魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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馬鹿は死んでからでないと治らない……あ、俺死んでたbyコダイ

「えっとさ……コダイ、自分の体質分ってる?」

「分ってるぞ?」

「ごめんなさい」

≪うぅ~し~び~れ~た~≫

 

 只今俺はユーノに右腕を治して貰ってる。右腕だからレイが唸ってる。

 理由は簡単、いつもの訓練でなのはが放った砲撃を素手で受け止めてしまった。

 俺の体質の所為で受けた右腕は血まみれで骨が折れてる。

 

「コダイ君……痛くないの?」

 

 なのはが涙眼で聞いてくる。

 うん、少し………いやかなり痛い。

 

「痛いって言っても痛みは引かないだろ?だったら我慢すればいいだけだ」

 

 今までそうだった、どんなに怪我をしても、痛いと言ってる暇は無かった……前の世界の時に比べればこんな怪我は軽すぎる。

 

「強いんだねコダイ君」

 

 強くなるしかなかったからな。

 

「はい、終わったよ。次からはホントに気を付けてよ?」

 

 ユーノの治療が終わった。痛みはもう無い。

 

「あとすら残って無い……凄いな」

「僕に出来るのはこれ位だし、怪我した時は治すからちゃんと言ってよね?」

 

 嬉しそうに笑うユーノ。

 

「これなら、いくら怪我しても大丈夫だな」

≪うん!よろしくね。ユーノ!≫

「僕の話聞いてなかったの!?」

≪きいてたよ?これであんしんしてコダイがケガできるんだよね?≫

「そうじゃなくて!そもそも怪我をしないでよ!」

 

 それは保障できないな。

 

「にゃはははははは………」

「なのはも笑ってないで何とかしてよ!」

「そうだ、笑ってないで早速再開するぞ」

「ふぇ?…………に、にゃああああああああああああああっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なのはちゃん、大丈夫?」

「にゃあ~」

「チョット!聞いてるの!?」

「にゃにゃあ~」

 

 一応生きてるようだな……

 次の日の学校。

 俺達の目の前には垂れてるなのはの周りにすずかとアリサがいた……

 

「なのは!チョット!」

「ア、アリサちゃん。落ち着いて」

「にゃあ~」

 

 アリサがなのはの肩を掴んで揺らして、すずかがオロオロしてる。そしてなのはは目を回している………

 もうちょっと見ている「コダイ君!一緒にアリサちゃんを止めて!でないとなのはちゃん死んじゃうよ!」え?

 

「こんな面白いのに?」

「いいから早く!!」

「仕方ない……」

 

 すずかに急かされ。アリサの襟首を掴み、なのはから離した。

 

「何するのよ!」

「いや、俺もあんな面白い状況を眺めたいと思ったが。なのはが死にそうだから、止めただけだ」

「あ……」

 

 目を回しているなのはを見てようやく気付くアリサ……

 

「にゃあ~アリサちゃん……」

 

 なのはが今日初めて人語を話した。

 

「凄く速い相手に攻撃を当てるにはどうしたらいいの~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 オイ、何言っているんだこの女は何魔法関連のこと話してる。

 

≪なのは~ストップ~!≫

 

 レイもかなり慌てている。いざとなったら物理的に黙らせる。

 

「え?ゲームの事?だったらそんなの簡単よ」

「ふぇ?」

 

 どうやら、ゲームと勘違いしてくれた様だ。

 

「相手より速く動いて攻撃するか、相手を動けなくして攻撃を当てるの二つよ。それでもダメなら相手の行動パターンを把握して隙の少ない攻撃を当てるしかないわ」

 

 そうだよな、動きの速い敵にはそれしかないと思う。

 

「そうか!分ったなの!これでフェイトちゃんに勝てるの!」

≪わ~!わ~!≫

「フェイ…………?誰?」

「ふぇ?フェイ「てい」にゃ?」

 

 これ以上喋らせないために顎先を掠り気絶させる。

 

「どうした、なのは。何?ゲームのやり過ぎで疲れた?じゃあ保健室に行くか」

 

