魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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こんな日もたまにはいいかもしれないbyコダイ

「やっぱり朝風呂はいいものだ」

 

 翌日、結局ホールドしたままだったので縄抜けで脱出して。今、朝風呂から上がったところだ。

 

「コダイ様、お早いですね」

 

 部屋に戻る途中に偶然にノエルの会った。

 

「弁当とか作るときは自然と早く起きるんだ。で、ノエル…その袋は何だ?」

 

 俺はノエルが持っている大量の何かが入ってる袋を指した。

 

「これですか?二日酔いの薬です、皆様かなり盛り上がっていましたから……コダイ様もどうですか?」

「酔ってないけど………念のために一本もらう」

 

 ノエルから貰った、液状の薬を一気に飲む。ビンとキャップを分別してゴミ箱に放り入れた。

 

「ほかの連中は?」

「ファリンはまだ寝ています、忍お嬢様と桃子お嬢様はかなり魘されております、士郎様、恭也様、美由希お嬢様は軽症でしたけど」

 

 桃子と忍が俺に次いで飲んでいたしな……………

 

「お嬢様達の方はどうです?」

「まだ寝てる。今帰れる状況じゃないし、そのままにしておく。じゃあ俺は一度部屋に戻る」

「分りました」

 

 ノエルは頭を下げて桃子達の部屋に向かった。

 

「≪あっ!おはよう、相変わらず早いね≫」

 

 部屋に戻るとユーノが目を覚ましたらしく、体をグーッと伸ばしてる。

 

「≪そうか?ユーノもこれ位に起きるだろ?≫」

 

 三人を起こさないために念話で話す。

 

「≪コダイ、ケガの方はどう?≫」

「≪攻撃は全部かわしたからな≫」

 

 静かに着替えながら答える。

 

「≪さて、桃子のところに行くぞ≫」

「≪え?何で?≫」

「≪そこにいると寝ぼけたなのは達がユーノを玩具にするぞ?≫」

「≪い、イキマス!≫」

 

 今までで最速と思うほど素早く肩に乗った。

 

 

 

「≪うわぁ……≫」

「いい感じにくたばってるな」

「うぅ~」

「あたまがぁ~」

 

 部屋に行くと頭を押さえて、突っ伏してる桃子と忍がいた。他の三人はノエルが買ってきた薬を飲んだのか少し楽そうだ。

 

「いくらなんでも飲みすぎだったしな」

「でも何でコダイ君は平気なの~」

「記憶が正しければ一番飲んでた筈なのに………」

「正確には二人が潰れた後も勿体ないから残ってる酒全部飲んだぞ?」

 

 そんなに強くなかったしな。

 

「士郎はもう大丈夫なのか?運転手がいないと帰れないし」

「元々2泊の予定だし大丈夫だよ。それに俺は鍛えてるからもう大丈夫だよ、君はどうなんだい?一番飲んでいたし」

「俺をそこにいるうわばみやザルと一緒にするな、一応薬も飲んだし、その前に朝風呂に行ってきた」

「そ、その歳で酒豪はまずくないかい?」

 

 そうか?……あと、酒豪とうわばみやザルは意味が違うぞ?

 飲んで酔わないのが酒豪。飲むだけなのがうわばみやザルだ。

 2日目の夜、流石に飲み会はしなかった……

 

 

 

 

 

 

 連休明け、時刻は午前4時。

 

「……今度は中華にするか」

 

 これもいつも通りだ。

 

「ふぁ~オハヨ~」

≪みゃ~おはよ~≫

 

 ユーノもレイも起きたし早速作るか……………

 

「で……結局、俺が魔法を使えないのはまだ分かって無いのか」

「うん、資質もちゃんとあるし、デバイスだってあるんだ。使えないのがおかしいぐらいだよ」

≪うぅ~わかんないよ~≫

 

 朝食を終えて、後片付けを終えてもまだ時間があったから、魔法関係について話し合った。

 

「後、何かが足りないのか」

 

 と言うか魔法自体まだ分からないことだらけだし……

 

「よし、この事は一時保留。今は、なのはをフェイトに勝たせる事を考えよう」

「そういえば、内容倍にするって言ってたけど、どんな感じなの?」

「ユーノ……内容倍っていうのは言葉通りの意味じゃないんだ………」

「い、一体どんな…………」

「――とにかく死なせない程度に加減するから」

「何を考えたのおおおおおおっ!!!」

 

 決まってるだろおもしろ………じゃなく凄い特訓だよ?

