魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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先が思いやられる魔法創作byコダイ

「ユーノ、準備は?」

「………OK!何時でもいいよ」

 

 家のとある一室にあるのは転送ポート。

 アレから一週間、ある程度回復――したが右目と心臓はまだ治って無い。

 ユーノと一緒にミッドチルダに行く事になった。

 あ、勿論リンディから許可を貰ってる。

 

「これで本作業に取り掛かれる」

「言っておくけどまだ治って無いんだよ?あくまでも基礎を完成させるだけだからね」

 

 今まで机上の理論ばかりで確証が無いので実践したいと言ったらユーノに怒られた……

 何としてでも今年までには実戦レベルに持ち込みたくて。説得の結果、基礎を完成させるだけと言う条件で許してくれた。

 

「分ってる………行くぞ」

 

 座標を設定して、ミッドチルダに転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「クロノ、早速だが訓練場を貸してくれ」

「本当に早速だな!!」

 

 ミッドに着いてすぐ待ち合わせ場所にいるクロノに出会い頭にそう言った。

 

「――一応、その事はちゃんと僕が取って置いた。付いて来てくれ」

 

 大人しくクロノに付いて行くが―――

 

「クロノ……気になる事が一つ」

「何だ?」

「ここ海鳴と変わらないだろ」

 

 付いて行く内に気づいた事。ミッドの風景が地球とあんまり変わって無いと言う事。

 

「それはだな、コダイやなのはの様な異世界から来た人がミッドに移住した時に持ってきた物だと考えられてる。随分昔の話だからよく分らないけど…………」

「成程…………」

 

 だから緑茶があったのか…………

 

「ユーノ後で寄って――俺ここの通貨無かった」

 

 いくらなんでも日本円は使えないよな……………

 

「あぁ、その事なら。これを君にと母さんとプレシアさんから」

 

 クロノから渡されたのは一つの封筒………結構厚い。

 

「何だろう?」

 

 に封を切って中身をみると………

 中身は『これは少しばかりのお礼です』と書かれた手紙と…………かなり多い紙幣。

 

「それと、此処の通貨は日本と変わらないぞ」

「だとしたら高すぎないか?」

 

 子供に渡す金額じゃないぞ……

 

「管理局の収入を舐めるなよ?これ位僕でも払ってもお釣りがくる」

「「管理局凄いな――」」

 

 ユーノと呆れるしかなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし。ユーノ、結界は?」

「バッチリ!頑丈にしたよ!」

 

 管理局の訓練場の案内し終わるとクロノはフェイトの裁判関連の事で直ぐに出て行った………クロノにも教えようと思っていたが後でもいいか。

 

「レイ………久しぶりに行くぞ」

 

 右腕の包帯を取ると塞ぎかけた傷痕の他に右手首に巻きつく様に金の蔦が伸びその中心は青い菱形の宝石………俺のデバイス、レイ・モモ・ブラッドが輝いていた。

 

≪ひさしぶりにいくよ~≫

 

「アクセス」

 

 起動と共に俺は全身を漆黒の甲冑に覆われる。

 

「まずは1つ目」

 

 両腕を伸ばすと足元に四角形の魔法陣が展開した。

 

「よし、後は………」

 

 意識を集中すると両腕の間から虹色のスフィアが形成された。

 

「コダイ!油断しない事。このまま維持して!」

 

 ユーノの言う通り、此処で維持ができるかどうか……………ん?何か異様に膨らん――

 

 

――ドッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!

 

 

 爆風で吹き飛んだが、間一髪で体を丸めてダメージを最小限に抑えた。

 

「あんなのが何回も起こるのかよ………」

≪ビ、ビックリした~バリアジャケットかいじょしちゃったよ~≫

 

 あ、ホントだ………

 

「コダイ~!大丈夫~!」

 

 こっちに飛んでくるユーノに手を振って答えた。

 

「問題無い」

「よかった。けど、失敗だね」

「だが基礎は間違ってない」

「うん。魔法陣が出来たんだ………後は外堀を埋めるまで!」

「残りは…………39か、手当たりしだい試すぞ」

 

 

 

 

 

 

 

「これなら…………これも――」

 

――ドッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!

 

 

 

 

 

 

「あ――ハックシュン」

 

――ドッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!

 

 

 

 

 

 

「せ~の、おしおきだべ~」

 

――ドッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!

 

 

 

 

~4時間後~

 

 

 

「…………あれから掠りもしないな」

「と言うか、後からネタ混ざって無かった!?」

 

 だって普通だったら面白くも無いし。

 

「ユーノ、後何個だ?」

「後1個だよ。今日はこれで最後にしよう」

「分った」

 

 再び意識を集中する。

 足元にまた違う魔法陣が展開する、此処まではいい…………次だ。

 

「さっき他の局員から凄い爆音が聞こえるって聞いたけど一体何をしているんだ?」

 

 そこに様子見に来たのかクロノがやって来た。

 

「クロノか実は「コダイ前!前!」あっ――」

 

 

 

 

 

――ドッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!

