モンスターハンター ~人と竜と竜人と~   作:秋乃夜空

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エピローグ

お父さんとお母さんを見つけることが出来て、数日が過ぎました。

私達は今、お兄ちゃんと一緒に4人で暮らしています。

家は私とお兄ちゃんがこれまで使っていた、ココット村の家です。

この家は、お父さんがハンターになる前から使っていて、私とお兄ちゃんが生まれる前は、お母さんと2人で暮らしていたと聞きました。

そんなに昔から、私とお兄ちゃんの大切なお父さんとお母さんを見守っていたなんて、驚きです。

 

お父さんとお母さんは、どうやらとても有名なハンターだそうです。

有名なので、私やお兄ちゃんに危険が無いよう姿を隠したと、お母さんは悲しそうな顔で言っていました。

私も寂しかったけど、私やお兄ちゃんの事を考えてくれたんだよね。

ありがとう。

 

お父さんとお母さんは、竜とお話が出来るそうです。

ちょっと信じられないけど、分かる気がします。

だってお父さんとお母さんは、ザラムレッドというリオレウスと、セイフレムというリオレイアと仲が良いからです。

もしかして、いつか私もお話出来るのかな?

あ、そうそう。子竜のリアちゃんはザラムレッドとセイフレムの子供でした。

無事に親のところへ帰れて良かった。

 

お父さんとお母さんは、ハンターズギルドの職員として働いています。

偉い人にお願いして、働く場所をココット村に変えてもらったって言っていました。

なので、今は家族で狩りに行きます。

それに、ショウヘイさんやユウキさんが村に残ってくれたので、一緒に行くこともあります。

 

今日もこれから、ココット村とミナガルデの街を繋いでいる街道に出てきたランポス達を狩りに行きます。

狩りが終わったら―――

 

 

「レイナ、日記は狩りから戻ってきてからでもいいだろう?父さんと母さんが待ってるぞ?」

「は、はーい…!」

家の外からレンヤに声を掛けられ、レイナは羽ペンを置いた。すぐに立ち上がり、玄関に立てかけられた愛用の弓を取り上げる。

「忘れ物は無いよね…?」

手持ちの道具を手早く確認し、外に出た。そこには大好きなお父さんとお母さん。そしてお兄ちゃんが待っていた。

「レイナ、準備はいいのか?」

「うん…!」

お父さんに聞かれ、レイナはしっかりと頷いて答える。

「私達は危なくなったら手を出すから、まずは2人で頑張ってみて?」

「うん!任せてよ!」

お母さんの言葉にレンヤは胸を張り、右手で拳を作って胸を叩いた。

 

村を出て街道を進むと、両脇の茂みからランポスが飛び出した。レンヤとレイナは歩みを止め、互いの武器を手に構える。

ふと、レイナは横目で背後を見た。そこには顔こそ微笑んでいるものの、真剣に見つめているお父さんとお母さんが居た。

(お父さんと、お母さんが見てる…!)

少し緊張しつつ、レイナはレンヤに小さな声で呼び掛けた。

「お兄ちゃん。が、頑張ろう…!」

「ああ、もちろんだ!」

レンヤはランポス達から目線を外さないままレイナの言葉に頷き、駆け出した。その後姿を見つつ、レイナも弓を構える。

(お父さん、お母さん、見ていてね…!)

レイナは一匹のランポスに狙いを定めると、迷わず矢を放ったのだった。

 

 

 

(モンスターハンター ~人と竜と竜人と~ おわり)




書き終えてみると達成感もありますが、それ以上に「ああ、やっと終わった」感が強いです。

こんにちは。秋乃夜空です。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。この物語は、ここでお終いです。
最初に書いたのが以前お話しした通り、中学1年生の秋頃です。今の私は大学4年生なので、9年ちょっと続いていたことになります。
長いですね。ようやく終わってホッとしています。
今後は新しい物語を書くつもりは無く、この物語の続きを書く予定もありません。ただ、この物語の修正や追加を行っていこうと考えています。大学生という期間中に物語を終えようと急ぎ、手を抜いてしまった箇所があったりしますから…。

最後に、お礼を。
中学生時代、一緒に2ndStoryと3rdStoryを書いてくれた平井さん。
大学生になっても共に設定資料を考えてくれた辻さん。
キャラクターネームを提供してくれた、多くの友人達。
そして、最後まで読んで下さった読者の皆様。
本当に、ありがとうございました。



2014.12.09 自宅にて 秋乃夜空

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