 なのはを引きずって教室を出ていく。

 

「アンタ、今チョッピングライト「気のせいだ」いやでも「アリサの気のせい、OK?」OK……………」

 

 なのはが目を覚ました後しっかりとO☆SHI☆O☆KIをした。

 

 

 

「巻き込みたくないとか抜かして巻き込ませる気か?」

「にゃあああああああああああああ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 放課後、ユーノからの念話でジュエルシードが発動したと聞き、なのはと共に急いで現場に向かうと。フェイトとアルフが既にいた。

 

「こっちは学校があるんだ。少しハンデくれよ」

「え?えっと………ごめんなさい」

「皮肉だから流せよ」

「え?そうだったの?……ってあれ?なのはは?」

「ん?後ろにいるぞ?」

「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ」

 

 俺が後ろを指すとフェイトが俺が摘まんでいるなのはに気づいた。

 

「な、何があったの?」

「O☆SHI☆O☆KIを少しって、どうしたフェイト?何かガタガタ震えてるぞ?」

「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ」

「…………起きろ」

 

――パァン!

 

猫だましで二人を起こす。

 

「「にゃっ!」」

「如何した?ガタガタ震えて」

「えっとね?コダイのあの言葉を聞くと何故か身に覚えの無い恐怖が蘇ってくるの………」

「フェイトちゃんもなの?」

「なのはも?……」

「…………フェイトちゃん!」

「なのは………………!」

 

 二人は強く抱き合った。と言うかジュエルシードはどうした?

 

「フェイト!なにやってるんだ!」

「なのは!今はジュエルシードの封印を!」

「「はっ!」」

 

 アルフとユーノの声で正気に戻った二人。

 

「コダイ君!ジュエルシードは!?」

「俺が分かるかよ……」

≪う~……うゆ!うえ!≫

 

 

 レイの言葉に反応したなのはとフェイトは同時に空へと飛んだ。

 

「うひゃ~あの子も速くなったね~アンタ達の協力かい?」

 

 アルフが少し嬉しそうに驚いてる。

 

「なのはに足りなかったのは戦闘経験だからな。だから現段階で詰め込めるだけ詰め込んだのさ、ユーノと一緒に。……………それにしても、何でそんなに嬉しそうなんだ?敵だぞ?」

「何か敵とは思えなくてね。アンタ達と会ってからフェイトがさ、笑うようになったんだ。あの子に負けないように頑張ろうって特訓もしてるし。何も無い時はアンタの事で話題になってるよ」

 

 俺の事で?…………フェイトと直接戦った事は無いよな?

 

「っと……ご主人様が戦ってるのに立ち話をしてる暇は無いね!」

 

 アルフが距離を取って構える。

 次戦うとは言ったしな……

 

「今日は狼じゃないんだな。ユーノ離れてろ」

「うん」

 

 ユーノが俺の肩から離れる。

 

「まぁね、アタシはコッチの方が得意でね」

 

 アルフは自分の拳を叩き合わせる。

≪ねぇコダイ!いまおもいだしたんだけど。イヌのげいのチ「アタシは狼だよ!ってかまだそのネタ引っ張る気かい!」ってさいごまでいわせてよ~≫

 

 アルフ、敵ながら天晴な被せ……………って

「そうだ。フェイトにアルフに聞いて貰う様に約束したんだ」

 

 すっかり忘れてた

 

「「何で敵とそんな約束をするんだよ!!」」

 

 ユーノとアルフが同時に叫んだ。

 

「まぁいい………後でフェイトに聞くか」

「くっそ~ボッコボコにしてやる!」

 

 そして俺達の二度目の戦闘が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

「先手は貰ったよ!」

 

 最初に来たのはアルフの拳、特に細工もしていない様だ……

 

「狼の時より速いな」

 

 左腕で払い、外に逸らす。

 

「甘いよ!本命はこっちだよ!」

 

 防ぐと同時に反対側から上段蹴りがやって来る――

 

「知っていた」

 

 蹴りを上体を逸らして避け、その体勢のままアルフの顎を狙い下から蹴りあげる。

 

「おっと、何だ小っちゃいのに結構やるじゃん!」

 

 空いていた手で受け止めて小さく笑うアルフ。

 

「当たり前だ」

 

 上段蹴りで振り上げられた脚を掴み。背中のバーニア逆噴射して、自分も撒きこむように回転してアルフを巴投げ風に投げ飛ばす。

 

「ちょっ――おわっ!?」

 

――ブォンッ!!

