魔法少女リリカルなのはvivid~守りし者~《完結》 作:オウガ・Ω
(光あるところに漆黒の闇ありき。古の時代より、人類は闇を恐れた)
AND BY THE BLADE KNIGHTS,MANKIND WAS GIVEN HOPE.
(しかし、暗黒を断ち切る騎士の剣によって、人類は希望の光を得たのだ)
…………太陽の光が消え、人工の光が街を照らし様々なネオンの輝きの中、家へ帰るもの、恋人と腕を組み逢瀬を、他愛もない会話をしながら笑いながら歩く人々があふれ、それは川の流れのように見えた
人が当たり前の様に過ごす日常…しかし少し離れれば光は無く闇が支配し不気味さを感じさせる。光溢れる大通りから少し離れた路地裏。途切れ途切れに明かりが灯される道に陰がみえる
「は、は、は、は……きゃ!?」
「へへへ、おとなしくしなよ姉ちゃん。あんたIS学園の生徒なんだろ……コイツは上玉だあああ~」
足がもつれ倒れた少女に舌なめずりしながら笑いかける男は馬乗りになり手首をつかみ固いアスファルトに押し付ける……息を荒くしながら首もとに顔を近づけ匂いを胸一杯に吸う彼の下半身に血が集まり硬さを増していくのを喜びながらゆっくりと足の間に膝を押し当てグリグリと動かす
「や、やあ……ん……」
「ああ、感じてるんだ……はあ、なんて甘い香りだ……気持ちいいんたろ?ねえ?答えてよ」
「っ、んん!!」
舌を伸ばし首筋に這わせ汗を嘗めとり含ませる…塩味よりも甘美で少女特有の甘い香りは高ぶらせ押し当てたひざが敏感な部分に当てられ緩急を織り交ぜた動きに身体がビクン、ビクンと震えやがて手首から力が抜けていく
「はは、気持ちいいんだ……なあ正直になりなよ……コレからが本番だよ……あは、うれしいだろ?俺のモノがお前の初めてを奪うんだからよ。最っ高~シチュエーションじゃん!黙ってやられろよ……俺を満足させろよ?なあ!!」
惚けた表情を浮かべる少女に目を向ける彼…連続強姦魔《ヨシアキ・アマミ》はゆっくりと手を上着にかけ力いっぱい服を引っ張る…ボタンが地面に落ちていくなか視たのは清潔感溢れる花柄が刺繍された水色のブラ…その一枚向こうには甘美な果実がある。IS学園に通う生徒はそろいもそろって美人ぞろい、ISを使えるといってもソレがなければタダのガキ。女尊男卑なご時世だが力で屈服すればそこいらのガキとかわらねぇ……ヨシアキはそれに抗うように女を犯した。無理矢理するのは堪らなくいいし女が弱いってがわかる……孕もうが自殺しようが関係ないし屈服する姿は堪らなくいい!女を蹂躙するのは堪らなくいい!だからコイツの人生なんざ関係ない……ぼろ雑巾になるまで犯してやるよ、使い物にならなくなるまでな
「じゃ、いただきま……」
「あ、あの~」
間が抜け、やや申し訳無さそうな声に動きを止めるヨシアキ。年の頃は13~14ぐらいの黒銀色のコート、胸元に無数の飾りをつけ肩まで伸びた白髪に黒髪が混じる髪に眼鏡をかけた少年が少し離れたから歩いてくる
「なんだお前?もしかしてやりたいのか?だったらあとでやらせてやるから待ってろよ」
「い、いや遠慮します……止めた方がいいですよ」
「ああ?」
「………だって、その子……人じゃないから」
「へ、何をいってんだゴラァ!東京喰種のカネキコスプレ坊主が!!邪魔だからさっさといけよ……さあ、楽しもう……ぜ?」
痺れを切らし無視し再び少女に向き直り手をかけようとするが動きが止まる…先ほどまで抵抗を見せていた顔から感情がきえ無表情で自分をみる瞳に思わず離れ地面にへたり込んだ、ゆっくりと起き上がり服についた埃を払いながら向けた顔から怒りが見え視線は少年をとらえて離さない
