マクロスΔ 黒き翼   作:リゼルタイプC

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FGOのネロ祭も終わりましたね。

今、FATE/ApocryphaがTVアニメでやっていますね。自分は放送する時間帯が合わないので見れていませんが、そこでふと思ったことがあります。

自分は以前、キャス元帥の事を話しに出しました。元帥は『青髭』のモデルとなった人物であり、自分の領地で子供を残忍な殺し方をしたと記憶しています。

今放送されているApocryphaでは赤のアーチャー アタランテがいます。
彼女の聖杯に懸ける願いは『この世全ての子供たちが愛される世界』とありました。

ここで思いました。キャス元帥の過去知ったら姐さん絶対許さないんじゃ?


第24話 漂流

―――私は歌っている。

 

―――ただ歌いたかった。私の歌声を皆に届ける。ただそれだけ。

 

―――広き海、そこに浮かぶ祭壇。

 

 

 

 

少しずつ意識が上昇した。今私がいるのは本来の私の部屋じゃない。恋人の部屋だ。恋人は傍にはいない。恐らく、アイランド船の補修作業に出ているのだろう。

 

「これが・・・・。」

 

先の自分の無意識の内に見たもの。

 

「・・・・・夢?」

 

あれは私・・・・?

 

記憶にはない出来事に少しだけ恐怖を覚えてしまう私がいた。

 

 

 

SIDE OUT

 

 

 

ラグナを撤退したマクロスエリシオンが率いるアイランド船は漂流状態に陥った。原因は老朽化と先の戦闘による被弾があった。俺も各部隊に混じり『ノワール』を駆り補修作業を行っていた。

 

「A-15ブロックの作業完了。次の場所の指示を頼みます。」

「了解。次はD-12ブロックに向かってください。」

「デルタ5。了解。」

 

「ミラージュ中尉、ハヤテ少尉。L-36のソーラーパネルの補修お願いします。」

「「了解。」」

「チャック中尉は、外壁エリアB-3のデブリの除去を。」

「・・・・・・・・・。」

「チャック中尉?」

「・・・!?お、おう。」

 

妹や弟達の安否確認がまだ取れていないからだろう。少し上の空だった。そんなチャックを見かねたのだろう。メッサー大尉がブリッジに連絡を繋げた。

 

「ブリッジ。各機のエネルギー残量確認を。」

「デルタ小隊以外の各機は先程補給を受けましたので、暫くは大丈夫です。デルタ3・4・6が推進剤に不安がありますが。・・・・すみません。緊急連絡です。デルタ2に一時帰投命令が入りました。今後の対応策で打ち合わせたいと。」

「了解した。デルタ小隊各機、現在の作業が完了したら一旦帰投。補給を受ける。」

「「「了解。」」」

「ウーラ・サー。」

 

俺は推進剤とバッテリー充電の補給を受けて再度出た。結果10時間を上回る時間をコクピットのシートに座って修理していたことになる。

 

「D-1ブロック完了。現状の修理可能な箇所はこれで完了です。」

「今回の修理で、エア漏れは完全に防ぎました。」

 

整備員からの報告を受け、一旦パイロット全員は仮眠をとることになった。

俺はその辺の椅子に横になろうとしたが、自室で寝ろとメッサー大尉から怒られた。ただ一つ問題があった。

 

自室のベッドは美雲さんが寝てました。

 

まぁ、寝てる人を起こすのはさすがにどうかと思い、椅子に座りそのまま寝ようとしましたが

 

「・・・」

「っ?・・・ちょっ、ちょっと美雲さん?」

 

美雲さんに無言のままベッドへ引き込まれた。

 

「しっかり、ベッドで寝なさい。」

「ごめんなさい。」

「・・・・さっきの戦い、怖かったんだから。」

「・・・・・・俺の判断ミスです。」

「・・・・・・・・・・・心配させないで。」

「・・・・・・・・・・・・・・・了解です。」

 

言葉を発する度にどんどんと俺の体に回している美雲さんの腕の力が強まった。美雲さんの背に手を回した。

 

「・・・・ねぇ。」

「・・・・・・・どうしました?」

「少しだけ手を放して。」

「???」

 

言われた通りに手を離した。すると

 

「・・・・あの/////」

「なぁにぃ?」

「ちょっと恥ずかしいんですけど。/////」

 

まぁ、詳細は言わなくてもお分かりだろう。

俺の顔が美雲さんに抱きかかえられている。

 

