ポケットモンスター 「闇」   作:紙袋18

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区切り的に今回も短め。
しょうがないね。


第三話 トキワジム無双

 

 ポケモンバトルをいくつかこなしながら(ほとんどは掴んで投げるだけ)歩いていくと、一番道路の終わりが見えてきた。

 

 

 

 

 

 ~トキワシティ~

 マサラタウンから一番近い町、トキワシティ。

 ショップやポケモンセンターがあり、自然豊かでのどかな町。

 しかしその反面、四天王が待ち受けるセキエイ高原に続くチャンピオンロードへの道があるのもこの町、トキワシティだ。

 そしてもう一つ、この町にはポケモンジムがあり、チャンピオンロードへの最後の砦として待ち構えている。

 このトキワシティジムのジムリーダーはとても強いが、不在がちだと聞いたことがある。

 

 

「んだけど。」

 

 町の人と話していると、どうやら今はジムにいるらしい。

 本来はこの町にきたばかりで戦っても一蹴されるだけ。しかし今僕のもとにはピカチュウがいる。

 

 

「・・・どうせ負けるだろうけど、ものは試しかな。チャンピオンロードに進むためにはどれくらいの強さが必要かの参考にもなるし。」

 

 

 というわけでポケモンジムへチャレンジしてみることにした。

 特に傷を負ったわけでもない上に、お小遣いもないのでそのままトキワジムへ向かう。

 

 そういえば、ポケモン図鑑でステータスの確認ができるんだった。

 後ろでちょうちょを追いかけてるピカチュウに図鑑を向け、ステータスチェックをしてみた。

 

 

 ステータスは・・・うん。見なかったことにしておこう。

 

 

 技構成は「たたきつける」「十万ボルト」「こうそくいどう」「でんじは」

 意外にも(?)バランスの良い技構成だった。

 てっきりじごくぐるまとか覚えていると思った。

 

 

 そうこうしているうちにジムに到着した。

 

 

 

 

 ちなみに、サトシが気づくのは後のことだがポケモンジムにはタイプがあり、ここトキワシティジムは「じめん」タイプ。

 電気タイプを無効化する相性で、ピカチュウにとっては最悪の相手。のはずである。

 

 

 

 

 

 いざ、トキワシティジム!

 

 

 

 

 

 扉を開けると、そこにはジムの案内人の姿。

 

「よーう未来のチャンピオン!ここはトキワシティジムだぜ!最後の砦だ覚悟はいいか?」

 

 最後もなにも、まだ最初のジム。ものすごい場違い感を覚えながら、どーもとあいさつして先に進む。

 

 手持ちのポケモンはピカチュウのみ。しかもボールにはいっていない。

 目の前にはエリートトレーナー。緊張を感じながらバトル開始!

 

 

 

 

 

・・・

 

 

・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 夢を見ているのだろうか。

 

 

 

 

 今いる部屋には先に進む扉はない。

そして目の前にはスーツ姿の男。

 

 

 まぎれもない、トキワシティジムのリーダー「サカキ」がそこにいた。

 

 

 

 

「おどろいた。君はどこの誰かね。ポケモン一匹で無謀にもこのジムに挑戦してきた子供がいるとはきいたがここまで来るとは大したものだ。」

 

「僕も驚いています。あ、すみません。僕はマサラタウンからきたサトシです。」

 

「そうか、サトシくん。よくここまで勝ち進んだ。そして君のポケモンはそこにいるでかいやつかね?」

 

「はい、ピカチュウです。」

 

「・・・なるほど。残念だが、私と君がバトルすることはない。少なくとも今は。」

 

「え?どういうことですか?」

 

「君はすでに、世界の裏側に踏み込んでしまっているということだ。その筋肉隆々のポケモンは通常の育成や進化でなるものではないことは理解しているね?私がこのジムでバトルするのは表の世界でまっとうに育成をしてきた者だけだ。しかし君は違う。」

 

「・・・」

 

「そのポケモンを見ればわかる。ここから先に進むのであれば、通常のバトルとは程遠いものになる。戻るなら今だ。戻らないのであれば、この先の道を示してあげよう。」

 

「ちょっとまっ「待たない。今決めるんだ。」」

 

「・・・」

 

 

 

 正直、よくわからない。しかし危険な道だということは理解した。

 このジムがカントー地方で一番強いジム。つまりこれ以上は四天王ということになる。

 しかし、それは表向きだとサカキさんは言っている。裏がある。世界の秘密がある。であれば、僕のやることは

 

 

「・・・進みます」

 

「そうか。では歓迎しよう。世界の裏側へようこそサトシくん。」

 

 

 

 

 その判断は、後のサトシを後悔させることになる。

 

 


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