「あ~あ……なんで私の邪魔をするのかな?たぎる性欲《リビドー》、アドレナリンで拡張した毛細血管に香しい血の暖かさが絶妙に合わさることで奏でるアロマージュ、最高の味付けで完成させ………ト。トレッビアアアアアアアアンな最高の美食の調理も途中まで美味くいってたのに……これじゃ不味くて食べられないじゃない」
「………キミを、もう一人のキミをこれ以上、苦しませたくないからかな…」
「っ!…………何を言ってるかわからないわ!」
地を蹴るや否や間合いをつめ、拳を腹部めがけ打ち込む少女、しかしそれを肘と膝で挟み込み防ぎ、右ストレートを左頬へ叩き込むも耐えた少女は強引に右腕を引き抜き離れ、短いスカートをひらめかせ胴回し蹴りを頭めがけ狙うも防がれると同時に掴まれ勢いを殺さず地面に足を踏みならしながら叩きつけ浮いた瞬間、ミドルキックを胴に決め、勢いよく木箱が高く積まれた山へ突っ込んだ
「逃げて、そして今日のコトは忘れるんだ……早く!」
「は、はあ………ひい!!」
それを横で呆然とみていたヨシアキはその声に弾かれたかのように転びながらも駆け出していく中、木箱の山が吹き飛びあたりに散乱する。ボロボロの制服姿の少女が幽鬼のようにふらりと立つ姿を目にした時、キシキシと金属が軋むような音がなる
『タカヤ、あの女はホラーで間違いないんでぃ!』
「…キリク……いくよ」
眼鏡から聞こえた声に頷きコートの内に手を入れる、その手には黒地に白金の装飾が施された幅広の鞘に収まった剣…それを見た少女の顔がさっと変わる
「………まさか、魔戒騎士なの?この世界には居ないはずなのに………せっかく食べ放題天国だったのに!!」
「……悪いけど、ビュッフェは今日で終わりだよ……」
「お、オノレェェェ!!」
少女の顔と思えない狂気に彩られた瞳を見開き耳元までつり上がった口から呪詛にも似た叫びと共に肉がはじけ無数の魔導文字が渦巻かせる中から現れたのは植物と昆虫を合わせ無数の切り落とされた恥骨をアクセサリーのように頭部に飾り上半身裸の女性…ホラーが本性を現す。それを無言で見つめながら鞘から魔戒剣斧を抜く…あたりにソウルメタルの振動音を木霊させながら左腕に刃の背を滑らせるように腰を沈め構えた
「はああ!」
『ジャアアアアアアアア!!』
植物と昆虫を併せ持つ下半身から無数の足が生え、凄まじい速さで迫り血まみれの恥骨を撃ち出しながら鋭い爪をギシギシ鳴らしタカヤに襲いかかる…無数の恥骨をそらし、いなし、切り払うと同時に弾き返しながら距離をつめ、頭上めがけ振り下ろされた爪を冷静に凪払うよう斬りつけた。生臭いと共に血飛沫が舞い霧散、痛みで雄叫びをあげるホラーに更なる一撃を加えるべく構えるも鋭い爪を持つ左腕に殴られ宙を舞う
それを見てホラーは残された恥骨をドリル状に組み合わせタカヤに狙いを定めうちはなった
『ジャア、ジャアジャ!ヌリビダ。マキイクス!!』
勝利を確信した声を耳にしたタカヤ、目の前に迫る恥骨ドリルを捉えながら避けるどころか降下しながら素早く剣斧で真円を描きつきいれ狼のうなり声と同時に恥骨ドリルが爆発。それを見て歓喜の声をあげる。しかし、ナニかが通り抜け微かな衝撃、落ちる音に目を向けみたのは魔導文字を血飛沫のようにあげる自らの右腕……強烈な痛みがあとから襲いかかる中、ナニかが降り立った
『………………』
牙を向いた狼の面に、腰には秋月家の家紋に加え流線かつ鋭角的な造詣に加えファンガイア族きっての技巧匠の手で修復、強化された白金に輝く鎧を纏ったタカヤ……白煌騎士煌牙が変化し巨大化した魔戒剣斧オウガ《魔戒斧形態》を肩に担ぎ構える姿
《タカヤ、そろそろ決めろぃ!!》
『わかった!名も無きホラーよ、お前の陰我を今断ち切る!!』
『ニリ、ニリニナアガサ!!』
残された武器は己の身体のみとなったホラーが体当たりを仕掛けてくる…しかしタカヤは微動だにしない、あと数センチと迫った時、その場から姿が消える勢いあまり地面に突っ伏したホラー…慌てて姿を探した
『……ごめんね』