 

 

 

 

 

ちょうど、俺の顔が美雲さんの胸元に来る感じ。しかも服着てないから肌の感触が直に来る。

 

「私はすっごく落ち着く。」

「・・・・・・・・・//////////」

 

美雲さんがいいなら、いいか

 

 

SIDE OUT

 

 

マキナ SIDE

 

「この通り、アイランド船のフォールドリアクターは今にもイカレちまいそうです。しかし、修理しようにも資材も足りねぇし、その内電力や酸素の供給も止まっちまうでしょう。」

 

老朽化と戦闘のダメージがここにきて深刻な状態に突入してしまった。

 

「対策は?」

 

艦長から問われたガイはたった一つの解答を示した。

 

「エリシオンとドッキングさせるしかないでしょうね。」

「マクロス級のリアクターなら十分カバーできるはずですが、アイランド船のドッキングシステムが壊れちまいまして・・・。」

「フムフム。」

 

だとしたらこの方法しか手はないかもしれない。

 

 

SIDE OUT

 

「じゃあ、ウィンダミアは現状先の戦闘で消耗した物資の補充に作業を当ててる訳ね。」

 

アイシャ・ブランシェット特務少佐はエリシオンの一室でその報告を受けていた。画面上には二人の同僚がいる。

 

リオン・榊

ミーナ・フォルテ

 

共にS.M.S. ウロボロス支社にいる同僚だ。先の戦闘で惑星 ラグナを撤退することになった『ケイオス』ラグナ支部は星団内部に入ることが困難な状態に陥っている。そこで、アイシャは協力をS.M.S.に求めた。本来なら『ケイオス』の他の支部に助力を求めるべきではあるのだが、残念ながら、他の支部のVF基本装備は『VF-171』。『VF-31A』への置き換えも進めてはいるが、現状で最新装備を有している支部はヴァール化への鎮圧活動が最優先となっている。その他旧装備を有する支部も鎮圧活動への参加が優先となっている為、手を回す余裕がなくなっているのだ。さらにヴァール発生危険率が低い惑星にいる支部はラグナ支部への支援 (流石に1支部で1国家の軍相手をするのは無謀すぎる。) に回ったので、余計に手が回らない状態になってしまったのだ。

 

「ああ。どこがウィンダミアの支援に回っているのかはわからなかった。船体に識別番号が載せられてなかったからな。」

「ただ、輸送船の行き来が激しくなったのは確か。監視網も超望遠カメラでしか取れなかったし。ごめんなさい。」

「それに関しては気にしなくていいわ、ミーシャ。そうなるとは思ってたし。報告ありがとう。」

 

アイシャはそう言って通信を切ろうとしたが。

 

「ちょっと待ってくれ。アイシャ。」

「???どうしたの?リオン。」

 

まさかの待ったが掛けられた。

 

「暗号化ファイルを送るから、ちょっと確認してくれ。」

「???わかったわ。」

 

言われるがままにその暗号化ファイルを開いたが

 

「画像ファイル?」

「ああ。ウィンダミアの周辺宙域を撮影したもんなんだが。」

「実は、不可解な物が映ってて。見た感じ、ウィンダミアじゃないどっかの企業が回収しているみたいなんです。」

「・・・・・・?・・・・!?・・・・!!??」

 

それは『腕』だった。VF系統の腕じゃない。それよりもしっかりした作りの腕。更にスクロールしていくと、胴体等が見えた。それはアイシャからしてみたら最近見慣れた物だった。

 

「・・・・これって!!??」

 

そう。ルシウス中尉が載っている『ストライクノワール』と同系統の機体。確か『モビルスーツ』と呼ばれていた。

 

「・・・・・・・。」

 

画像を見ていくと更には破損が少ない機体も確認できた。

 

「こんな機体は見たことがない。しかも破損状態が小破の機体もある。」

「VF系統、Sv系統。『モンスター』や『リガード』、『クァドラン』とも違う機体です。」

「・・・・・・・一旦こちらに預からせて。アーネスト艦長と協議するわ。」

「「了解。」」

「お疲れ様。」

 

私は端末にリオンから送られてきたデータを移し、すぐさまブリッジへと移動した。

 

 

SIDE OUT

 

仮眠(?)を取った俺は、他のデルタ小隊メンバーがブリッジに集まっていると聞きそちらへと向かうと。

 

