魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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デート・リーゼアリア&リーゼロッテ編

「……確か此処で合っているんだよな?」

 

 今日はリーゼ達と約束をしていてミッドの首都クラナガンで待ち合わせてをしていて、現在そこに向かっている。

 久しぶりにミッドチルダに来た気がする。

 

「夏休みは殆ど海鳴に居たからな……さて、あそこだな」

「いたいた!おーい!コダイ~!!」

「こっちだぞ~!」

 

 いた………こちらに気付いて大きく手を振っているアリアとロッテ。

 どうりで見つからない訳だ……いつも見慣れた局員の服では無くて、普通の私服だった。

 

「2人同時で悪いね~今日しか私達開いて無くて」

「全く……最近は休暇が潰れたり何度スケジュールを直したか……」

「相変わらずだな管理局も………」

 

 次第に影を落とすロッテとアリア。

 なのは達は逆に張り切っていたけどな……アレと比べたら可哀相か。

 

「それはそうと、道中暑かっただろう?コレでも飲んで体を冷やせ」

 

 アリアが渡して来たのはスポーツドリンクだった。

 

「別に海鳴よりは暑くない―――ってまたか………別に良いか」

 

――PON☆

 

 

「あ、やっぱりこれか……」

 

 渡されたスポーツドリンクを飲むとまた大人になった。

 

「やっぱりアンタって女なんじゃ……(プレシアに頼んで良かった!)」

「大人になっても美女(コレ)って説得力無いんだけど(大人なら食べても犯罪じゃないしね~♪)」

「勝手に大人にしておいて言わないでくれるかしら?」

 

 背が低くて細いのは前の生活が生活と呼べる程の物じゃないから仕方ないの。

 あと何でアリアはガッツポーズをしていて、ロッテは少し涎が出てるの?

 

「大人にして理由は聞かないけどさ……今日は何処に行くの?」

 

 理由は何かどうでも良さそうな感じだし。

 

「服とか色々だな……」

「最近キツクなったしね~胸が!」

 

 と胸を張るロッテ………と言うより。

 

「使い魔って成長するの?見た所キツクなったのはウエス――っと」

 

 顔面に来る蹴りと魔力弾を避ける。

 

「ウルサーイ!元はと言えばお前の手作りの差し入れの所為だー!!」

「そうだ!あんなに美味しい差し入れが来たらついついお酒と飲みたくなるだろうが!!」

「それって私の差し入れよりお酒の所為なんじゃ―――」

「「うっ……」」

 

 黙る2人………

 それよりも街中で結界なしで魔法使ってもいいの?

 

「服を見に行くんでしょ?早く行かないと緊急の連絡とかで潰れちゃうよ?」

「そ、そうだった!!」

「早く行こう!!」

 

 アリアとロッテに手を掴まれ引っ張られる……

 連れ込まれた場所はミッドでも有名な女性服専門店。

 私も良くここに来るわ、サイズで着れないからデザインの参考にね。

 

「ねぇねぇコレはどう?」

 

 ロッテが服を手にとって聞いてくる。

 

「――もう一つ色が濃いのは無かったの?」

「あったけど似合わない?」

「此処まで明るいとぼやけるから」

「分った、濃い方にしてくるよ~」

 

 ロッテが戻っていく……それとすれ違いに今度はアリアが来た。

 

「コレはどう?」

「コレって……流石にそれは丈が長い」

「そうなの?!これ以上短いとラインが……」

「中途半端に長いと逆に太く見える……細く見せるには短い丈の方が良いよ」

「そうだったんだ………ありがとう、短いのにして見る」

 

 アリアが向こうに行く……入れ違いの様にロッテが―――

 

「濃いの持って来た「チョット待ってロッテ」ってどうしたの?」

 

 チョット言いたい事が……

 

「短い丈と言う事でマイクロにして見た「アリアも待って」どうしたの?」

 

 別に良いだけど一つ言いたい……

 

「何で私の所に持ってくるの?」

「「1番センスあるから」」

 

 声を揃えて答えてくれたわ……さすが双子。

 

「チビッコズに服を作っているんでしょ?」

 

 ロッテの言う通りレイ達の服を作っているけど……確かに作ってるよ?

