やはり私の男装生活はまちがっている。   作:空葬

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本編を出さないといったな…、あれは本当だ。(真顔)
今回は番外編ですね。編集後の小説の雰囲気のテストとでも思って下さいな。
では、ドゾー。


番外編 小町との買い物

「お姉ちゃん、おはよー。」

 

「うん、おはよう。今日は何処行くの?」

 

 

土曜日の朝、私は小町に朝早い時間に起こされた。

まあ、朝早く起きることは悪くないので別にいいのだけど…。

リビングにつくと小町がもうすでに朝ごはんを机の上に並べて待っていた。

椅子に座り二人でいただきますを言った後、昨日から楽しみにしていたことを聞いてみた。

 

 

「ららぽーとに行きたいかな。服とか見てみたいし。」

 

「ららぽーとってホント便利だよね。だってなんでもあるもんね。」

 

 

そう言いながら私達は朝ごはんを食べる。

今日の朝ごはんはご飯と目玉焼きとサラダと味噌汁というメニューだった。

サラダにはトマトが入っておらず、私が食べやすいように普通より細かく切られていた。

ああ、自分の妹に感謝が尽きない。

 

 

「昼ごはんもララポートで済ますの?」

 

「うん、そうしようかなって思ってるよ。」

 

「何食べる?マック?」

 

「う〜ん、そこは着いてから決めない?」

 

「…それもそうだね」

 

 

まあ、全部計画してから行っても後で崩れたときに焦っちゃうからそっちの方がいいかな?

そう考えているうちに小町が食べ終わったようで、手を合わせていた。

ごちそうさまをすると小町は今日出かける準備をするために自分の部屋へと向かった。

…寂しいなぁ。

 

 

 

私の用意は昨日のうちに済ませているので、朝ごはんを食べ終わった後、今日使った食器を洗っている。

母親と父親はもう仕事に出かけたみたいで、キッチンの洗い場には食器が四人分入っていた。

毎日家族の為にありがとうございますと心で感謝しながら食器を洗う。

別に毎日思ってるわけではないが、今日はなんかそんな気分だった。

…一昨日過去のこと思い出したからかな?

食器を洗い終わると、ちょうどいいタイミングで小町が降りてきた。

 

 

「お姉ちゃん!準備できたよ!」

 

「私も食器洗い終わったし、行こっか」

 

「やったね♪」

 

 

小町にちょっと待ってねといい、自分の部屋に向かって昨日決めた服に着替える。

姉妹で買い物なのでそこまで力は入れるつもりはない。

だが、女としてのプライドも無いわけではない。

髪は下ろしたままで、上に薄い白のTシャツの上から黒のベストを着る。

下はジーンズの…えっと…フレアーだっけ?

膝から下にかけて袖が広くなるジーンズを履く。

後はお出かけ用の手持ちのバッグを持ち、軽く化粧をして下に降りる。

 

 

「お待たせ、じゃあ行こっか」

 

「おお!お姉ちゃんいつもより大人っぽいね!」

 

「ありがと」

 

「でも、少し堅苦しくないかな?」

 

「気にしない気にしない。ほら、行くよ。」

 

「あ、待ってよ!」

 

 

そんなことを話しながら私達は家を出て、ららぽーとに向かった。

 

 

 

 

家から自転車で行くのも少し大人っぽい格好したので気がひける…、かといって歩いていける距離ではない。

というわけで、少しお金かかるが電車で移動している。

電車の中は朝と昼の中間くらいの時間帯なのであまり人はいなかった。

そこで、暇な時間を利用して小町に部活に入った経緯を話す。

 

 

「へぇ〜、平塚先生がねぇ。お姉ちゃんよく入ったね。」

 

「背に腹は代えられぬって言うじゃん。体育の評価正直ギリギリだし…。」

 

「男装しながら…だったらサラシが緩むんだっけ?」

 

「うん。小町みたいに小さかったら楽だったのかもね。」

 

「ははは。お姉ちゃん、眠たくない?」

 

 

冗談を交えながら言うと小町は顔を笑顔にしたまま手を握りしてゆっくり上げていた。

気のせいかな?後ろに千手観音が見えるよ?

 

 

「ご、ごめん。蛇足だったね。」

 

「…いいもん、もう少しで私も大きくなるもん」

 

 

あ、拗ねた。

もんって何ですか、可愛すぎじゃないですか。

私が使ってもここまで可愛くはならないし、やっぱり年相応の人がやるからいいんだよね。

 

 

「ごめんって。ららぽーとで何か買ってあげるから。」

 

「むー、まだ子ども扱いされてる感じ…。まあいいけど。」

 

 

よかった、機嫌を取り戻せたようで。

財布には少し悪いかもしれないけどね…。

 

 

「それにしてもお姉ちゃん、自分から進んで電車に乗るところまでいけるようになったんだね!小町、嬉しいよ!」

 

「まだ明るいからね、前だったら無理だったかも。」

 

 

【私】のままで電車に乗るのも時間がかかったんだよね。

これも小町のおかげかな?

 

 

「小町、本当にありがとね。こんなお姉ちゃんをこんなことまで付き合わせちゃって。」

 

「だから気にしないでってば。小町の勝手でやってることだし、それにお姉ちゃんの明るい姿をもう一度見たいからね!」

 

 

小町は笑顔でそう言った。

…ハッ!いけないいけない。つい無意識に場所を考えず抱きしめるところだった。

シスコンもここまで拗らせちゃったら末期なのかな?