「どうした?休息をとるのも任務のうちだぞ?」

「・・・・ラグナに残った市民を助けに行くことはできないのでしょうか!?」

「・・・・遺跡の影響で敵の歌が強化されている。球状星団の内側に入ることは出来ん。」

 

どうやらミラージュさん達は救助できなかった市民の救出に戻れないか艦長と隊長に打診しているみたいだった。

 

「すみません。遅れました。」

「ルシ。気にするな。」

「ラグナは俺の故郷なんです。・・・仲間が・・・家族が!!!」

「俺達も気持ちは同じつもりだ。少し頭を冷やせ。」

 

チャックが艦長に訴えている間にメッサー大尉に事情を聴くことにした。

 

「メッサー大尉。どういうことです?」

「チャック中尉の家族の内、マリアンヌだけ生死不明状態なんだ。」

「成程。だからか。」

 

「ラグナにいる人達は皆無事なんかね?」

 

フレイアさんの呟きに答えるようにアラド隊長がスクリーンに映像を映し出した。

 

 

「ラグナに残ったうちの工作員からの映像だ。ボルドールの時と同様市民に危害は加えられていない。」

 

新統合軍が爆破した遺跡の跡地に出現した謎の巨大物体と接続したウィンダミア側の戦艦だ。

 

「食料と水の配給もあるそうだ。」

 

映像を切り替えるとウィンダミア側の将兵が食料を配給しているところが確認されていた。その部分をアップすると

 

「よりにもよって林檎と水ですか。」

「ヴァールを抑えたいこちらとしては耐え難い屈辱だな。」

 

俺の呟きはメッサー大尉に答えられた。

 

「林檎と水って、・・・ヴァールにして「チャック!!」!?」

 

俺は少し声を張り上げチャックを制した。

 

「あ・・・すまねぇ。」

「ううん。」

 

チャックがフレイアさんに謝り、それを許した。

 

「本当に何もできねぇのかよ・・・!?」

 

今度はハヤテからそのような問いかけがなされるが。

 

「先の戦闘でかなりの量の弾薬が消耗しています。オマケにアイランド船の修繕にも推進剤を大量に使用するはめになりました。次の戦闘には耐えられません。アイランド船の維持存続の補修作業分で手一杯です。」

 

ハヤテの疑問に俺から答えた。

 

「更に言えば『ケイオス』は民間企業。市民からの税で軍備を整えることができる『国家の軍』とは違い、俺達の現状の立場は『傭兵』。その弾薬等を整える為の『資金』がない状態では。」

「オマケに球状星団連合が壊滅状態に陥った。『依頼』に対する契約は継続中だが、支払いは望めないだろう。」

「『球状星団の壊滅』に『先の防衛依頼』の失敗。詳しい契約内容は知りませんが、契約が継続状態なら、新規スポンサーを見つけるのは?」

「既に『レディM』が探している。今は休んでおけ。」

 

これ以上の反論は難しいだろう。ミラージュさん達と一緒にブリッジを退出した。

俺は外の作業を手伝おうと思い、アイランド船の市街地へと向かった。

 

「美雲、そっちを持って来て!」

「これ!?」

「そう!!」

 

珍しく美雲さんがカナメさんの手伝いをしていた。毛布を取り出し避難民に手渡したり、怪我の手当がされていない人の手当をしていた。

 

「美雲、お疲れ様。」

「まだ大丈夫よ。あと、手当が出来てない人はもういない?」

「ええ、さっきので最後。少し休んでおいて。あと、顔を拭いた方がいいわよ。恋人が来てるから。」

「・・・・・えっ?////」

 

ちょっとカナメさん!!??

こんな民衆がいる中でそのこと言わなくても!!??

 

 

美雲さんは今気づきましたという顔をしてこちらを見た。

 

瞬間沸騰して顔が真っ赤。

 

という漫画的なことにはならなかったが、すぐさまこちらの腕を掴んで顔は俯いたままその場を離れた。ちらりと顔を見たが少しだけ、顔が赤くなっているのが見えた。

 

 

 

 

「カナメもあんなに人がいる中で恋人って発言しないで欲しいんだけど。」

「こっちも少しだけ恥ずかしかったですけど。」

 

ラグナにとっては馴染みのある『ワルキューレ』。そのメンバー五人の内二人に恋人がいて更には一人が成りかけっていう状態。ニュースになったら、ファンの人達は悲鳴が上がるだろう。

 

「で、いつから見てたの?」

「ついさっき来たばかりですよ。艦長と話してました。美雲さんも手伝っていたんですね。」

「こんな状況だしね。」

 

