魔法少女リリカルなのは~ある転生者の新たな世界~   作:メガネ

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すいません遅れました。

原因としてはジョジョASBとクッキーの焼き過ぎです……


デート・すずか編

「すずか、俺時間合っているよな?」

 

 昨日の晩にすずかから電話がかかりデジャビュを感じる様なやり取りで場所と時間を指定されて、合わせて向かったんだが……

 前回の事を踏まえ10分前に着いたが、すずかが先に居た――

 

「う、うん」

「すずかは何時からいた?」

「―――10分ちょっと前」

「ダウト、すずかは嘘を付くと目を左右に動かす」

「うそっ?!」

「嘘だ」

 

 だってコイツ俺に気付くまでやたらと時計を気にしていたし。

 

「で……本当は?」

「――――30分前」

 

 無言で暫く見てるとようやく折れたすずか。

 

「早すぎだろ」

「だって、待ち切れなかったんだもん」

 

 そう言って頬を膨らませるすずか。

 

「はしゃぎ過ぎだろ……子供か」

「中学生でも子供だもん」

 

 そう言えばそうだったな……というかこいつ等精神年齢高すぎて普通に子供に見えないし。

 

「ところで今日の予定は「動物園!!」……動物園?」

 

 俺の言葉に割って入り、詰め寄ってくる―――近い近い。

 

「あのね!実はね!そこの動物園で「分った、落ち着け、それと詰め寄るな」あ、ゴメン」

 

 そう言われて少し下がるすずか。

 どんだけ楽しみだったんだろう……

 

「じゃあ行くか」

「うん!さ、行こう♪」

 

 俺の腕を掴みぐいぐいと引っ張っていく。

 これは動物以外に何かあるな………

 

 

 動物園のチケットは事前にすずかが購入してたので売り場にあった行列に並ぶ事無く入園。

 入ると早速目に入るのは今日のイベントなどが張られている案内板。その中で1番大きなイベントがあった。

 

 

「『期間限定、動物の赤ちゃんふれあいコーナー!ライオンの赤ちゃんも触れます』?」

 

 ……コレが目的か?流石は無類の猫好き。

 

「いくら猫好きだからってはぐれるなよ、すず―――」

 

 振り向くがそこにすずかはいない―――コレは……アレだ……はぐれた。

 

「………仕方ない」

 

 近くに建ってある電灯に登りすずかを探る………下で警備員が何か言っているけど無視。

 

「えっと………猫科のエリアは…早速いた、と言うかナンパされてる」

 

 見るからに軽そうな男2人、走っていくにも人ごみで見えないから…………よし。

 電灯から飛んで――

 

 

――ガシャン!!

 

 

 近くの檻に捕まる、これなら最短で行ける。

 次々と跳び移り……すずかの後ろに着地して………

 

――ガンッ☆

 

「はぅ!」

 

 俺はすずかをかなり強めに手刀を落とす。

 

「開始早々はぐれるな、本当に子供か………」

「うぅ~!」

 

 涙目で蹲ったすずか……強くやり過ぎたか?

 

「お、なんだ友人ってこの子だったんだ」

「ねぇ君これから俺達と遊ばね?丁度2人だしさ」

 

 あ、ナンパ男がコッチにロックオンし出した。

 一応はやての時と同じ様な服装何だけど、これでも女に見えるのか……

 そしてさっきから『モデル?』とか聞いて来て挟む様に質問してくる………よし。

 

――ガシッ!!×2

 

 ちょうど挟まれているのでナンパ男の頭を掴みやすかった。

 

「てい」

 

 取り敢えず遠くに投げた…………あ、ゴミ箱に犬神家になった。

 

「よしゴミ掃除終了」

「ほ、本当に容赦ないね……色んな意味で」

 

 ここで痛みから復活したすずかが立ち上がった。

 

「それとすずか、なんかテンションおかしくないか?」

 

 普段なら迷子になるミスしない筈だが……

 

「そ、それは……だって」

 

 そう聞いた途端、すずかが俯き顔を赤くしてモジモジして、小さな声で―――

 

「コ、コダイ君と…………一緒だから」

 

 俺と?

