やはり私の男装生活はまちがっている。   作:空葬

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今更感ありますがキャラ崩壊注意です
では、ドゾー


最悪な夢

あの後、戸塚と小町と何をすべきか考え、誕生日が近いということで(戸塚情報)その日にプレゼントと一緒に謝るということになった

少し恥ずかしいが、これで仲直りできるなら安いものである

 

 

「それでいっか、じゃあ僕そろそろ帰らないと。お父さんとお母さんに心配かけちゃうから」

 

 

それを聞き、時計を見る

時間は19:00をまわりそうな頃である

流石に話し過ぎたと思い慌てて立ち上がる

 

 

「わわ!ごめん、っ!」

 

 

立ち上がると少し立ちくらみがした

うん、自分でも熱ってこと忘れてたよ

小町が後ろに立ち、支えてくれる

 

 

「お姉ちゃん無理しちゃダメ。ほら、このままベッドに入って寝てなよ」

 

「ここまで手伝ってくれた戸塚にお見送りぐらいは…」

 

「それで倒れたりしたら意味ないでしょ。ほら、ベッドに入る」

 

 

その通りなんだけど…その通りなんだけどさぁ

小町の顔をチラッと見ると心変わりしなさそうな顔をしていた

 

 

「…ごめんね戸塚、お見送りは出来ないみたい」

 

 

無理かなと思い戸塚に謝る

戸塚は手を横に振りながら、気にしないでいいよと言ってくれた

 

 

「比企谷さんこそ、早く熱を治してね」

 

「うん。何回も言うけど心配かけてごめんね?お礼いつかするからね」

 

「だからそんなこと気にしないで…って言っても納得しないんだっけ」

 

 

戸塚は思案顔をして、思いついたのか指をピンと立てる

何この子?女の子より可愛くない?

 

 

「じゃあ、再来週の日曜日。一緒にテニスしに行こうよ!体は弱くないんでしょ?」

 

 

そう提案してきた

確かに来週の日曜は由比ヶ浜の誕生日プレゼントを買いに行くと予定しており、再来週なら予定はない

体を最近あまり動かしていないので運動したいとも思っていたし、ちょうどよかった

 

 

「それでいいの?私としてはすごくありがたい話なんだけど」

 

「じゃあ決まりだね」

 

 

戸塚は笑顔でそう言うとじゃあねと言って私の部屋から出ていった

小町はそれについていくように私の部屋から出て行く

…寝ようかな?

 

 

 

 

 

 

 

『由比ヶ浜、これを』

 

 

目の前に私の学校の姿と由比ヶ浜がいる

状況を察するに恐らく誕生日プレゼントを渡しているところなのだろう

 

 

『それと…この前はすまん、俺が悪かった。だから』

 

 

ここまでは考えていた通り

この先が一番大事だ

 

 

『もう一度…やり直してもらえないか?』

 

『ヒッキー…』

 

 

由比ヶ浜の顔はここからではわからなかった

怒っているのか、悲しんでるのか、はたまた嬉しいのか

表情が見えないので何もわからなかった

 

 

『あのさ』

 

 

由比ヶ浜が顔を上げる

その顔は笑っていた

だけど…追い詰めるような目をしていた

 

 

『バカじゃないの?ヒッキー』

 

 

頭を金槌で殴られたような衝撃が走った

由比ヶ浜は話し続ける

 

 

『あんなバカな行動を取るヒッキーに、仲直りなんてできると思った?』

 

 

バカな行動…自分でも後悔している

それでも…それでも仲直りしたいから

 

 

『それに…私が比企谷さんに優しくするの、ただの好意だと思った??自分に甘すぎない?』

 

 

そう言いながら由比ヶ浜は私の方に顔を向ける

夢の中の私もこっちを向く

その顔は私ではなかった

 

 

『本当に比企谷さんって愚かなんだね』

 

 

彼の顔だった

 

 

『『比企谷さん…まだ懲りないの?』』

 

 

二人の声が重なって聞こえる

もう、何も考えられない

 

 

『『どうせやること全て自己満足なんだよ、中途半端なことをするくらいならやめて欲しいよ』』

 

 

 

 

 

 

「…ぇ…ん!おねぇちゃん!!」

 

「……小町?」

 

 

再びここは現実世界、私の部屋だ

夢で良かったと改めて確認しながらも、体にちょっとした不快感があった

汗でびしょ濡れだった

 

 

「大丈夫?結構うなされてたよ?」

 

「…大丈夫、気にしないで」

 

 

私はそう言いながら立ち上がる

そのまま小町の横を通り、私の部屋を出る

そしてリビングに向かわず、トイレに向かい

 

 

「…っ!けほっけほっ!」

 

 

嘔吐した

トイレの水の中に今日食べたお粥が流れてしまう

…あそこまでハードな夢は久しぶりなので吐き気が止まらなかった

 

 

「はは…、弱くなっちゃったなぁ」

 

 

そういい、トイレの水を流す

そのまま洗面器の場所へ行き、自分の顔を見る

そこにはげっそりとした自分の顔が浮き出ていた

 

 

「おねぇちゃん、ご飯とお風呂先どっちがいい?」

 

 

扉の奥から小町の声が聞こえた

そこまで今ご飯食べたい気分じゃないので

 

 

「さきにお風呂入るよ。汗が気持ち悪いし」

 

「そう?…無理しないでね?」

 

 

私は無言を通した




はい、17話目でございます
シリアスって書いてると少し鬱になってしまうんですね
私だけなのかな?シリアスばかり書いてる人を少し尊敬します

夢の中の話なのですが、それに関係する過去編を投稿するのはかなり後になると思います
待ってくれている人がいましたら申し訳ございません

事務的連絡終了。
ここまで読んでいただきありがとうございます
または18話でお会いしましょう
では、サラバダ〜ノシ

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