ハイスクールD×D 英雄の力を使うもの 凍結   作:鯵の干物

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冥界旅行?悪魔を弄ります!!!

side禊

 

俺は今…イヤ、俺たちは今、仕事の関係で、冥界のとある森にいた。

 

「なぁ〜、俺たち終わるまでここにいなきゃいけねぇのか?お偉いさんたちは、今楽しくパーティーなんだろ?禊」

 

俺は、そうごねる美猴に、注意する。

 

「お前…これが仕事だって忘れてないよな?それに、俺は悪魔嫌いだから、森の中だけで精一杯だよ」

 

俺がそう言うと、黒歌が美猴に言う。

 

「少しは大人しくしたら?美猴」

 

黒歌達と、そんな話をしていると、木々の中から、白髪の女の子が出てきた。

 

「あれ?あの子が妹なの」

 

リアス・グレモリーの眷属である、白髪を指差し、俺は黒歌に問いかける。

 

「そうにゃん」

 

「ふ〜ん」

 

俺がそう言うと、白髪ちゃんが、黒歌に問いかける。

 

「姉様…これはどういう事ですか」

 

「そんな怖い顔しないで…白音…」

 

黒歌が、妹…白音にそう言う。

 

「ここに来た理由はなんですか?」

 

白音は、黒歌を睨みながらそう問いかける。

 

「白音…あんたを迎えに来たニャン…前は、逃げるのが必死で、連れてってあげられなかったからね〜」

 

黒歌が、そう白音に答える。すると、近くから、何者かの気配がする。

 

大方、主人のリアス・グレモリーか、赤龍帝だろ…

 

俺は、そんな事を考えながら、姉妹の行く末を見守る。すると、猿も気が付いたのか、黒歌に言う。

 

「なぁ…黒歌」

 

「なによ…美猴」

 

「そこに隠れている奴ら…ずっと無視する気か?俺っちや黒歌みたいに仙術知ってと、気の流れですぐ分かるんだよねぇ〜」

 

俺は、美猴の物言いに、不満があり、美猴に言う。

 

「おいおい!俺も分かるからね!!!仙術知らないけど、悪魔のゴミの匂いで分かるからね!!!」

 

俺がそう真剣に言うと、美猴は苦笑いをする。

 

「お…おう」

 

そんなやり取りをしていると、案の定、リアス・グレモリーと、赤龍帝、兵藤一誠が出てきた。

 

「黒歌…この子は私の眷属よ…指一本でも触れさせないわ…」

 

リアスのその反応に、俺は少しばかしイラッときたので、白音の頬っぺたをツンと触る。

 

「ゴッメーん!!!触っちゃった!!!ソレデェ〜指一本なんだってぇ!!」

 

俺がそう言うと、リアス達は俺のほうを向き、睨んでくる。

 

「あなたは…彩乃の弟の」

 

俺は、姉さんを呼び捨てにしたのが許せず、殺気を放つ。

 

「おいクズ悪魔ぁ!!!テメェらがぁ〜姉さんの名前を…何呼び捨てにしてくれちゃってんですかぁ!!!」

 

俺がそう言うと、一誠は、リアスを守るように前に立つ。

 

「ふぅ〜主人を守る為に前に出る!!!かっこいい!!!」

 

俺がそう話していると、黒歌と美猴の声が聞こえた。

 

「「お前(あなた)が話すとややこしいから、少し黙ってろ!!!(黙ってて!!!)」」

 

「はい…」

 

俺はそう小さく返事をし、その場で体育座りをする。

 

「コホン…それじゃあ話を戻して、白音…私と一緒に来なさい…ヴァーリとオーフィスなら、あなたを喜んで受け入れてくれるわ…なんたって、あなたには、私と同じ力が流れているんだから」

 

黒歌がそう言うと、白音は、拒絶の言葉を言い放つ。

 

「私は…リアス・グレモリー様の眷属です」

 

そう言う白音に、一誠も続く。

 

「小猫ちゃんは絶対渡さねぇぞ!!」

 

あぁ〜あぁ〜ウゼェ!!!これ…黒歌の立場が俺だったら、速攻ブチ殺し確定だね…

 