俺達は場所を移動し、広場が見渡せる建物の屋上へ向かった。

 

「狭いわね。ここは。」

「本来生物の存在を許さない宇宙空間です。アイランド船が地球を模倣しようにも限界がありますから。」

「・・・・・・・・・怯えと悲しみの声の渦。偽物の空。」

 

美雲さんは空を見ながら、呟いた。

 

「眩しかった。夢に見たあの空は・・・。」

 

呟いたその言葉の意味が分からなかった。が、現実の事態は逼迫している。それを示すように天蓋の空は時折宇宙空間を映してしまう。その時、通信が入る。アラド隊長からだ。

 

「ルシウス。今どこだ?」

「アラド隊長。避難民がいる広場の近くですが。」

「そこか。直に、エリシオンに戻れ。緊急の作業が出来た。」

「了解。」

 

俺はその場を離れようとしたが。

 

「っと、美雲さん。」

「分かってるわ。ここは任せて。」

 

俺が言いたかったことは既に分かっていたのだろう。それぞれのできる事の為に駆け出した。

 

 

パイロットスーツに着替え、『ノワール』を起動させる。充電は既に終わり、推進剤もまだ余裕がある。

 

「緊急事態発生!!エリアE-17ブロック、重力制御システムに異常!!外壁に亀裂を確認!!空気が漏れ出しています!!」

 

とうとう恐れていたことが起こった。アイドリングをせずに反応炉を動かした事が暴走した原因だろう。

 

「E-17ブロック封鎖完了!!」

 

どうにか大きな被害をもたらす前に対応出来たみたいだ。

 

「メインリアクターの出力、現在21%!!」

「アイランド船内の気温16℃まで低下!!」

 

まずいぞ。完全に反応炉が止まってしまう。

 

「艦長。ちょ~っと予定の繰り上げになるけど。」

「例の計画、行くべし。」

 

例の計画?

 

「準備は出来ているのか?」

「プログラムはレイレイが書き換え済み。今やってる修理が終わり次第なんとか・・・。」

 

どうやら現状を打破する対策があるようだ。

 

「まずいっす、マキナ姐さん。こっちを動かすにはE-17ブロックからのケーブルを繋がないと・・・。」

 

さっき隔離閉鎖がなされた地区だ。

 

「そこって・・・。」

「さっき爆発があったとこ・・・。」

「こちらルシウス。俺が潜入し、ケーブルを「待った。ルシウス!!俺達が行く。」、ハヤテ?」

「ハヤハヤ?」

「E-17ならこっからすぐ近くだ!ケーブル繋ぐぐらい任せてくれ!!」

「助かる!!ハヤハヤ!!サンキュー!!」

 

あちらはハヤテに任せて大丈夫だろう。反応炉整備資格まで持ってたらしいし。

 

「ルシウス中尉!聞こえるか!」

「メッサー大尉。聞こえます。」

「これからアイランド船とエリシオンの緊急ドッキングを行う。今から指定する場所に向かえ。」

「了解。」

 

俺達はエリシオンとアイランド船を繋ぐためにケーブルを次々と繋いでいく。

 

「おりゃーーーーーー!!こんな所で、終わってたまるかよーーーー!!」

「システムアップデート完了!!」

「電力グリッド最適化しました!!」

「Aブロックのリアクター分接続完了!!次の指定場所に向かいます!!」

「こちらも完了、デルタ1コネクターハッチの解放に向かう!!」

「こっちもいけます!!」

 

後はE-17ブロックのケーブルを繋ぐだけ。

 

「ハヤテ、聞こえるか!?急げ!!」

 

俺は通信が試みるが繋がる気配がない。今のところ『ワルキューレ』達の歌声で緊急作業の気配が漏れている危険はないが時間の問題だろう。

 

「っ!!!!デルタ5より緊急連絡!!天蓋に破損確認!!」

「こちらでも確認しました!!アイランド18ブロックに損傷!!緊急リペアシステムが作動しません!!このままではアイランドの空気が!!」

「やむを得ん・・・マクロスエリシオン緊急ドッキング!!」

「作業が完了していません!!」

「時間がない!!」

 

こちらの反論は当然のように黙殺された。確かに時間がない。ステージに市民の意識がもっていかれている今だからこそ暴動は起きていない。

 

「マクロスエリシオンより総員に告げる!!これより予定を早めアイランドジャックポットとの緊急ドッキングを行う!!」

 

