魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~ 作:メガネ
「レイちゃん、好きな食べ物は?」
「コダイが作ってくれるごは~ん♪」
「「「「かっ………かわいい~♪」」」」
レイが1人の女子の膝に乗せられ、それを取り囲む女子の質問に満面の笑みで答えていた…………いきなり時間飛んでいるが、朝の教室だ。
昨日の連絡で放課後アースラに向かうので学校の転送先でそのまま行けるようにレイを連れて来た。最初は右腕に戻すつもりが朝になのは達が一緒に歩きたいとか言い出してこうなった………
教師とはいろいろあったが大人しくすると言う条件付きでOKをもらった。
「レイたん!下着のいr「「「死ねやロリペドォォォォォォォォ!!!」」」ギャアアアアアアアアアアア!!!!」
あ、また
「うゆ?何だったけ?……えっと「見せなくていいから!あんな変態の言う事聞かなくていいから!」わぷっ」
スカート上げて中身を確認しようとしているレイを女子たちが抱き締めて必死に阻止する……抱き締める必要あるか?
「しかし……2度目だがそんなに子供が珍しいのか?」
「ここに子供が来る自体珍しいと言うか……大半はアンタが原因よ」
「俺?」
こんな状況を遠巻きで見てると同じく隣で見ていたアリサに言われて記憶の中を探るが、身に覚えがあり過ぎる。
だがレイに関しては無い様な……
「仕方ないよ。コダイ君の身内にあんなに可愛い子が居たって聞くだけで驚きだもん」
「確かにビックリするけど、そうでも無いかな?だってコダイとレイって天然だもんね。2人で良く天然な発言し合ってるものね」
すずかの言い分には納得が行く。学校でも性格が悪いで通っているから子供その物なレイが新鮮なんだろうな……
後、フェイトの言い分は納得いかないと言うかお前には言われるとむかつく。
「……………」
「そして、お前はいい加減立ち直れ」
「レイちゃんを膝の上に乗せたかった!レイちゃんを膝の上に乗せたかった!!」
机に突っ伏したままで机を拳で叩くはやて。
実は授業中に誰がレイを膝の上に乗せるかと言う事になり、今日は実技を除いた授業は3つしかないので俺を含め3人を決める為にジャンケンをして、勝ったのがアリサとすずかである。
「だが……勝ったとしても良く早退する4人組には乗せるつもりは無かったがな」
「「「「何で?!」」」」
その言葉にはやて以外に反応したなのは、フェイト、アリシア………
「成績」
短く、的確な答えを出す。
そう言うと4人は何も言えずに反応した体勢のまま固まった。
自分の成績がギリギリな奴に子守を両立出来るとは思えない。
――パタパタパタ
「コダイ~皆からお菓子貰ったんだ~」
レイが両手を挙げてその中にある飴やクッキーなどを見せてくる。
「レイ、あんまり知らない人から物を貰うなと言っているだろ……」
「うゆ?だってコダイの知ってる人なら私の知ってる人だよ?」
「そう来たか……」
そう言えばコイツは五年前まで俺の右腕の宝石だったな……
「………礼は言ったのか?」
「うん!ちゃんと『ありがとうございます』って言ったよ~♪」
レイが期待に満ちた目でこちらを見てくる。こんな目の時は―――
「ほら……」
「にゅ~♪」
頭を撫でるといつもの様に変な風に鳴く………前から思ったけど何なんだ?
