やはり俺がラブライブの世界に異世界転移するのはまちがっている。   作:ちい太

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書き直した。読んでね。追記して謝ったりするからよろしくです。

追記:ここを読んでいるあなた、もしこの作品を評価していないのならいますぐなさい!コメントも!いや、してくださいすいません。めっちゃチヤホヤされたいんです。先生も学生の間は何やっても許されるって言ってたので言ってみました。

はい、ということでね書き直しました。なぜかといえば文章が黒歴史になっていたからです。書き直し後はなかなか原作っぽく欠けてると思うのですが過大評価かな?
まぁ、結局一番いいたいのは、間あけすぎてすいませんでした!ということです。三週間くらいあいちゃったかな。特に申し訳ができないのが本当に…すいません!

しかし!この作品日間ランキングで一瞬4位をとらさせていただきました!見た瞬間スマホを落としかけて寸前でキャッチ、一瞬でスクショ、みたいな感じでした。みなさんのおかげです!感謝感激の嵐!テンションあがりすぎて何言ってんのかわかんなくなってきました。
これからもチヤホヤしてくださるとうれしいです!

次回二話書き直し、11月最初に投稿予定
遅い理由:テスト+模試が二週間連続であるから(言い訳)


突如比企谷八幡の日常は転々としまくる。

俺の愛する妹、比企谷小町は年の割になのかそれとも相応になのかダラダラとくつろいでいた。

今年から受験生だというのにこれで大丈夫なんだろうか。希望を言えば同じ学校に入学してほしくはあるのだが……。

 

「あ、お兄ちゃんおかえり〜。今日は遅かったね」

 

「おうただいま …今日は少し用事があってな。」

 

「ふ〜ん…。珍しいね…」

 

小町は物珍しそうに俺を一瞥し首を傾けた。

 

「まあな。ちょっとこれからも遅くなるかもしれん」

 

「学校で何かするの?まさか部活動とかじゃないだろうけど……」

 

「あぁ……そのだな……」

 

 言い淀んでいると小町は雑誌から目を離しグルッとこちらへ体を向けた。

 机の上の雑誌はやはり思った通りで全面スイーツ(笑)一色であった。

 それを見て目を細めている俺を気にせず小町は驚きを声にした。

 

「え?集団行動が絶望的に苦手お兄ちゃんが!?ホントに!?」

 

「苦手じゃない。ただデメリットしかないものをやろうと思わんだけだ」

 

「え?でもでも部活入ったんでしょ?」

 

小町はますます頭の上に?マークを浮かべた。

 

「あれが部活動と言えるかわからんが…強制入部だとさ」

 

「あ〜!」

 

小町は完全に理解したというように手を叩いた。妹のこういう仕草は顔が可愛いだけにとてもあざとく見えてしまう。

 

「お兄ちゃんが何かやらかしたんでしょ!」

 

「別にやらかしたわけじゃない。俺は決められたルールに則って行動しただけでだな……」

 

「それで怒られてちゃ意味ないよ……」

 

そう食い気味に答えてやれやれと溜息を吐いた小町にやや心を傷つけられる。

「はいはい。反省してますよ」

 

「あ〜絶対反省してないでしょ!そういう態度小町的にポイント低い!」

 

「いやだからそのポイント制度なんだよ。」

 

 そのおかしな口癖が不変の日常を表しているかのようで少し安心してしまうような気がしないでもない。

 だからなのか ムッとしている小町の頭を撫でたくなってしまった。

 

× × ×

 

時刻は9時、もはや興味のない薄っぺらいラブストーリーを映し出す四角い箱など目に入ってこず、俺は小町へ「おやすみ」という愛の言葉を伝え自室へ戻ろうとしていた時だった。

パッとテレビの画面が切り替わり涙腺崩壊間違いなしの作品はCMへと移行した。

当然、普段ならそんなこと気にとめたりなどしないだろう。

だが、今日ばかりは違ったのだ。

まるで狙ったかのようなタイミングで映し出されたそれは俺を口を開けたままにとどめさせた。

あ〜出た出たこれ。

家族とTVを見ていて好きなアニメが流れてなんか気まずいやつだよ。

いっその事開き直ってしまえばいいのかもしれないが、生憎それは俺の心の自尊心が許さない。

刹那、俺の体が硬直したかと思うと予想外に小町が口を開いた。

 

「あ〜!これ小町知ってる!ラブライブってやつでしょ!」

 

え?

