ハイスクールD×D 英雄の力を使うもの 凍結   作:鯵の干物

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突然の再会⁉︎

side禊

 

俺が堕天使レイナーレと手を組んでから、3日が経ち、今日、彼女のターゲットの少女が、この教会を訪れるらしい。

 

「おや?君がレイナーレの言っていた、シスターアーシアかな?」

 

俺が入り口にいる少女にそう言う。すると、その少女は小さく頷く。

 

「はい…今日からお世話になります。アーシア・アルジェントと申します」

 

「そうか…今日からは同僚だ。よろしく頼むよ…アーシア」

 

俺はそう言うと、アーシアを教会の中に連れて行く。

 

「我々の仕事は、悪魔と契約した者に注意を促すことだ。基本的に仕事は夜になる。今のうちに休んでいたまえ」

 

俺はそう言うと、義妹のいる地下室へ向かった。

 

 

 

 

 

「咲…起きているか?」

 

俺がそう言うと、部屋にいる少女は、俺に向かって走ってくる。

 

「あぁ!言峰さん…今日もご苦労様です」

 

俺は、他人行儀な義妹を見て、少しばかし悔しくなる。

 

「あぁ、今日から新しいシスターが来たのでね…今からは暇だから、少し顔を出しにな…」

 

俺は、あの日…咲を救出したあの日から、言峰という偽名を使っていた。

 

「そうだ…咲…君を解放する手段が見つかったぞ」

 

俺が咲にそう言うと、咲は嬉しそうな顔をする。

 

「本当ですか!!!」

 

「あぁ、もう少しで、準備が整う。暫しの間待っていてくれ」

 

俺はそう言うと、夕飯の買い物の為、教会を出た。

 

 

 

 

 

 

 

「ふむ…今日はシスターアーシアが来たから、私の麻婆フルコースで歓迎会を開くか…」

 

俺はそう言うと、置いてある豆腐を取る。

 

「そう言えば、曹操の計画は進んでいるのだろうか…」

 

俺は、豆腐を持ちながら、我が友の名を呟く。

 

曹操。我が友で、禍の団の英雄派のリーダー。去年の今頃、俺の前に現れて、仲間になれと行って来たので、取り敢えずボコってやったら意気投合した。

 

「奴には久しく作っていなかったな…泣きながら食べてくれたのだから、余程好きなのだろう。暇な時でも、禍の団のアジトにでも行くか…」

 

俺はそう言いながら、買い物を終え、教会に戻った。

 

 

「さぁ…アーシア…我が麻婆を食すがいい」

 

夜…教会で、俺はアーシアに麻婆を渡していた。レイナーレ達は仕事があると言い、何処かへ行ってしまった。偶々いたフリード神父にレイナーレ達の分を無理矢理食べさせた為、無駄になる事はなかった。しかし、フリード神父は食べた瞬間に、言峰の旦那の鬼!!!と叫び、その場で倒れた。

 

「はい!頑張って食べます!!!」

 

そんなフリードを見ながら、涙目でアーシアは我が麻婆を食べる。

 

「辛い〜!主よ!これも試練なのですね!!!」

 

そう言うアーシアを見ながら、俺はニヤリと笑う

 

「ふむ…喜べアーシア…君は1日分のカロリーを摂取する事ができた」

 

「それは全然嬉しくないです!!!」

 

こうして、平凡な1日が過ぎていった。

 

 

 

 

 

 

 

あの麻婆歓迎会から1日がたった。どうやら、俺の留守中に悪魔が襲ってきたらしい。咲の部屋には、隠匿の魔術と防御の魔術を掛けてあるため、無事である事は、確定していた。

 

「さて…私も行くかな…」

 

俺はそう言うと、教会へと向かった。

 

side out

 

第三者side

 

「フフフ!!!まさか赤龍帝の籠手だったなんて…でも…私にはこのカードがあるわ!!!」

 

教会の中、そこには、カードを持って高笑いするレイナーレの姿があった。

 

夢幻召喚(インストール)!!!」

 

レイナーレはそう叫ぶ。すると、レイナーレの体は光に包まれ、そこには、赤と黄色の槍を持った、レイナーレの姿だった。

 

「ハハハハッ!!!凄い!!!凄い力!!!アーシアの神器はもういらない!!!これで私は…至高の」

 

堕天使。そうレイナーレは言おうとしたが、それは叶わなかった。なんと、レイナーレが自分で赤い槍を刺しているからだ。レイナーレ自身も困惑する。

 

「へ…何…これ…グフゥ!!!」

 

口から血を吐きながら、レイナーレはそう言う。そして、静かな教会に、1人の笑い声が響き渡った。

 

「ハハハハハハハッ!!!!!!!!!」

 

side out

 

 

side禊

 

俺は、教会の物陰に隠れ、レイナーレを見ていた。

 

「ふむ…堕天使でも、問題無くカードは使えるのか…いい実験になった…もう用済みだな…」

 

俺はそう言うと、腕にある刺青…令呪を構える。

 

「令呪をもって命ずる。自害しろ…クラスカードランサー…真名ディルムッド」

 

俺がそう言うと、高笑いするレイナーレが自分で槍を刺す。困惑するレイナーレを見る。俺は、その顔を見て、耐えられずに笑ってしまう。

 

「ハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!!」

 

俺が物陰から出て、高笑いする。すると、レイナーレと悪魔達が私のことを見る。

 

「言峰神父!!!これはどういう事よ!!!このカードを使えば至高の堕天使になれるって言ったじゃない!!!」

 

血を吐きながら、レイナーレは俺の事を睨む。

 

「ふむ…やはり良い…そうやって、心を許したものに裏切られる時の表情は、何度見ても堪らないな。すまないね…レイナーレ…元々、君はこうなる予定だったのだよ」

 

私は、笑いながらレイナーレに向かって言う。

 

「クソクソクソクソクソクソ!!!!!!下等な人間風情が!!!」

 

既にカードの効果は切れ、普通の状態に戻る。そして、俺に向かって光の槍を投げる。俺は、懐から黒鍵を出し、光の槍を跳ね返し、光の槍は、レイナーレの頭に突き刺さる。

 

「ウ…ソ」

 

レイナーレはそう最後に呟き、その場で絶命した。

 

「貴方…何者」

 

俺に向かって、赤髪の悪魔が俺に問う。

 

「私か?私は、そこで死んでいる物の同僚だ」

 

俺がアーシアに指を差しながら言う。すると、レイナーレを撃退した少年が叫ぶ。

 

「物ってお前!!!」

 

「一誠!落ち着いて」

 

少年を赤髪の悪魔がなだめる。すると、外から、一人の少女が現れた。

 

「部長…外にいた神父たちは倒しました。あれ?その方は…」

 

俺は、その少女を見て驚く。

 

「何!!!」

 

なんで…なんで…死んだ筈じゃ…姉さん…

 

「あの…そんなに見つめられると…照れるっていうか…」

 

俺は、姉さんの言葉を聞き、我に帰る。

 

「すまないね…知り合いに似ていたものだから…」

 

「いえいえ、それは構わないんですけど…」

 

やっぱり…姉さんだ……よかった……でも…クズ悪魔共…自分達で殺しておいて…眷属にしやがった。

 

「ふむ…カードも回収できた。私はもう行く」

 

俺がそう言うと、赤髪の悪魔は、俺の行く手を阻む。

 

「悪いわね…この町は、私の管理している町なの…その町で事件を起こされて、すんなり帰すと思って?」

 

面倒いやつに絡まれたもんだ。

 

「ふむ…命の恩人にその態度か…私がレイナーレを殺していなかったら、死んでいたのは、君達だぞ」

 

「なんですって!私が中級堕天使如きに敗れると」

 

赤髪の悪魔は、レイナーレに負けると言われたのが気に食わないか、俺の事を睨む。

 

「いや…レイナーレだけなら勝てるだろう。だが、あのカードを使っているなら話は別だ。あのカードは、それほど危険なものなのだよ」

 

「なら、尚更そんな物を貴方に渡すのはダメね…さぁ…そのカードを渡しなさい」

 

全く…やはり悪魔と堕天使は傲慢だな…

 

「力尽くで奪ってみればいいだろう」

 

俺がニヤリと笑いながらそう言うと、赤髪の悪魔は、俺の事をさらに睨む。

 

「仕方ないわね…祐斗…死なない程度にやりなさい」

 

赤髪の悪魔は、金髪の青年にそう言う。すると、金髪の悪魔は、俺に剣を向けてくる。

 

「すまないね…主人の命令だから」

 

俺は、そう言う悪魔に、笑いながら言う。

 

「随分と自信があるのだな…悪魔如きが…」

 

俺はそう言うと、黒鍵を構える。すると、金髪の悪魔が、おれに攻撃を仕掛ける。

 

「ハァ!!」

 

剣を振り下ろす悪魔。俺は、それを難なく避け、黒鍵で腕を斬る。

 

「グゥ!!!」

 

悪魔の腕に黒鍵が擦る。

 

「ほう…中々やるな…腕を斬り落としたつもりだったのだが…やはり鈍った様だな…」

 

俺はそう言うと、悪魔の腹を全力で殴る。

 

「グハァ!!!」

 

そして、そのまま教会の入り口まで飛んでいく。

 

「分かったかね?これが実力差だ。それと青年…君は、私がアーシアのことを物と言った時、怒ったね…」

 

俺はそう言うと、さっき突っ掛かって来た悪魔にそう言う。

 

「あぁ!!!それがどうした」

 

俺の問いに悪魔はキレ気味で言う。

 

「文句が言いたければ強くなればいい…そもそも、アーシアが死んだのは君が弱かったからだ。この世の全ての不利益は当人の能力不足。つまり、君が弱いのが悪いのだ。強くもない者が文句を言ったところで、それは意味の無いことだ」

 

俺がそう言うと、悪魔は下を向いて黙ってしまう。

 

「あぁ、そうだ…そこのマフラーをつけた君…」

 

俺がそう言うと、姉さんは驚いて、慌てる。

 

「えっ!!私?なんですか神父さん?」

 

「あまり危険な事はしない方がいい。見たところ君は転生悪魔。ご家族も心配する。それではな…」

 

俺はそう言い残すと、下にいる咲を連れて、教会から立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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