 

 

 

 とんで、現在放課後。ん?飛ぶなよっていつも通りだったぞ?ユーノ預けて授業聞き流して。

 昼休みの屋上で男子の襲撃……連休明けだったから迫力が二割増しだっただけだぞ?

 

「さて…………始めるか。ユーノ」

「分った」

 

 ユーノが結界を張る。

 

「行くよ、レイジングハート」

≪Stand by ready.set up.≫

 

 なのはがレイジングハートを構える。

 

「さて、今回は昨日言った通り、内容は倍だ。だがその前に、一つなのはにお願いがある」

 

 俺はなのはの肩を掴む。

 

「ふぇ!?……な、何?」

「―――死なないでくれ」

「一体どんな内容なのおおおおおおおおおおおおおおおっ!?」

 

 秘密だ。

 

 

 

~虐め……もとい特訓中~

 

 

 

「にゃぁ~……………」

「よし、少し休憩だ」

「にゃあ~……」

 

 なのはがいい感じに死にかけているので休憩することにした。

 

「ほら、さっさと起きろ、弁当が無駄になる」

 

 実は一旦着替えてから集まる予定だったので仕込みは朝に済ませたので余った時間で仕上げたのだ。

 

 

――ガバッ!!

 

 

「コダイ君の弁当!?食べるの!」

 

 勢いよく立ちあがるなのは、さっきまで人語も話せなかったのに。

 

「用意するから待っていろ」

「は~い」

 

 

 

 

 

 

「ごちそうさまなの」

「かなり多く作ったのによく食べたな…何処に入るんだ」

「コダイ君の料理美味しいもん♪」

 

 それは嬉しい限りだ。

 

「さて、なのは。アレからフェイトに攻撃を当てる方法を思いついたか?」

「ふぇ?……考えてるよ、モチロン!」

 

――ゴンッ!

 

「今さっき思い出しただろ」

 

 今の間何だ?

 

「だって、いくら速く撃っても、フェイトちゃんにかわされるの~」

「だからそれをどうするかを考えるんだ、こうやってフェイトの動きをマネして戦ったんだぞ?」

「でも、フェイトちゃんとコダイ君、見た目全然似て無いなの!イメージ着かないよ!」

「俺にあの服を着ろと?いくらなんでも露出が多い」

 

 もう少し露出を無くせば………ん?流石にやめろって?何度も言うが女装はオシャレだ。

 

「そうだな…せめてフェイトと同じ魔法を使えれば何とかなるんだが………」

 

 俺は手から虹色の魔力を出した。

 

「今更だが…何で俺の魔力光が虹色何だ?」

「あぁ、確かに。魔力光がダブるのは聞いた事あるけど虹色は聞いたこと無いよ」

 

 なのはが桜色、フェイトが金色、ユーノが緑色、アルフが橙色…

 

「魔法が使えないから不安定なのか?」

「それは無いと思うよ。魔力光は魔法を使うエネルギーの色だから…」

「じゃあ、ジュエルシードに触ったから変色したとか…」

「可能性は否定できない………けど。現にそのレイといても異常が無いから可能性はかなり低いよ?」

≪うゆ?≫

 

 レイ本人も知らない……と言うか話し自体、分かって無さそうだ。

 じゃあ何なんだ、一体………ユーノと話し合っていると。

 

「分ったの!」

 

 さっきまで黙っていたなのはがビシッ!と手を上げた。

 

「コダイ君の魔力光はいろんな色に変えれるの!」

 

 そんな事出来たら今頃フェイトの魔力光に変えてるって――――へ?

 

「なのは、魔力光は一人に一色なんだ。魔力光を変えれるなんてあり得ないよ」

「え~そうなの?」

 

 まぁ……そうだよな………じゃあ…これは何?

 

「ユーノ……コレは何だと思う?」

 

 俺は魔力を出している手を指した。

 

「へ?コレってな――へ?」

「ふぇ?コレって……」

 

 ユーノとなのはが呆然としている。

 俺の手は『金色』の魔力光を放っていた。

 

「コレってフェイトちゃんの?」

「間違い無いな。おまけに電気も出ているし」

「コダイ何かした?」

 

 何もしてないよな?…………じゃあ何でフェイトの同じ魔力光になるんだ?