「か、かわいい………」
「何あれ……幻覚?レイちゃんに犬の耳と尻尾が見えた……しかも千切れんばかりに尻尾を振っているのを」
「凄い和む……なにこの天使」
「何でだろう……トキガワ君が凄いお母さんに見える……」
何言っているんだ、特に最後の女子、誰がお母さんだ。
「コダイはお母さんだよ!ご飯も美味しいよ!それに昨日なのは達がとま「レイ~お菓子はお弁当食べてからだからバックに仕舞おうか~」む~!!」
何か言いかけたレイを後ろから口を塞いで拉致ったアリサ達……
「どうしたんだろうバニングスさん達……」
「聞かれたく無い事でもあったのだろ?」
俺もよく知らないが……その後、教師が来て授業は始まった……最初は俺の膝の上だ。
「ごはん♪ごはん♪」
授業中はトラブルは無く言う通り大人しくしていたレイ。現在昼休みにいつもの屋上で弁当を食べる事に……なんか男子がいつもの5割増しなんだが……
「コダイ、今日は何?」
「今用意しているから待っていろ…」
手を動かしながら、ソワソワしているレイに言う……って。
「何で貴様らもソワソワしているんだ?」
弁当を用意している途中にソワソワして視界にチラつく6人娘に目を向ける。
「だってコダイのお弁当だよ!?朝から楽しみで授業に集中できなかったよ!」
「気持ちは分かるけど、ダメだよ姉さん……」
力説したらダメな発言をしたアリシアにツッコミを入れているフェイトを軽く無視して用意を再開する。
昨日の夜に全員にリクエストを聞いたので朝食と同時進行で弁当を作った。1人ずつ作るより全員分を纏めて作った。
なのは達がレイと一緒に歩くと言ったのが作る前で良かった、お陰で量の修正が出来た。
「出来たぞ」
床に敷いたシートに重箱を並べる、中身はおにぎりとサンドウィッチから始まり、全員がリクエストしたおかず全部である。レイが食べる量も計算しているのでその光景はかなり凄い……量は重箱(五段)2つ分だ。
「飲み物は黒い魔法瓶が緑茶で銀の魔法瓶が紅茶な、あと箸と皿は使い捨てでいいか?」
魔法瓶二つと割り箸と紙皿、紙コップも並べる………全部どこに入っていたというツッコミは無しだ。
「相変わらず凄い量だね」
「言っただろフェイト、俺の所には育ち盛りが4人もいるって。毎日これ位の量は作れる」
「う~ん、これでも成長したと自負しとるんやけどコレ見たら自信無くすな~」
仕方ない……単に
――くぅ~♪
「うぅ~まだぁ~?」
「ああ悪い、早速食べるか」
「うん!いただきま~す!」
全員で弁当を囲って食べ始めた……
あれだけの量の弁当が10分ぐらいで殆ど空に近い状態になっている……主にレイなんだがな、ほかの6人も結構食べている……
「あ、そういえばコダイこれ!」
何かを思い出したかの様にレイが俺に薄いピンクの手紙を見せた…
「どうしたんだ?」
「コダイの机の中に入ってた!」
そう言えば授業中大人しくなんか漁っていたな……送り主の名前が書いて無い?
「コダイ!これってもしかしてラブレターだよ!」
「は?ラブレター?」
「うん!だって甘い匂いするし女の子だよ!」
――ピタ………
周囲の空気……正確には俺達を囲う様に空気が止まった……
「「「「「「またしてもお前かあああああああああああああああ!!!!!!」」」」」」
次の瞬間、その空気が弾ける様に屋上の男子勢が咆哮した。
「学園の六大美女を侍らしてもまだモテ足りないのかこのハーレム野郎!!」
「挙句の果てには純粋無垢の天然ロリ巨乳だと!?範囲広すぎなんだよ!!」
えっと………何言っているか全然分からないが、俺がこれを貰って怒っているのか?
「食事中ぐらい静かにできないのか………たかが手紙貰っただけだろ」
と言うかこんな状況久しぶりだな……中学校では2度目か?
