魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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なろうから初めて二年が経ちました……
2周年記念と言う訳では無く普通の話です。
……本当は何も思いつかなかったんです……


本当に何しに来たbyコダイ

 今日は学校は休み。

 本当は基礎が完成したばかりのベアトリス式を制作しようと思ったが。寝不足の過労で倒れ、更に初の魔法使用と怪我が悪化して強制帰還された……

 今まで魔力を放出はしていたが。魔法にして使うと勝手が違うらしい。

 ユーノもフェレットになってまだ寝ている。レイも何時もの様に寝ている……

 俺もベッドに入ってすぐに眠りに入った。

 

 

 

 

 

 

――ユサユサ

 

 ……ん?

 

――ユサユサ

 

 何か揺すられている?

 もしかしてユーノか?

 

――……く~ん……て~

 

 じゃないな……声が違う。

 ………は?この声はまさか。

 

「コダイ君、大丈夫?」

 

 目を開けると、目の前になのはの顔が俺を見下ろしていた……

 

「なのは?」

「良かった~返事してくれな―――」

 

――ガシッ!!!

 

「ふぇ?」

「何故ここにいる不法侵入者」

 

 取り敢えず目の前の侵入者の頭を掴んで締め上げる。

 

 

――ギリギリギリギリギリギリ!!

 

 

「にゃあああああああああああ!!イタイイタイイタイイタイ!!!ゴメンなさい!ごめんなさ~い!!!はなして~!!」

「むか~しむかし。ある所に、おじいちゃんとおばあちゃんが――」

「そっちの『はなし』じゃないよ~!!!」

 

 締め上げられてもツッコミとは随分余裕だな……

 

 

――ドドドドドドドドド!!!

 

 ………あ~

 こいつがここに居るって事はこの可能性もあるか。

 

「なのはちゃん大丈夫!?」

「ちょっと今の悲鳴何よ!!」

 

 部屋の扉を開け放ったのは予想通りすずかとアリサだった―――何故かエプロンを付けて。そう言えばチラっと見たがなのはも付けていたな。

 

「たった今教えてやる」

 

――ガシッ!!×2

 

 なのはから手を離し、今度はこの馬鹿2人を締め上げた。

 

――ギリギリギリギリギリギリ!!

 

 

「「にゃああああああああああああああああ!!!はなして~!!!」」

「むか~しむかし――」

「「そっちじゃない~!!!」」

 

 そんな事は分かってる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………で?何でここに居る?」

 

 3馬鹿を締め上げた後、リビングに降りて3馬鹿の話を聞く事に。

 因みにまだ寝間着の大き目のYシャツだ。

 

「えっと、コダイ君が帰って来たって聞いたから。それに怪我の事も心配で――」

 

 昨日、帰ったって、なのはにメールしたな。

 

「それをなのはから聞いてアリサ辺りが『3人で行こう』と言う話になったって所か」

 

 3人が同時に頷いた。

 どうやって入ったかは大体予想が付くから合えて聞かない。

 ――俺もよくするから言えないだけだが。

 

「―――で、何しようとしてたんだ?」

 

 俺が目を向けたのは台所。

 そこには置いた覚えの無い食材や器具が並んでいた。

 

「えっとね、怪我してて動くの辛そうだったから、ご飯作ろうと思ったんだ――勝手に使ってごめんね」

 

 すずかが申し訳なさそうに言っている。

 

「片付けてくれるなら別にいい……で何を作ろうとしたんだ?」

「最初は消化の良いお粥にしようと思ったけど。つまらないからリゾットにしましょうって話し合ったのよ」

「自分でハードル上げるな……」

 

 そうアリサが言うと説得力が無い。

 あのサンドウィッチを知っているから。

 

