モンスターの生態   作:湯たぽん

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今回もモンハンワールドからです。
湯たぽんがシリーズ中もっともハマっているワールドですが、不満な点もあります。その原因は・・・・


その12 相棒は一匹だけ

拝啓、スズナ姉さん

元気しているだろうか。

今まで便りを出さずに心配をかけたかもしれない、ごめん。

 

姉さんからオトモのオモチを預かって僕が新大陸行きの船に乗り、もうすぐ半年が経つ。姉さんも新大陸に呼べないかと、色々模索をしていたけれど。

結局は無理なようだ。僕一人の力ではどうしようもないことが分かり、こうしてギブアップの手紙を書いている。

 

オモチは、一応元気。オモチとムァ、マスター・ネコノフまでが新大陸の耐性適性試験に合格した時は驚いたけれど、調査拠点の皆に可愛がられて意外とここの生活を楽しんでいるみたい。

 

でも、どうしても"あれ"が見つからない。ということは、試験をパスできなかったオトモ達、マツリやナダレは確かに新大陸で戦うのは無理だろう。オモチも新大陸耐性適性といえど、いつ発作が起きるか心配ではある・・・・

 

環境調査、栽培、錬金術。あらゆる手段を講じて調べてはいるけれど、今のところはお手上げ状態。今はオトモアイルーによく似た種族、テトルーにも着目している。でも、いかんせん直接対話が出来ないのが痛くて、なかなか進んでいない。

 

とはいえ、新大陸はまだまだ未知の土地がある。調査を進めていけば、いずれマツリ達に必要な"あれ"は必ず手に入ると思う。

 

まだ時間はかかるけれど、いつか必ず姉さんとオトモ達を最高のおもてなしで、新大陸に迎えるよ。

それまで、どうかお元気で

 

 

 

「・・・・だってさ」

 

弟、ユタからの手紙を読み終えて、スズナはふぅと一息つくと、急に座っていたソファーにごろんと寝転んだ。

 

「あー私も新大陸行こうかなー。」

 

すると、すぐ近くでえぇー、という不満の声が小さく上がった。オモチが新大陸に渡ったことで、筆頭オトモとなったマツリだ。

 

「でも、このウチのオトモで新大陸耐性適性があったのはオモチだけだったらしいですニャ。ボクも新大陸で色んニャモンスター見てみたいけれど・・・・」

 

「そーなのよね。意外とあんた達新大陸にワクワクしてたの見誤ってたわ」

 

ソファーに寝転がった状態で手を伸ばし、器用にマツリの喉をくすぐるスズナ。

 

「ニャ・・・・ニャふ・・・・で、でもオモチはボクらの中でも特に"あれ"が好きだったから、意外でしたニャ」

 

「や。ホントはオモチ以外にも何匹かは適性あったのよ。でもオモチを試すために、他にユタを助けてあげられるオトモが居ないのよ。どうする?って言ったら二つ返事で行きますニャ、ってさ」

 

「まぁ、ボク達アイルーの好奇心は人間のそれより強いですニャ。オモチの気持ちはよーく分かりますニャ」

 

「じゃあ、マツリあんたも行く?まだ"あれ"見つかってないけれど」

 

「微妙なとこですニャ」

 

「素直ね」

 

微笑すると、スズナは腰に付けたポーチから小さな粒を取り出した。そのままマツリのほうへ放ってやる。

 

「ほれ、"あれ"だよー」

 

「ニャー!!!」

 

放るやいなや、マツリが飛び付く。野生に戻ったかのように全身をばたつかせ、スズナが放った粒に襲いかかった。

 

「ニャー・・・・ニャふ・・・・ニャふふん♪」

 

かと思いきや、酔っ払ったかのようにその場にだらしなく倒れ、ぐにゃぐにゃと身体をよじらせている。

 

 

 

「あんた達ホント"マタタビ"好きよねー。オモチもマタタビ爆弾大量に錬金して、マタタビ充満パーティーするのが夢とか言ってたし」

 

新大陸では未だ確認されていないマタタビ。何故か栽培も出来ないので、マタタビ大好きなアイルー達は、冒険心の特に強い筆頭オトモを除いて新大陸へ渡るのをためらっているのだった。マタタビ中毒になっていないかという、新大陸耐性適性テストを受けてからでないと危険ですらある。

 

 

 

「マタタビがニャいのは残念だけれど、新大陸の新技術は凄いらしいニャ。ぶんどり刀とか欲しいニャー」

 

「そっか、マツリあんたコレクトタイプだもんね。オトモ専用の楽器とかあるらしいわよ。気絶無効とか会心強化とかの旋律が使えるんだって」

 

「うニャー・・・・♪」

 

 

 

ユタのマタタビ発見が先か、姉とマツリを新大陸に迎え入れるのが先か。どうやら、そちらのほうも微妙そうである。




原因はどうあれ、早くサブオトモやニャンターなどのシステムを解放して欲しいものです。カプコンさん、頼みます

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