ま、まぁ知っててもおかしくはない。 今や大大人気アニメとなったラブライブだ。何一つ意外ではない。

……と思っていた。

突如にっこりとした小町の笑顔はニヤリと崩れ俺を羞恥の道へと誘った。

 

「お兄ちゃん、これ、部屋でニヤニヤしながらしてたから知ってるんだよねぇ〜!」

小町はますますニヤニヤを強めて足をパタパタと動かす。

くっ、なんて妹だ。

いいことなのか悪いことなのか、全く恨めないのが不思議でたまらない。

 

「兄が友達なしのオタクなのに引くどころか笑い話にしちゃう。うん!小町的にポイント高い!」

 

「勝手に俺の部屋を覗き見なんて八幡的に超ポイント低いぞ、小町……あと友達なんぞいらん、ていうか友達ってなんだよ。」

 

「まぁまぁ、そんな捻くれないで!今時こんなに兄としゃべる妹なんてなかなかいないんだよ!」

 

「あぁ、それはもちろん感謝してるが……。って話をそらすな」

 

「ありゃ、バレちゃった?でも小町に免じて許して、お兄ちゃん!」

 

今にもテヘペロしそうな顔で謝ってくる。反省の意などほぼ無に等しいだろう。

 

「許すも何も最初から怒ってはないが……とにかく、部屋に入る時はノックしてくれよ」

 

「あの時はたまたま忘れちゃってたの!もうしないよ!」

 

「ん、ならよろしい」

 

「あ、始まった!」

 

CMが開けたようだ。

ふと思ったのだが例えば今のようにラブストーリーのような番組とCMとのテンションの差が多大にある。これって結構致命的じゃないのか?

そんな他愛ないことを考えていると目の前がぼや〜と霞んだような気がした。

今日一日慣れないことをしたため体が疲れてしまったのだろう。

そう自分の体調を裁定し、ぐーっと背伸びをする。

今日はもう寝てしまおう、そう思って先ほどかけようとしていた言葉である「おやすみ」を小町へ投げかける。

 

「おやすみ」

 

投げかけたこの愛の言葉から次の愛の言葉の「おはよう」。

この間に一年もの間隔があいてしまうなんてこの時は当然誰も予想できるはずもなかった。

 

× × ×

 

 夢を見ている、それだけはわかっていた。

 

 いつの間にか座っているようで、距離は3メートル先ぐらいだろうか、目の前にはこの雰囲気からして全く似合わないなんとも普通な一つの椅子がおかれていた。その椅子と自分の椅子を挟んで長めの白いこれまたシンプルな机がおかれていた。

 あたりは明暗が表現できないような曖昧さで少し気持ち悪さを感じる。

 

夢なのにやけにリアルだった。なんてありきたりな言葉がぴったりと当てはまる状況だった。

確かというか確実に俺は部屋に戻って寝た、これは間違いない。

 

心は不自然に落ち着いていて逆にラノベみたいな展開だと少し上ずった気持ちになってしまうほどだった。

 だが、俺は死んでなんていないのでおきまりの転生などするはずもないし、これはきっと「明晰夢」というやつなのだろう。はぁ、俺そんなに疲れてたのか……。

大きめの溜息は静かなこの場所では大きな音となってしまう。

更に言えば歩く音などもっと大きく聞こえてしまうのだ。

 

姿の見えない黒い人型の「何か」は顔なんて見えないというのに無機質な笑みを浮かべているようだった。その「何か」はコツコツと音を立てて目の前の椅子へと進みゆっくりと座ったのだ。

 誰しもにとって未知のものは恐怖の対象となり得るがこれは現実ではなく夢なのだ。それがわかっているだけで何も怖がることはなくなってしまう。

 

「夢ではないですよ。」

 

 相変わらずモヤモヤで隠れている「何か」はあろうことか高いような低いような声で話しかけてきた。

 

「じゃあなんだって言うんだ。これから他の世界へ転移でもするっていうのか?」

 

 目の前の存在を確実に夢だと確信してしまっているのか俺の声はさらっと疑問を口にした。

 

「それはこれから説明させていただきます。とにかく時間がありません。」

 

律儀に敬語で話し、そしてはっきりとした早口な言葉の連続に少し圧倒されてしまう。

 

「まずは先ほどヒキタニ様がおっしゃった転移ですが、全くもってその通りです。ヒキタニ様の世界をα世界としましょう。すると今からヒキタニ様はβ世界へ転移されるわけです。ちなみにそのβ世界のヒキタニ様はα世界かはたまた他の世界へ転移されるのです。ここまでよろしいでしょうか」

 

 明らかに全部わかったとはだれもが言えないだろうと思われるくらいの情報量を含んだ言葉をいっきに耳に入れる。もう本当に時間が少ないんだということを体現しているようだった。俺はなぜかこいつの言葉が虚言だとは思えず熱心に話を聞いてしまっていた。

 

「また、この転移ですがヒキタニ様お一人だけでなく、他の方も転移されております」

 

 なるほど。

 ラノベみたいに特別に一人!みたいなわけではないのか。残念だなんてこれっぽっちも思わないが。

 

「そして一番重要な転移先ですが、ヒキタニ様は幸運なことであるのかラブライブの世界で過ごしてもらうこととなります。日付は音ノ木坂学院が廃校と伝えられる前からですね。……あれ?あまり嬉しそうではありませんね」

 

「当たり前だ。アニメが現実になったらそれこそただリア充がはしゃいでるだけだ。楽しいどころか怖いだけだ。アニメってのは現実じゃないからこそのものだ」

 

