魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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そう見られるのは慣れているからbyコダイ

「そう言えば……もう首都航空部隊着いても良い頃だろう。レイ聞いてみてくれ」

≪OK♪リインに聞いてみる!……うぅ~まだ来てない見たい≫

「こうなったら手柄全部取ってやろうかな………」

 

 第一何で空飛んでる奴が遅い……あれか?滑走路が無いと飛べないし降りれない飛行機か?

 

≪あ!もうちょっと向こうに魔力反応見つけた!≫

「フェイトか?」

≪う~……もっと小さいかな?≫

 

 逃げ遅れた魔導師か?

 

「もしかしてもう1人―――」

 

 

――ガァン!!

 

 

 行く道を塞ぐ物を蹴り飛ばし、レイの言っていた場所に着くと。そこにいたのは魔導師では無く、数人の一般人。それを守る様に薄紫の障壁が張ってある……

 ……もしかしてギンガがやったのか?

 

――ドォォォォォォォォォン!!!

 

 すぐ近くから大きな爆発音、この魔力はフェイト?

 

「管理局です!もう大丈夫ですから」

 

 フェイトは近くに降りて、もう1枚バリアを張った。

 

「フェイトか……アリシアは?」

「姉さんは自分の魔法だと周りを壊しかねないからって外で退路を作ってはやてのサポートに回ってる」

 

 あいつパワー型だしな……

 

「ところでコダイ、このバリアは?」

「俺もさっき来たばかりだ、多分逃げ遅れた魔導師だろう」

「あの、その事なんですが……」

「ん?」

 

 バリアの中にいる1人が深刻そうな顔で話して来た。

 

「実は魔導師の女の子がバリアを張ってくれて、その後妹を探すと言ってあっちの方に……」

 

 と1人が指した方は炎に包まれた更に奥だった。

 

「その女の子と言うのは、髪が長くて青い奴の事か?」

「はい、その子です!」

 

 間違いなくギンガだな。

 

「コダイ知っているの?」

「さっきそいつの妹をなのはに渡してきたばっかりだ」

 

 あの先は………非常階段か?確かに避難用だから見つかる確率は高いしな……その妹は正反対の方に居たが。

 

「俺は先に行くここは任せたぞフェイト」

「あ、ちょっと!そのままじゃ危ないよ!」

 

 危なくても1回死ぬだけだから。

 取り敢えずあのバリアの魔力を頼りに同じ魔力を持つものを探す。

 奥に進むにつれて目の前には火の海と瓦礫しか無かった。

 

 

――ドオォォォォォォォォン!!!

 

 

「っ……何度爆発すれば気が済むんだよ」

 

 足場が脆くなってきている……もつのか?

 

 

――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!

 

 

 爆発の後、そんな音と共に地面が大きく揺れ床に罅が入っていく。

 

「そろそろここも危険になって来たな」

≪おへそ隠さなきゃ!≫

「それは雷だろ……」

 

 

 

――きゃあああああああああああああああああああ!!!

 

 

 

「悲鳴………この下か」

 

 下を覗き見ると、少し下に床が崩れて落ちていく人影。青く長い髪……外見的特徴がギンガと一致した。

 

「あそこか―――距離は……問題無いな」

 

 俺も下へ落ちる、その際に壁を強く蹴り勢いを付ける。

 かなり強く蹴ったのが良かったのか、ギンガの元にすぐ追いついた。

 

「よし……後は着地すれば………って」

 

 ギンガを抱き留めて、着地地点を探す時に見たのは。罅が入り脆くなっていた床だった……このまま着地したら崩れる………なら。

 

「ディレィスペル・アウト」

≪ウェブバインド!≫

 

 俺と地面を一直線に結ぶ様にスフィアを等間隔で並べる。

 

「振り落とされない様にしっかり掴んでろ」

「は、はい!」

 

 腕の中に居るギンガは俺の服を強く握った。

 ギンガを庇う様に背中から落ちていく……

 

 

――バキャン!!!

 

 

 配置したスフィアに近づいた瞬間、スフィアは網状のバインドになり、俺達を包むように拘束するが、未だに強度に問題があるので、勢いに耐え切れず壊れる。

 

 

――バキャン!!!バキャン!!!バキャン!!!バキャン!!!バキャン!!!バキャン!!!

 

 

 次々に展開されるバインドは壊れていきそして―――

 

 

――ゴシャッ!!!

