俺ガイル×ニセコイ   作:従属人間

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どうも従属人間です。

俺ガイル新刊読みました。面白かったですねぇ。
とうとう最終章突入って事で後、1、2巻で終わってしまうのかなと寂しい気持ちです。
そして最後に八幡はどういった選択をするのかっていうワクワクな気持ちです。

本編に関してですが、まぁ突っ込み所満載だと思います。
だらだらぐだぐだ書いていたので、文字数こそ多くなっていますが色々酷いかも・・・
特に後半の鶫のキャラが酷い事になってるかも・・・
だってほぼ初対面の人相手にした時の鶫のキャラがわかんなかったんだもん・・・

そして本編の前に
気付けば約1600人の方にこの作品をお気に入り登録して頂きました。
ほんとうにありがとうございます。

こんな作品ですが、今後共楽しんで頂ければ嬉しいです。




14

 

 

 

 

 

なんとも実りのない勉強会から数日、なんかひとつのイベントを飛ばした気がするが、

まぁ何事も無く過ぎ去っていった。

 

そんなこんなで今日もまた、いつものように学校へと向かっていった。

俺個人としてはなんでもない何時も通りの日だが、周りにとってはそうではないらしい。

なんでも本日、転校生が来るらしい。しかも美男子。突然決まった事のようで、生徒には通知が遅れたそうだ。

因みになぜそんな情報を知っているのかというと、ホームルームにちょっと早く来ちゃったから寝たふりしながら周りの会話を聞いていたわけではない。ただ目を瞑って机に伏せていたら、近くの席でマイマイが話しているのが耳に入ってきただけだ。

 

けっ、また桐崎の時みたいにクラス中で大騒ぎするんだろうな。特に女子が。全く少しは周りの迷惑を考えろってんだ。

 

……別に俺の自己紹介が歓声で掻き消されたのを根に持っている訳ではない。断じてない。

 

 

それにしてもまた転校生か…。桐崎に続いて2人目だが、これは唯の偶然なのだろうか?

普通に考えれば違うクラスに割り振られる筈である。何事も無ければいいが…。

 

 

「よーしお前ら。突然だが今日は転校生を紹介するぞー

入って鶫さん」

 

「はい」

 

考え事をしている内にどうやらHRが始まる時間になっていたようだ。

呼ばれた転校生が教室に入ってくる。マイマイが美男子と言っていたからと言う訳でもないが、多少なりとも気になってしまう。ほんの少しの好奇心で机に伏せていた顔を前へと向ける。

 

そこにはまぁえらい美男子がおったそうな。

 

「初めまして

鶫 誠士郎と申します。

どうぞよろしく」

 

噂の美男子転校生が自己紹介が終わると女子の歓声が上がる。

 

中性的な顔立ちをしているからイケメンという言葉より、確かに美男子という方が似合う奴だ。心なし背景がキラキラしてるように見えちゃうもん。

 

歓声が落ち着き、定番の拍手に迎えられながら席へと向かう。途中一条に一瞥くれたようだが、俺の席からではどんな表情かはわからない。まぁわからなくていいですけどね。

 

ガタッ!!

 

桐崎が驚いた表情で転校生を見つめる。

 

「つぐみ…!?」

 

「お嬢…!

お久しぶりですお嬢ーーーーー!!」

 

転校生が急に桐崎に抱きつき、周りのテンションがさっきの登場時よりも上がっていく。

そんな周りには目もくれず2人の話は進んでいく。

 

「バッ…バカ…!!

