やはり俺がラブライブの世界に異世界転移するのはまちがっている。 作:ちい太
あと三日でテスト
次の土日にまたあげるから見てね
一週間更新時持続するで
四月の青天井を見つめる。時折階段下から心地の良い風が運ばれてくる。風で前髪がゆらゆらと揺れ少しこそばゆさを感じる。辺りを女の子特有のいい匂いが包み込んでいた。
そんな夢の空間にいながら心の空で思っていた。夢みるものと実際に体験して見るものが此処まで違うものなんだな、と。
俺は自分を高スペックであると自負している。学校というものに行き始めた頃から一人だった俺はその類い稀なる能力(大げさ)でおれは大抵のことはこなしてきたつもりだ。
そんな俺はなんの因果かこの世界に強制的に連れてこられてしまった。今まで俺にだけ厳しかったくせに…。世界はツンデレだったんだな…!
そんなこんなで美少女に囲まれて過ごすことになった俺だが、息が詰まる詰まる。無意識的になぜだか後ろめたさを感じてしまうのだ。
行動に見合わない受益というのは怖いものでしかない。今までの一度も悪いことなんて何もしていない。これは世界が悪いと言っても差し支えないだろう。
はぁ、最初っからμ,sに関わらなかったらなぁ。
そんな選択肢はなかったがと付け加えて溜息を吐く。俺は遠い遠い虚空から目を移し、いつの間にかゆっくりと垂れてゆく汗を目で追ってしまっていた。いやんエッチ。
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当然の如く女子共の話の輪に入れない俺。先ほどから、練習中であった二年生組と駄弁っていた、俺抜きで。内輪なんてない俺の本領発揮といったところか。俺とは対照的に小町の目は見開かれキラキラであった。
「うちのお兄ちゃんはですね、こんな目をしておりますがですね、とっても優しいのでこれからも仲良くしてくれると嬉しいです!もし良かったらお嫁さんになっていただいてもいいんですよ!」
変な喋り方をしているアホな小町を反射的に叩く。大袈裟な痛っ!という声がでる。
「いきなり何言ってんだお前は。」
「何ってお兄ちゃん!お兄ちゃんのお嫁さん探しを手伝ってるんだよ!お兄ちゃんはぼっちだからね。」
小町はぼっちという部分にアクセントをつけた。
「ぼっちはぼっちでも一人でいるのを嫌がっていない。むしろ好んで一人でいるんだ。気使って話すとかストレスの溜まる行為以外のなにものでもない。」
「ほらも〜!そうやってすぐ捻くれて!いいからお兄ちゃんは小町の手伝いに感謝してればいいの!」
「押し付けがましいなおい。ありがた迷惑もいいところだぞ。」
ふん!とそっぽを向いた小町。普段通りならこれぐらいでは怒ってしまうことはないだろう。周りを見ると他の四人は俺のありがたい話に少し引きつつも柔らかい表情で俺らを見ていた。
「仲がいいんですね。穂乃果と雪穂のようです。」
「うんうん!私上も下もいないから少し憧れちゃうなぁ…。」
各々の表情は一人一人違うもののとてもにこやかで、またも少しダメージを受ける。ああ、なんで俺ってイケメンか美少女に生まれなかったんだろう。もしこの目がキラキラと輝けば人生は720°変わるだろう。まぁないものを望んでも仕方がないのだが…。
「まぁ俺もお友達がいない分余計にいい妹に恵まれたよと思うよ。」
ふっとドヤ顔で言って数瞬、少しの間をおいて妹がこのバカお兄ちゃん何言ってんの、という意味を込めたような溜息を吐いたかと思えばことりが目をウルウルとさせながら口を開いた。何それなんかくるものがあるんですけど。
「私たち、友達じゃなかったの…?」
「へ?友達?」
生まれた時から皆無であった友達。それが目の前に存在しているというのだろうか。いやそんなはずがない。俺にとって友達を作るというのは最高難易度なことだ。将来働くことよりありえん。そもそも友達「作る」って何?なんか怖いんですけど。そしてどっからが友達?あ、これ友達いない奴の常套句だった。リア充は雰囲気で判断できるようです。すごいですね。
「「「……」」」
沈 黙
え?これは俺が悪いのかな?
