魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~ 作:メガネ
今日は士郎がコーチをしている翠屋JFCの試合だ。
俺は参加しないから適当に「何やってんのよアンタは!!」っと。
後ろからのアリサの攻撃をかわす。
「何って、応援だろ?何か問題でも?」
「だろ?ってその格好が問題よ!」
「そ、そうだよ。何でそんな格好なの」
「うぅ~」
キレてるアリサと何かコッチをチラチラ見ているなのはとすずか。
何で赤くなってんだよ……ただのチアガールで髪型はツインテールの恰好で応援してるだけで何が問題何だ?
因みに丈はスカートは見えそうで見えなく、上はギリギリへそが見える丈、ポンポンも装備だ。
「≪コダイ……良くそんな格好できるね≫」
なのはの肩に乗ってるにユーノが言ってきた。
「≪だって女装はオシャレだろ?≫」
「≪違うから!≫」
≪でも、コダイかわいい!≫
「≪どうも≫」
こう言ってくれるの桃子と忍を除いてレイだけだよ………
≪わたしもコダイみたいにキレイになるかな~≫
「≪デバイスも成長するんだな≫」
≪あれ?……どうやってデバイスってせいちょうするのかな?≫
「≪それはしっかり栄養を摂って…ってデバイスには無理か……≫」
≪う~ん……おひさまいっぱいあびればいいんだよ!≫
「≪成程、なら水分とかも必要だな≫」
≪あとは………なにひつようなのかな?≫
「≪う~ん……………やる気?≫」
≪そっかぁっ!よ~し!がんばるぞ~!≫
「≪頑張れ≫」
だが中身だけは似ないで欲しいな。こんな外道は俺だけで充分だし。
「≪ねぇ……二人ともそろそろツッコンでもいい?≫」
突然、ユーノが震えながら言ってきた。
「≪何を?≫」
≪なぁに?≫
「≪君達のボケ合戦だよ!≫」
「≪何の事?≫」
≪さぁ?≫
俺達にはさっぱり?
何か悶えてるユーノ……どうしたんだ?
けど今は……
「ファイト~翠屋JFC~」
チアガールなので応援するか。
だ~か~ら~
「どうしてこうなる」
「どうしたんだい?」
「いや」
今度ロリショタコンに会ったらどうやって殺そうかなと考えただけだ。
え?何でそんなに荒れてるかって?
簡潔に言うと。チームの一人が負傷したんだが控えの選手がいないらしい……そんなの想定して作れよ。
それで俺が助っ人として協力を
チアガールの服からユニフォームに着替えている……折角、作ったのに。
「何で俺が――」
は?何でそんなに嫌なの?ってそれは………
「何だよ、助っ人って女かよ……」
そう、こんな事言う奴がいる…まぁ別に女顔は自覚してるし、女とか言われても問題ない。
「大丈夫かよ?」
そう………
「女の蹴るボールなんてたかが知れてるし」
こんな奴が………女関連で馬鹿にされるのが一番嫌いなんだよ。
「士郎、すれ違いざまにボディーブロー入れるの反則?」
「そんなの反則に決まってる!?」
「あ、ハンドだからか、なら膝を鳩尾に――」
「もっと酷くなってるから!?ゴールに向かってボールを思いっきり蹴ればいいだけだから!」
「……………分ったボールを思いっきり蹴ればいいんだな………」
蹴れば良いんだよな?ボールを――思いっきり――
そして試合再開、俺は確かFWって言うポジションだ。味方から来るパスを受け取り………ゴール真正面に蹴る。
ボールはかなりの速さでゴールへと向かう。
「へへっ!これなら」
余裕の表情で構えるキーパーだが………
――カクン
「は?」
ボールは下へ折れ…
――キ――――――――――――――――――――ン!