 確かなのはがいろんな色に変えれるとか言った後だったよな?

 

「あ、もしかして」

 

 試しになのはの魔力光の桜色をイメージする。

 

「ふぇ!?」

「えっ!?」

「やっぱり」

 

 予想通り、俺の魔力光は桜色に変った。

 

「なのはの言った通り、俺はイメージすればその魔力光に色を変えれる見たいだ」

「も、もしかして稀少能力(レアスキル)!?」

「レアスキル?何それ?」

 

 なのはが聞き慣れない単語に首を傾げる。稀少能力は以前、ユーノから少し聞いた事がある。

 

「確か、通常の魔法の他に保有する特殊な固有技能だっけ?ユーノ」

「その通り。ただ魔力光を変えれるだけじゃ無いかもしれないから色々調べてみよう」

 

 その方がよさそうだな…………

 

~調査中~

 

「現段階じゃあこんな感じかな?」

「まだ分らない事があるが、この辺にしておこう」

 

 今の所分ったのは………

 

・変えられる魔力光は寸分違わず変えれるが、一度見たモノ限定。

 

・総魔力量は俺のに依存する。

 

・変えた魔力に魔力変換資質があればそれを含めて変える事が出来る。

(例:フェイトの魔力光に変えればフェイトの魔力変換資質の電気も使用できる)

 

「後なのは、レイジングハートを貸してくれ」

「え?いいけど…何をするの?」

「面白い事だよ」

 

 魔力光を桜色に変えてから。

 

「レイジングハート………セットアップ」

≪Stand by ready.set up.≫

 

レイジングハートが起動され、なのはが纏っていたバリアジャケットを俺が纏っていた。髪型は勿論ツインテールになっている。

 

「こんな風に相手のデバイスも魔力を変えれば使えると」

「コダイ君可愛い~!」

「いやいや、自分が着てた奴だぞ?」

 

 レイジングハートを回して構える。

 

「コレで魔法も使えたら良いんだが……どうだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪Sorry≫

 

 

 

 

 謝られた、レイジングハートにも謝られた……出来ないのか?いくら魔力光を変えても魔法が使えないのか?

 デバイス起動させるだけとか、必要性が無い……女装(オシャレ)位しか無い……

 

 

「えっと……大丈夫だよ!今でも十分強いんだから!」

 

 ありがとうユーノ、夕食は好きな物作ってやる……

 使えるのか使えないのか分からないレアスキルについては置いといて。

 

「これでなのはが特訓に身が入るって事だな………」

「え?………ふぇ!?」

 

 レイジングハートを解除して、なのはに投げ渡す。

 

「アクセス」

 

 レイを起動させ、魔力光をフェイトのに変える。

 

「見た目がフェイトに似て無くても、フェイトと同じ魔力光で攻撃すれば嫌でもフェイトと思うだろ?」

「えっ!?えっと………その………」

「さて……俺のせいで時間食ったし、かなり飛ばしていくぞ」

 

 最初に言っただろ?内容は倍だって。

 

「魔法が使えない俺なんかと違って才能あるんだ、2,3回死に掛けたら強くなるだろ?と言うかさせる意地でも」

「それ半分八つ当たりいいいいいいいいいいい?!あ、悪魔あああああああああああああ!!」

 

 何故かそれだけは貴様に言われてたくない……何でだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちなみに、俺の稀少能力は『同調(チューニング)』と名付けて貰った。(ユーノ命名)




稀少能力(レアスキル)
同調(チューニング)
一度見た魔力光なら完全に変える事ができる、魔導師が持ってる魔力変換資質もその魔導師の魔力光に変えれば扱うことができる。
その魔導師の稀少能力は魔力と関係ないので使用できない。
自分より魔力量が多い魔導師に変えても魔力量はコダイに依存する。
また、魔力光を完全に変える事が出来るので、人のデバイスを起動させる事が出来る。(ただし魔法は使えない)
コダイの魔力光が虹色の理由はこの同調によるもので、周囲の魔力素に反応して変色してる。本来の魔力光は不明。

~次回もお楽しみにしてください~

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