 

「だって、こうゆうのあまり無かったから」

 

 今思えば、殆ど6人娘の誰かとセットだったしな。

 

「だったら尚更はぐれるな」

 

 すずかの手を取り、指同士が絡み合う様に握りこむ。

 

「っ!!!!」

「ほら、あっちにお望みのふれあいコーナーがあったぞ?」

「ココココココダイ君!?手!」

「ん?この方が普通に握るより離れないだろ?」

「そ、そうだけど(だってコレ……恋人握りだよ~)」

「ほら、ライオンの赤ちゃんが待ってるぞ?」

 

 小さく頷くすずか。その時は大人しかったが、ふれあいコーナーのライオンの子供を見ると……

 

「可愛い~♪」

 

 速攻でライオンの子供(アリー・♀)を抱きしめた、他にも目もくれず。

 

「コダイ君!コダイ君!見て見て、可愛いよ!」

「落ち着け」

「可愛いな~持って帰っちゃダメかな~」

 

 ご機嫌な様子でアリーを抱き締めて左右に振っている。

 

「あっ!」

 

――スル…

 

「ん?」

 

 まあ当然と言ってすずかが抱きしめていた力が緩みアリーが落ちそうになったのを素早く抱き止める。

 

「ゴメン!怪我とか」

「大丈夫だ無傷だ」

 

 そう言って、アリーを撫でると『グルルルル♪』と甘えたように喉を鳴らした。

 

「ん?お前人懐っこいな……ここはどうだ?」

 

 腹の部分を擽る。

 

「グルルルルル♪」

「なら此処は?」

 

 他にも喉とか肉球などを触る。

 

「クルルルルルル~♪」

 

 コレも好評の用だ……

 

「随分懐いてますね~ミルクとか上げて見ますか?」

「是非!」

 

 飼育員の言葉にすずかが真っ先に反応した。

 哺乳瓶を貰い簡単なレクチャーを受けたすずかが俺が抱いたままのアリーに哺乳瓶を近づけるとアリーは何の警戒も無くミルクを飲み始めた。

 そして瓶が空になると口を離しゲップを1つしてウトウトとし始めた……

 

「わぁ~」

「と言うか……警戒心ゼロだなコイツ」

「グルル♪」

 

 額の辺りを撫でるとまた喉を鳴らす。

 ん?『そんな事いいから、もっと撫でなさいよ!!』だって?何かどっかの誰かを彷彿とさせるライオンだな……アリサだな名前も似てるし。

 

「コダイ君、次私ね?」

「分った」

 

 半分寝ているアリーを起こさない様にすずかに渡そうとしたが―――

 

――シュル!

 

「は?」

 

 次の瞬間、何を思ったのかアリーが俺の手を抜けて服の中に入り込んだ。

 流石乳児とは言え百獣の王、身軽だな………

 

「アリーちゃん!そんなとこ入っちゃだめ!」

 

 更に次の瞬間、すずかが俺の服の中に手を入れてアリーを探し始めた。

 

「いや待て俺が探すから手を抜け」

「もう逃げないでよ。コダイ君、手が届かないからもっと私にくっ付いて!」

「だから取るって言ってるだろ」

 

 すずかがアチコチまさぐるからアリーが服の中で逃げ回り。こっちは落ちない様に服を押さえるのでやっとの状況……

 そんな異常事態を察知した飼育員に状況を説明してようやくアリーを取り出す事に成功した。

 

「本当に申し訳ありませんでした。この子は人懐っこいので………」

 

 アリーを抱えて謝罪した飼育員はそのまま持ち場に戻って行った。

 

「………で、いい加減立ち直れよ」

 

 振り返るとすずかが真っ赤になってしゃがみ込んでいた。

 飼育員が来た時にようやく落ち着いたしかもその時は『俺を抱き寄せて背中に手を入れている』状況だった……それに気づいた瞬間に真っ赤になってこんな状態に。

 

「コダイ君………私、変な所触って無かった?」

 

 しゃがんだ状態のままこちらを見上げてきた。

 

「むしろ触って無い所が無いぞ」

「あぅ……(触っちゃった……コダイ君の色んな所を……直接……っ~!!!)」

 

 正直に言うと更に小さくなった………フォローとかしないぞ?自分でやるって言ったのに聞かないのが悪い。

 その後漸く落ち着いたすずかと他の動物(主にネコ科)を見て回った後に『家族にお土産を買いたい』と言ったのでお土産屋に向かった。

 

「う~んぬいぐるみ――だと猫の爪とぎになっちゃうし、人形焼は猫が間違って食べちゃうから、マグカップや身につけるアクセサリー系がいいかな~」

 

 と、ブツブツ呟いているすずか。

 俺も何か買うか……アイツらが知ったら羨ましがるだろうし動物人形焼(様々な動物の形をした饅頭)を5,6―――いや10箱買っておくか………ん?