「力ずくでも連れてくにゃん」

 

黒歌がそう言うと、俺は立ち上がり、美猴は如意棒を構える。

 

「まぁ、少し抵抗してくれた方が、時間潰しになるってもんだぜぃ」

 

あのバカ…なんでそう…こちらの目的が悟られるようなこと言うかな…」

 

「時間潰しですって!」

 

ほらぁ〜リアス・グレモリーがなんか気づいちゃったぽいよぉ〜まぁ、あの悪神の目的が失敗しようと、別に関係ないことだからな…仕方ない…もうバラしちゃえ

 

「待機中の暇潰しでね〜ここにいたのは、俺が悪魔共と一緒にいたくないのとぉ〜とある奴をここに誘導してって上からの命令でね…」

 

俺は、リアスと一誠を見ながら、そう言う。

 

「一誠!!!小猫!!!急いで戻るわよ!!!」

 

プププ!遅すぎ

 

俺がそう心の中で笑っていると、辺りに結界が貼られる。

 

「なんだ!」

 

一誠は、突然の事で驚く。

 

「この森ぜ〜んぶ結界で覆って、外界か遮断したにゃん」

 

黒歌がそう言うと、猿は、嬉しそうに如意棒を振り回す。

 

「少しは楽しませてくれよ…赤龍帝!!!」

 

美猴はそう言いながら、如意棒を振り下ろす。リアス達は、それを難なく避け、追撃してくる。

 

「アメェよ!!!」

 

俺はそう言うと、魔力で強化した拳で、リアスの滅びの魔力を殴り消す。

 

「こいつら…滅茶苦茶強ぇ!!!」

 

すると、遥か空から、渋い声が聞こえた。それは、誇り高き龍から、悪魔という下衆に堕ちた、元龍王のタンニーンだった。美猴は、タンニーンを見ると、1人嬉しそうにする。

 

「おうおう!!!元龍王じゃないかい!!」

 

「随分嬉しそうだね…猿」

 

俺がそう言うと、美猴は嬉しそう叫ぶ。

 

「觔斗雲!!!」

 

美猴はそう叫ぶと、タンニーンのいる空へと飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

「猿は龍の相手をしてくれてるし…黒歌…さっさと用事済ませいて帰ろう」

 

俺がそう言うと、黒歌は頷く。

 

「さてと…という訳だから、さっさと妹を渡してくれる?じゃないと…この場で殺すにゃん」

 

わぁ〜お…物騒な黒歌さん…昔会った時は、泣きながら妹のことを話していたのに…

 

黒歌がそう言うと、美猴と戦っているタンニーンが、リアス達に激励を送る。すると、白音ちゃんが黒歌に話しかける。

 

「姉様…私がそちらに行きます」

 

その発言を聞き、一誠とリアスは、白音を止める。

 

「だから、二人は見逃して下さい…」

 

俺はそれを聞いて、勿体無いと思った。

 

あぁ…彼女はとても仲間思いなんだね…悪魔じゃなかったら…力を貸してあげるんだけど…

 

すると、再び、リアスが何かを言ってくる。

 

「小猫…あなたは私の下僕で、眷属なのよ…勝手は許さないわ…」

 

リアスがそう言うと、白音は泣きながら言う。

 

「姉様の力は、私が一番よく知ってます…」

 

すると、リアスが白音を後ろから抱きしめる。

 

「安心なさい…あなたは私が守ってあげるわ…」

 

俺はそれを聞いた大笑いをする。

 

「ハハハハッ!!!お前…やっぱ…バァカだわ…くくくっ!!!」

 

俺がそう笑って馬鹿にすると、一誠が切れてくる。

 

「テメェ!!!ふざけた事言ってんなよ!!!部長の何処がバカなんだよ!!!」

 

俺はそう言う一誠をガン無視する。

 

「リアス・グレモリーよぉ〜お前…なんで…白音ちゃんがそんな事を言ってると思う?」

 

俺がそう聞くと、リアスは俺を睨んでくる。そんなリアスに、俺は容赦無く言う。

 