 

 投げ飛ばしたアルフにバーニアで距離を詰める。

 体勢を整えさせる間も無く、バーニアで勢いに乗せた拳を振るった。

 

――ギィンッ!!!

 

「障壁か……このまま押し切る」

「くっ――コノッ!!」

 

 拳は届かず間に割った橙色の障壁が防いだ。勢いのまま割ろうと思った時。アルフは後ろに飛んで距離をとった。

 

「――って障壁を力技で破るつもりかい!そんな細い体でドンだけ馬鹿力なんだい!?」

「このまま破るつもりだったんだが……流石に一撃では無理か」

「へっ!アタシは主を守る使い魔だよ!防御が硬くなきゃ話になんないよ!」

「なら破るまでだ」

 

 俺とアルフは同時に突っ込み。

 

――ガチィッ!!!

 

 同時に組み合った。

 

 お互いに力は互角、拮抗してる。こっからどう動くか……

 

「さて、また投げ飛ばそうか?」

「言ってい置くけどね――真正面での力比べはッ!!」

 

 俺の体がアルフの頭上へ、一気に持ちあがる。

 

「アンタより大きいアタシが有利だよ!」

 

 アルフがそのまま上へ放り投げるモーションに入る。

 

「ならその力を利用させて貰う」

 

 投げられる瞬間にアルフの腕を掴み、力に逆らわずに一本背負いの要領で投げ飛ばす。

 

――ブンッ!!

 

「あ、しまっ…………」

 

 かなり遠くに投げてしまって最後が聞き取れなかった。

 アルフはすぐに体勢を整え、こっちに突っ込んでくる。

 突っ込んでくるアルフを紙一重で避けて、カウンターを……………

 

――ガシッ!!

 

「言っただろ?力比べはアタシの方が有利だって……」

 

 紙一重が仇となった……アルフに腕を掴まれた。

 

「こんどはそっちが――ぶっ飛べっ!!」

 

 

 

――ブォンッ!!!

 

 

 

 

 力任せにブン投げられた。

 

≪わぁ~?!ぶつかるぶつかるぅ~?!≫

「慌ててる暇あるなら何とかしろ」

≪わ、わかった!えい!≫

 

 バーニアを展開して、体勢を直した。

 

「出力を上げろ、こっちも突っ込むぞ」

≪いっけ~!!≫

 

 現段階で出せる最大出力でアルフに向かって飛ぶ。

 

「いくら加速付けたって無駄さ!」

 

 アルフもこっちに突っ込んで組み合おうとする……

 

「だろうな」

 

――スカッ!

 

 組み合おうとしたアルフの腕が空を切った。

 

「なっ!どこだい!?」

 

 俺を探すアルフ、教えてやるか。

 

「ここだ」

「なっ!!」

 

 俺がいるのはアルフの頭上、アルフの肩に手を置いて、逆立ちで立ってる。

 

「お邪魔します。そして………」

 

 体を後ろに反らして。

 

「お邪魔しました」

 

 反動を利用してそのままアルフの顔に膝蹴りを打ち込む。

 

「………家間違えた」

≪ごめんなさい≫

 

 ギリギリで両手で受け止められ。

 すぐに後ろに飛んで離れた。

 

「へっ!つつつ詰めがあああああ甘かったようだね!」

 

 しっかり効いてるみたいだな……精神的に。

 

「し、しっかし……よくあんな戦法考え付くね」

「俺はほかの人間と比べて体が小さいからな、大きい相手を倒す方法はいくらでも知ってる――が大抵はデカいだけの小物だから意味が無いんだが」

「結局力技かい!?」

 