何やってんのよ!みんなの前で…!!」

 

「ああ、お嬢…!!お会いしとうございました……!!」

 

会話を聞いていると離れ離れになったカップルの再会シーンにも見えなくもない。

実際、周りにはそんな風に勘ぐってる奴もいるしな。

 

だが、俺の考えは違った。

あの転校生は桐崎の事を「お嬢」と、確かにそう呼んでいる。そもそも、もし本当にカップルだと考えた時に、仮も自分の彼女の事をお嬢と呼ぶだろうか?彼女がいたことがない俺には全くわからない話だが、世間一般で考えればまずありえないだろう。

つまり、他に桐崎の事を「お嬢」と呼ぶ要因があるとしたら…

 

ギャング関係者なんだろうなぁ。

 

 

 

 

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昼休み

 

今は屋上のその更に上の所に来ていた。更に上っていってもお空に飛んでいったわけでもない。屋上に出た扉の横とかにある梯子を上った所な。

購買で購入したパンを食いながらあの転校生について考える。

 

普通の休み時間中に転校生に桐崎が彼氏を紹介し、親睦を深めるような感じの会話をしていたようだが、なんというかこう、恐ろしい。嵐の前の静けさみたいで。

あの3人が話をする前に転校生と桐崎の会話の一部分がチラッと聞こえたのだが、その聞こえたワードが疑惑を確証へランクアップさせれるには充分な素材となった。

因みに聞こえたワードが以下のものである。

 

「クロード様の命で…」

 

完全にギャング関係者でした。

しかもクロードさんの事を「様」と呼んでるって事はあの人の部下なのだろう。

いや、あの人幹部だった気がするし部下がいてもおかしくないけどね。

しかし問題はそこではないのだ。(いやまぁ充分問題なんだけど)

今日いつもとは違った感じがしたのだ。どう違うかというと…見られている。

いつもは見られてないみたいな表現になってしまったが、実際否定できないのが悲しい…

話を戻すと今日は見られていたのだ。しかもただ見られているのではなく、まるで観察されているかのような視線を感じたのである。

そして先ほどの会話の件である。

きっとクロードさんが何かいらん事を話しただと思う。そして転校生が見てきていたのだろう。でなければ、転校生が俺を見ている理由がわからん。もしかしたら「なんか目の腐った気持ち悪い奴がいるな。お嬢に手を出さないか注意しておかねば」みたいな可能性もあったが、視線の中に敵意を感じなかったので、そうではないと願いたい。…違うよね?

幸いというかなんというか、昼飯は教室で桐崎と食べるようなので、さっさと教室から出てきて、なんとなく人目に付かなそうな此処に逃げるようにやってきたのだった。

 

購入してきたパンも食い終わり、マッカン片手に今後の不安に頭を悩ませていると、屋上の扉の開く音が聞こえたので、ふと見てみると一条と転校生だった。俺の位置からだとこちらから向こうは見えても逆では見えていないようだった。2人は何か話している様だが流石に距離が離れているのか会話の内容は聞こえてこない。

まぁ聞こえてきたって無視するんだけど。

 

ただ何気なしに2人の様子を見ていると、ふと、転校生の姿が一瞬消えた。そして何時の間にか一条の事を押さえつけていた。それに良く見ると片手には銃を持っている。

 

あまりの出来事に呆けてしまったが、同時に思う。

クロードさん、これはやりすぎじゃないですかね。

前に会った時、2人の関係に疑問を感じていたようだし、あの転校生は所謂偵察なのだろう。

で、あれはどういった経緯かは知らんが、今の状況に持ち込み、一条の真意を探ろうってつもりだろう。それにしても銃はダメでしょ。この街のお巡りさん達はもっと仕事に真剣に取り組むべきだと思う。俺たちからの税金で給料貰っているのに仕事しないのってどーなのよ?警察の癖に職務怠慢の上、給料泥棒かよ。なにそれ素敵かも…。はっいやいや、俺は専業主婦という立派な夢が……

なんて、現実逃避みたいな事をしている間にも2人の話は進んでいたようで、一条の叫びが聞こえてきた。

 

「あいつはオレの恋人だ!! 誰にも渡さねぇ…!!」

 

