提督の副業   作:きんにく同盟

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久しぶりに書きました。

認めたくはないものだな多忙というのは


番外編 ニュータイプ田中

ロシア 軍刑務所

 

刑務官「所長!!大変です。」

 

所長「一体どうしたんだ?」

 

 

刑務官「あの軍神がいません!脱走です…」

 

ぬら

所長「なんだって!!詳しく説明しろ。」

 

 

刑務官「先程、食事を届けにいったのですが…既にもぬけの殻でした。ただ、壁に一言『敗北を知りたい』と…」

 

 

所長「……マズイ。幹部様に電話だ!!」

 

 

脱獄したのはロシアの海軍指揮官、スタラコビッチ・ヨウジョスキー大佐。優秀な指揮官だった彼はロシアの誇りであったが、致命的な欠陥があった。

 

 

真性なロリコンだったのだ。

 

そんな彼はロシアの無骨な艦隊に何の魅力も感じ得なくなっていたのだ。

 

 

ヨウジョスキー「そうだ……提督になろう。」

 

 

つまり、端から見れば亡命だ。

 

そんな奴の行き先などとうにバレていたので、即捕まった。

 

 

ロシア 空港

 

幹部「おらっ!大人しくしろ!!」

 

 

ヨウジョスキー「うわー!離してくり!!」

 

 

幹部「頼む。そんな恥知らずな行動はしないでくれ…」

 

 

ヨウジョスキー「それが貴様たちの限界だ。」

 

 

 

幹部「限界って…」

 

 

ヨウジョスキー「私は負けない。日本の艦娘の提督になって、昼はパパになり、夜はママになってもらうのだ!!」

 

 

幹部「……」

 

 

幹部たちは苦渋の決断の末、艦娘を日本から貰おうとした。

 

ロシア幹部「頼む。駆逐艦が欲しい!」

 

 

日本幹部「頭おかしいんですか?」

 

 

ロシア幹部「……頼む。」

 

 

日本幹部「艦娘は我々の機密情報ですよ。」

 

 

 

ロシア幹部「……意外に近いな北海道。」

 

 

日本幹部「ふぇぇ、いつもずるいよぉ〜」グスッ

 

 

そんな感じで駆逐艦が有り余っている鎮守府に声がかかった。

 

 

田中「駆逐艦はいっぱいいるお。」

 

 

幹部「なら一人、ロシアに送れ。」

 

田中「嫌だお!人にタダで何かを贈る程、損だと思う事はないお!!」

 

 

その時、田中は提督就任して間もなかった。この頃は艦娘もヤンデレではなかったし、田中もロリコンではなかった。

 

 

断る理由などないのだが、問題だらけの鎮守府を充てがわれやさぐれていた。

 

 

 

田中の鎮守府は前任者が戦艦や空母など、火力が高い艦娘を引き抜いていった為、心に傷をおった駆逐艦や軽巡がいる。

 

つまりだ。下手な事は出来ない

 

 

田中(やべー、此処でロシアに贈ろうって言ったら…殺される……だって秘書艦の電が突き刺そうと言わんばかりの眼光で俺をみてるもの)

 

 

電「…」白い目

 

 

田中「はい…え?なんだおそれ!あ……」

 

 

電「何と言われたのです?」

 

 

田中「一週間後に例のロシアの提督と演習するお。そして負けたら艦娘を送り出せと…」

 

 

電「提督さん…見捨てないで欲しいのです。」

 

 

田中「分かったお…何とかするお…」

 

 

とは言ったものの、策などない。聞くところによるとヨウジョスキー提督はIQ180の提督であり、今回の騒動で恥将と呼ばれるまでは知将で通っていたくらいだ。

 

 

経験、ポテンシャル、全てにおいて劣る。

 

 

田中「ダメだお…勝てないお。」

 

 

元々、田中は流されやすい人間であった。自我というか自身の意思が脆弱で直ぐに染まるのだ。

 

訓練校では太郎ともどきにより、駄目人間へとジョブチェンジした。

 

 

だが…田中は今、流され続けた代償をまざまざと見せつけられている。

 

 

 

 

田中は進化しなければならない!

 

田中の田中による田中の為の進化…

 

 

つまり、アイデンティティーの確立。

 

 

 

田中「……拙者の物語とくとご覧あれ………」

 

 

 

鈴谷「駄目っぽいでしょ。」

 

時雨「確かに…」

 

 

 

 

 

演習当日

 

ロシアの指揮官と日本の指揮官の対決ということで、多数の観客に埋め尽くされていた。

 

 

会場はローマのコロッセオの様な外装に演習用のプールが完備されている。

 

 

太郎「凄い人だかりだな……」

 

 

もどき「よし!髪はセット完了!!しっかりとかましてこいよ田中!!」

 

 

田中「まかせな…」

 

髪をシチサン分けにし、蝶ネクタイを付けた彼は何処ぞの坊ちゃんみたいであった。

 

 

 

アナウンサー「さぁ、やって参りました!!日本とロシアの世紀の対戦です!!ここに軍事コメンテーターの浅草太郎さんとテレンスもどきさんにやって来ていただきました。宜しくお願いします!」

 

太郎「宜しくお願いします。」

 

もどき「宜しくお願いします。」

 

 

 

アナウンサー「今回の対決は突然でしたね?」

 

 

太郎「そうですね、情報によるとロシアからの無理強いで仕方なくですがね。」

 

 

もどき「これじゃあ、田中提督のコンディションも整っていないでしょうな…」

 

 

数日前

 

 