静かで穏やかな声が響いた瞬間、ホラーが動きを止める…その周りで無数の光が走り抜け吸い込まれるよう消え、身体が動きズルリ、ズルリと細切れに落ちていき最後に女性の上半身が光に包まれ消滅。辺りに大小様々な魔導文字が溢れ、やがて納まると白煌騎士煌我が姿を再び表し同時に鎧が魔界へ返還され魔戒剣斧を鞘に収め魔法衣にしまうと先ほどまでホラーがいた場所に歩み寄り魔導筆を軽く振るう
現れたのは先ほどの少女、そして喰われた犠牲者…場に残された魂のかけら。ふわりと筆を振るうと暖かな光が包み込んでいく
「……この光と一緒に逝くんだ……いつか、この世に再び生をうける日まで安らかに」
犠牲者達の魂が光に包まれ消え、最後に少女が残りスッとタカヤに近づき耳元でささやき、離れて消えていく…笑顔を浮かべて。この術は魂をあるべき場所へ送る秋月家魔導術秘技《光翔》。ホラーに憑依され、喰われた犠牲者の魂を癒やし天に返す技…魔戒騎士兼法師であるユーノが見つけ出し蘇らせた秘技だった
「ん、そうか戻る時間が来たんだ」
《そうだな………》
つぶやいたタカヤの身体が光に包まれる…歴代秋月の魔戒騎士は別世界にホラーが現れれば《その世界の意志》に呼ばれる……タカヤ達のいる世界は陰我終焉の時期(百年ホラーが現れない)を迎えているが、呼びかけがあれば応じホラーを討滅する日々を送っている
《ところでタカヤ、もうなれたのか?》
「え、何に?」
《さっきのホラーは女だっただろ?上半身裸のナイスバディな。ノーヴェ、アインハルト、ヴィヴィオ、ファビア、ジークに負けないぐらいの大きさだったよな。日頃の特訓がようやく実を付けたな~さあコレで神が人に与えたもうた聖なる営みを……》
「……………………………………ぶはっ!?」
……永い沈黙を破るように勢いよく出た鼻血が月明かりに照らされ虹を作る…ふらつき倒れる直前でタカヤの姿は光と共に元の世界に帰っていく……
《……………まだ、治って無かったのかよ!?》
盛大なキリクの叫びだけが路地裏に響き、木霊するも光につつまれその場から消え去った。ただ、二人は最後まで気づかなかった。この戦いを観ていたモノが居ることを
「秋月タカヤ…なんでこの世界に。いや、そんなはずは…」
ー落ち着けカズキ……確かにあの時、みただろ?ー
声を震わせる青年…碓氷カズキ、その相棒《ザンリュウジン》が屋上からホラーとの戦いの一部始終を見ていた事に。しばらくし、その場から立ち去っていく…佇んでいた物影から獣のような叫びは風にかき消された
少しだけ…帰ってきたよ守りし者♪タカヤくんの鼻血克服大作戦!!(中編♡)
ベルカ自治領、聖王教会
同《教会騎士寮》シルヴィアーニ邸
「ふんふふふ~ふんふふふ~」
「リームかあさま~」
「あら、どうしたのミアちゃん」
「デルクとうさまは?」
「デルクちゃ……お父さんならビスコッティのお友達《ハチグマさん》ちに蜂蜜を取りいってるわよ。そして今日のおやつは、じゃじゃ~ん♪ミアちゃんの大好きな蜂蜜たっぷりかけたパンケーキよ~」
「パンケーキ!ミアはパンケーキ大好き~とうさまはやく、はやく~」
あ~もうかわいいわあ……あ、画面の向こうの小さな子から大きな子の皆、お久しぶり~私はタカヤちゃんのお婆ちゃんでデルクちゃんと私の可愛い可愛い愛娘ミアちゃんのお母さん……聖王教会のアイドル改め、ママドルのリームです♪
デルクちゃんと結婚してから騎士は引退したんだけど、カリムちゃんから嘱託で指導をしてほしいっていわれて、騎士寮の近くに建てたマイホームに住んでるの……可愛い愛娘のミアちゃんと私の夫デルクちゃんとの愛の巣に……きゃ♡言っちゃった♡てへ♡♡
「リームかあさま、だれとはなしてるの?そっちにはだれもいないよう?」
「あ、久しぶりに画面の向こうの大きなお友達に挨拶してたの……」
「がめん、の、むこう?……おおきなおともだち?」