 人形焼をカゴに放り込むと物凄く面白い物が目に入った。

 

『アニマルシリーズ』

 

 様々な動物の耳のカチューシャがあった。此処が動物園だけなだけあってかなりリアルに作られている……

 

「……………」

 

 思わず付けて見る、近くに鏡で確認………髪の毛で本物の耳が隠れているし、猫耳が黒いから本当に生えている見たいだ……

 

――ピコピコ♪

 

 久しぶりに動かしてみる……うん、結構いいなこれ。以前忍から貰ったのはもう小さくて使えないしな。

 と言うかよく見ると尻尾もあるし……もうセットで買うか。

 

「コダイ君、何かあっ―――こにゃいくん?!」

 

 

――ピシッ!!

 

 

 あ、固まった。

 それにその名前久しぶりに聞いたな………さて、どうするか。

 

 1,猫耳を取る。

 2,声を掛けて揺する。

 3,取り敢えず『にゃん♪』と言って見る。←

 

 

「にゃん♪」

 

 手も猫らしくポーズも取って見る。

 

「―――――」

 

 え?反応なし?

 以前なら飛びかかる筈なのに……

 

――バタン!

 

 顔を真っ赤にして煙を上げて気絶してしまった。

 

「そう言えば小学生以来やってなかったけ?『こにゃいくん』」

 

 取り敢えず会計を済ませよう……

 

 

 

 

 

 

 

 

「この時間帯になると客も少ないな……」

 

 会計を済ませた後、すずかを近くのベンチに運び膝枕をして起きるのを待った。

 

「にゃ~……」

 

 未だに気絶しているよコイツ……ノリで買った猫耳でもつけるか?

 

「……えへへ、こにゃいく~ん♪」

 

 ………やめておこう、すずかの髪の色と合わない。

 

「はっ!!」

 

 突然、すずかが起き上がった………やっぱり付けておけば良かったかな?

 

「こにゃいくん!?耳が無い!?」

「いや、偽物だから」

 

 と言って自分の猫耳を見せる。

 

「う~ん………個人的には非常に惜しかったような……久しぶりのこにゃいくん」

「そんなに見たいのかよ……」

「うん!」

 

 即答したよ……

 大人の時に翠屋でやろうとしたら桃子に禁止令くらったしな。『刺激が強すぎる』って……今なら大丈夫か?

 

――くぅ~

 

「あ―――」

 

 すずかの腹の虫がなったようだ……

 

「お土産の人形焼食べるか?」

 

 多めに10箱買っているから問題ないしな。

 

「い、頂きます」

「それじゃあ飲み物買って来るけど、緑茶で良いよな」

「お、おまかせで」

 

 近くの自販機で緑茶を買ってその場で、饅頭を1箱食べてから、動物園を後にした。

 

 

 

 

~おまけ~

 

すずか帰宅後…

 

「……………………」

 

 すずかは自分の部屋に戻り自分の手をジッと見ていた……

 

「ど……どうしよう」

 

 その手は先程の動物園でコダイの服の中に突っ込んで色々とまさぐってた手だ。

 

「コダイ君の体に直接触っちゃんたんだよね……それも色んな所を」

 

 コダイはデバイスの位置もあるが四季を通しても露出が極端に少なく、今まで多かったのは小学生のサッカーの試合の応援の際のチアガールやプールでの水着等。

 好きな異性の体と言うのは男であろうと女であろうと興味を引くには十分すぎるもの。

 そこですずかは再び思い出してしまう、まさぐった時に触れた肌の感触を………自分より少しスベスベで羨ましかったのは置いておく。

 

「ど……どうしよう」

 

 再び思考がループする……

 

 

 

「勿体無いから使っちゃえば?ナニに?とは言わないけど♪」

「ひゃあああああああああああああああああ!!!」

 

 後ろからの囁きにすずかが悲鳴を上げて振り向く。

 

「あはははっ今日はお楽しみでしたって感じかな~?」

「お姉ちゃん!何時からいたの?!」

 

 そこに居たのはすずかの姉の忍が何の悪気ゼロの様にイタズラっぽくニヤついていた。

 

「ん~一回目の『どうしよう』の辺りかな?」

「それって最初からだよね?!」

「それにしてもコダイ君の体ね~その様子からだと腕とか顔じゃ無いわよね………主に胴体とか?」

 

 忍に図星を突かれてすずかの顔は一気に赤くなった。

 

「成程ね~……でどうするの?やっぱり使う?」

「お姉ちゃん!!!」

 

 その後、ファリンが呼びに来るまで忍のペースで弄られたすずかだった。 




頭翅様、マオ0118様、鍛冶様、影の契約者様、ミラ ランドラス様、Crisis様、不屈の心様、感想を有難う御座います。

~次回もお楽しみにしてください~

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