魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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無印編終了です。

次回から日常編をやってからA's編に入ります。


名前をよ――ってもう呼んでるし……byコダイ

「と言う事でアリシアを蘇生させるので全員部屋を出ろ」

「「「「「何が!?」」」」」

 

 今、アリシアを蘇生させるために医務室にいる。

 

「息ピッタリだな。あの時クローンの雷を消した能力を使って。アリシアを蘇生させるんだ」

「私もダメかしら?」

「プレシアでもダメだ。生き返らす以外にもしないといけない事があるからな、一々騒がれるのも面倒だ。ほら出てった出てった」

 

 皆を外に押しやる。

 

「三分位で終わるからカップラーメンを作って待っていろ」

 

 そう言って医務室の扉を閉めてロックした――

 これで能力を思いっきり使える。

 

「さてと――まずはポットから出して」

 

 ポット軽く撫でると中にいたアリシアが医務室のベッドに横になっていた。

 

「次は……フェイトの姉何だからせめて同い年でないと――」

 

 アリシアにシーツを被せる。

 

「服は………フェイトと同じでいいか」

 

 シーツを捲るとそこにいたのは5歳前後のアリシアではなくフェイトと同じ私服を着た同い年ぐらいのアリシアになっていた。

 ……うん、何年も使っていなかったが体は覚えていた見たいだな。

 

「よし、起きろアリシア」

「………あれ?あなたはだぁれ?」

 

 頬を軽く叩くとさっきまで寝ていたようにアリシアが生き返った。は?何をしたって…………能力で9歳前後の肉体にして服を着させて生き返らせただけだぞ?

 

「俺はトキガワコダイだ自分が誰だかわかるか?」

「アリシア・テスタロッサです。よろしくおねがいします」

「分る様だな………早速だがプレシアに会いに行くぞ」

「え!母様いるの!」

 

 アリシアは勢いよく起き上がるが………

 

「はれ?」

 

 バランスが崩れてベッドに倒れた。

 無理もない今まで死んでいたんだ、筋力が衰えているもあるが体が動かし方を忘れている………しばらくはリハビリだな。

 

「いきなり起きるからだろ……車椅子用意するから待っていろ」

「はぁ~い」

 

 アリシアを車椅子に乗せて、皆の元に戻った…………

 

 

 

 

 

 

 

 

「終わったぞ」

「母様~」

 

 

「「「「「……………………」」」」」

 

 

 俺がアリシアの車椅子を押して戻ると、全員が物凄い目でこっちを見て来た。

 

「ん?どうした?」

「――まさか本当に3分位で終わるとは思っていませんでしたから…………」

 

 だから言っただろリンディ、3分で終わるって。

 

「アリシアなの?」

「どうしたの?母様?」

「ア…………………アリシアァァァァァァァ!!」

「うわぁ!?どうしたの母様!?どこかケガしたの?!」

 

 涙を流しながらアリシアを抱きしめるプレシア。

 

「え、え~っと………………あっ!あなたがフェイト?」

「ふぇ!?わ、私!?」

 

 突然、呼ばれて驚くフェイト。

 実は戻る時に事前に話しておいた。自分が死んだ事も、フェイトという妹が出来た事………………それ以外はプレシアから直接聞いた方がいいだろ。

 

「私の妹何だよね?初めまして!私はアリシア、よろしくねフェイト!」

「ね………姉さあああああああああああああん!!」

 

 フェイトも泣きながらアリシアに抱きついた。

 

「わわわっ!えっ?!フェイトもケガ?!」

 

 アリシアがかなり困ってる………放っておこう面白そうだし…………ってダメだよまだ残っていた。

 

「よし、次はプレシアだ。前へ出ろ」

「え?………私?」

 

 突然呼ばれて驚いてるプレシア………

 

「次はプレシアの病気を治すから」

「無理よ………私の病は不治の「いいからさっさと来い」ちょっと!」

 

 プレシアを引っ張り無理やり前に立たせる。

 

「よし全員目をつむれ………………瞑らないと(本人の都合で規制されました)大声で言うからな」

「「「「「は、はい!」」」」」

 

 全員同時に目を瞑った。

 これで病気を治せば……………あ。

 

「ヤバ――手が滑った」

 

 けど成功したからいいか………………いいよね?うん。

 

「いいぞ目を開けても…………」

 

 全員が目を開いて……………

 

 

――ピシッ!!