首を傾げるミアちゃん…ああ可愛い~デルクちゃん譲りの銀髪がふわりと揺れて、目元はもう私に似て……神様、聖王様。私にデルクちゃんとの子を、ミアちゃんを授けてくれて感謝、感謝します……でも、たまに
『……あ、コインのおじさんだ。おはよ~~』
『ソウキチおじちゃん、きょうもぼうしにあってるね』
『アンちゃん、このアイスはミアのだからあげないもんね~こあめだるわたすからくれって?ん~いっしょにあそんでくれるならあげるよ』
………誰もいない噴水広場に手を振ったり、古びたコーヒーメーカーに駆け寄って声をかけたり……アイス屋さんで声を上げたりしたこともあるけど………そんなの関係な~~~~~いぐらいに可愛いのよ~
パンケーキの生地だねを混ぜてたらチャイムの音がなる。もしかしたらデルクちゃん帰ってきたのかしら。
『マイロード、残念ながらデルク殿ではありません。タカヤさまの御内儀様が参られたようです』
って答えてくれたのは私の愛機でユニゾンデバイスの《Ⅹ兵衛》…Ⅹちゃん。若衆髷に着流しの着物姿の眼帯サムライにみえても女の子なの……でもタカヤちゃんの御内儀……誰かしらね、ま迎えに行かないと玄関にいって扉をあけると
「あ、あの……いきなり来てゴメン……リ、リームお婆ちゃん」
「あら~ノーヴェちゃんじゃない!立ち話もなんだし、あがって行きなさいな。ミアちゃ~ん、ノーヴェちゃんがきたわ……」
「ノーヴェおねえちゃ~~」
「うわっ……とと?ミア。いきなりタックルは危ないだろ?」
「ん、ごめん…」
「ま、ケガがなくて良かった……それにしてもすこしみないうちに背が伸びたんじゃないかミア?」
「うん、毎日おかあさんとおとうさんが作ってくれるのご飯たくさん食べてるもん。おおきくなったらおとうさんみたいに《かれー》になるんだ~」
「へぇミアは家令になるんだ~デルクが聞いたらよろこぶな」
ノーヴェちゃんにたかいたかいされながら笑顔でこたえる私の可愛いミアちゃん…もう、デルクちゃんのあとを継ぐって……男装の麗人執事になった姿が浮かぶわね…ふふ、デルクちゃん喜ぶわね
しばらくあやしてから、私はノーヴェちゃんを家の中へ招き入れアモンで買った紅茶を出して入れる用意をはじめる。ノーヴェちゃんが今日ウチに来た理由はだいたいわかってるけど、デルクちゃんが帰ってきてからの方がいいわね
「でもね、ノーヴェおねえちゃん。おとうさんにはナイショだよ」
「わかった、わかった…じゃあ指切りしよっか」
二人が指切りするのを見ながらプレートにパンケーキの生地を適量流した時、再びチャイムがなった
「ただいま戻りました。ミアちゃ~んパパが帰ってきてきましたよ……………こ、コレはノーヴェ様!?」
「あ、デルク……どっかいってたのか?」
「はいハチグマ様の所とビスコッティにミルヒ姫様とレオ閣下に拝謁を……ところで今日はどうかなされましたかな?」
「ああ、それは…その……何というか」
「デルクちゃん、おかえりなさ~い。つもる話はパンケーキを食べながらしよ…ね♪」
「は、はい…」
「とうさま~おかえりなさ~い」
「は~いミアちゃん。おとうさん帰ってきましたよ。さあハチグマ様からいただいた蜂蜜をつかってパンケーキをいただきましょうか」
「うん♪」
「はいは~い、リーム特製ハチグマさんもびっくりパンケーキ出来上がり~」
笑顔で差し出された皿にはパンケーキの上にもう一枚重ねられブルーベリー、イチゴが飾られた上から黄金色の蜂蜜がキラキラ輝きながら垂らされてる。まずは一口食べる……
ーノーヴェ、遅れてごめんー
ーん~遅い……またせすぎだっての……遅くなるなら連絡しろよバカー
ー……本当にごめん……ー
ーま、いいさ。アタシも人のことは言えないし、タカやも仕事あるしさおあいこだ。さ、早くヨシノばあさんのとこにいこー
