魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

35 / 156
こいつ等本当は馬鹿だろbyコダイ

 強制帰還を喰らって、仕方なく大人しく療養。少し前に右目も心臓も無事戻り、やっと研究を再開している。

 朝起きて魔法の研究→昼からなのは達と遊ぶ→深夜にミッドで研究&実践→明け方に地球に戻ると言うスケジュールで動いている。

 これで一日を過ごしていた――正直殆ど寝てない。

 ん?それでこの前過労で倒れただろ?こんな面白い事に無駄な時間など必要ない。プレシアだって嬉々として乗ってきている。

 それは置いといて。一応夏らしいイベントもあったぞ?

 夏祭りとか花火とか海とか旅行とか、殆どあの温泉の時と同じメンバーで行ってた。そして一番忘れてはいけない物がある、それは――

 

「「「にゃああああああああああ!!」」」

 

 なのは、アリサ、すずかがにらめっこしている白いノート―――そう、夏休みの宿題だ。

 

「いや、忘れてはいけないだろ?」

「何でコダイ君はそんなに余裕なの!?」

「初日で全部終わらせた」

「はぁ!?この大量の宿題を!?」

「ほら」

「うわ本当に出来てる……」

 

 夏休みの最終日の朝、アリサ達の提案で俺の家でジュースとお菓子で夏休みを締めくくるとか言いだした、何で俺の部屋?

 何でこうなってかは……回想どうぞ。

 

 

~回想~

 

「ぷはぁ~!今年も有意義な夏休みだったわ!」

 

 アリサ………ジュースを一気飲みって、それ完璧おっさんだな。

 

「そうだね、夏祭りに行ったり」

「海にも行ったの」

「………海でなのはが何もない所で転んだり、すずかの水着が波にさらわれたり、アリサがビーチバレーで顔面ブロックしたり後――」

「「「何でわざわざ恥ずかしいのを選ぶの!?」」」

 

 いや、面白いし………

 

「そういえばコダイ君がいない間になのはちゃんの所にビデオメールが届いてね……」

「もしかしてフェイトとアリシアか?」

「え?知ってたの?」

 

 プレシアから直接聞いた。

 

「だって、なのはと同じ頃に知り会ったから――で、2人がどうした?」

「うん、なのはちゃんに紹介してもらって友達になったんだよ」

 

 すずかが嬉しそうに笑う。

 

「そうか……で、コレからどうすんだ?御存じのとおり家には遊べる物なんて無いぞ?」

 

 ゲームとかキャラクターの言動で吐き気がするからしたくも無いし……

 

「そうね……夏らしい事は夏休み中にしたし、如何しよう……」

 

 アリサが顎に手を当てて考えている………

 

「あ、夏休みの宿題の見直しって言うのはどうだ?」

 

――ピシッ!

 

 特にやる事無いなら、時間をつぶせば―――って何で固まっているんだこの3人。

 

「「「忘れてたああああああああああああああ!!!」」」

 

 馬鹿だ………こいつら馬鹿だ。

 

~回想終了~

 

 

 その後三人は急いで家に帰り宿題を持って戻って来た………

 それでかなり真っ白だったから冒頭に悲鳴が響いたと言う事。

 

「嘆いてないで早く始めろ、馬鹿共」

 

「「「鬼!」」」

 

「やって無い貴様らが悪い、教えてやるから早くしろ」

 

「「「天使!」」」

 

 どっちだよ……………

 ともかく(俺以外)宿題に取り掛かる事に。宿題はそれほど難しくは無い、3人は頭が悪いと言う訳では無いので、特に教える事無くサクサクと宿題は埋まって行く……何で今まで溜めていたんだ?

 唯一問題があるとすれば……

 

「なんでこんなにおおいの~」

「うわ~ん!終わんないよ~」

「ブツブツブツブツ…………」

 

 いい感じに壊れ始める、なのは、すずか、アリサ。

 問題は宿題の量だ、ここは自業自得だけど。

 

「――少し休憩するか?」

 

――ガバッ!!×3

 

全員すごい勢いでこっちを見た………

「軽食とコーヒー持ってくるから休憩してろ」

 

「「「はぁ~~~」」」

 

 今度は蕩けた…………面白いな今日の三人。

 

「軽食は簡単に食べれるサンドウィッチにするか」

 

 けど、その前にアイツに連絡。

 

「ハイ♪コダイ君?どうしたの?」

「桃子、そっちの娘が宿題やって無いとかぬかしたから監禁してもいいか?」

「OK♪」

「分った、用件はそれだけだ」

「じゃあね~」

 

 よし、次はアリサとすずかの所にも………

 

 

 

 

 

 

 

 軽食を挟んで再び宿題に取りかかる三人。一旦脳がリセットされてさっきよりは進んでるが、間に合うかは分らない。

 ちゃんと分らない所は教えてるぞ?頭は良い方だしなあの三人。

 

「そろそろ夕食の準備でもしておくか」

 

 まだ明るいから時計を見ないと忘れるな……

 

「あ、もうこんな時間なの」

「結局終わらなかったね………」

「後は各自家で取り組みま「泊まっても良いぞ」へ?」

 

 3人が帰り支度をしているのを止める。

 

「親に監禁許可は貰った」

「監禁って……でも良いの?この前も泊まった気がするんだけど」

「別に良いぞアリサ。提案したのは俺だ、だけどここまでしてやるんだから早く終わらせろよ?」

 

「「「女神!!」」」

 

 何か徐々に格上げされてる……

 三人は物凄いスピードで宿題を進める。俺も夕食の準備でもするか………

 

「あ、夕食は中華にしようと思うが何かリクエストでもあるか?大抵何でも作れるが?」

「何でも……そうね、北京ダックとか如何かしら?」

 

 アリサ、何だそのニヤついた顔は……挑戦状か?作って見ろってか?

 

「北京ダック?丁度仕入れたから作れるぞ?」

 

「「「あるの!?」」」

 

 自分で言っておいて驚くなよ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、その後その子達は?」

「夜中ギリギリに無事終了、全員疲れて眠っている」

 

 3人が寝静まった頃、ユーノと共にミッドに転移。その話をプレシアにしている。

 夕食のお裾分けを夜食にして。

 

「あなたも大変よね……アッチでは学校の勉強、コッチではベアトリス式の研究の両立」

「別に……学校の授業は面白くないから聞き流しているし」

 

 聞き流しても別に支障ないし。

 

「現時点で出来た魔法は2つ。オールレンジ対応の魔力刃。ロングレンジとミドルレンジで性質が変わる魔力弾」

 

 ベアトリス式の魔法はこの2つのみ。

 まだ名前は決めて無いが流石に少ないな………

 

「クロスレンジの補助魔法でも組み込むかな」

「補助魔法?身体強化の魔法にするの?」

「いや、身体強化だと体質上何か起こるか分からないしな……」

「何度も効くけど不便な体質ね」

 

 不思議そうにこちらをジッと見ているプレシア。

 レイが強化されても殺傷設定になる体質『幻痛(ファントム・ペイン)』は相変わらず。

 つまりクロノとの魔法の実践が常に命がけだ。

 

「そうね……何かの特性を付加すると言うのはどうかしら?」

「それしかないか………」

 

 今日も徹夜かな?




ゴンゴロ様、シーザス様、不屈の心様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。