 

 固まった…………

 

「あら?…………どうしたの?」

 

 唯一状況が分らないプレシア……………

 

「か………………母さんが若返ってるうううううううううううううううううううううううう!?」

「え?……ええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」

 

 そう………フェイトの言う通り。プレシアは大体30代に若返った……顔つきが全く変わってるし……病人と言う事も差し引いても変わり過ぎだろ。

 

「別に良いか」

 

 その後、全員からの総ツッコミを受けた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう言えばリンディ。ジュエルシードはどうするんだ?」

 

 総ツッコミを避けきって全員が落ち着いた頃に聞いてみた。

 

「そうね……コダイ君のデバイスのレイ以外をこっちが回収する事に…………「ま、待ってください!」エイミィ?」

 

 突然エイミィが叫んだ事で全員の目がエイミィに向く。

 

「えっとですね………ジュエルシードの事なんですけど…………コダイ君、ちょっと出してくれない?」

 

 言われた通りに20個のジュエルシードを取りだした。

 

「……………やっぱり」

 

 コンソールを叩いていたエイミィの顔がひきつった………

 

「そのジュエルシード…………ロストロギアの反応が全く無くなってる」

 

 ――は?

 

「……詳しい説明を頼む」

「そんなの分んないよ~コダイ君が最後に持っていたんだからコダイ君知らないの?」

「知らん。レイ、何だか分るか?」

≪ふぇ?えっと……ん?何だろこれ?シード!≫

 

 次の瞬間、ジュエルシードは俺の周りを回り始め、次々と情報が表示されていく……

 

「これは………」

 

 目の前にウィンドウが表示されて、使用方法も細かく出ているが。簡単に言うと……

 

「コンピューターに近いな……」

 

 しかし何故?………あ。

 もしかしてあの計画にもっと情報が欲しいと言う願望をジュエルシードが叶えたのか?

 

「ゴメン……これも俺の所為だ」

「「「「「………………………はぁ」」」」」

 

 俺の事を知っているアースラ組は溜息を吐いた……

 否定できないのが嫌だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日後、俺はユーノを肩に乗せてなのはとフェイト達に会うため海鳴公園を歩いていた。

 今日フェイト達は自分の世界…ミッドチルダに旅立つ日だ。

 リンディが言うには。プレシアは被害者で本当の黒幕がプレシア・クローンの仕業、証拠も日記やら映像など大量にあるので、有罪になる事は無いだろう。フェイトはクロノが言った通り、形だけの裁判で罪は無い様な物らしい。アリシアはリハビリのためリニスの元でフェイト達と過ごすようだ。

 ジュエルシ-ドはクローンと共に虚数空間に落ちた事になり。ジュエルシードはシードと名を変えて俺の外部ツールの様な物になった。

 

「え~っとえ~っと…………」

≪どうしたの?なのは?≫

「ふぇ!?レイちゃん!?」

 

 歩きながら指折り数えてるなのはにレイが声を掛けた。

 

「え~っとね、フェイトちゃんに会ったらまず何を話そうかなって………」

「そんなにあったら日が暮れるな………………」

「あぅ~」

 

 そうやってなのはを久しぶりに弄っていると遠くにフェイトが見えた。

 

「なのは、あそこにいるのフェイトだぞ?」

「………ホントだフェイトちゃ~ん!!」

 

 なのはは手を振りながらフェイトの方へ駆けだした。

 

「俺達は向こうに行っているか」

「そうだね」

 

 ユーノと一緒にクロノ達の方に向かった。

 

「コダイ、怪我は大丈夫なのか?」

「第一声がそれか………………まぁユーノに魔法をかけて貰って最低全治一カ月だな」

 

