ハイスクールD×D 英雄の力を使うもの 凍結   作:鯵の干物

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最近ずっとtypemoon wikiを見ている黒髭です。


新しい家族

side禊

 

あの日から数ヶ月が経ち、俺のいる孤児院に、俺を引き取りたいという家族が来ていた。

 

「君が禊君だね。俺の名前は四条高貴。今日から君の父親になる」

 

俺の前には、俺を引き取りたいと言ってきた男が、俺に自己紹介をする。

 

「春風禊です。よろしくお願いします。高貴さん」

 

俺は素っ気なくそう言う。しかし、四条高貴は、笑いながら言う。

 

「ハハハッ、まだ緊張しているみたいだなぁ。でも、今日から俺の事をお父さんと呼びなさい」

 

笑いながら答える。高貴を見て、俺は驚く。あんな風に言われたら、普通は怒ったりするものだ…おかしな奴

 

「わかったよ。親父」

 

俺は仕方が無く、高貴の事を親父と呼ぶ。すると、親父は凄く嬉しそうな顔をする。

 

「おぉ!今までお父さんとしか呼ばれてないが、親父と呼ばれるのもいいな!」

 

俺は親父の言葉に疑問を持つ。

 

「お父さんとしか呼ばれてない?」

 

俺がそう呟くと、親父は何か思い出したのか、俺に話しかけてくる。

 

「そうだ!肝心な事を忘れていた。俺には、一人娘がいるんだ。つまり、君のお姉さんだ。とても良い子だから、すぐに仲良くなれる」

 

なんだよ子供いるのかよ…なのに何で俺を引き取りたがるんだ?

 

俺は自分を引き取る理由が気になったが、今はいい事だ考え、頭の隅に追いやる。

 

「さて、それじゃあ、家に行こう」

 

そう言う親父に連れられ、俺は新しい家に向かった。

 

 

 

 

 

side???

 

今日は、私に新しい家族、私の弟になる子が来る。

 

 

 

 

 

 

一ヶ月前の朝、お父さんに話があると言われ、お父さんの部屋に向かう。

 

「お父さん。話って何?」

 

私は、朝食を終えて、お父さんの部屋に来ていた。

 

「おう、話ってのはな、彩乃。お前に弟が出来る」

 

お父さんの突然の発言に、私は大きく声を上げて驚く。

 

「えっ!!弟!!!」

 

「あぁ、そいつはな、親が死んじまってな、今は孤児院にいるんだ」

 

「親が?」

 

私がそう聞き返すと、お父さんは頷く。

 

「あぁ、どうやらその子、親が殺されていたらしくてな、うちで引き取る事にしたんだ」

 

「そうなんだ…」

 

私より年下の子が、そんな経験を…私が少し悲しそうな表情をすると、お父さんは私の頭を撫でる。

 

「だからな、その子の姉として、支えてやってほしい。頼めるか?」

 

「うん!」

 

私はお父さんのお願いに、大きく頷いた。

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

side禊

 

車に乗って、もう三十分は経っただろうか…俺は後ろの座席で、母の持っていたカードを眺めていた。そのカードには、鎖に繋がれている人の絵が書いてあった。

 

「Avenger…復讐者」

 

俺は、孤児院の先生に教えられた英語と、その意味を呟く。

 

「復讐者…今の俺にぴったりじゃないか…」

 

俺の家族を奪った男は、捕まっていない。当たり前だ。あんな羽の生えた奴を捕まえられる訳がない。

 

「もうすぐ着くからなぁ」

 

車を運転しながら、親父がそう言う。

 

「はい」

 

俺は、あの男の事を考えるのを一旦やめ、自分の今後について考える事にした。

 

「はぁ〜どうしよう」

 

俺がそんな風に呟くと、親父が俺を励ましてくれる。

 

「安心しろ、彩乃はいい子だからなぁ〜それに、お前のお母さんになる彩香もいい奴だ」

 

俺は、親父の言葉を聞き、少しだけだが安心する。

 

「はい、ありがとうございます」

 

そんなこんなしていると、どうやら目的地に到着したみたいだ。

 

「ほら!着いたぞ〜ここが、今日からお前の家だ!」

 

俺は、目の前にある大きな家を見る。

 

凄いな…随分とデカイ

 

俺がそんな事を考えていると、家のドアから、女の子が出てきた。

 

「おぉ!彩乃か」

 

親父の言葉から察するに、あの子が俺の姉になる四条彩乃さんだろう。俺がそう思っていると、その子は、俺の前まで走ってくる。

 

「ねぇ、君が禊くん?」

 

「あ、あぁ」

 

俺は突然話しかけられ、驚きながらも頷く。

 

「君…親が殺されたんだって?」

 

俺は、彩乃の言葉を聞き心臓の鼓動が早くなるのを感じる。

 

こいつ!普通俺にそういう事を聞くか!!!

 

俺の頭には、怒りでいっぱいになる。しかし、その怒りも一瞬の内に消える。なんと、俺は彩乃に抱きしめられていたからだ。

 

「ごめんね…辛い事を思い出させて…凄く辛かったよね…私には、お父さんとお母さんがいるから、君の気持ちの全ては分からない。でも、辛かったって事くらいはわかる。だから、私があなたの悲しみを塗り替えられるように、楽しい思い出をいっぱいあげる!!!私は君のお姉ちゃんだから!!」

 

その言葉は、俺の心に響いた。今まで、警察の人や孤児院の人に励まされてきたが、その言葉のすべてに俺は何も感じなかった。でも、この子の言葉は、俺の心に響いた。俺はその言葉を聞き、自然と涙が溢れてくる。

 

俺を抱きしめる彩乃と、抱きしめられて涙を流す俺を、親父と彩香さんであろう女性が優しい目で眺めてくる。

 

「っ……あれ…なんで……っ涙が………」

 

俺は彩乃の…姉ちゃんに抱きしめられながら、涙を流す。

 

 

 

こうして、俺に新しい家族が出来た。

 

 

 

 




泣く時ってどんな風に書けばいいんだろう?分からん…誰か教えてください!!!

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