傍から聞いている分にはこっ恥ずかしいが、なんとも立派なセリフではあるが…普段の2人のやり取りと、一条の横顔を見ているとなんていうかこう、何かを隠そうと必死である様に見える。

そしてそのセリフを聞いた転校生がヤバイ。なにがヤバイって全く関係のない俺が離れた所から見ていても、危機感を感じる程。これは血を見る予感がするぜ…

 

直後、桐崎が現れた事で転校生は多少落ち着いたのか、血を見るような展開にはならなかった。落ち着きはしても収まりは付かなかったのか、「決闘を申し込む!!!」と宣言し、二、三言葉を交わした後、屋上から出て行った。

その後も、残された2人は暫く話をしていたようだが、その内屋上から去っていった。

 

屋上に残った俺は少々焦っていた。あの転校生が想像以上にヤバイ奴で、しかもそんな奴から目を付けられている。未だに声を掛けらていないし、そもそも見られていると言ったが、自意識過剰なだけかもしれない。そうであって欲しい。むしろそうであれっ!

そう、俺はまだ何かに巻き込まれたわけでもないし、何時も通りの蚊帳の外状態だ。

 

「あの、失礼。貴方が比企谷さんだな?」

 

「ひゃい!!!」

 

考え事に夢中になりすぎて人が来た事に気付かなかった。行き成り声をかけられたので、ついびっくりして変な声が出てしまった。そして顔を上げると目の前には転校生の顔が…

 

「おわぁっっ!!」

 

今度は違った意味で驚き声が出た。そりゃそうだ。さっきまで考えていた相手が目の前にいるのだから。

 

「い、一体いつから?てゆーか何で俺の名前…」

 

「いや、屋上に来た時から気付いてはいたんだが、タイミングを逃してしまった。あそこまで威勢よく出ていったのにのこのこ戻ってくるのも決まりが悪かったので、お嬢達が出て行くのを見計らったのだ。」

 

にしても、出て行った時と違ってえらく落ち着いてんな。しかしそこに突っ込んでしまうと藪蛇な気がするからスルーしようそうしよう。

 

「そして、貴方についてはクロード様からお聞きした。詳細までは聞いていないが、なんでも強く、頼りになる人だと…。校内で困ったことがあれば頼れば良いとな。

しかし、本日半日程観察させてもらった所そこまで強い人の様に見えないのだが…」

 

「いやいや、なに言ってんの?俺が強い?頼りになる?そんなわけ無いだろ。俺は唯のぼっちだぞ?クロードさんには悪いがそれは買い被り過ぎにも程があるレベルだ」

 

やっぱり見られていたんかい…八幡センサーは完璧だったよ…

それにしても、ホントに何を吹き込んでくれたんだ。あの人は…

一体全体何をどうしたら、俺が強くて頼りになる人間になるんだっての。

前からあの人は俺の事を大分高くかってくれていたようだが、やめて欲しい。そして、それを他の人間に言うなんて事はもっとやめて欲しい。てか、絶対にしないで欲しい。

 

「むむ…あの人の見立てに間違いがあるとは思えないが……

だがまぁ、何か困った事があれば、相談させてもらうとしよう」

 

一人で唸っていたようだが、なにやら取り敢えずは納得?したらしい。

 

「ん、まぁ、相談くらいだったら…聞くくらいはしてやるよ」

 

「うむ。そのような時はよろしく頼む。

…そろそろ昼休みが終わるな。では、私は先に教室に戻らせてもらう」

 

そういって2m位はある高さを軽々と飛び降り、改めて屋上を出て行く転校生。

そしてまたまた一人になった俺は、今後に起こる面倒な事に巻き込まれる事が無ければいいなと願い、残っていたマッカンを飲み干した。

その後、少しの時間待ってから教室に戻っていった。

 

 

 

 

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放課後

 

 

そういえば決闘がどーのこーの言っていたが、それを見る事無く、普通に帰った。

 

 

 

 






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