 あの後、家に帰るやすぐにベッドに倒れてしまった。翌朝ベッドのシーツか赤くなっていて軽く引いた。実際まだ心臓無いし…………

 

「あ、それとクロノに頼みたいんだが―――と言うのはできるか?」

「それなら普通にできるぞ?」

 

 以外にもアッサリ通った。これであの計画を続行できる。

 

「ユーノも聞いていたよな?頼んだぞ。ユーノの力も必要だから」

「え?…………うん分った」

 

 ユーノも納得してくれた。計画の事を後で話して置くか――

 

 

 

「コダイくーん!!」

 

「こっちに来て~」

 

 

 

 なのはとフェイトに呼ばれて行ってみると二人のある変化に気付いた。

 

「髪を下ろしたのか?」

「えっとね、フェイトちゃんとリボンを交換したの」

「絶対また会う約束として………」

「「ねー♪」」

 

 ………何か急激に近くなりすぎてないか?

 

「あれ?そう言えばコダイ君、リボンはどうしたの?」

「リボン?…………あれ?無い…………」

 

 自分の頭を触ってもそれらしい感触は返ってこなかった。

 

「コダイさん………………もしかしてコレの事ですか?」

 

 後ろからリニスが差し出してきたのは焦げて血が滲んでいる白とは言えないボロボロのリボンだ。

 

「コレ………一体どこに」

「庭園の隅で落ちていたのを合流する時に見つけました」

「ありがとう………リニス」

「いえ、では私はこれで…………」

 

 そう言ってリニスは離れた………

 

「交換するって……こんな物貰ったって嬉しくは無いだろ」

 

 捨てるか……結構気に入っていたんだが…………

 

「フェイトちゃん」

「なのは」

「「えい!」」

「あ」

 

 突然二人が俺のボロボロのリボンを取ると後ろに回り込み髪を触り始めた。

 

「なのは、フェイト一体何を…………」

「「………よし!はい♪」」

 

 今度は前に回って何処から取り出したのか手鏡を俺に向けた……

 そこには片方を薄いピンクのリボン、もう片方を黒いリボンで結ばれた俺がいた………

 

「これでコダイとも」

「友達だね♪」

「なんか今更という気が………」

「にゃ、にゃはははは………」

「そ、そうだね…………あはははは!」

 

 苦笑いしてるなのはとフェイトは俺のリボンで髪を結んでいた…………

 

 

 

「コダイ~!!」

「ん―――?」

 

 

――ガシッ!!

 

 

 突然後ろからアルフが泣きながら抱きついてきた……………正直傷口開いたかも。

 

「アンタのおかげだよ~フェイト達が笑顔になったのは~!!」

 

――ギュウウウウウウウウウウウウウ!!

 

 あ、死ぬ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん………………あ?」

「気が付いたかしら?」

「コダイが目を覚ました~」

 

 意識が戻ると目の前にプレシアとアリシアが覗き込んでいた。

 

「確か意識を失って……………」

「リニスがアルフを引きはがして説教中よ」

「で、この状況は何?」

「何って………………膝枕かしら?」

 

 そう、今俺はプレシアに膝枕されてる…………何故?

 

「怪我人を床に寝かすのもどうかと思って」

「コダイ大丈夫~?」

 

 心を読むな?それにアリシア、頬を突くな。

 

「コダイ………そろそろ時間だが大丈夫か?」

「もう大丈夫だ、クロノ」

 

 起き上がると。リニスがアルフを正座の状態でバインドを掛けて説教をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

「良いですか!コダイさんはこの中で一番重症なんですよ!それを止めを刺してどうするんですか!?」

「うぅ~ごめんよぉ~」

 

 …………面白いな。

 リニスの説教はこの後も数十分も続いた…………

 

 

 

 

 

 

「いいのかこんな最後で…………」

「良いだろ、湿っぽいより」

 

 頭を押さえるクロノに軽く言ってやる。

 

 

 

 

 

 魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~ 無印編 完




~次回もお楽しみにしてください~

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