「くぁwsでfrgtひゅじこl;p:@」
股間に直撃した。
この光景を見て大多数の男が股間を押さえたとか無かったとか…………まぁどうでもいいか………
これで済むと思うなよ………俺は『女だから』とかで悪口を言われるのが嫌いなんだよ、男に産まれた事を後悔させてやる。
それからは一方的なワンサイドゲームだ、あの股間打ちが効いたのか、代えのキーパーが役に立たず、一方的に入れ放題だった。
結果は20-0ちなみに全部俺が入れた点数だ。
ちなみに相手チームの帰り際に俺の性別を教えたら、同じリアクションした後、土下座で謝って来た。
スッキリしたから許したぞ?それほどねちっこくは無い。
試合も終わり、翠屋で祝勝会上げる事になった。
「それにしても、改めてみるとこの子フェレットとは少し違わない?」
「そういえばそうかな?動物病院の院長先生も変わった子だねって言ってたし……」
そして現在、アリサとすずかに見せ物状態の
「雑種の類じゃないか?」
適当に嘘を付く。
コレで、喋れるとか言ったらどうなるんだろう―――100%弄られるな。
「え~っと、ユーノ君はちょっと変わったフェレットで良いんじゃないかな?」
「意外と賢いしな。ユーノ伏せ」
「キュ」
なのはが咄嗟に出したフォローの便乗する。ユーノの目の前で指を上から下すと、短く鳴いて俺達が囲んでいるテーブルに伏せる。
「回転」
「キュッ」
指を回すと伏せた状態からゴロリと寝返りを打つ様に転がる。
「お手」
「キュッ!」
「よし、良く出来た」
「キュッ!」
手を出すと、前足を乗せて来た。
なので、注文したフルーツタルトのイチゴを摘まんでユーノに渡すと両の前足で持って食べ始めた。
「しっかり躾けられてる~!」
「可愛い~!!」
アリサとすずかに掴まれて撫で回されたユーノ。
「そう言えば知ってるすずか?キーパーとマネージャーの―――」
「うんうん!知ってるよ!後、キーパーの人がプレゼント渡すって―――」
「それ他の人に聞いてみたら、確か綺麗な――」
ユーノを撫で回しながら別の話題になっている。
「………………」
「……なのは?」
二人の話題に入らずなのはは違う方向をじっと見ている。
視線を辿ったが、そこには何も無い、恐らく通った後だろう。
「あ~面白かった!!はい、次なのは!」
「ふぇ?」
「きゅ~」
呆けてたなのはに突然ユーノを手渡すアリサ。
何があった?アリサとすずかは何故かスッキリした顔だし、ユーノは目を回しているし……
人も段々少なくなり、そろそろお開きとなった。
アリサとすずかは用事があって早めに帰宅。俺は少し片付けをしたから少し遅い。
「バイバイコダイ君、学校でね」
「またな……そう言えば」
俺は少し気になった事を聞いてみた。
「アリサとすずかが盛り上がっている時、蚊帳の外だったよな?何かあったのか?」
「ふぇ!?何でもないよ!私の気のせいだから……そう言えば何のお話だったの?」
「ん?翠屋JFCのキーパーがマネージャーに何か渡すって話――」
内容を話始めたその時、なのはの顔がみるみる青くなって行くのが見えた……
「……何か知っているのか?」
「――ごめんなさい!!」
なのはが突然、頭を下げた。
ユーノを肩に乗せて、なのはと走る。
「キーパーの子が持ってたのを見たのに、気のせいだと思って――ゴメンなさい!」
「仕方ないよ!発動前は僕でも分からないんだから!!」
「と言うか、拾った物を誰かに渡すのか普通?」
現在、例の2人の住所から逆算した帰り道を辿っている。
「ユーノ、人がジュエルシードを発動させたらどうなるんだ?俺みたいになるのか?」
「いや、それは無い。コダイの場合は奇跡と言うしかないよ。人間の場合は想いとかが強くて、今までの比じゃないよ!」
「それはシャレにならない…………早く見つけるぞ」
≪………あ!?あった!≫
レイが反応した。となるともう発動間近か。
「レイこの先をどこだ?」
≪え?えっと………どこってなに!?≫
「次の道をどう曲がればいいんだ」
≪えっと~おはし!≫
「右か」
右へ曲がると、遥か前にキーパーとマネージャーを見つけた。しかも渡している瞬間。
「アクセス」
レイを起動して走る。
「俺がジュエルシードを盗むから、なのはは今の内に封印の準備をしろ」
「ハァ……ハァ……うん!」
息を切らしながら頷いてるなのはを後ろで見ながら前の速度を上げる。
ジュエルシードの光が強くなる、幾ら何でも遠すぎる、間に合わない……
「このデバイスも魔法なんだろ、何か無いのか――」
――ピコーン♪
「は?」
気の抜けそうな軽い音と同時に現れた半透明なウィンドウ。
『バーニア――背中や四肢の末端から魔力を噴射、推進力を得る飛行機能。小回りやスピード微調整に優れているが使用中魔力を消費し続ける』
全体図と一緒に出されて分かりやすく説明されてるウィンドウ……飛行機能か……一か八か。
「バーニア」
――ゴォオウ!!