「は、はぁ。そうですか……。おっと、そろそろ時間がギリギリなのでこれとこれを渡しておきます。」

 

 そう言ってこいつはノートと紙を渡してきた。ノートはピカピカの新品で雰囲気がちっともでやしない。

 

「最後に何か質問があればできるだけお答えしますが……」

 

「……いや、特にない」

 

本当は数えきれないくらい聞きたいことがあったがどうせ考えが整理されることはないだろう、そう思い質問を飲み込んだ。

 

「わかりました。それでは……」

 

 そう言って数瞬、あたりはすっかり明るさを取り戻し、あいつはどこかへと消えてしまっていた。

 おれはもうあいつの言葉を信じざるを得なくなっってしまった。

目の前の机へ倒れこむと少しだけ興奮した心が落ち着いた気がした。

バッと顔を上げあたりを見回す。

これまたとてもシンプルな時計が表す時刻は午後10時。

チクタクと時計の音がはっきりと聞こえてくる。

どうやら何か部屋の一室にいるようだ。

信じざるを得ないといっても先ほどまでのことを完全には信じらることができない俺はひとまず渡されたノートとプリントを見てみることにした。

プリントにはぎゅうぎゅうにつめて書かれたこれからの日程が書かれていた。

その裏にはラブライブの舞台となる学校である音ノ木坂学院までの道のりを表した地図が貼り付けてあった。

次にノートにはこれからの生活のための情報、あとは日記を書き込む形式になっているようだ。何のためなのかはあらかた予想がつく。元のこの世界の俺のためなのだろう。

 

ふぅ……。

 本当にそれっぽいな、まさか本気の本気で異世界転移しちゃったんじゃないのか?

今までずっと現実は小説より奇なり、という言葉にんなことあるかとバカにしてきたのに、これではまるで本当にこの現実は奇ではないか。

このシチュエーションはラノベではよくあるパターンだろう。中学生の時に思い描いていた妄想が、今思い出される。

いや、これただの痛い思い出だったわ。ただただ心が痛むばかりだよ。

俺は何回か深呼吸し気持ちをを落ち着かせて、もう寝ることにした。

やはり世界は俺に厳しいようなので自分にはとことん優しくすべきだ。

見知らぬベッドへ倒れこみ見知らぬ毛布を体に被せる。転々とする一日のおかげで疲れきってしまった体はすぐに俺を眠りに落とさせた。

 

× × ×

知らない制服を着て知らない道を歩く。これだけのことがどれだけの違和感を感じさせるだろう。

こんな状況に苦笑しながら地図を見て歩く。

ノートによると俺は二年生であるらしい。二年生の色である赤を基調としたネクタイからもそのことがわかる。

しかし席順とかまで書いてあるのだからあいつの丁寧さがうかがえる。

あといつも一人でいる、などが書いてあった。心に傷がつくからやめようね。

校門をくぐろうと足を踏み入れる。目の前には辺り一面の桜が広がっていた。しかし桜の風情など感じる余裕もなく正直緊張感からきているのか気が重くて休みたい。かといって休むのもなぁ。

まぁ一人でいるだけでいいのだから、そんなに気にせずとも大丈夫だろう。

今日から始まる異世界転移生活。

 他人を他人と思って生きていこう。

だらだらと歩きながら自分の教室に入ると、そこには初めましての知り合い3人がいた。いや、知り合ってはいないのでどちらかといえばストーカーと例えた方がしっくりくる。それじゃだめだろ。

初心者ぼっちはここで挨拶するのかで迷ってしまうかもしれないが、俺は全然迷わない。ノータイムで席につく。俺は他人と「今日は暑いですねぇ」とか気候変化を共有したりしないのだ。

 

「あ、おはよう!比企谷君!」

 

今まで3人で話していたのにもかかわらず、高坂穂乃果はぐるっと体を向け直して挨拶してきた。

 高坂穂乃果、このラブライブと言うアニメの主人公である。顔は当然整っていて美人というよりはかわいいの部類だ。髪をサイドテールとかいう髪型にしていて穂乃果の活発さがそこに表れている。さっきからこちらに向けている目は青く綺麗な瞳で思わずごくっと唾を飲んでしまうほど緊張してしまう。

 

「あ、オハヨウ。」

 

 少し見つめてしまったのもあるが穂乃果のいい子さが予想の範囲外でついカタコトでさらにワンテンポ遅れて言葉を返してしまった。

 不覚にも見惚れてしまったのだ。こんなことはそうないと思っていたのに。

だが、これはアニメでなく現実世界。

まさに向日葵のような笑顔で挨拶してくる穂乃果も現実になってしまったここでは俺の敵。

 リア充はリア充同士でウェイウェイするのが常なのだ。だから穂乃果が後ろにいようが友達になんて、ましてやラブコメなど起こるはずもない。

 それに知り合いになってしまえば、人と平等に関わり合うおれの主義に反してしまうことになるしな。

 

何度もいうように青春は擬態で欺瞞で虚偽妄言なのだ。

 

 

 

 

 

 

 




小町に違和感を感じる、気がする……。

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