提督の副業   作:きんにく同盟

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待たせてしまいました。

忙しかったです(周回)


サブストーリー 目覚める奴隷と動く裏切り

 

 

愛宕「坊や~ホラ起きて」

 

もどき「分かった!!おはよう!お母さん」

 

 

高雄「しかしアレからというもの提督も愚図らなくなりましたね」

 

 アレというのは鹿島が居ないともどきが駄々をこねて、愛宕たちに少しばかり折檻された時だ。

 

ビスマルク「結果オーライってやつかしら」

 

 

 全てが彼女たちのいい方に進んでいると考えていた。

 

 だが、

 

 

 

 

もどき「お母さん、いい天気だからお外に行きたい」

 

愛宕「駄目よ。外には怖いモノがウジャウジャいるの」

 

もどき「でも・・・・」

 

 

 

愛宕「言うことが聞けないの?お母さんの言うことは絶対なのよ?」

 

もどき「ああっ・・・ゴ、ゴメンお母さん!!」

 

愛宕「ハッ!!違うのよ。私は坊やの為に」

 

高雄「全く愛宕ったらしょうがないわ」

 

ビス「フフ・・・」

 

 

 彼女たちは優しくつつましやかに笑う。

 

もどき「・・・・」口をむすぶ

 

 

 

 

 

 もどきはあの折檻を受けて既に記憶が戻っていた。

 

 だが、事実を言いだせないままになっていた。

 

 

 

もどき(いつから記憶が戻ったかなんて愛宕たちには分からない・・・)

 

 それでいて今の擬似親子プレイに興じていたとなれば彼女たちはどう思うか?

 

もどき(弄ばれていたと思うのが当然ではないか?)

 

 

 

 そうなれば・・・・・

 

 

 

 

愛宕「嘘つきさん。ケイラクヒコウって知ってる??」

 

 

高雄「漫画で読んでから気になっていましたのよ。嘘つきさん」」

 

 

ビスマルク「だから試させて・・・本当に人体が爆発するのかを」

 

 

 

 俺は殺されるだろう。

 

 

 

もどき(ならば機を伺う。それまでは奴らの思惑通りのマリオネットとして動いてやる!!)

 

 

 

 

もどき「ビスマルクお母さん、僕でも靴は舐められないよ」

 

 

 そんな生活が続いたある日、彼を訪ねる者がやってくる。

 

 

 

 

改「こんにちは。そろそろ戻ってる頃だと思うんだけどどうかね?」

 

もどき「・・・・」周りを確認

 

 

もどき「太郎のお兄さん・・・」

 

 

改「そうだよ。こうして会うのは君に小説執筆を勧めた日からかな?」

 

 

もどき「お願いです!!僕をここから逃がしてください」

 

 

改「・・・う~ん。困ったねぇ、太郎も逃げ出すし君もなのか」

 

 改は大袈裟に腕を組んで考える。

 

 

 

もどき「太郎が・・・だってアイツは俺を利用して・・・」

 

 正気を失っていた感の記憶も彼にはあった。

 

 

 

改「おや知らない?太郎は君たちを置いて逃げたよ。僕にアフターケアまで・・・おっと、これは言うべきではないね。失礼した」

 

もどき「さんざん利用されて・・・・俺は・・・・」

 

 

 

改「良かったら逃げ場を用意してあげるよ。かわいそうだからね」

 

 

 

もどき「・・・・俺を憐れむな」

 

 

 

 もどきの髪の毛が逆立つ。

 

 

 

もどき「太郎、今回ばかりは俺も我慢の限界だ。狩る側にまわらせてもらう」

 

 

 

 執務室

 

 

もどき「皆んな、集まってもらって済まない」

 

 

愛宕「提督、戻ったんですか」

高雄「あの状況から・・・」

ビス「凄まじい生命力ね」

 

 

 

もどき(鬼をつぶすために俺は戻ってきた・・・」

 

 

 

もどき「待たせたな」決め顔

 

 

 

 もどきが目を開けた時に見えたのは頬を染めた愛宕たちと拳だった。

 

 

 

愛宕「やっと・・・・虐められる!!」

 

高雄「たまらないわ!!この感触!!!」

 

ビス「アハハハハハハ!!!ホラ啼け豚!!」

 

 

 

もどき「ぐっはああああああ!!!!」ボロボロ

 

 

 

 

 

 執務室の前で改は踵を返す。

 