 

「それで私達をコーディネートしてほしいの」

「アリアって特にセンス悪いって訳でも無いでしょ?」

 

 最近はオシャレしてないな~………所で。

 

「ロッテの持っているもう1つのシャツ。明らかにサイズ合わないよね?」

「これ?……コダイ用!!」

 

 ロッテが自分の着る服の他に持って来たのはロッテには小さい服。

 私の目の前で広げて見せたのは袖が広がっている長袖の可愛いシャツ。

 

「何で私に?」

「だって最近コダイの女装姿見て無いな~って」

 

 それ単純に会う機会が少ないだけで……

 

「そう言えばそうね………この際だから思いっきり可愛くして見る?元から可愛いけど」

 

 アリアが顎に手を添えて頷く……そう言えばリンディ程じゃないけど同類だっけこの2匹。

 

「なら早速探そう!」

「負けないぞ~!」

 

 同時に走り出すアリアとロッテだけど――――

 

「自分の買い物は~?」

 

 ――――聞いて無いね。

 その後、2人が見繕ったコーディネートを何組も試着する事になったんだけど、その度にあの2人が写真を撮りまくってた。

 

 

 

 

 

 

「後半と言うより7割り位私の為に買っていたよね?」

「「あ、あははははは……」」

 

 乾いた笑いをするアリアとロッテ。でも顔が妙にホクホクしているのは……うん、聞くのやめよう。

 今、私の着ている服は白黒のボーダーのシャツにデニムのジャケット、白いフリルの付いたフレアスカートに茶色のヒールサンダル。

 小物に黒縁メガネ、幅が広くてバックルが大きなリボンになっているファッションベルト、髪はアリアが持っていたピンで顔が見える様に……

 そして何故かロッテが持っていたシリコンパッドで胸も出来てる……大きさはアイン位かしら?

 それと残りの服は郵送したらしいよ?

 

「なんでパッド何て………」

「何時かクロスケに付けようかと!」

「凍らされるよ?」

 

 この前なんか無詠唱でエターナルコフィン出して来たもん……全部避けたけど。

 今いるのは屋台のクレープ屋……かなり美味しいらしい。

 

「ここのクレープ美味しくってさ、休憩中とかによって食べたりするんだよね~♪」

「お持ち帰り用もあるからお土産に買って帰る局員もいるんだ」

「確かに凄い客よね……」

 

 結構混んでいるわね……

 

「私達に任せて♪」

「この死地をいつも潜り抜けているから!」

 

 サムズアップをしながら人ごみに入って行く2人………何食べるか言って無いけど……いいかな?はずれは無さそうだし。

 

「何処で待ってよう……」

 

 出来れば分り易い方が良いよね……そう考えていると。

 

「ねぇそこの君、良かったら俺達とお茶しない?」

 

 と後ろから声が聞こえて振り向くと数人の男達がコッチを見ている?……男達の視線を追うけどけどそこには特定の人物はいない………もしかして?

 

「私?」

「そうそう…って言うか君しかいないし」

「私に何か用なの?」

「あんまり見ない顔だけど何処から来たの?」

「地球って所ね」

「それってエース・オブ・エースの高町なのはの出身世界じゃん!?って事は知り合い?」

「知り合いも何も同じ学校よ?」

「マジ?それって結構凄くね?」

 

 次々と男達に質問される………………これって……

 

「……もしかして私ナンパされてる?」

 

――ズベシャッァ!!

 

「え?……え?」

 

 ビックリした……まさかこんな露骨に誘われるとは思わなかったもの。

 と言うか男達が全員転んだんだけど。

 

「君……天然って言われない?」

「む、天然じゃないもん……」

 

 少し反応が遅れただけだもん。

 ちょっと拗ねて頬を膨らませてみる。

 

「ゴメンゴメン、お詫びに俺達がお茶「必殺ネコパンチ!!」ヒデブッ!?」

 

 肩を組んでこようとした男の一人が突然、私の後ろから殴り飛ばされた………

 

「テメェ!!何しやがヒッ!?」

 

 もう一人が睨んでいたが一瞬で恐怖に染まった。そして後ろから黒いオーラに振り返ってみると――

 

「はぁ~い、お兄さん達~こんな小さい子をナンパしてどうするつもりだったかにゃ~」

 

 右拳が煙を上げて、目が笑って無い笑顔するロッテ……もしかして殴ったのロッテ?

