魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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なろうの時とは少し書き方を変えました。

と言っても、照れる時の「////」をなくしたぐらいですけど。


新たな世界へ

 天使に連れられ天界についた俺は……

「スイマセンデシタァァァァァァァ!!!」

 天使とは違う銀髪の女が、今までの中で最も綺麗なジャンピング土下座をしていた。

 

「天界は土下座が挨拶なのか?」

「違います!アナタが死んだ理由を話すんです!」

 

 俺が…………死んだ理由?

 

「そうか――――貴様かアナタなのね?女神様とか言うから人生弄るのは簡単だよね~一応ここまで連れてきたんからには辞世の句ぐらい読ませてあげる」

「待ってください!女神様が呼んだのはその死んだ事についてです!」

 

 まずこの女神を縛ろうと鎖を取りだしたが、天使に羽交い締めされた。身長は天使の方が高いので足が浮いた。

 

「どういう事?」

「話しますからその鎖をしまってください」

「……分かった……しまうから降ろせ」

 

 羽交い締めを解いてもらい、鎖をしまってから女神に話しかけた。

 

「どういうことかしっかり聞かせてもらおう」

「はい。でもこれから話すことは全て真実です………」

 

 そう言って女神は立ち上がる。ジャピング土下座をした所為か額が赤くなってる。

 

 

 

 

「まず分かりやすく言います。人生は私たちが完全に決めてなくて人と言うある程度の制限をもった自律性のプログラムを人生と言うソフトに入れて自由にさせます、時々調整は行いますがそれは本当に稀で基本野放です」

 

 女神が話が長くなるからと言って、何処からか緑茶と茶菓子を出してそれを囲うように3人で座ってる。

 

「本来なら役目を終えるとプログラムは自動消滅、つまり死ぬ事になりますが、あなたの場合異物…つまりバグを取り込んでしまって制限を無視した行動をとるようになり、行く先全てが最悪の結末につながってしまう。何度も修正を試みましたが、全く意味を成しませんでした………私達は最終手段としてその最悪の結末に行く前にあなたを死なす事にしたんです」

「つまり俺の死はこれでもマシな方だと?」

「はい……」

 

 苦しそうに女神が頷く。持っている湯のみを持つ手が微かに震えている。

 

「それは俺が勝手にバグを取り込んだ自業自得だろ?」

「それは違います。あなたはもっと幸せになるはずです、家族も生きていて結婚して子供もできて、沢山の暖かい人たちに巻き込まれて幸せに死んでいく……………そんな人生を歩む筈だったんです」

 

 ………その未来に関してはどうだろうな?

 

「で、これから俺はどうなるんだ?話を聞く限り最悪の結末は回避できたが、バグの方が解決してないだろう」

「本来なら一度再構成しますが、アナタのバグがそれをさせないんです。だからそのバグを含めあなたとして人生を全うすればバグも消えるはず。後、これはバグを対処出来なかったお詫びとして聞いてほしいのよ、つまり……………」

「つまり?」

「あなたの人生不幸過ぎ!って事で転生させるね☆」

 

 満面の笑みの女神が言い終えると同時に俺の拳は鼻めがけて吸い込まれるように伸びた。

――ゴスッ!

 

 

「アグッ!……何で殴るのさ~!せっかく明るい雰囲気しようと思ったのに~」

「いい年こいて語尾に星を付けるな……」

 

 真剣な空気が一瞬にして砕けたぞ。

 

「ヒドッ!」

「スイマセン女神様、私もそれは無いかと………」

「天使まで~!」

 

 正直イラッときた……敬語も無くなってるし………それにしても転生ね………てっきり地獄に落ちるのかと………

 

「グスッ………あなたの転生先は『リリカルなのは』の世界よ!」

「リリ…………カル……なのは?」

 

 聞いたこと無いぞ、そんな世界。あと鼻をかめ女神。

 

「え?知らないの?だったら今からアニメでも見せて「いらん」ってえっ?」

「未来がわかったら面白くはない、最低限の知識だけでいい」

「え?それなら簡単にできるけど……………あとこれはお詫びだから特典を付けるね」

「特典?」

「うん…………まずは身体能力はそのまま、あなたの持っている力もそのまま、住むための一軒家もね、あとお金はそっちで使えるように換金しておくね、それと学校の編入もさせておくね」

「…………贅沢すぎないか?」

 

 金や家はどうとでもなるが身体能力はありがたい。

 

「大丈夫!条件あるから」

 

 女神が手をかざすと俺の体が強い光を放ち辺りを埋め尽くした。

 

「…………あ」

 

 光が収まると俺の目に映っていたのは、尻餅をついた5~6歳前後の俺の体だった……

 

「子供になってる……………」

――プニプニムニムニ

 頬を触ってみる俺ってこんな肉付き良かったっけ?……でも子供頬を触っていたい気持ちは分かる、これは癖になる。

――ツンツンプニプニ

 しばらく頬を触っていると後ろから気配………いや殺気を感じて前に跳んだ。

 

「カワイイ――――!」

 

 さっきまで俺がいた所に天使が突っ込んだ………いったい何がってまた後ろから殺気、今度は誰だ?

 

「隙あり――――!」

 

 今度は横に跳ぶ、今のは女神だ……二人とも目が怖い………

 

「お願い!一回だけ一回だけでいいから!」

「先っちょ!先っちょだけでいいから!」

「主語を使え、落ちつけ、目が危ない」

 

 飛びついてくる二人の下を潜ってかわす、どうやら身体能力は本当にそのままの様だ。

 

「ハァハァ………」

「ジュルリ………」

 

 この獣二人をどうするか………殺るか………

~しばらくお待ちください~

「落ち着いたか、ショタコン共……」

「「ハイ…………」」

 

 二人にはアニメの様なタンコブが3段重ねになっていた。

 

「にしても天使とか女神とか……ソレ系の類は変態が多いのか?」

 

 神話にも物との間に子供作った奴がいるしな……

 

「「違います!私は小さくてかわいい子が好きなだけです!!」」

「カミングアウトするなよ……」

 

 このロリショタコン共が。

 

「……でもういいか?そろそろ行きたいんだが」

「そ、そうねですね時間をロスしましたし」

 

 天使は目の前に扉を作った………まだ顔が赤いみたいだ。後、ロスしたのは貴様らの所為だからな?

 

「あ、あと武器についてだけどアレ以外なんとかなるわ。流石にアレは危険すぎるから」

「そうか……」

 

 アレは持ってこれないか……暫く、素手が主体になるな………

 

「じゃあ……」

「うん……それと最後にこれだけは言わせて」

 

 ドアノブに手を掛けると女神に後ろから声をかけられた。

 後ろを向くと二人は手を組み祈るように立っていた。

 

「「どうか幸せになってください」」

「…………どうかな?」

 扉を開けて、その先へ歩いて行った。




通りすがりのクロネコ様、佐藤潤様、感想を有難う御座います。

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