俺ガイル×ニセコイ   作:従属人間

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どうも従属人間です

4話です

会話の中で小咲とるりが分かりにくいかと思い
小咲:比企谷「君」
るり:比企谷「くん」
と、してます。

では、どうぞ


4

小町を中学校まで送り届け、登校する。

 

教室へ入り、自分の席を目指しながら軽く教室内を見渡す。

 

一条はすでに登校してるようで、ま、舞、マイマイと小野寺、あといつも小野寺と一緒にいるメガネの女子と話をしている。

 

桐崎はまだ登校してないようだ。

 

ペンダントの件をどうしたものかと、悩みつつ席に着く。

 

席に着いたところで声をかけられる。

 

「おはよう。比企谷くん」

 

「お、おはよう!比企谷君!」

 

メガネ女子と小野寺である。

 

…あれ?さっきまで一条達と話てなかったっけ?

チラッと一条達がいたほうを見ると、

物凄い表情をした一条と、ニヤニヤ面したマイマイがこちらを見ていた。

一条はまだいいとして、なぜだろう?マイマイのあの顔を見てるとすごく殴りたくなってくる。

 

「ちょっと、聞いてるの?比企谷くん?」

 

目線を元に戻すと半目でこちらを見てくるメガネ女子。

 

「お、おう、わりぃ。

で、なんか用か?」

 

「私は特に用は無いんだけどね。

小咲が比企谷くんに渡したい物があるんだって。

ほら、小咲」

 

「ちょ、ちょっとるりちゃん?!」

 

メガネ女子の名前はるりと言うらしい。あだ名はルリルリだな。

 

ルリルリに背中を押されるように前に出る小野寺。

 

渡したいものか…不幸の手紙とかだったらどうしよう…

 

少し構えて小野寺が話すのを待つ。

 

「あ、あのね、比企谷君昨日ずっと寝てたでしょ?

それで授業の内容が分からないんじゃないかなと思って、役に立てばいいんだけど」

 

話の内容からして昨日の授業を纏めたであろうノートを差し出して来る。

 

「帰りのHR終わったときも起こしてあげようと思ったんだけど、委員の方で呼ばれちゃって…」

 

困ったような笑顔を浮かべる小野寺。

 

こういった優しさが、多くの男子を勘違いさせ、

結果死地へと送り込む事になるんだな…

 

 

「いや、大丈夫だ。

昨日の件は俺が悪かったし、小野寺が気にするような事じゃない」

 

そう言い、「もう話すことはありませんよー」とオーラを出しつつ机に伏せる。

 

「ちょっと、比企谷くん?

せっかく小咲がアナタの為に纏めてあげたんだから受取ってくれてもいいんじゃない?」

 

話終わったよね?「話しかけんなオーラ」感じ取れなかったの?

 

リア充(笑)って奴は空気読んだりすんの得意なんじゃないの?

 

顔を上げると、ルリルリが「なんでもいいからとにかく受けろれや」オーラを発している。

 

怖い、めっちゃ怖い。あと怖い。

 

表情は変わらないのに身に纏うオーラが半端ない。ルリルリは覇気の使い手だったのか…

 

「あ、いや、そのなんだ。アレがアレだから大丈夫…」

 

そう言うと一段と覇気が強くなった気がする。

 

「と思ったけどやっぱりありがたく借りようかな。うん。サンキューな、小野寺」

 

このままだとどうなるかわからん。ここは受取っておいた方がいいだろう。

 

ルリルリの覇気が収まるのを感じる。

 

「う、うん!なるべく分かり易く纏めたつもりだけど、

それでもわかんない所あったら聞いてね!!」

 

しょんぼりとした顔から一変、嬉しそうな笑顔で話す小野寺。

 

守りたいこの笑顔。

 

 

 

しかし「アナタの為に~」なんて聞くとつい勘違いをしそうになるが、

小野寺のことだしきっと優しさからの行動だろう。

こういった行動に何かしらの意味を見出しそうとしてしまうのは

モテないが故の悪い癖だな。

 

 

 

一先ず、ノートも受け取ったしもう、用は無いだろうと再び机に伏せようとして、ふと思う。

 

この2人なら一条と桐崎の探し物を知ってるかも知れない。

 

先ほどまでも話をしていたようだし、聞いてみるだけ聞いてみよう。

 

「なぁ、少し聞きたいことがある」

 

首をかしげる2人に昨日の放課後の出来事を話す。

 

 

 

 

「と、言うことなんだが…なにか知っているようだったら、教えてもらえると助かる」

 

2人の回答を待つ。

 

「あぁ、それなら…」

 

そう言いながら色々な、それこそいらない情報まで教えてくれる2人。

 

いや、俺から聞いといていらない情報っていうのもアレだが…

 

2人から得た情報を簡単に纏める

 

・十年程前に女の子から貰った。

 

・なんか約束して覚えてたら結婚しよう!

 

・特徴的な形をしていて真ん中に鍵穴が付いている。

 

最初の2つホントいらなかった…。が、取り合えず探すべきものは分かったから良しとする。

 

しかしアレだな、一条の頭の中はお花畑かなんかか?