「ハヤテ!!ミラージュさん!!急いで!!」

 

アイランド船の後ろ側にエリシオンが移動する。次々と最終作業が完了していく。

俺達にはもう見守ることしかできない。

 

「・・・・・後少しです!ラグナで何かを掴むんじゃなかったんですか!!」

「うっせぇ!!言われなくても絶対取り戻してやる!!俺達の空をな!!」

 

するとE-17ブロックから光が漏れた。

 

「アイランドジャックポット、エネルギーライン接続!!」

「緊急ドッキングシステム作動確認!!」

 

「おーし、マクロスエリシオン!!合体!!」

 

マクロスエリシオンという外部エネルギーを得た。バイパスの接続によりアイランド内部のリアクターは停止し緊急事態は回避された。

 

「天蓋の修復システムも作動を確認しました!!」

「了解だ!!これで一旦危機は乗り越えたぞ!!」

 

アーネスト艦長からその宣言がなされ俺はコクピットの中で一息をついた。

 

「みんな!!ご苦労だった!!今報告が入った!新しいスポンサーが見つかったぞ!!」

「球状星団で資源開発を行っているいくつかの企業とレディMが話を付けた。新しい任務は・・・球状星団の奪還!!」

「おっしゃーーーー!!」

 

故郷を取り戻したチャックからしたら嬉しい報告だろう。で、今回の功労者のお二人だが。モニターに今の様子が映されたが。双方ともジャケットがない状態でのケーブルにぶら下がった状態だった。

 

「やっぱり秘め事。」(←レイナさん)

「ハヤハヤ~、ミラミラ~、お疲れ~~~。」(←マキナさん)

「って、何やってんの?」

「さぁな。」(メッサー大尉)

「あらあら~。」(←カナメさん)

「うちの真っ直ぐ娘にも春が来たかね~~。」(←アラド隊長)

「はわわわあわわあわ」(←フレイアさん)

「ミラージュ、今度メイクの仕方教えてあげる。」(←美雲さん)

 

 

 

 

「はわあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!!」(←ミラージュさん)

 

 

予想以上の絶叫で俺は少しの間だけ耳鳴りがした。

 

 

 

 

 

マクロスエリシオンとアイランド船がドッキングし、エネルギー問題が解決できた。つかの間の喜びをみんな分け合っていたが、俺は艦長に呼ばれた。

 

「失礼します。」

 

数日前に新統合軍の高官と話しをしていた会議室に艦長がいた。艦長の他にアラド隊長とメッサー大尉、アイシャ特務少佐や他の部隊の隊長格がいた。

 

「疲れているところ、すまんな。」

「いえ、大丈夫です。何があったんです?」

「私から説明するわ。」

 

特務少佐がスクリーンの前に立ち、説明を始めた。

 

「他の人達には説明は終わってるんだけど、本日未明私の古巣『S.M.S.』ウロボロス支社に惑星 ウィンダミアの偵察を依頼しました。」

 

スクリーンには衛星周回軌道外から撮影されたウィンダミアが映し出された。

 

「そこで、ウィンダミア側の情報を得られないかと思いましたが、残念ながら成果が上がりませんでした。ただし、ウィンダミアの周辺宙域に正体不明の残骸が散乱しているのが分かりました。近年目立った戦闘も航海上の事故もなかったのにです。この残骸の写真を拡大すると・・・・。」

 

拡大していくにつれて俺の顔が険しくなるのが分かる。それは俺が見慣れた物だった。

 

「このように明らかにVF系統とは違う物が散乱していました。そこでこれが何なのかをあなたから意見を募りたくここにお呼びした次第です。」

「なぁホントに「見慣れた物です。」!?」

 

ベータ小隊副隊長の言葉を被せるように俺は言葉を発した。

 

「機体型式『ZGMF-600R』、 機体名『ゲイツR』。」

 

更に別の写真を表示してもらう

 

「『GAT-04』、 機体名『ウィンダム』。」

 

その他にもザフト製、連合製のMSの残骸が確認された。

 

「ルシウス中尉以外にもこの世界に渡った奴等がいるということか?」

「ルシウス中尉、この画像ファイルを独立端末でお渡しします。この画像から見て判断できる、この世界に来ている機体のデータをピックアップしてください。」

「了解です。」

 

俺は端末を渡された後、アラド隊長や他の隊長達と話し始めた。

 

 


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