「えっと……何?料理出来るの?」

「出来るわよ!」

「じゃあ言っておくがアリサ、俺は今まであそこまで(マスタードで)黄色いサンドウィッチは初めて見たぞ」

「そうだよ!私喫茶店の娘だよ?!」

「なのは、喫茶店関係ないから」

「だ、大丈夫だよ!リゾットは見た事あるし食べた事もあるもん!」

「作るとは全く違うぞすずか……」

 

 何て言うかもう……凄い予想出来る。

 

「――――――米は洗剤で洗うなよ?」

「しないわよ!!怪我人は黙って見てる!絶対『美味しい』って言わせるんだから!」

 

 ズカズカとキッチンに向かうアリサ。

 

「大丈夫なの、お家でよくお手伝いとかしているから!」

「だからコダイ君はアッチのソファーで座って待っててね!」

 

 なのはとすずかに背中を押されてソファーに座らされた。

 

「一気に騒がしくなったな」

 

 ユーノが起きてるか見て来るか。

 

 

 

 

 

 

 

「ユーノ、起きてる?」

 

 部屋に戻り、ユーノが寝ている寝床を覗く。

 読んでみると、ゆっくりとした動作で起きたユーノが伸びをしていた。

 

「あ、おはようコダイ」

「おはよう」

「……あれ?なのはの魔力反応、それもすぐ近い……来てるの?」

「それにその友人2名もな」

「エッ!?」

 

 それを聞いて突然口を押えたユーノ。

 

「心配するな。今キッチンで夢中になっているか届いて無いと思うぞ?」

「そっか……それならあんし――――」

 

 

 

――ひ、火柱あああああああああああああああ!!!!

 

 

 

「……んじゃ無かったね、別の意味で」

「今の鳴き声はなのはか……」

 

 どんな悲鳴だよ火柱って。

 ユーノを肩に乗せてリビングを降りると―――

 

 

 

 

 

 

 なのはの持っているフライパンから火柱が上がっていた……

 

 

 

 

 

「あ!コダイ君!!」

「あ、じゃない……何で火柱が上がるんだ?」

「だ、だって、リゾットはまずオリーブオイルでニンニクで香り付けてから野菜を炒めるんだよね!?」

 

 作り方は間違って無いな……

 

「それ以前に何で火柱が上がる。そんなにフライパン煽る必要ないだろ……」

「早く消さなきゃ!!」

 

 そう急いで駆け寄ったすずかの手にあるのは……水がたっぷり入ったボウル………

 

「まて、すずか。引火した油に水は―――」

 

 

――ジュワァァァァァァァァァ!!!!

 

「キャアッ!!!」

 

 被害拡大………フライパンの周りにも油が飛び散り燃えた。

 普段のあいつ等なら多分こんな、油と水は混ざらないって事は知っている筈なのに………よっぽど動揺してた様だな。

 

「落ち着きなさい!!まずは……えっと……えっと…」

 

 リーダーシップのあるアリサはまず2人を落ち着かせて、対策を考えようとしている。

 

「………アリサ」

「ッ!!」

 

 俺が呼ぶと、青い顔のアリサがゆっくりと振り返った。

 

「―――ユーノを頼む」

「え?」

 

 何も言わせずユーノを押し付ける。

 

「全員離れろ、邪魔だ」

 

 火柱の前でオロオロしているなのはとすずかを後ろに引っ張る。

 コンロの火を消して、キッチンの下から金属製の蓋を出して一気に閉めた。

 飛び散った所は濡れた布巾で被せて沈下した………

 

「油が少なかったのが幸いだな」

 

 揚げ物なら火事になる所だったな……

 

「こうなった場合は今の様に蓋か濡れた布巾を被せるか……材料を入れるか油を更に足す事。つまり酸素を無くすか温度を下げるかで火は消える。分かったな」

 

 俺がこう言うと何故かキョトンとした顔でこちらを見る3人娘。

 

「どうした?」

「えっとコダイ?……怒らないの?」

 

 アリサが恐る恐る聞いて来た。何時もと違いまるで怒られる寸前の顔だ……

 

「怒る訳無いだろ……」

 