「い、いやぁ今まで空気のようにふよふよしてたもんだから、そ、そうほらなんてーの?友達の定義がわかんねぇんだよ。」
「友達のてーぎ?」
あっ、リア充はそんな事考えないんでしたね。中学の頃延々とそれを考えてた俺はその時点でお察しって事だ。
「い、いやなんでもない忘れてくれ、少し焦っただけだ。」
ニヤリと笑い八重歯をチラリと見せるものがいた。その新しい玩具見るような目をやめようね。
「おいそこの二人悲しげに俺を見つめるな。好んで一人でいる奴がいる事をしかと覚えておくんだな。泣いちゃいそうになっちゃうだろうが。」
もしこんな会話の流れでなかったなら素直に喜べたのに。泣きそ…。今更ながら大人数で喋るのって初めてだったかなぁとか考えてしまう。完全にフルッじゃなかった、現実逃避です、ほん(ry
「お兄ちゃん!何言ってんの!完全に引かれちゃってるよ、引かれるんじゃなくて惹きつけてよ〜!」
小声で言ってるつもりだろうが小町ほとんど声が小さくなっていない。
「その書かなきゃわかんねぇような喋り方を止めろ。あとうまくないぞ。」
「そんなことはどうでもいいの!こんなに可愛い人たちと出会ってるのに台無しどころじゃないよ!」
「そうはいってもな小町。俺がどの言葉が台無しなのか見分けられると思うか?そんなのができるんならとっくに友達(笑)が出来てるよ。」
「大丈夫大丈夫。今話聞いてきたけどあの子たちは今のくらいじゃ引いたりせんみたいよ。」
「ちょ、近いです。あとなんでナチュラルに話に入ってるんすか。一応小声の内緒話って事なんですけど。」
そしてナチュラルに盗み聞きしてるし。
「まぁまぁ日企谷君。いい情報でしょ?お 嫁 さ ん 探しの。」
くっ。可愛くいえばいいと思うなよ!というか嫁なんか探してねぇ。いやあいつらが嫁になったらとか考えるとふへへ
『おかえり〜!今日のごはんはね!すごい自信作なんだよ!とっても上手に焼けたんだよ!ハンバーグ!』
『おかえりなさい。お風呂が湧いているので先に入ってきてください。も、もう、そんな冗談はやめてください!』
『おかえりなさいませ、ご主人様!な〜んちゃって!え?別に浮かれてるんじゃないよ〜!』
はっ!つい妄想の世界にダイブしてしまった。まんまと誘導された!
「ほほう、その笑い方は危険やねぇ?何考えてたん?」
希の顔を見ると案の定ニヤリとしている。可愛いのが悔しい。チラとあちらを見る。悪口を言うようなやつらではないとは信じれるが、それで他の全てを信じるってほど俺の心の傷は薄くない。あ、なんかこれかっこいい。
「そんな俺の笑みは危惧すべきものなんですか。あと何も考えてないっす。」
「別にそこまで言ってないやん!ちょっと通報される顔してたよ、って言っただけ!。」
「それさっきとほぼ同じ意味では…。というかむしろ悪化してるし。」
「ふふっ、日企谷君は話してて楽しいね、男子とあんまり喋らんからかなぁ。」
「っは、俺をそこらへんの男子と同じにしてもらっては困りますね。もっと高スペックだし社会のクソさへの理解も三枚くらい上手です。」
「自分で言うのはどうかと思うけど、その捻くれ方から見ると高スペックかは別にしてあながち間違いでもなさそうやね。」
「ふっ高スペックかは今から時期にわかりますよ。」
「そんな風に自分でいうとまた引かれるから気をつけてね。」
「」
八幡、完全に撃沈…!なす術なく…!
「というか結構長居してしまったけどもうお昼時やね、皆そろそろお腹空くんやない?」
「うー。もっとお兄ちゃんと皆さんとの掛け合いを見ておきたかったんですが、空腹には勝てませんね。」
「そうだな。腹減ったしさっさと行こう、すぐ行こう。」
「あ、ちょっと待って!小町ちゃんにオススメの場所があるんだ!東京初めて来たんだったよね。」
「はい!今日が初めてです!ほんとはお兄ちゃんと一緒に行くつ持ちだったんですが…。まぁ結果オーライでしたけどね!」
「? それでねオススメなんだけど
A-RISEがいるUTXってどうかな!学校とは思えないくらいこ〜んなに大きくてね、私最初見たときびっくりしたんだよ!」
「あ、うちUTXまでの道わかるよ。どう?小町ちゃん。」
「はい!オススメされたのでぜひ行きたいです。」
「その前に昼だ。腹減ってんじゃなかったの?」
「それはもううちが思いついてるからええよ。連れてってあげる。」
「ねぇ。少しだけ話変わるんだけど、お昼食べたあと穂乃果ちゃん家のお店の穂むらにデザート買いに来たらいいんじゃないかな。ね、海未ちゃん!」
「そうですね。穂むらの和菓子、特にほむまんはとても美味しいです…!」
うわぁキラキラした目してんなぁ〜。
「美味しそうですね!小町とってもお腹が空いてきちゃいました…!」
だからさっきから早く行こうと言ってるのに、この会話文で作者がどれだけ苦労したと思ってるんだ。もう休日のオリジナル話は書かないまであるぞ。
「ふふっ、じゃあ今日の予定は決定やね。ここにきてよかったやろ。」
ドヤ顔を決める希。この感じ、写真にしてほしい…!
「はい!正解でした!あんなにお義姉ちゃん候補がいるとは…!」
おい小町、その考えから行くとここからあと五人ほど増えてしまうことになるのだが、候補だけいてもダメでしょ…。
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「じゃあまたあとでね〜!」
「は〜い!またあとで〜!」
俺は三人組にペコッとなぞの礼をして振り返った。今から希の言うオススメランチを食べに行くようだ。予定から行くと
昼を食べに行く。
↓
穂むらでデザート買う。
↓
UTX見に行く。
↓
解 散
こんな流れか、もうすでに俺の脚は厳しい(嘘)のだがあとどれくらい歩くのだろう。きついな…。
もう帰りたいです…。
俺は希の後ろに付いていくためにトボトボと歩き出した。
テスト終わって二週間後にテストってなんだよ。