「オメェが弱いからだ…分かるかい?そもそもよぉ〜お前が強いなら、さっさと俺と黒歌を殺せばいいだろ?まさか…白音ちゃんの前で黒歌と戦いたくないとか抜かしませんよねぇ〜そういうのは…強い奴がするもんなのですよ!!!お前が弱いから…白音ちゃんはトラウマである黒歌について行くなんて言ってんだよ…それをお前…守る?これを聞いて笑いを堪えろとか…俺には出来ねぇな」

 

俺の皮肉に、リアスは何も言い返せず、黙ってしまう。

 

「ゴミが…悪いな…黒歌…続けてくれ」

 

俺はそう言うと、近くの木に腰をかける。

 

「おいで白音…私が立派な仙術使いにしてあげる」

 

黒歌の言葉を聞き、白音は涙を流す。

 

「いや…あんな力…いらない…人を不幸にする力なんていらない!!!」

 

白音に言葉に…リアスが続く。

 

「黒歌…力に溺れたあなたは、この子に一生消えない心の傷を残した。あなたが主人を殺して去ったあと、この子は地獄を見た。私が出会った時、この子に感情なんてなかった。小猫にとって、優一の肉親に裏切られ、頼る先を無くし、他の悪魔に蔑まれ、罵られ、処分までされかけて、この子は、辛い物を沢山見てきたわ。だから私は、この子に沢山楽しいものを見せてあげるの…」

 

リアスの言い分は、認めたくないが、否定は出来ない。黒歌は、妹を守ろうとした。でも、自分の力不足で、妹を置いていっしまった。それが理由で、白音が仙術がトラウマになるのも、仕方がないことだ。

 

俺はそう考えながら、黒歌と白音を見ていた。

 

「行きたくない…黒歌姉様…あなたと一緒に行きたくない!私は搭城小猫!!私はリアス部長と一緒に生きる!!!生きるの!!!」

 

「この子は、リアス・グレモリーのルーク。搭城小猫!私の大切な眷属悪魔よ…あなたには渡さないわ!!!」

 

リアスが黒歌にそう叫ぶと、一誠が前に出てくる。

 

「俺が部長と小猫ちゃんを守ります!!!」

 

一誠がそう言うと、黒歌は不機嫌な顔をする。

 

それはそうだ。妹に拒絶された挙句に、こんな安いドラマみたいなのを見せられたら、誰だってそうなる。

 

「敵わないって分かっているのに挑むなんて…バカじゃないの…じゃあ死ね」

 

黒歌はそう言うと、ここら一体に毒の霧をまく。その毒をくらい、白音とリアスがうずくまる。

 

「悪魔や妖怪には効果抜群なのに…ドラゴンには効かないみたいね…毒を弱めたから短時間では死なないにゃん…じわじわ〜っと殺してやるにゃん」

 

俺はそう言う黒歌に言う。

 

「あの〜私め人間なので、絶賛死にそうなのですが…ゴホォ!!!」

 

俺がそこで血を吐くと、黒歌は慌てる。

 

「あぁ!!!ごめんごめん…あなたに結界を張るのを忘れてたニャン」

 

「全く…気を付けてくれよ…俺は人間なんだから」

 

俺たちが、そんな事をしていると、リアスの滅びの魔力が黒歌に向けられる。しかし、黒歌は空間術でそれを難なく避ける。

 

「赤龍帝の籠手!!!」

 

一誠がそう叫ぶが、籠手が一向に反応しない。不調なのか?

 

俺がそんな事を考えていると、黒歌の怒涛の攻撃を一誠は一身に浴びる。

 

俺がぼーっと見ていると、何故か…変なメロドラマが始まっていた。俺…帰ってもいいかな?

 

すると、俺は一誠の言葉で我に帰る。

 

「おっぱいを突かせてください」

 

は?

 

俺はその言葉を聞き、みみを疑った。

 

こいつ今なんて言った?俺の聞き間違えじゃなければ、おっぱいって言わなかったか?

 

俺がそう考えていると、リアスが、自分の服をあげ、乳房を晒す。

 

こいつ…本当にやる気だ!!!!!!

