やはり私の男装生活はまちがっている。   作:空葬

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少し長めです
ドゾー


不良化した姉

「なるほど、お姉さんが不良化したのね?」

 

「簡単に言うとそんな感じっす」

 

 

川崎が話したのは川崎の姉が【朝5時に帰る】、【たまに顔を合わせても喧嘩ばっかりする】、【理由を聞いてもあんたには関係ない】ということだった

因みに姉は総武高校の同じ2年生らしい

しかもFクラス、何故私覚えてないんですかねぇ

 

 

「家庭の事情、ね…。どこの家にもあるものね」

 

 

そういう雪ノ下の顔は泣き出しそうな顔だった

これ以上任せると地雷踏みそうだね

 

 

「いつ頃からそんな風になったんだ?」

 

「えっと、高1までは今まで通り真面目でわりと優しかったんす。でも最近になって変わってしまって」

 

「つまり高2になってからってことか」

 

 

その質問に川崎は首を縦に振った

2年生か

 

 

「高校二年生で何か思い当たるのは?」

 

「無難なところクラス替えとかじゃない?Fクラスになってから」

 

「つまり比企谷君と同じクラスになってからということね」

 

「なんで俺が原因なんだよ、ていうかお前大丈夫か?」

 

 

ええ、平気と雪ノ下は答える

他は気付かなかったのかハテナマークを浮かべるような顔をした

川崎はそれを無視して話し始める

 

 

「それに、それだけじゃないんす…なんか変なところから姉ちゃん宛に電話かかってきたりするんすよ」

 

「変なところ?」

 

「そっす。エンジェルなんとかっていう店の店長から」

 

「…まあ、そっち系じゃないことを願っとこう」

 

 

私がそういうと川崎はハイと頷き、他は首を傾げる

まあ、私も男の子のこと勉強するまであまりわからなかったと思う…

 

 

「とにかく、どうする?」

 

「店の名前から店を特定するのが先でしょうね。朝方まで働いてるのはまずいから早く突き止めて辞めさせないと」

 

「でも辞めさせるだけだと違う店で働くんじゃない?」

 

「だな、辞めさせるのと改心させるのを同時にやらないとな」

 

「…とにかく今からでは遅いから明日からその作戦は決行ね。今日は解散にしましょうか」

 

 

私たちはそれに賛成し、私が奢り解散した

…男でいるとお金が消えていくのね、グスン

 

 

 

 

 

「じゃあ、始めていきましょうか」

 

 

私たちは今校門のところにいる

理由は聞かされず由比ヶ浜に校庭に来るよう言われたけど

ここにいるのは雪ノ下、由比ヶ浜、戸塚と私の四人だけである

何をするんだろう?

 

 

「何するんだ?」

 

「アニマルセラピーって知ってる?」

 

 

アニマルセラピー?それなら確かに優しかった心を引き出せるかも知れないけど

 

 

「そのアニマルはどっから持ってくるんだ?」

 

「それなんだけど…誰か猫を飼ってないかしら?」

 

 

2人は首を横に振る

私は家に家を飼ってるので手を挙げる

 

 

「なら持ってきてもらえるようお願いするわ」

 

「少し時間もらっていいか?家近いわけでは無いからな」

 

「構わないわ、それまでに出来る事はやっておくわね」

 

 

私はそれを聞くと家に向かって自転車を漕いだ

 

 

 

 

 

「お疲れ!比企谷君」

 

「おう、これ猫を雪ノ下のところにお願いするわ。俺自転車直してくる」

 

「うん!先に職員室に行って待ってるね」

 

 

職員室?先生に何か頼むのかな?

とりあえず私は自転車を置き、職員室に向かった

そこには落ち込んだ平塚先生と慰めてる由比ヶ浜と戸塚がいた

 

 

「…何があった?」

 

「あ、ヒッキー!おかえり!」

 

「ああ。で、何があった?」

 

「えっと…先生からの言葉ならもしかしたら改心するかもと思って川崎さんと話させたの…そしたら」

 

「あー、OK。もういいよ」

 

 

罵倒されたのね

大方結婚していないことを突っ込まれたのだろう

少し同情します

 

 

「で?雪ノ下は?」

 

「アニマルセラピーだっけ?あれの準備しにいってる」

 

「なら少し待つか」

 

「その必要は無いわ」

 

 

後ろを向くとカマクラ(うちの猫)をダンボールに入れ、抱えている雪ノ下がいた

…捨て猫?

 

 

「それはなんだ?」

 

「川崎さんの前に置くの。心が動かされればきっと拾うはず」

 

「ひと昔前の番長かよ…」

 

 

考えが少し古い

と思っていると私の携帯が鳴る

 

 

「もしもし?」

 

『比企谷さんのお兄さんですか?俺っす。大志っす。』

 

「ああ、俺だがどうした?なんか用か?」

 

『今比企谷さんに聞いたんですけど、猫を使って姉ちゃんを改心させようとしてくれてるんっすよね?』

 

「そうだが…それがどうした?」

 

『すいません、姉ちゃん猫アレルギーなんすよ』

 

 

……

 

 

 

 

 

 

結果、実際にあって話をしたら改心も辞めさせるのも一緒に出来るのでは無いかと思いエンジェルと名のつく、尚且つ朝方まで営業している店の一つ目に来たのだが

 

 

「メイドカフェ?」

 

「へぇー、千葉にメイドカフェなんかあるんだぁ」

 

 

話している通り、メイドカフェなのである

看板には獣耳の女の子が「お帰りにゃさいだワン♪」と手招きしているイラストが描かれていた

店の名は【えんじぇるている】、はっきり言って入りたく無い

少なくとも男のままでは恥ずかしい

 

 

「えんじぇるている……どこかで聞いたような」

 

 

戸塚が首を傾げている

するとピンと指を立てて

 

 

「思い出した!友達にオススメされてた店の一つだ!」

 

 

メイドカフェ通う人と友達とは少し意外だなぁ

でもこれは少し嬉しい、その人がいればここに入る自信?というか流れができるかもしれない

呼んでもらおうかな?

 

 

「ちょっとその友達呼んでくれないか?俺たちだけじゃ少し入りづらい」

 

「…あなたでもこんな店は入りづらいのね」

 

「俺を誰だと思ってるんだ…」

 

 

戸塚は頷き、携帯でその人を呼んだ

…まともな人であることを期待しよう




はい、11話目なのです
やっと、やっとだ
やっと次あの人を出せるぞ!というのを栄養に今日のバイトを頑張りました空葬です
終わらせ方が中途半端でゴメンなさい

ところで質問です
この小説の展開のスピードって早いですかね?
いつかアンケートとろうかなぁと思ってるんですがTwitterがまだできてないのでアンケートすらまともに取れない今日この頃
Twitterが出来て、アンケートが取れるようになったらお願いしますm(_ _)m

ではこの辺で
また12話でお会いしましょう
サラバダ〜ノシ

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