「別に誰かがラブレター貰ってもここまでは無いがな……」
「貰った相手がお前だと別なんだよ!!」
「クソー!!仲良く同じ弁当何か突き合ってよ!んなこと女子と一度もしたことねぇぞ!!」
何て言うか、怒りの方向性が分からん……
「それは……「≪チョイ待った!!≫」≪ん?≫」
突然はやてが念話で割り込んで思わず念話で返してしまった。
「≪今ここで、私達が昨日泊まった事言ってみ……火にニトロやで≫」
「≪ニトロ?……そんなになのか?≫」
「≪当たり前や!せやからあの時レイちゃんをアリサちゃん止めに入ったんやで?≫」
あの時か……
「≪もう手遅れだ≫」
「≪え―――?≫」
だって―――
「同じ弁当なのは昨日なのは達がコダイの家に泊まったからだよ?」
ここにその
「「「「「何いいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?」」」」」
何と言うか………こいつ等の反応も定番になって来たな。
「昨日はアインもサクラもエルもアンズもお家にいなくて1人でお留守番してたらなのは達が遊びに来てくれてご飯も作ってもらって、そのあとコダイとみんなで一緒に寝て……そして朝ご飯とお弁当をコダイが皆の代わりに作って……えっとその…」
説明ありがとうレイ……最後の方だけで済んだのに詳しく言って。
「えっとね、アインとサクラ、エル、アンズって言うのはコダイの家に一緒に住んでいる人たちで私のおねーちゃんみたいな感じで……え~っと……あ、写真あるよ!!」
するとレイが服の中から写真を男子勢の前で指さしながら説明し始めた。
「このメイド服を着ているのがアインでこのなのはに似てるのサクラで、隣のフェイトとアリシアに似てるのがエル、そしてこのはやてに似ているのがアンズで……」
レイが説明する度に男子の殺気が膨れ上がっている………話している当の本人は気づいて無い様子……
「コダイ……今の内に逃げなさい」
「ここは私達に任せて」
アリサとすずかが袖を引き耳元で小声で話してきた。
「逃げるフリじゃないわよ、ガチで……」
「今コダイ君怪我しているんだから……」
「アタシ達が時間を稼ぐ、そんでレイを止める」
その方が良いみたいだな……
「≪もしもの時の男子の記憶操作とレイの始末を頼む≫」
そう魔導師組に伝えて屋上から飛び降りた………
「銀髪美人のメイドさんと同棲だとおおおおおおおおおおおお!?」
「それに高町さん、テスタロッサ姉妹、八神さんのそっくりなロリっ娘だとおおおおおおおおお!!」
「明らかにロリ成分が増えてるだろうが!どんだけ範囲広いんだよ!!下はロリで上は人妻までかあああああああああ!?」
「このフラグビルダーが!!あれか!?前髪で目元隠すのはギャルゲーの主人公だからかあああああああああああああ!!!!」
屋上からの叫び声が下りた校庭からも響いた……
「今日はいろいろお疲れ様」
「大して疲れてないけどな」
アリサの労いの言葉に軽く返す。
男子は昼休み終了間際には撒く事が出来た、今回は粘った方じゃないか?男子。なんか日を増すごとに強化されてるし、卒業間近になるとどうなるんだろう……面白そうだな。
教室に戻るとレイが泣きながら謝ってきた……どうやらなのはが軽くO☆HA☆NA☆SHIをしたらしい。
午後は何時もの様に男子が居ないだけで何もなく進み現在放課後……屋上の転送ポートに向かう途中。
「あ!?」
突然立ち止まるレイ。
「バックわすれたぁ!!」
そういえば背負ってないな。
「どこにあるか分かるか?」
「ん~……っと教室だと思う」
「俺がとってくるから先に待っていろ……」
こいつに行かれると迷子で倍以上の時間が掛かる……
早足で教室に戻ると誰もいなく、俺の席にレイのバックが置いてあった。
「以外に早く見つかった……ん?」
レイのバックを持ち上げると、薄いピンクの手紙が足元に落ちた……コレってレイが昼休みに見せたラブレター、あいつバックに入れていたのか。
「……やっぱり名前が書いて無いな……中身を見るしかないか」
糊付けはしてないので破かずに中身を確認する。
「えっと………『あなたに会って、話したい事があります。放課後、教室で待っててください』………名前が書いて無いな」
――ガタッ
「ん?」
「あっ……え……」
物音に振り替えると教室の出入り口に、1人のここの制服を女子がいた。肩口で切り揃えた茶色い髪、やや童顔で桃子やリンディが言う『可愛い系』と呼べる人物だ。
「どうした?そっちも忘れものか?」
「えっと……そうじゃないんですけど……」
そう言う女子の視線は顔を赤くしながら俺と俺が持っている手紙を行き来している……この反応はどうやらこの女子が手紙の送り主の様だ………
天照光様、アルクオン様、感想を有難う御座います。
~次回もお楽しみにしてください~