 

 

 

 

 

 今までで一番の爆発が――

 

 

 

 

 

 

 

 

「新たな魔法体系の製作か。未だかつてそんな事を考えた人間はいないぞ……」

 

 爆発から目を覚ますと、クロノにこの事を言った。そしたら呆れられた。

 今はユーノに治療して貰ってる。

 

「で調子は?」

「さっきの爆発を見て分らないか?」

「要するに全然進んでないと……………」

「机上の理論は全部やった。また最初からやり直し」

 

 しかし……今は資料が少ない。

 だが基礎は合っている、魔法陣も出た……後は制御と構築の理論を再確認しないと。

 

「クロノここの資料室を案内してくれ、また調べないと」

「分った、今端末に送る。だが閲覧禁止の所は行くなよ?」

「了解。よし来た、ユーノ行くぞ」

「何か楽しくなってきたよ!」

 

 俺達は資料室に向かった………

 

 

 

 

 

~2日後~

 

 

 

 

 

「―――――」

「返事がないただの屍の「生きてるよ―――」かろうじて突っ込める位にな」

 

 進行は一切無く。爆発からの回避が上手くなってくるばかり………

 今は食堂で休憩と軽食を取っている。

 

「おっはよ~って、うわ………此処だけ空気違う」

「隣大丈夫かしら?………だ、大丈夫?」

 

 資料から目を離すとエイミィとリンディがトレイを持っていた。

 

「問題無い」

 

 特に迷惑じゃないしな………

 

「どうも~って何この難しい暗号………」

 

 エイミィが近くにある新魔法体系の理論が書いてある紙に気づいた。数秒睨めっこしていたが静かに元に戻した……諦めたな。

 

「コダイ君、聞いて欲しい事があるのよ。プレシアさんの事で」

「プレシアの事?」

 

 リンディが真剣な声で聞いてきた。

 

「事件はもうアレで収まったんだろ?まだ他にあるのか?」

「正確にはそれについての報告。あの後その事件をP・C(プレシア・クローン)事件と呼ばれまして。コダイ君が見つけた日記のお陰であの実験の捜査のしなおしが行われて、プレシアさんの元上司と数名の局員が真犯人として捕えられたわ」

 

 やっぱり隠ぺいされてたか。

 

「今はフェイトさんとに家族と一緒に此処にいて、アリシアさんはリハビリを頑張っています」

「あ~家は俺が壊したからな」

「会って行く?」

「いや、先に済ませないといけない事がある。ユーノ復活したか?」

「うん、何とか………」

「じゃあ再開するぞ。リンディ、俺は作業に戻る」

「頑張ってね~♪」

「ファイト!」

 

 リンディとエイミィの声を聞きながら食堂を後にした………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コダイ、何か思いついた?」

「あったら言っている」

 

 再び、資料室で作業再開。ここはアースラよりも豊富なので何とかなるだろうと踏んでいたが――

 

「流石に二人だけじゃ無理何だよ、もっと知識がある人がもう一人いてくれれば――」

「そんな都合のいい人間――ん?」

 

 

 

――…………ドドドドドドドドドドド………………

 

 

 

 何の音だ?

 

「こっちに近づいてる?」

 

 

 

――……………ドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

 

 

「そうみたいだね………」

「だが一体何の…」

 

 

 

――ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!

 

 

 

「これを考えたの一体誰!?」

 

 壊れる位に扉を開け放ったのは、プレシアだった………あ、新魔法体系の紙………忘れたんだ。

 

「俺だ」

 

 ユーノと顔を見合わせて、俺が手を上げる。

 

「これは言った何なの!?見た所魔法の論理に付いてみたいだけど、仕組みが今まで見た事も無いのよ!これは一体何!?」

 

 プレシアが子供の様に目を輝かせて詰め寄ってくる。

 

「待て、落ち着け。一から話すから落ち着け」

 

 このままじゃ色んな意味でヤバい事のなる、と本能が告げたので。話す事にした………

 

 

 

 

 

「フフフフフフ――アハハハハハハハハハハハッ!!!!ミッド、ベルカに次ぐ第三の新魔法体系!?何で私に相談してくれなかったのよ!」

 

 教えても事態は変わらなかったな………………流石オリジナル、笑い方がクローンより怖い。

 

「この新魔法体系、私も手伝っていいかしら?」

「構わないぞ?それにユーノと後一人位、人手が欲しいと言っていたし……」

「う、うん」

 

 ユーノがビビってる…………

 

「任せなさい、この大魔導師プレシア・テスタロッサが必ず成功させるわ……アハハハハハハハハッ!!!」

「心強いが………」

 

 その笑い方やめろ………ユーノが怯えて俺の後ろの隠れてる。

 




シーザス様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

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