ーうん、あ、でも……その前にー
ーえ?んん………ー
いきなりタカヤにぐいっと抱き寄せられ唇と唇が重なり、舌が割り込んで触れて絡む度に頭が痺れて、もっとキスしたくなる…周りに人がいるけど止めたくない
…しばらくして離れてツゥっと銀の糸が伸びる
ーは、はあ……バカ、人がみてんだろー
ー別にいいから……僕は一向にかまわないしー
ーもう、バカ………あとでたくさん倍返ししてやるからな………覚悟しろよー
ああ、タカヤのキスって凄く甘くて身体がとろけてしまう…もしこれ以上のをしたら…
「……ちゃ……ノーヴェちゃん?どうしたの?」
「は?な、何でもない……」
「顔が真っ赤よ~もしかしてタカヤちゃんの白昼夢みたのかしら?」
「し、しょんなこひょない!」
「ふふ、顔に出てる、出てる……わかりやすいんだからね~」
「む、むう……あれ?ミアは?」
「ミアちゃんならリーム特製パンケーキをイクスちゃんにお裾分けにいったわよ~やっぱり女の子ね~私たちと食べた分と別腹って言うし………さてとノーヴェちゃん、今日はどうしたの?」
少し真剣な表情でアタシをみてたずねてくる。デルクも新しい紅茶を静かに出しながら見てる……少し迷ったけどはなすことにした
「実は……タカヤの事なんだけど…そ、そのしようとしたら鼻血だしてさ…がっついてる訳じゃないし……アタシは、いやアタシ達はタカヤともっと深く繋がりたいんだ」
「………やっぱりね。まあ原因に心当たりはあるわよ」
「ホントか!なら教えてくれよ、たのむ!」
「とりあえず紅茶を飲んで少し落ち着いてくださいノーヴェ様………………タカヤ様が鼻血を召される原因は……タカヤ様が恐れているからなのです」
「恐れている?アタシ達をか?なんで」
「違います。ノーヴェ様方を恐れている訳ではないのです。タカヤ様の鼻血癖は父君であらせますユウキ様の遺伝でありますが、もう一つ原因があるのです」
「タカヤちゃんは…ユウキちゃんと曾曾爺様のオウルさんが大好きだったの……でも亡くなった時にトラウマになってるの、もっと深く愛してしまったら、自分の前からいなくなっちゃうんじゃないかって」
「タカヤ様の鼻血癖は恐れからくる一種の防衛本能に似たようなモノなのです。幼少の砌から失い続けたのがこの様な形に………あのノーヴェ様?」
「……なんだよそれ……ふざけんなよ…ったけアイツはバカか!アタシ等が居なくなるわけ無いだろうが!」
「ノ、ノーヴェちゃん?」
乱暴に席を立つアタシをなだめようとしてる……少し冷めた紅茶を飲み干し落ち着かせ静かに座った……
「ふ~デルク、リーム、教えてくれてありがと。ならあとはアタシ等が何とかする……だって夫婦だからな」
「………そういうと思ったわよ……じゃあタカヤちゃんの事、お願いね……」
「まかせろ…じゃまたな」
二人に頭を下げて家を後にする……さてとタカヤ、まってろよ。アタシ達を助けてくれたように今度はアタシ等が助けてやる。その恐れから絶対に
秋月タカヤ
年齢:18
秋月家当主にして歴代最強の魔戒騎士。1000に渡るアギュレイスとの戦いに終止符を打ちノーヴェ、アインハルト、ヴィヴィオ、ミウラ、ジーク、ファビアと結婚、陰我終焉の時期を迎えたミッドチルダ以外の世界にホラーが現れた場合《世界の意志》の呼ばれ召喚されホラー討滅を担っている
容姿はアギュレイス討滅から全く変わらず十四歳位で止まっている……ノーヴェ達からのアプローチ、いわゆる初Hをしようとするも鼻血癖のせいで未遂に終わっている(今現在まで)。その剣技は益々冴え渡り、一度みた技、受けた技を習得、さらに昇華した上で自らのモノとして使いこなす
数代前の継承者の妻《叛逆の騎士》の使用していた宝具《燦然と輝く王剣《クラレント》》に主として認められている
………余談だが鈴鹿御前の宝具もたまに使って貰いたさそうに震えたりしている