背中と脚から魔力が噴射して一気に2人に向かって飛ぶ。
「速過ぎる―――けどこれなら」
キーパーとマネージャーの頭上を飛び去りながら、キーパーの手にあるジュエルシードを掠め取り。
「受け取れ」
体制を逆立ちの様にしてなのはに投げ飛ばす。
「ダメだ!間に合わない!!」
ユーノが叫ぶ。
ジュエルシードがもう発動寸前、何かの願いを反応し別の形に変えていく。
「お願い!捕まえて!!!」
ジュエルシードは発動しなかった……桜色の光に呑み込まれて。
「リリカル!!マジカル!!ジュエルシード、シリアルX!!封印!!」
封印されたジュエルシードはレイジングハートに吸い込まれていった。
なのはとの距離はかなりある………その場でレイジングハートを構えていた。しかもそのレイジングハートは何時もの状態から音叉の様な形に変わっている。
「間に合ったのか?」
「僕にも使えない遠距離魔法……」
なのはとユーノの近くに降りて、ヘルメットを取る。
ユーノがかなり驚いている。遠距離の封印はそんなに凄いのか……
「………」
なのははレイジングハートを構えた体勢のまま、無言で俯いていた。
「あの2人、あの時の事何にも覚えて無いらしいな」
「そうなんだ……」
今、なのはの部屋にいる。なのははベットの上で膝を抱えて座っている。
その後に2人に接触して聞いた事をなのはにも言った。
「色んな人に迷惑かける所だったの……」
「なのは……」
「私、気づいてたのに……あの子が持っているの……気のせいだと思っちゃった」
ユーノがフォローもあんまり効果は無い様だ……
「コダイ……」
いや、何でユーノまで落ち込んでいるんだよ。と言うか俺に救いを求めるな……
――よし。
「……なのは」
「ふにゃ!?」
――びにょーん♪
落ち込んでいるなのはの頬を引っ張る。
「にゃにゃにゃ!?」
「伸びる伸びる」
「え!?えっ!?」
両腕をバタバタしているなのは、俺となのはを交互にみて慌てているユーノ……面白い。
――パチン!
「う~」
「今日の事は忘れろ」
「ふぇ!?」
手を離すと。なのはが自分の頬を摩る……
それを無視して話を進める。
「忘れろって言ったんだ。過ぎた事を考えても仕方ないだろ……いつの話しだ」
「何時ってついさっきだよ!?」
「忘れろと言っただろ」
「にゃにゃにゃ~!?」
今度は両頬を引っ張る。
「後幾つのジュエルシードがあると思っている、15個だ。貴様は16回封印する度に15回も落ち込む気か」
「にゃって~!!」
「何言ってるか分からん」
後ろでユーノが『理不尽だ』とか言ってるけど無視。
念話で、静かに見ていろと言っておいた。
――パチン!
「忘れたか?」
「うぅ~」
両頬を摩り納得して無い顔だが頷くなのは。
「じゃあ……なのはは何がしたいんだ?」
「―――――――ふぇ?」
「ふぇ?じゃない、なのはは一体何が目的でジュエルシードを集めているんだ?」
「それは……ユーノ君の手伝いを……」
「だったら別に良いだろ?ちゃんと封印出来たのだから。巻き込まれた奴には犬に噛まれたと思えば別に「そんな事ないの!!!」ん?」
今まで膝を抱えていたなのはが立ち上がり、俺を睨んできた。
「ジュエルシードはとっても危険なの!コダイ君も知ってるでしょ!?」
「だからそれは犬に噛まれたと思えば……」
「そんなのじゃダメなの!コダイ君やさっきの子達の様な人達がこれ以上増えて欲しくないから……傷ついて欲しくないから集めているの!!!」
「……何だ分かってるのか」
「え?」
涙目で睨んでいたなのはが一瞬でポカンとした顔になった。
「分かっているんなら今度からやればいいだろ。1人でやっている訳で無いだろ……」
「ぁ………うん!」
笑顔になって頷くなのは。如何やら理解出来た見たいだな。
「≪そうだよ、コレからも3人で頑張ろうよ≫」
ユーノが俺の肩に乗って来た……と言うか。
「それは貴様にも当て嵌まるぞ。ジュエルシードが落ちたのは自分の責任だとまだ思っているだろ」
「え!?そ、それは……」
ユーノを掴んで目の前に持って行くと目を逸らされる……
「目を逸らすな」
「キュ~」
ユーノを撫で回す。
「よーし……今度から全力全開で頑張ろう!」
それを余所になのはは一人で小さく気合を入れていた。
シーザス様、不屈の心様、感想を有難う御座います。
~次回もお楽しみにしてください~