太郎「ダニィ!!ロシアの指揮官との演習だと!?」

 

 

田中「そうなんだお!!」

 

 

もどき「でも策はあるのか?」

 

 

田中「あるお……でもそれをやったら……」

 

 

もどき「死ぬのか?」

 

 

太郎「田中……勝って死ぬか、生きて恥をさらし続けるのはどちらがいい?」

 

 

田中「勝つお……絶対勝つお!!」

 

 

太郎「その意気だ!!」

 

 

もどき「それでこそだ!!」

 

 

 

現在

 

 

アナウンサー「勝率はどのくらいでしょうか?」

 

 

太郎「限りなく低いでしょうな」

 

もどき「殆ど0でしょう」

 

 

 

太郎・もどき「でも仕方ない。全ては日本が弱腰だから悪いだけで田中提督は悪くない。」

 

 

 

 

 

太郎ともどきは話を聞いた瞬間に田中の敗北を確信し、民衆の提督業への不満が押し寄せると思い立ち、負けても仕方ないという雰囲気を演出した。

 

 

 

アナウンサー「あ!…そろそろ指揮官入場です!!」

 

 

田中が出てくる

 

 

観客「ギャハハ!!完全に上がってんだろ!!」

 

観客「ダッサーイ」

 

 

 

もどき(え⁉︎かっこいいだろ?)

 

そのファッションは数年後、欧米で流行るとか流行らないとか。

 

 

 

アナウンサー「でも、どういう事でしょうか?待てども待てども、ロシアの指揮官。ヨウジョスキー提督がでてきません。」

 

 

ロシア幹部A「どういう事だ!!」

 

 

ロシア幹部B「私にも何がかんだか……あっ!来ましたよ!!」

 

 

ヨウジョスキー提督「……」スタスタ

 

 

アナウンサー「おーっと、出てきましたね。どうでしょう!漂うのは王者の風格!!」

 

 

太郎(いいか…その吹き矢でやるんだもどき)

 

もどき(ああ…アフリカの部族並みの肺活量で…狙い落とす。)

 

 

 

だが、ヨウジョスキー提督はそのまま、田中の元へと行き

 

 

大きな手で握手を求めた。

 

 

 

観客「え?」

 

握手とは、最後にやるものだからだ。

 

もう充分だありがとうという気持ちを込めて

 

 

 

 

田中「どうだった…これが俺のアンサーだ…お」

 

 

ヨウジョスキー「流石だ……私などまだまだだったようだ…こんな物……を」

 

 

手に握られていたのは

 

『〜妹これくしょん〜大好きなお兄ちゃんへ』

 

これは田中がヨウジョスキーに送ったエロゲ。そこには様々な属性を持った妹がいる。

 

 

田中「拙者のイチオシだ…」

 

 

ヨウジョスキー「また…エロゲを贈ってくれないか?」

 

 

 

田中「自分で買いな…」

 

 

 

ロシア幹部「おい!ヨウジョスキー!!どういう了見だ!!」

 

 

ヨウジョスキー「黙れ…俺は満たされた。さぁ、帰ろうか…こよみ。」

 

 

ヨウジョスキー「うん!お兄ちゃん!!」裏声

 

 

 

 

ロシア幹部「何てことだ……」

 

 

 

田中「グハァ!」吐血

 

 

鈴谷「提督!!大丈夫!」

 

 

田中「…拙者の自我があるうちに言っとくお……戦艦や空母は作らないお……」

 

 

暁「いいから今は喋らないで!!」

 

 

田中「光に包まれて行く……お別れだ」

 

 

田中「…エロゲに幸あれ…」

 

 

田中「……」

 

 

 

 

熊野「提督!返事をして下さいまし!!」

 

 

 

田中「……あれはエロゲかなぁ〜?」

 

 

田中「違うよな〜エロゲならバーっと血が巡るからな〜」

 

 

 

雷「提督!しっかりしてよ!!」

 

 

田中「ここ反応しないなぁ〜」

 

 

鈴谷「鈴谷たちの為に……こんなになってまで…」

 

 

暁「提督!ごめんなさい!!」

 

 

 

田中「ねえ?反応してくださいよ〜ねえ〜」

 

 

 

 

 

アナウンサー「アレはどういう事でしょう?」

 

 

太郎「結局、個性が芽生えてもエロゲの引力によって押しつぶされ、悲しみだけが受け継がれて行く。」

 

 

もどき「特定の人は幼女を求め、エロゲに辿り着いた。自分達を省いた法律を憎むより建設的だと考えたのだ。」

 

 

アナウンサー「つまり……」

 

太郎「特殊な人種が身につけたEタイプ。それにより田中の自我は連れて行かれた。」

 

 

アナウンサー「それが…引力…良くわかる話です。」

 

 

 

 

 

数日後

鈴谷「提督…心配ないよ……戻してあげるからね。」

 

熊野「私たちの提督…」

 

 

電「ロリコンにしてあげるのです。」

 

 

艦娘たちは変な名状し難い装置を田中の頭に付けた

 

田中「ん〜!!ん〜!!」

 

 

 

 

 

 

 

めでたし。めでたし。

 

 

幼稚園

 

 

田中「君たちもその覚悟があるなら提督になりなさい。」

 

 

 

園児「う、うわあああああああああ!!!」

 

 

先生「皆んな!!今日あった話はお母さんとかに内緒よ!!」

 

 

田中「……」ニヤァ

 

 




2月14日にバレンタイン投稿しますので宜しくお願いします。


どうせ、大したイベントもないので…

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