 

 

改「良かったよ。以前の状態に戻ることが最大の幸せだからね」ニコニコ

 

 

北上「でも良かったの?弟さんの逃亡は邪魔しないって契約じゃなかった?」

 

 

改「僕は弟の友人を正常にしただけだよ。最も今後の行動は彼ら次第だけどね」ニコニコ

 

 

 

 

 執務室のドアが勢い良く開かれ、倒れうつ伏せになったもどきが上半身だけを出す。

 

 

もどき「た、助け・・・」

 

 

改「皆んな、幸せが一番いいよね」ニコニコ

 

 

もどき「うわああ!!変な音なってる!!」 引きずり込まれる

 

 

もどき「ノオオオオオォォォォ!!!」

 

 

 扉がバタンと閉ざされた。

 

 

 

改「さあ、帰ろうか」

 

 

 

惨劇の光景を見届けて、もどきの鎮守府から出て行く。

 

 

 

 

 

 

田中と艦娘たちが旅行から帰ると鎮守府の前に佇む一人の娘が居た。

 

 

 

田中「駆逐艦かお?」

 

朝潮「ハイ!提督よろしくお願いします」

 

 

鈴谷「ねぇ、朝潮ってウチの艦娘だった?」

熊野「私にも分かりませんわ」

 

 

 

田中「一応、ワイも保有している艦娘は全員知ってるお。君は他の鎮守府から転属したって事でオーケー?」

 

 

 

朝潮「ハイ、よろしくお願いします」

 

 

 

田中「フム、過去に何かしらのトラウマがあるタイプかお」田中eye

 

 

霞「え、お姉ちゃん!!」

 

朝潮「霞、久しぶり。会いたかった!!」ハグ

 

 

田中「感動的だお」

 

 

 

 

 田中の鎮守府には朝潮が加わった。

 それからというもの、執務室には必ずと言っていいほど朝潮が居るようになった。

 

 

 まるで自分が秘書艦と言わんばかりに。

 

 

 

田中「カップ麺うまいお・・・」ズルズル

 

霞「ちょっと!!健康に悪いでしょ。食堂に行くわよ」手を引く

 

 

朝潮「霞!提督の御手を煩わせるんじゃありません」

 

 

 

 田中もそんな状況に甘んじた。

 

 

 

 

 

 軍港 外れ

 

 

霞「やっぱり変よ!!提督も分かってるんでしょ」

 

 

田中「朝潮の件かお?」

 

 

霞「資金、資材チェックなんかも私から取り上げて自分でやってるし・・・」

 

 

 まるで・・・・それじゃあまるで。

 

 

霞「スパイみたいじゃない」

 

 

田中「知ってるお」

 

霞「え?」

 

 

 田中は知っていた。

 彼は自分の保有する駆逐艦の数を正確に知った瞬間から吹っ切れていた。

 

 

 

田中「上官をSNSで煽ったら全部吐いたお」

 

 

 

 朝潮が三強(元帥、クワトロ、改)の鎮守府のどれかに所属する有能な駆逐艦だという事。

 

 

 最近になって左遷されて、所属が不明になってる事

 

 

 

田中「元帥とクワトロは配属先を決めないで手放すような外道な事はしない。つまり太郎の兄が朝潮を捨てたんだお」

 

 

霞「それじゃあ・・・」

 

 

田中「ウチでの行動を察するに何かを探っているか・・・・もしくは」

 

 

霞「・・・・・」

 

 

田中「でもいいんだお」

 

 

 

田中「朝潮が何かをしたいなら存分にやればいい。その代わり、ワイの艦娘たちには傷一つつけさせないお」

 

 

 

 

 田中はこれまで上官から駆逐艦を寄越せと打診が来たが、悉くを断っていた。

 

 

上官「覚えておけよ・・・三流指揮官め」

 

 

 

田中「ここはワイの城だお。勝手したらどんな手を使ってでも追い詰めてやるお」

 

 

 

 

 覚悟は決まっていた。

 

 だけど、先日の連絡には度肝を抜かれた。

 

 

 

もどき『よぉ・・・・元気してるか田中君・・・』

 

 

田中「も、もどき・・・・」

 

 

 

 

 

 事態は予期せぬ方向へ進む。

 

 計画や目算など運命に比べれば塵にも等しいのだ。

 

 




こんどは定期的に投稿します!

なんでもしますから!!

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