とか思いながらも代わりの感謝の気持ちとして小町の頭を撫でる。

昔から私にされるの好きだったからね。

 

 

「ありがと、小町。」

 

「♪どういたしまして。」

 

 

目を細め、気持ちよさそうな表情を作る。

そんなに気持ちいいのかな?とか思いながら自分で自分の頭を撫でたのはいい思い出でした。

 

 

 

 

 

11時辺りにららぽーとに到着した。

中は様々な人で賑わっているが、日曜日ほど混んではいなかった。

日曜日のららぽーとは上から見下ろしながら某天空の城の人みたいな台詞を言いたいレベルまである。

…バ○スって返されそうだからやめておこう。

 

 

「先ABZマート行こっか。」

 

「じゃあウニクロは後だね、レッツゴー!」

 

 

そう言いながら手をつないで走り出す小町。

…ヒールじゃなくてよかったと思った瞬間でした。

 

 

 

 

 

ウニクロやレマムラに行ってそれぞれ好みに合った服を買い、ちょうど昼ごろになったので昼ごはんを食べる場所を探す。

フードコートは人が多かったのでやめておいた。

 

 

「どーする?」

 

「んー、個人的にはオムライス食べたいかなぁ。」

 

「それにしよっか。向こうにたしかあったはずだよね。」

 

「ららぽーとからもうおさらばかぁ…早かったなぁ。」

 

「目的は果たしたし、いいじゃない。いくよー。」

 

「はーい。」

 

 

ばいばいららぽーと、また来ると思うけどね。

そういいながら私達は近くのレストランに向かった。

その時、ある一組のグループが見えた。

 

 

「でさー、やっぱりあれだよねー。」

 

「わかるー。でもこれもそうじゃない?」

 

「それなー。」

 

 

中学校の頃に同じクラスだった男子グループだった。

…少し嫌だな。

何も気にしないような顔で横を通り抜けようとして、背後からこんな声が聞こえた。

 

 

「すげー綺麗だったな、さっきの人。」

 

「ああ、やばいわ。今の人中々見れないわ」

 

 

凄い話されてる。

少しだけ照れながら離れようとそのまま歩いて行った。

…その時

 

 

「確かに。ああいう人を一度でもいいから犯してみたいよな。」

 

「それだわー。」

 

 

一瞬でさっきまで上がっていた顔の温度が下がるような感覚に襲われた。

男の人ってなんでそういうことを考えてるんだろう。

嫌だなぁ…だから外に【私】として出るのは嫌なんだ…

 

 

「…お姉ちゃん?」

 

 

心配になったのか小町が顔をのぞかせていた。

私は笑顔を作り、出来るだけ心配させないような声で

 

 

「大丈夫、行こっか。」

 

 

小町にそう言った。

小町は何故か悲しそうな顔で頷く。

 

 

「…うん。」

 

 

その顔の意味は行く途中何度考えてもわからなかった。

 

 

 

 

 

有名なレストランに着き、特に待つこともなく座れた。

それぞれ欲しい物を店員に頼み、お互い無言を貫いてしまう。

行く途中ずっと無言で来てしまったが、これはさすがにまずいと思い話し始める。

 

 

「そういえば小町は中学校で困ったこと無いの?」

 

「え?ああ、うん。特にないよ。むしろ友達と仲良くできてエンジョイしてる。」

 

「そう?よかった~。」

 

 

少し安堵のため息が出てしまう。

姉妹と言うのがバレてしまって、小町に悪影響が出ないか心配だったけど…、杞憂だったかな。

 

 

「?どうして?」

 

「いや、なんでもないよ。」

 

 

私がそういうと小町は少しほっぺを膨らませ、怒ってますアピールをしていた。

 

 

「…また溜め込んでる。」

 

「いや、本当に何でもないってば。」

 

 

ああ、そういうことね。

良かった…またあの時みたいに泣かれたら困るからね。

小町は信じてくれたのか、そう?と言って肩を下してくれた。

そうしてる間に頼んでいたものがきたようで、小町の前にオムライス、私の前にサラダとリゾットが置かれた。

小町が伝票おかれる前に店員さんにデザートを頼んでいた。

朝の何でも買ってあげる権をここで使うようだ。

よかった…、ぬいぐるみよりかは安かったと思い私も同じのを一つと言った。

そしたら小町が意外と言いたそうな顔でこちらを見ていた。

 

 

「いや、小町ちゃん。私だってデザート食べるんだよ?」

 

「いやいやお姉ちゃん。デザートが好きなのは知ってるけど…。食べれるの?」

 

「…え?」

 

 

小町が頼んだ物の写真をメニューで見ると、それはまあ大きいパフェだった。

…あ、これリゾットの後だときついやつだ。

 

 

私はその日、すこしふらふらしながら家に帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー、パフェ大きかったよぉ。」

 

「お姉ちゃん…今日よく食べたね。」

 

「私、今日晩御飯なくてもいけるかも…。」

 

 

家に帰り、ソファに寝転がりながら今日の感想を呟いていた。

小町は私の横に座り

 

 

「で、今日はどうだった?」

 

 

そう聞いてきた。

小町と一緒に出掛けてて悪いことなんて一個もない!

…と言いたいが昼食前の事を思い出し、口が裂けてもそれは言えなかった。

 

 

「んー、まあ楽しかったかな。」

 

「そっか。」

 

 

その微笑を見た後、眠くなってしまい私はソファの上でそのまま寝てしまった。

 

 

…その夜、体の節々が痛くて困ったのはまた関係ない話。




はい、初の番外編です。
どうでしたかね?本編とはあまり関係ない感じで投稿してみたんですが…。
ま、まあどうせ暇つぶしで書いたものですし問題は無いはずですアハハハ。
ごめんなさい調子乗りました<(_ _)>
感想とかアドバイスとかいただけると嬉しいです。

はい、今回はここまで。
また書き直しに詰まったら番外編書くと思います。
最後まで見ていただきありがとうございました。
では、サラバダ~ノシ

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