 

「詳しい理由は管理局のおねーさん達が聞いてあげるから、コッチ来ようね~」

 

 同じような目が笑って無い笑顔で男達にバインドをして、路地裏に引きずり込むアリア………

 

 

「「「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」」」

 

 

~20分後~

 

 

「コダイは無関心過ぎる!」

「そうだよ!自分の容姿を認識して!」

 

 ナンパ男が処刑された後、何故かアリアとロッテに説教されている私………

 

「十分わかってるよ?女顔のこと位」

「じゃあ何でそんな可愛い恰好を!?」

「そうだ、そんな可愛い格好ならナンパの的になるだろ!」

「いやいやあなた達が着せたんじゃないの……」

 

 着替え無かったのは私だけど……

 

「だってまだ私が何食べるか言って無いからすぐ戻ると思ったし……」

「う、読まれてた……」

 

 図星を突かれて若干苦笑いするロッテだった。

 

「はぁ……で、クレープは何食べるの?」

「ん~……この際だから皆で行こっか」

 

 3人揃ってクレープを買う事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

「アム……美味しい」

「でしょ~♪」

「気に入ってもらえて良かった」

 

 買ったクレープを食べながら目的もなく歩く事にした。

 

「ん~♪やっぱりここのクレープは美味しい~♪」

 

 ロッテがクレープを頬張り頬が緩んでる。

 

「そうだめ……お父様にも買ってくれば良かったか?」

「でも、お父様は甘い物はあんまり好きじゃ無い様な――」

「だけどこの前のコダイの差し入れの……和菓子は食べていたよね?」

「甘さの違いよ…………バター使わない分軽いの」

 

 私もクレープを食べながら会話に参加する……

 

――ベチャッ!

 

「あ………」

 

 クリームが溢れて掛った……

 

「勿体ない…………ん」

 

 服に落ちたクリームを指で掬って舐め取る。

 

「ん……ちゅっ……れろ……あむ……」

 

 このクリーム滑らか過ぎて垂れる……あ、手首まで来た。

 

「れろ………ん……ちゅる……よし取れた」

「コダイ……」

 

 突然アリアが真剣な顔をして肩を掴んで来た………

 

「別に舐め取るなとは言わないけど………せめて人前ではやらないでくれ。特に男や私達やはやて達の前では……」

「え?……何で?」

「何でもだ………(刺激が強過ぎる………本当に13の色気か!?)」

 

 ……目がヤバく息も荒く、危険な雰囲気だったので頷く事にした………その時、アリアの足元で鼻を押さえてい膝を付いているロッテを見た。

 

「………(ヤバい……あまりにもエロすぎて鼻血出そう)」

 

 食べ終わった後は、何だか調子の悪い2人を送って海鳴に戻った……………

 帰ったら、エリオが真っ赤になってぶっ倒れるわアインが真っ赤になって大慌てするなどがあった。一体何故?………あ、女装(オシャレ)中だったわね。

 

 

 

 

 

~おまけ~

 

 アリア&ロッテ帰宅後………

 

「「あ、危なかった――――」」

 

 気が緩んだかの様にその場でへたり込んだ。

 

「も、もう少しで飛び掛かる所だった……」

「あいつ……色気にますます磨きがかかってるんじゃないの?」

 

 頬に伝う汗を拭うロッテとアリア。

 

「と言うか何あの色気?………シグナムやシャマルとは違う感じの――」

「リンディ提督の様な……プレシア・テスタロッサの様な?」

「後、なのはの所の桃子さんにも当てはまるよね?」

 

 アリアとロッテが上げた3人に該当する共通点を考える事数分…………導き出された答えは……

 

「「ああ………子持ち」」

 

 2人の脳内にはさっきの女装したコダイに娘の様に甘えるレイとリインが浮かんだ………

 直後、頭を抱えて悶えるリーゼ姉妹だった。




頭翅様、ミラ ランドラス様、鍛冶様、零崎 式様、アルクオン様、桜日紅葉雪様、都牟刈様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

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