 

「ねぇ〜禊…あれはなんかの作戦かしら?リアス・グレモリーが乳房をさらけ出して、赤龍帝と何かをするつもりだわ…」

 

俺は黒歌の質問に答える。

 

「わからねぇ…」

 

俺がそう答えると、突然一誠が叫び出す。

 

「右のおっぱいと左のおっぱい…俺はどちらを突けばいいんだ!!!」

 

こいつあれだ。バカだ…

 

俺はそれが見てられず、一誠に叫ぶ。

 

「どっちも突けばいいだろうが!!!」

 

俺の言葉に、一誠は目を丸くする。

 

「お前…天才か?」

 

「この世の全の天才に謝れ!!!」

 

俺の叫びを聞かず、一誠は乳を突いた。すると、籠手から音声が鳴り響く。

 

Welsh Doragon Balance Breaker!!!

 

「まさか…胸突いて禁手に至ったのかよ…」

 

俺は一誠を見て、呆れた声を出す。

 

「ハァァァァァァ!!!禁手化!!!赤龍帝の鎧!!!主人のおっぱい突いて、ここに降臨!!!」

 

それを見た黒歌が、ニヤリと笑い、自分の大技を一誠に放つ。しかし、それは効果が無く、一誠は、黒歌に当たるか当たらないかのギリギリの攻撃をする。

 

「俺の可愛い後輩…泣かせるんじゃねえよ…もしあんたがまた小猫ちゃんを狙ったら、小猫ちゃんのお姉さんだろうが、俺の敵だ」

 

一誠がそう言うと、黒歌は飛び上がる。

 

「クソガキが!!!」

 

黒歌はそう叫ぶが、美猴によって回収される。どうやら、あの悪神様がヘマをしたらしい。

 

「あれ?ていうか、俺…置いてきぼり!!!」

 

俺は、黒歌達の消えた空を見上げながら、そう叫ぶ。すると、俺の方を向いた一誠がいた。

 

ワアォ…大ピーンチ

 

「これで最後は、お前だ!!!」

 

そう言う一誠に、俺は手を挙げる。

 

「ちょい待ち…俺は…少しばかしリアス・グレモリーに話がしたいだけ……なっ!もし信用出来ないなら、この距離からでいい」

 

俺は、転移魔術が始まるまでの時間稼ぎをする。

 

「なぁ…黒歌が、なんではぐれになったか…知りたい?」

 

俺がそう言うと、白音は大きく反応する。

 

「それはどういう意味?黒歌は力に溺れた。それがはぐれになった原因でしょ?」

 

そういうリアスに俺は首を振る。

 

「そいつが違うんだよね…まぁ、ちょっとした昔話だ」

 

俺はそう言うと、話し始めた。

 

「昔々、ある所に…とても仲良しな二人の猫又がいました…その猫又達は、親が死に、生きていくのに必死でした。しかし、そんな二人に転機が訪れるのです。そう…それが…転生悪魔になる代わりに、生活を保障するというものでした。もちろん…姉の猫又は頷きました。これで妹と幸せに暮らせる。しかし、そんな幸せは…訪れる事は…ありませんでした。悪魔との契約内容は、妹には手出しをせず、自分だけが転生するというもの…しかし!!!その悪魔は、仙術の才能のある妹も欲しがったのです!!!」

 

俺がそう言うと、三人は目を丸くする

 

「まだ幼い妹の猫又に仙術を覚えさせるのは危険だ。そう判断した姉は、主人に頼みました。どうかお願いだ!!!妹には手を出さないでくれと…しかし…傲慢な悪魔は、それを無視し、妹に手を出した。そこんところを姉の猫又にキル!!!されたのでしたぁ!!!こんな事情があるのに勝手にはぐれとか…全く…あなた達悪魔の王は…怠惰ですね〜」

 

俺がそう言うと、リアスは顔を真っ青にする。それはそうだ…自分の兄が…自分の眷属の家族の幸せを奪った様なものだ…

 

「それじゃあ…時間も稼げだので…さらば!!!デス!!!」

 

俺はそう言うと、そのまま、魔法陣へと消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




疲れたぁ〜

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