 

自分が覚えてたところで相手の子が十年も前のことなんて覚えてるはずがない。

 

仮に相手の女の子が覚えてたところで

 

『は?なに子供の頃の事本気にしてんの?キモッ』

 

とか、言われるのが落ちだろう。

 

心の中で一条のアホさ加減に呆れてると小野寺が

 

「と、ところで比企谷君もそういった事、な、なかったかな?」

 

と、上目使いで聞いてくる。

 

そういった事、とは十年前に女の子と約束がどうとかって事だろう。

 

「ひゃ、そんにゃ事なかったと思うじょ」

 

上目遣いの小野寺にドキドキしながら答える。

 

「そ、そっかぁ…あっ急に変な事聞いてゴメンね」

 

小野寺がそう言ったところでチャイムが鳴り、2人共席に着く。

 

 

目的の物は分かった。随分と特徴的な物だしすぐに見つかるだろう。

 

 

 

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すぐに見つかる。

 

 

そう思ってた時期が僕にもありました。

 

全然見つかんねーよっ!1週間だぞ!1週間!!

 

ここまで探して見つかんねーとか、そのペンダント自体一条の妄想なんじゃないのかと

疑いたくなるレベル。もしくは先生とグルになって俺が探してるの見て

 

『あいつマジで探してる~w』『見つかるわけ無いのにね~』『マジウケルるwww』とか

 

笑ってんじゃないだろうな…

 

もういいよね。八幡頑張ったよ。ここまで働いたんだからもう一生働きたくない。

 

とか思いながらも探し続ける俺。やだ!俺の社蓄適正高すぎっ!!!

 

しかし本気で諦めるべきでは無いかと思っていると

 

「これか…?」

 

パッと見ただけでは見逃してしまいそうになる所で件のペンダントと思われる物を見つけた。

 

小野寺たちから聞いていた特徴とも一致する。

 

後はコレを一条に渡せばミッション・コンプリートだ。

 

明日でもいいかと思うがこういったのは早めに終わらしといた方がいいだろう。

 

さっさと渡して帰りにマッカンでも買って帰ろう…雨も降り出しそうだしな。

 

 

 

 

 

 

やっと見つけた…

 

小野寺も一緒にいるようだが、まぁ困ってる2人を見逃せなかったんだろう。

 

3人に近づき、声をかけようとした時

 

 

「うるっせぇな!!!!だったらもう探さなくていいからどっか行けよ!!!」

 

 

………なにこの状況。

 

やっぱ渡すの明日にしようかなぁ…誰も気付いてないようだし。

 

あ、雨降ってきた。傘取り行って帰るか。

 

「あ」

 

ん?どうやら小野寺が俺に気付いたようだ。

 

小野寺の声に反応してあとの2人も俺に気付く。

 

「ヒキタニ…」

 

「あ、ゾンビ」

 

ヒキタニって誰だよ。あと桐崎さん、ゾンビってやめてくれる?

 

まぁ、ここまで来たらさっさと渡して帰ろう。このまま雨に打たれてると風邪引くかもしれないし。

 

いや、風邪を引けば学校を休めるし、小町に看病してもらえるかもしれない…ってそうじゃない。

 

「ほら一条。無くしもんだぞ。大事なんだったらちゃんとしとけ。

 

あと、俺の名前はヒキガヤだから」

 

そう言って一条に向かってペンダントを放り投げる。

 

「お、おう…ってこれ!!」

 

驚く一条。

 

「アンタ、どうして…」

 

不思議そうな桐崎。

 

「俺はただ日原先生に頼まれて探してただけだ」

 

ホントは罰だけど。

 

「マジでサンキューな!比企谷!

 

いやーホント見つかって良かった…」

 

「別に気にすんな。その辺適当に探してたら見つけただけだ」

 

「比企谷君はこう言ってるけど本当は毎日帰る時に先生に落し物で届いてないか確認したり、

ゴミ捨て場まで探してくれてたんだよ」

 

ちょっと小野寺さん?なんであなたが俺の行動知ってるの?やだ、ストーカーかしら。

 

小野寺の言葉につい、恥ずかしくなりそっぽを向き頬を掻く。

 

「どうしてそこまでしてくたの?

それに私達アンタが探してるなんて知らなかったし、

探すなら一緒に探せば良かったのに」

 

あれ?知らなかったの?てっきり小野寺とかから聞いてると思ってたんだが。

 

「まぁ、お前たちに言ってないのはアレだ。アレがアレしてああなったからで…

そもそも探し物するのに一緒に同じ場所探しても効率悪いだろ。

それに妹に頼まれたからな」

 

「なに?アンタ、シスコンってやつ?」

 

「ばっかお前知らねーのか?千葉の兄妹ってのは総じて仲が良いんだよ。

それに可愛い妹の頼みを断るなんて千葉の兄として失格だろ」

 

「やっぱりシスコンじゃない」

 

そう言って笑う桐崎。

 

 

 

「とにかく助かった。見つけてくれてマジで感謝してる。

…あと、桐崎も。さっきは悪かった。

1週間一緒に探してくれてサンキューな」

 

「まぁ見つかって良かったじゃない。

とにかく探し物は見つかったんだからもう話しかけてこないでよね」

 

「ちょっ!桐崎さん!?」

 

「なっ!お前人が素直に感謝してるってのに…」

 

 

 

また言い争いを始める2人。

 

その間に入り場を収めようとする小野寺。

 

そんな3人は放っといて、もうホントに帰ろうと歩き出す。

 

 

「お」

 

 

雨は止んだようだ。

 

 




我ながら落ちがクソだと思います。
思いつかなかったしもういいやポイッ

なにはともあれやっと原作第1巻の第1話分が終わりました。


感想誤字脱字等お願い致します。

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