 

 

 

「きゃっ!」

 

 床に叩き付けられて、お互いに反対側に転がっていった。

 ギンガらしき短い悲鳴も聞こえたが、声を出せるなら問題ないだろう……

 

「………何とかなるものだな」

 

 ウェブバインドを並べて、連続でぶつかって勢いを殺す事にした。結果は何とか成功。

 

「大丈夫!?」

 

 ギンガがこっちに駆け寄ってきた。どうやら軽傷で済んだようだ……

 

「問題無い」

 

 叩き付けられた痛みが引いたので立ち上がる。

 

「でも頭から血が……」

「血?……そこらへんの瓦礫で切ったのか」

 

 うん。無傷で済むとは思っても無かったし……

 だって人助けだぞ?過去の事例(フェイトやはやての時)を思い返してもロストロギア絡みの人助けとか無傷で終える訳無いし。

 

「でも止血位はしないと!」

「そうだが、今は此処から外に出る事を考えるか」

 

 さて……随分下まで降りたが……見て帰るだけだったから。レジアスに地図でも貰っとけば良かったな……

 

「だったらあそこ、そこの通路の先に非常口があるわ」

 

 ギンガが指した非常口と思われる先はまだ炎に塞がれていない。

 

「良く知ってるな」

「父がこの空港の地図を送ってくれたの」

 

 そう言えば会う約束をしていた筈だな。

 

「さて、火に通せんぼされる前に行くか」

「そうね……えっと……君の名前……聞いて無いよね?」

「そうだな、コダイ・T・ベアトリスだ」

「ぇ………」

 

 名前を言った瞬間、ギンガが固まった……

 

 

――ビッ!!!

 

 

「……………すみません!!私はギンガ・ナカジマ陸士候補生です!先程はとんだ無礼を―――!」

 

 次の瞬間、音が鳴る位勢いの有る綺麗な敬礼をしたギンガだった。

 

「いや待て、落ち着け、俺は局員では無いから」

 

 言っておくが俺は強襲隊に所属している嘱託魔導師で、正式な局員では無いからな?

 

「いえ!ミッド、ベルカに次ぐ第3の魔法体系『ベアトリス式』を創り。『新代の魔導師』と呼ばれる人に……本当にすみませんでした!!」

「気にするな、年下に見える容姿だと自覚しているし、さっきもお前の妹にも間違われたし」

「妹?……スバルを見たんですか!?今どこに!?」

「さっき俺が見つけて局員に渡した、もう外に出ているだろう。軽傷だがかすり傷程度だ……それに預けた局員は不屈のエース様だし何も問題は無いだろう」

「よ……よかった~」

 

 ソレ聞いて安心して、ギンガがその場でへたり込む……腰が抜けたのだろう。

 

「無事で良かった……本当に良かった……」

「無事だと分ったなら早く行くぞ、今度はコッチが無事になる番だ」

「………はい!」

 

 腰を抜かしたギンガに手を差し伸べるとその手を取って立ち上がった。

 

「それだけ元気なら問題無いな。さて、このまま非常口から脱出するが動けるか?」

「大丈夫です。これでも鍛えているので!こちらです」

 

 俺の前を歩き始めるギンガ。どうやら空元気では無いみたいだな。

 ギンガに案内されて非常口に辿り着い屋のは良いが……

 

「崩れているな」

「崩れてますね」

 

 非常口の扉は瓦礫によって塞がれていた……

 

「良く見たら扉も変形している。普通に開くのは無理だな……」

 

 アレじゃあ扉として機能しないな……

 

「ギンガ……このほかに非常口は?」

「ありますが此処からでは遠いです。救助を待ちますか?」

 

 間に合わないな……

 

「ギンガに会う少し前に連絡を取ったが望みは薄いな……」

 

 いくらエース4人が居ても周りが地上部だし出来るのは結構限られている……

 火災が起きて結構経つ……速く逃げるか。

 と言うか首都航空部隊遅すぎ、もう殴る、今更来たら1人残らず。

 

「仕方ない、壊すか……」

≪バニシングバスター!!≫

 

――ドォォォォォォォォン!!

 

 

 右手から放たれた虹色の砲撃は扉に直撃し、瓦礫をブチ撒けたが、肝心の扉には一切変化が無かった。

 

「さすが非常用……頑丈だな」

 

≪う~ん……ディ・レント・フォールは≫

 

「俺達死ぬだろう……」

「何ですかそれ?」

「ん?……簡単に言えば魔力を吸収する防御、回避が自分も含め不可な超巨大のスフィアを頭上から落とす魔法」

「………トリッキーすぎません?」

「それがモットーだし」

 

 さて……どうするか。砲撃は効かないしナイトフェンサーでは人が通れる穴は開けれないし、完成型のジェノサイドブレイカーをやるには規模が小さい。

 なるとバニシングバスターで決めるか、火力を上げるには―――――

 

