲームとかキャラクターの言動で吐き気がするからしたくも無いし……
「そうね……夏らしい事は夏休み中にしたし、如何しよう……」
アリサが顎に手を当てて考えている………
「あ、夏休みの宿題の見直しって言うのはどうだ?」
――ピシッ!
特にやる事無いなら、時間をつぶせば―――って何で固まっているんだこの3人。
「「「忘れてたああああああああああああああ!!!」」」
馬鹿だ………こいつら馬鹿だ。
~回想終了~
その後三人は急いで家に帰り宿題を持って戻って来た………
それでかなり真っ白だったから冒頭に悲鳴が響いたと言う事。
「嘆いてないで早く始めろ、馬鹿共」
「「「鬼!」」」
「やって無い貴様らが悪い、教えてやるから早くしろ」
「「「天使!」」」
どっちだよ……………
ともかく(俺以外)宿題に取り掛かる事に。宿題はそれほど難しくは無い、3人は頭が悪いと言う訳では無いので、特に教える事無くサクサクと宿題は埋まって行く……何で今まで溜めていたんだ?
唯一問題があるとすれば……
「なんでこんなにおおいの~」
「うわ~ん!終わんないよ~」
「ブツブツブツブツ…………」
いい感じに壊れ始める、なのは、すずか、アリサ。
問題は宿題の量だ、ここは自業自得だけど。
「――少し休憩するか?」
――ガバッ!!×3
全員すごい勢いでこっちを見た………
「軽食とコーヒー持ってくるから休憩してろ」
「「「はぁ~~~」」」
今度は蕩けた…………面白いな今日の三人。
「軽食は簡単に食べれるサンドウィッチにするか」
けど、その前にアイツに連絡。
「ハイ♪コダイ君?どうしたの?」
「桃子、そっちの娘が宿題やって無いとかぬかしたから監禁してもいいか?」
「OK♪」
「分った、用件はそれだけだ」
「じゃあね~」
よし、次はアリサとすずかの所にも………
軽食を挟んで再び宿題に取りかかる三人。一旦脳がリセットされてさっきよりは進んでるが、間に合うかは分らない。
ちゃんと分らない所は教えてるぞ?頭は良い方だしなあの三人。
「そろそろ夕食の準備でもしておくか」
まだ明るいから時計を見ないと忘れるな……
「あ、もうこんな時間なの」
「結局終わらなかったね………」
「後は各自家で取り組みま「泊まっても良いぞ」へ?」
3人が帰り支度をしているのを止める。
「親に監禁許可は貰った」
「監禁って……でも良いの?この前も泊まった気がするんだけど」
「別に良いぞアリサ。提案したのは俺だ、だけどここまでしてやるんだから早く終わらせろよ?」
「「「女神!!」」」
何か徐々に格上げされてる……
三人は物凄いスピードで宿題を進める。俺も夕食の準備でもするか………
「あ、夕食は中華にしようと思うが何かリクエストでもあるか?大抵何でも作れるが?」
「何でも……そうね、北京ダックとか如何かしら?」
アリサ、何だそのニヤついた顔は……挑戦状か?作って見ろってか?
「北京ダック?丁度仕入れたから作れるぞ?」
「「「あるの!?」」」
自分で言っておいて驚くなよ……
「で、その後その子達は?」
「夜中ギリギリに無事終了、全員疲れて眠っている」
3人が寝静まった頃、ユーノと共にミッドに転移。その話をプレシアにしている。
夕食のお裾分けを夜食にして。
「あなたも大変よね……アッチでは学校の勉強、コッチではベアトリス式の研究の両立」
「別に……学校の授業は面白くないから聞き流しているし」
聞き流しても別に支障ないし。
「現時点で出来た魔法は2つ。オールレンジ対応の魔力刃。ロングレンジとミドルレンジで性質が変わる魔力弾」
ベアトリス式の魔法はこの2つのみ。
まだ名前は決めて無いが流石に少ないな………
「クロスレンジの補助魔法でも組み込むかな」
「補助魔法?身体強化の魔法にするの?」
「いや、身体強化だと体質上何か起こるか分からないしな……」
「何度も効くけど不便な体質ね」
不思議そうにこちらをジッと見ているプレシア。
レイが強化されても殺傷設定になる体質『
つまりクロノとの魔法の実践が常に命がけだ。
「そうね……何かの特性を付加すると言うのはどうかしら?」
「それしかないか………」
今日も徹夜かな?
ゴンゴロ様、シーザス様、不屈の心様、感想を有難う御座います。
~次回もお楽しみにしてください~