 だって弱いし………

 あ、そう言えばなのはとフェイトはどうなんだ?アッチがメインだし……

 

「≪ユーノ、なのははどうだ?≫」

 

 ユーノに念話で聞いてみる。

 

「≪今の所善戦してるよ≫」

「≪そうか、分った。何かあったら連絡してくれ≫」

 

 そう言って念話を切った。

 うん、あのいじ――でなく訓練が実を結び始めたようだな。

 

「あっちもまだ続いてるみたいだし。まだ続けるか?」

「当り前さ!」

 

 同時に構える――

 

≪あ~!!!≫

 

 その時だった。

 レイが突然大声を上げ。アルフの構えがガクッと崩れた。

 

「ったく今度はなんだい?!」

「コッチが聞きたい……レイ、何があった」

≪なんかあぶない!なんかあぶない!≫

「何かってな――――――」

 

 疑問はそれは光が天に昇った事で中断された。

 

「≪大変だ!あの二人の魔力に反応してジュエルシードが発動した!≫」

 

 ユーノから念話が入った。じゃあさっきの光はジュエルシードか。

 

「≪この場合どうすればいい≫」

「≪再度封印すれば収まると思う!≫」

「≪分った、今そっちに向かう≫アルフ一時休戦だ、二人の所に向かうぞ」

「当り前さ!」

 

 俺達は急いでなのは達の元へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺達が着いた頃にはなのはとフェイトは封印する所だ、ってか前に俺言ったよな?ジュエルシードの周りで暴れるなって…………

 

「「きゃあっ!!」」

 

 二人のデバイスがぶつかり合った瞬間、二人はジュエルシードによって吹き飛ばされた。

 

「フェイト!」

 

 アルフはフェイトの方に向かった。俺もなのはの方に向かい、なのはを受け止めた。

 

「コダイ君!?」

「ったくだからジュエルシードの周りで暴れるなって言っただろ」

「ごめん…」

 

 レイジングハートがボロボロだ、多分あっちのデバイスも同じぐらい酷いだろうな。

 

「ユーノ、アレを封印できなくても、黙らせる方法はあるか?」

「多分だけど……大きな魔力を叩きこめば何とか「分った」ちょ!分ったって!」

 

 魔力を叩きこむと言っても魔法が使えないからな………直接送りこむか。

 暴走してるジェルシードに近づいて、それを掴んだ。

 

 

 

 

 

 

――ピシッ!

 

 

 嫌な音を聞いた。右腕の装甲に罅が入った……

 最初にジュエルシードを掴んだ時と比べて、痛みも熱さもそんなに無い、これなら……

 魔力を大量に送り込む……収まる気配が全くない。

 

≪とまってぇ~!!!≫

 

――ビキビキビキッ!!!

 

 罅が右腕全体に広がった……結構頑丈な筈なんだが。

 

「まだ足りないのか」

 

 更に魔力を送り込む……

 

――バキャッ!!

 

 右腕の装甲が壊れ、右腕から大量の血が吹き出た。折角治して貰ったばっかりなのに。

 それでも右手は絶対離すつもりは無い。

 暴走はいまだに止まらない……こっちはかなりの量を叩きこんでる。

 

「やっぱり封印でないと―――?」

 

 その時、右手が暖かい何かに包まれた。

 

「コダイ!私も手伝う!」

 

 すぐ近くからフェイトの声が聞こえた。とすると右手を包んでいるのはフェイトの手か。

 

「分かった、封印を頼む」

「うん!」

 

 フェイトが金色の魔法陣を展開する。

 

「いい加減に――」

「くぅぅ!止まれ!」

≪とまってよぉ~!!!≫

 

 俺達の願いも空しく、ジュエルシードは暴走を増すばかり………いや待て。

 

「コイツ、さっきよりヤバいぞ」

「何で!?二人掛かりでやってるのに……」

「…………そうか!分ったぞ!二人のどちらかが手を離すんだ!」

 

ユーノが突然叫んだ。

 

「二つの魔力がぶつかってるからさっきと同じ状況を作っているんだよ!このままじゃ二人とも怪我じゃ済まない!」

「フェイト、聞いてただろ。ここは俺一人でやる」

「ダメ!コダイがこんなに怪我してるのに一人に何かできないよ!」

 

 フェイトは離れそうに無いな……

 どうすればいいか。二つの魔力がぶつかって暴走しているから、魔力を一つにすれば――魔力?――一つ?