「よし、やってみるか………」

 

 握っていた右拳を開く、威力は………5で良いか。

 

「ディレィスペル」

 

 

――キィン キィン キィン キィン キィン

 

 

 魔力を集中させると、右手の各指に1つずつ計5つの環状魔法陣が展開される。そして………

 

「ア・サンブル」

 

 また拳を作ると今度は拳に環状魔法陣が1つになって重複した。

 

「ベアトリスさん、それは?……」

「確かこの方角には何もなかったな………ディレィスペル・アウト」

≪バニシングバスター……五重(クインテット)!!≫

 

 再び放つ砲撃は、先ほどとは比べ物の無いぐらいに大きく肥大し………

 5つの爆発音が重なって聞こえ目の前を虹色の魔力光で塞がる、やがて光が収束してその先に見えたのは。扉どころかその周りの壁でさえも消し飛ばした大きな穴だった……

 

「す……凄い」

 

 ギンガがポカンとした顔で驚いているが………

 

「今思いついた事をやってみたら。意外と出来るもんだな……」

 

 キープしたまま重複化して発動……案外出来るものだな。

 

「え?………えぇっ!?」

「一応理想形の1つとして考えていたがまさかこんな早くに出来るとは……」

「何かもうムチャクチャすぎます」

 

 気にするな、これが俺だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ギンガ……別にそこまでしなくても」

「ダメです!」

 

 開けた穴からギンガを抱えて空港から脱出した後、はやてに脱出したと連絡した。

 その後すぐに消火作業に入ったのでどうやら俺達が最後のだったらしい……

 炎が消えていく空港を見ながら、救助者が一時保護されている場所で頭の怪我の手当てを(強制的に)されている。

 

「瓦礫で切ったんですよ?こういうのは後々放っておくと酷い目に合いますよ?」

 

 凄い剣幕で座らされて救助隊が持っていた治療道具を借りて手当されている……

 

「えっと確か………うわぁ」

 

 流れている血をエタノールを染み込ませたガーゼで血を拭きながら髪を掻き分けて傷口を探していたギンガが変な声を漏らした……

 

「どうした?」

「傷口見つけました――」

「具合は?」

「―――バックリ割れています」

「……平気か?」

「何とか……でもこの傷なら痕も残らないと思いますが一応病院で診て貰った方がいいです。取り敢えず消毒して傷口を塞ぎます」

 

 慣れた手つきで手当を始める……

 

「……はい、終わりました。キツクありませんか?」

「問題無い。慣れた物だな」

「はい。実は格闘技をやっていて……故障しない様に応急手当の知識は一通り覚えました」

 

 巻かれた包帯に触れてみる、かなり丁寧に巻かれてる様だ。

 

「あっ!お父さんに無事だって早く連絡しないと」

「それならさっきこの場所を教えたからもうす「ギン姉ええええええええええええ!!」ほら来た」

 

 人が一番集まっている所からスバルが走って来てそのままギンガに抱きついてきた。

 

「ギン姉!ギン姉ぇ~よかったよぉ~!!」

「ちょっとスバル!苦しいってば!」

 

 ……恐らく凄い力で抱きついているんだろうな。

 それを傍観しているともう1人の白髪混じりの男が後からやって来た……ってこいつは……

 

 

「スバルから聞いてまさかとは思ったが……やっぱり姫さんか」

「ゲンヤか。いつもながらその『姫さん』とはなんだ……」

 

 強襲隊は事件や犯罪を迅速に制圧するために創られた隊で当然他の部隊と顔を合わせるのが多い。

 その中でも最も友好に接してきたのがここに居るゲンヤ・ナカジマ。ここに居るギンガとスバルの父親でいまクリミナルに居るクイントの旦那だ。

 始めて合同任務で会った以降、何故かそう呼ばれている……と言うか原因はアンズだ。

 

「そりゃぁ姫さんとこに居る八神陸尉に瓜二つの白いのがお前を『姫』何て呼んでて違和感ねぇなと……」

 

 アンズが俺の事そう呼ぶからゲンヤの周辺でその呼び名が定着している……

 

「お父さん、ベアトリスさんは男の人だよ?」

「えぇ!?男の人だったんですか?!」

 

 ギンガに抱きついていたスバルはいつの間にかゲンヤの傍に居た。同じくギンガも傍に居て、スバルの言った事にかなり驚いてる……そう言えば言って無かったな。

 

「そうだけどよ………違和感無いだろ?」

「「うん」」

 

 同時に頷いたよこの姉妹。

 

