やはり私の男装生活はまちがっている。   作:空葬

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では、ドゾー


恋の相談

今日の授業が終わり、クラス内は騒ぎ始めていた。

いつもと変わらない光景、可笑しいことなんて一つもない日常。

私はそれから逃げるように足早に教室から荷物をまとめて出ていく。

そして毎日通っているあの部へと歩みを進めた。

なんて心の中でカッコよくいってもただ奉仕部に向かうだけである。

学校内唯一と言っていいほど数少ない安らぎの場所へ。

 

 

「…よう」

 

「こんにちは」

 

 

奉仕部の部室にはいつも通り雪ノ下さんが座っていた。

文化祭の悪評や行動を聞いているはずなのに雪ノ下さんや由比ヶ浜さんは…この場所は私を否定することなく居座ることを許してくれた。

それどころか優しく、以前よりも暖かく接してくれた。

私にはもったいないくらい…おっとうれし涙が。

 

 

「どうしたの比企谷君、目がどんどん腐っていってるわよ?」

 

 

…いつになっても罵倒は消えませんでした。

解せぬ。

 

 

 

 

 

 

「やっはろー!」

 

 

奉仕部にいつもより遅い時間に由比ヶ浜さんが登場した。

雪ノ下さんも遅いと思っていたのかさっきから少しそわそわしていた。

すこしかわいいなと思ったのはナイショ。

 

 

「遅れてごめんねー?今度の修学旅行についての話で盛り上がっちゃってさぁ」

 

「遅れたことに関しては別に気にしていないのだけど…早めに温めた紅茶が冷めてしまったわね、温めなおすからちょっと待ってちょうだい」

 

「ごめんね~、次からは早めに来るから」

 

 

最近奉仕部に”雪ノ下印の紅茶”が導入されました。

以前雪ノ下さんの家で貰った紅茶がとてもおいしく、二人で一緒に褒めちぎっている時

『奉仕部に紅茶の導入頼んでみましょう』と照れながら言ってくれました。

許可が下り、こうして私達は毎日紅茶を飲めるようになりましたとさ。

めでたしめでたし

おわるなおわるな

 

 

「そういえばゆきのんって修学旅行どこいくの?」

 

「これから決めるところよ」

 

「ふーん、ゆきのん的にはどこ行きたいの?」

 

 

雪ノ下さんは本をパタンと閉じ、少し間を置いた後

 

 

「龍安寺の石庭や清水寺などの有名どころは行っておきたいわね」

 

「清水寺は有名だよね~私も行ってみたいかも」

 

「あと哲学の道とか、今の季節なら紅葉が綺麗でしょうし。寺社によっては行われている夜の特別拝観にも行ってみたいのだけど…修学旅行で夜に出歩くのは厳しいわよね」

 

「詳しい…」

 

「もしかしてお前じゃ〇んなの?」

 

 

私がそういうと雪ノ下さんは顔をそらしながら一般常識よと答えた。

…ん?よくみたらじ〇らんカバンの中に入ってるじゃないですか。

修学旅行を意外と楽しみにしている雪ノ下さんに少し吹いてしまった。

 

修学旅行について話に花を咲かしていると扉をノックする音が部屋に入って来た。

 

 

「どうぞ」

 

 

雪ノ下さんの言葉と同時に扉が開かれた。

そこには葉山君といつもの男三人衆が居た。

四人で来るなんて初めてじゃないかな?

少なくとも私がこの部に入ってからはない。

 

 

「何か御用かしら?」

 

「今日はちょっと相談事があってさ、連れてきたんだけど」

 

 

そう言いながら一人の男を見せつけるように横にずれる。

その男…戸部君だっけ?戸部君は前に出るもすぐにしり込みした。

 

 

「いややっぱないわー、こういうのやっぱはずかしいわー」

 

「お前修学旅行で決めるんだろ?覚悟決めろよ」

 

「ほらほら、早く言えよ」

 

 

どうやら今回依頼に来たのは戸部君だけらしい。

他の人が来た理由は…ただ面白いものが見たいだけなんだろうなぁ。

とにかく、依頼内容訊かないと約一名のイライラが溜まって噴火しちゃう。

 

 

「依頼内容はなんだ?俺が居るから言いにくいんなら出ていくが?」

 

「それはないっしょヒキタニクン!オナシャス!言うから待ってほしいっしょ!」

 

 

葉山君は小さくため息を吐いてこちらに目を向ける。

 

 

「すまんがヒキタニ君借りて良いか?一人の方が言いやすい内容でさ」

 

「構わないわ。なるべく早く返しなさいよ」

 

「俺はいつから貸し出し物になったんだ」

 

 

そう言いながら戸部と一緒に部室を出る。

その他の男はじゃあがんばれよと言ってどっかに行った。

…面白いもの見たかったんじゃないのね。

 

 

「で、依頼とは何だ?」

 

「実は俺さ、ちょっと海老名さんの事結構いいと思っててさ。この修学旅行中に決めるとこ決めようと思っててさ」

 

「少し待ってくれ、暗号そんな早く俺には解けない」

 

 

えーっといいと思ってるが多分好きって意味だから…え、マジ!?

 

 

「つまり海老名さんに告白したいからアシストしてほしいと?」

 

「流石ヒキタニクン!頭冴えてるわー!」

 

 

告白…当人にとっての一大イベントの一つである。

誰が告ろうと告られようと何故かテンションが上がってしまう。

それを手伝って欲しい?要するに見届けろと?

ふふ、ふふふ。

今までに味わうことが出来なかった高揚感。

それを目の前で見れるというドキドキ感。

 

 

「あ、あの。ヒキタニクン?」

 

 

絶対に…成功させてあげたい!

そして…幸せにさせてあげたい!

私は顔を上げ戸部君と向かい合う。

 

 

「戸部、その依頼受け取った。俺が受理しよう」

 

 

さて、まずは何がいいかな♪

 

 

 

 

「いやー、少し頼りないからほかの二人にも頼むわー。ヒキタニ君一人だけは頼りないからないわー」

 

 

…ないわー




早く感覚を取り戻したい…!
取り戻すじゃなかった、上げたいだった。
ツイッターって難しいですね、何投稿したらいいのかわかりません(汗)
どうでもいいですね(笑)
また次回お会いしましょう。
サラバダ~ノシ

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