 

「フェイト俺の魔力を貸すからそれを使って封印しろ」

「え!?でも二つだとダメなんじゃ……」

「俺にはコレがある、こんな使い道があるとは思わなかったけどな……同調(チューニング)フェイト・テスタロッサ」

 

 同調で俺の魔力を虹色からフェイトと同じ金色に変える。

 

「え?コダイ?……コレって私の魔力?」

「その手があったか!」

 

 ユーノは分ったみたいだ。

 

「フェイト、いつも通りにすればいい」

「うん…………ジュエルシード封印!」

 

 ジュエルシードが金色の光に包まれる、光が収まるとジュエルシードはもう沈黙していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?このジュエルシード貰っていいの?」

「だって封印したのはフェイトだからな」

 

 封印の後、地上に降りてから、バリアジャケットを解除して、ジュエルシードをフェイトに渡した。

 

「問題無いだろ?」

 

 俺は後ろにいる、なのはとユーノに聞いた。

 

「というより君が封印した様なものだから君の好きにしていいよ」

「私はフェイトちゃんにあげてもいいと思うの、私は何も出来なかったし……」

「ということだ。これはフェイトの物だ」

「で、でも………」

「いいから貰っとけ」

 

 俺は無理やりジュエルシード握らせた。

 

「えっと………あ、ありがとう」

 

 恥ずかしそうに礼を言うフェイト。

 

「あ、そうだアルフ。コダイの腕治してあげて」

 

 突然、何か思いついた様にアルフに言ったフェイト。

 

「ん~あんまり自信無いけど…………よっ!」

 

 アルフが俺の足元に魔法陣を展開する。

 

「これ位ケガの内に入らない」

「ジュエルシードのお礼として受け取って欲しいの………だめ?」

 

 少し悲しそうにするフェイト。

 治してくれるのだから別に構わないか。

 

「ん、そう言う事なら」

「うん!」

 

 凄い嬉しそうするフェイト。

 

「ほい。アタシにはこれぐらいしか出来ないけど」

 

 そう話している内に治療は終わっていた。骨折などの大きな怪我は治りかけの状態だった。

 

「いや、十分だ」

 

 軽く腕を振って確かめる………………痛い。

 

「じゃあこれで…………」

「頑張って怪我治しなよ」

 

 二人はそう言って去って行った…………

 

 

 

「――君ってもしかして馬鹿?」

「頭はいい方だぞ?」

≪うぅ~つ~か~れ~た~≫

 

 フェイト達が去った後なのはを家に帰し、今自宅でユーノに治してもらってる。

 それよりもデバイスって疲れるのか?

 

「けどよくあんな土壇場で考え付いたね。同調(チューニング)でフェイトの魔力に変換して使わせるなんて」

「寸分違わず変えれるのなら、その本人も使えない筈はないと思ったんだ。元は自分の魔力だし…………レイジングハートはどうなんだ?」

「派手だけど、内部には特に傷は無いから自己修復で間に合うよ」

 

 レイジングハートは今、なのはが持っている。

 ユーノは俺を治した後になのはの所に行くらしい。そうなのはと話していた。

 

「あっちも同じ状況だし、今は一時休戦か……」

「はい。骨折は治したけどまだ派手に動かしちゃだめだよ?」

「分った…………少し痛いな」

 

 軽く腕を振る。

 

「じゃあ、僕はなのはの所に行くから。お休み」

「ん、ついでに明日学校休むって言っておいてくれ」

 

 ユーノが転移するのを見送ってから、寝る準備を始めた。




不屈の心様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

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