「っと……礼を言うのが遅くなったな。娘達を助けてくれてありがとうよ」

「「ありがとうございます!」」

 

 ゲンヤに続きギンガとスバルが礼をしてきた。

 

「助けたと言えるか微妙だけどな」

 

 高い所から落ちて死にかけたし……

 

「………やっと来やがった」

 

 ゲンヤが空を見ながら呟く。俺も空を見ると幾つもの光………アレは首都航空部隊……

 

「さてと――――」

「何だ?救助の手伝いか?」

「何言っているんだゲンヤ――――今更やってきた奴に出番は無いだろ?」

「は?………おい待て姫さん!」

 

 一瞬呆けたゲンヤだけど言った事を即座に理解して止めようとする。

 それを無視してレイを起動。ノコノコやってくる首都航空部隊に向かう……

 首都航空部隊の奴らを全員殴りに飛ばした。その内何人か病院送りになったけど俺は悪くない……だって遅いもん。殴るだけ殴って事後処理は押し付けといた。

 やる事もやってなのは達と合流。仕事について聞かれたが秘匿と言う事にして貰った…………娘に会いたいが故にバカが親バカを拗らせたとは言えない。

 あ、確認の証拠どうしよう……いいや、念のためゲンヤと娘2人の3ショットを撮って置いたし。ボロボロだけど元気だから良いだろう………

 後は目的地であるホテルに向かい今日はなのは達が疲れているらしく入浴と夕食を済ませたらすぐ寝てしまった。

 部屋割りは隣同士でなのは、フェイト、アリシア、はやて。俺、レイ、リインと別れている。

 

 

 

 

「こちら現場です。火災は現在は鎮火していますが、煙は未だに立ち上っている状態です。尚現在は時空管理局の局員によって危険の調査と事故原因の解明が進められています―――」

 

 翌朝、ニュースを確認すると昨日の火災のニュースが生中継されていた。

 

「幸いにも迅速に出動した本局航空魔導師隊の活躍もあり民間人に死者は出ておりません―――」

「うわ~情報改ざんしてるよ。来たのは終わった後だって言うのに……」

 

 ホテルのサービスであった上等のコーヒーを淹れて飲みながらチャンネルを変えるがどこも航空魔導師が活躍したと言っている……

 

「ふわ~……」

 

 こんなニュース以外をやっているチャンネルを探していると。リインが起きてきた。

 

「ん~……あ、おはよ~ですとーさま」

 

 妖精サイズになりフラフラと浮きながらこちらにやって来た。

 

「おはようリイン。レイは?」

「レイちゃんは~……まだおねむですぅ……」

 

 振り返るとベットの上にある小さな膨らみが僅かに上下に動いている。

 

「≪コダイ君、コダイ君。ちょっとええか?≫」

「ん?はやて?……≪どうした?念話何かして≫」

 

 はやてからの念話に応答する。

 部屋は隣同士だし直接くればいいのに……

 

「≪ん……まあ大事な話があるんや。なのはちゃん達にも話したいし、悪いけどリインを起こして連れて来てくれへん?≫」

「≪そっちに行けばいいのか?分った≫リイン、はやての所に行くからレイを起こして一緒に顔を洗ってこい」

「はいです!レイちゃ~ん朝ですよ~」

「ん~………ぅゆ~……ふわ~」

 

 リインに何度か揺すられて体を起こしたレイ。

 

「おはよ~」

「おはよ~ですレイちゃん。さ、お顔を洗いましょうね~」

「う~」

 

 妖精サイズのリインに引かれて洗面所に向かうレイというシュールな光景を見ながら残ったコーヒーを飲み干した。

 その後、リインと顔を洗って騒がしくなったレイに着替えさせて、なのは達の部屋に向かった。

 

 

――コンコンコン

 

 

「どうも~お宅の末っ子をお届けにきましたー」

「は~い、ありがとうな~鍵は開けたからどうぞ~」

 

 ノックをすると扉越しにはやての声が聞こえて、扉を開ける。

 

「いらっしゃ~い」

 

 ベッドの上で局員の制服の上着を脱ぎブラウスの上のボタンを外してる寝起きの格好で出迎えたはやて。

 なのはもフェイトも似たような恰好でアリシアに至ってはブラウスのボタンが全開で寝そべっていた。

 

「アリシア~朝だよ~!」

「グフッ!!レイ~お~も~い~」

 

 寝そべっているアリシアにレイが勢いを付けて跨った。続いてリインがアウトフレームでコッソリ乗ろうとするのが見えたのでアリシアには黙って置いた。

 その直後、潰れた様なアリシアらしき声が聞こえた。

 