 さっきまでの暗い顔が一気に明るくなった。

 

「説教する点があり過ぎて逆に怒る気も失せたんだよ」

 

 また暗い顔に戻った――

 

「――俺も目を離した責任はあるしな。確かリゾットだよな?簡単に出来る奴なら教えてやるからしっかり見てろ」

 

 Yシャツの袖を捲り、三角筋で頭を縛りってから手を洗う。

 エプロンは別にいらないか、寝間着だし。

 

「材料はご飯、粉チーズ、水、牛乳、それとインスタントスープのポタージュ、オリーブオイル、塩、胡椒だな」

 

 焦げたフライパンを一先ず退かして新しいフライパンに冷蔵庫に小分けにしたご飯と水と牛乳がひたひたになるぐらいまで入れて火にかける。

 

「水と牛乳の配分は好みな、クリーミーなのが好きなら牛乳を多く入れれば良い。そこにインスタントの粉末を入れて煮詰める」

 

 インスタントスープには色々な野菜等が入って味付けされているから余計な物は必要ない。

 今の内に全員分の食器を用意して……

 

「煮詰まったら塩と胡椒で味を調えて、皿に盛る。仕上げに粉チーズとオリーブオイルを回し掛ければ。簡単リゾットの完成」

 

 出来た所で早速食べるか。

 簡単にフライパンを掃除してから全員を席に付かせた。

 勿論ユーノ様に小さい皿も用意してある。

 

 

 

 

 

 

「「「ゴメンなさい!!!」」」

 

 リゾットを食べ終えた後、3人が思いっきり頭を下げて謝った。

 

「許す。料理が出来ないって事が重々分かったし……」

 

 玉ねぎも見たけど大きさがバラバラだし……そう言えば今年の二学期から調理実習が始まるらしいしな……席が隣接してるから同じ班は間違いないな

 って何で納得してない顔をしているんだ3人。そうだな……

 

「じゃあ、あのキッチンの後始末をやってくれ。焦げたフライパンは自分でやるから……洗剤とスポンジを用意するから」

 

 3人にキッチンの掃除をやらせた。

 ここは親の手伝いをしてるとか言ってる事あって、問題は起きなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん?あれ?」

 

 え?なんで俺ベットに?

 確か……そうだ、なのは達が掃除をしてるのを眺めてたら睡魔が襲って来たんだ。中途半端に起こされたから。

 それでソファーで仮眠を取って……それで何でベットに?

 

「あらコダイ君おはよう♪――ってもう夕方だけどね」

 

 部屋に入って来たのはなのは達でなく桃子だった……

 

「桃子?なんでここに」

「あ、起きちゃだめよ?皆起きちゃうから」

「皆?……あ」

 

 良く見るとなのは、すずか、アリサが同じベッドで眠っていた……

 

「何で?」

「私が運んだのよ。コダイ君ちゃんとご飯食べてる?一番軽かったわよ?」

 

 それは単に背が低いからだろ。

 

「と言うか何でここに?」

「それはもうキークピ―――」

「経緯でなくて理由を聞いている」

「冗談よ♪なのは達が心配でチョット見に来たけど……台所のアレは私がやっておいたから大丈夫よ」

「アレな……」

「誰もケガが無くて良かったけど、後でちゃんと言っておくわ」

「そうしてくれ」

 

 今後あいつ等にはキッチンに近づけさせない様にするか……

 

「後は私が全部やっちゃうからコダイ君寝てていいわよ、疲れているんでしょ?」

「ん、そうする」

「ふふふ♪おやすみコダイ君♪」

 

 桃子に何故か頭を撫でられながら眠りについた。

 

 

 

 次の休日の日、桃子に『面白い物が見れる』呼ばれて翠屋に行ってみると。

 なのは、アリサ、すずかの3人がメイド服で接客をしていた。桃子が言うには『花嫁修業』らしい。




真紅の髪の芹様、シーザス様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

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