「どうやらそのまま寝落ちした見たいだな」

「あはは~」

 

 その光景を一瞥しながら言うと潰れているアリシア以外照れ臭そうに頬を掻いた。

 

「んで、話したい事って?」

「えっとな……」

 

 はやてが姿勢を直して俺達の方を見る……

 

「―――私、自分の部隊が持ちたいんや。今回みたいな災害救助は勿論、犯罪対策も発見されたロストロギアも対策も……何につけミッドチルダの地上の管理局部隊は行動が遅すぎる……」

「まあな。理由としては本局がお前ら見たいなエース様を持って行くから。地上と折り合いが悪くなって先の火災見たいな事が起きているしな」

「そや、コダイ君の言う通り。それで(おか)と海で連携も取れず後手に回って承認ばっかの動きじゃアカンし……その所為でコダイ君が航空部隊を病院送りにするって言う暴動起こすし」

「おい、俺関係ないだろ。第一悪いのはあっちの方だろ」

「せやからコダイ君の所の強襲隊見たいな部隊を作りたいんや。少数精鋭のエキスパート部隊……それで、成果をあげれば上も少しは変わるかもしれない」

 

 あ、聞いていないなコイツ……

 

「でな、もし私がそんな部隊を作る事があったら。コダイ君、なのはちゃん、フェイトちゃん、アリシアちゃん、協力してくれへんかな?」

 

 そんなはやての問い掛けに俺、なのは、フェイト、アリシアはレイとリインを乗せたまま顔を見合わせる……

 

「……あ、勿論みんなの都合とか進路とか……あるんわ分るんやけど……特にコダイ君は部隊に所属してるわけやし」

 

 それを見て慌て始めて語尾がどんどんと弱くなっていくはやて……

 

「はやてちゃん、何を水臭い」

「小学3年の時からの付き合いじゃない」

「私はまた皆とお仕事出来るなら大歓迎!」

 

 最初に口を開いたのはなのは……それにフェイト、アリシアも同意して頷く。

 

「それにそんな楽しそうな部隊に誘ってくれなかったら逆に怒るよ?ね、コダイ君」

 

 少し拗ねた顔ではやてを見るなのは。

 

「俺にふる?まあもう所属してるからって他の部隊に協力出来ないとは限らないし……部隊が出来たらクロノに出向願いを出して貰って何人か引き連れてくるさ。制圧は強襲隊の本分だからな」

 

 そうなる事はほぼ確定だと思うな。あのロストロギア………ここ最近連続で発見されている。

 空港火災も同じロストロギアだった、近い内に本腰入れて対策を取らないと行けない……ならば、はやての言っていた部隊は無理矢理にでも採用されるな……

 きっかけは十分……ともあれ。

 

「部隊設立の時はよろしくな――――八神部隊長」

「おおきに―――――――ってふぇ?!部隊長!?私が?!」

「そうだぞ言いだしっぺ」

 

 なのはとフェイトとアリシアは論外……消去法ではやてのみだ。

 

「にゃはははっ……よろしくお願いします八神部隊長」

「ご協力します、八神部隊長」

「頑張ります!八神部隊長!」

「なのはちゃんもフェイトちゃんもアリシアちゃんもそんなからかわんといて~と言うかまだ部隊できてへんし……」

 

 なのは、フェイト、アリシアがはやてに向かって敬礼をする。はやては真っ赤になって両手を前に振っている。

 

「よろしくです部隊長!」

「ぶたいちょ~!」

「う~リインだけでなくレイちゃんもからかわんといて~」

 

 リインも周りに合わせて敬礼。レイは意味を分かって無く敬礼して更に慌てふためくはやてだった。

 

「さて、時間も良いし降りて朝食を食べに行こうか」

「「「さんせー」」」

 

 俺がそう言うと全員手を上げた。

 

「と言うー事で――――いい加減降りろ~!」

「うゆっ?!」

「はわっ?!」

 

 アリシアが勢いよく立ち上がると、背中に乗っていたレイとリインがベッドの上をゴロゴロと転がった。

 

「それじゃあ、先に準備して降りてるからリインはレイをよろしくな」

「はいです!レイちゃんはリインがちゃんと見てます!」

「よろしく~」

 

 リインにレイを頼んで部屋を出る。

 さて、潰れた初日を取り戻すか……今日は後続組も来るしな…………

 

 

 

 

 後日、クロノにエターナルコフィンと同時に謹慎を喰らった……さすがに出会いがしらは避けれなかった。




アルクオン様、頭翅様、桜日紅葉雪様、零崎 式様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

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