幼馴染のA   作:ニャン吉

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第8話

試合は山梨学園高校

5回までは0対0の投手戦だったが6回に突然、丹波さんが崩れだし7点取られる。そこで6回途中からワンアウトランナー満塁の場面で川上さんが緊急登板をする。川上さんの初球はライトの定位置より少し深い所に飛んでいきサードランナーはタッチアップの準備をする。

「青道の緊急登板の川上!初球を二番バッターの内藤にライト方向へフライを打ち上げた。

永島!打球の落下地点に着くのが速い!

ここからはライト永島の肩とサードランナー松本の足の勝負だ。

永島の肩は前回の試合を見てもらって分かる通りかなりの強さを誇りますが松本の足も相当な物があります。」

と言っている間に俺は捕球してから投げる為の体勢に入る。

松本さんも体勢を低くして走る大勢に入り

・・・捕球した!

俺は捕球してから最短でホームへ送球

この送球はいい感じだ。

でも松本さんもスタートがよかった。

そして俺の送球がホームに着くのと松本さんのスライディングが同時だった。

「・・・・・・アウト!」

間一髪俺の送球でアウトを取ることが出来た。それを確認してベンチに戻ると純さんが

「永島!ナイススローだ!」

「あざっす!練習の時に純さんが送球を教えてくれたおかげです!」

「そうか!」

「はい!」

「永島。助かったよ。ありがとう。」

「川上さんも良かったですよ。川上さんの球威のおかげであそこまでしか飛びませんでしたから。」

と川上さんと純さんと話ながらベンチに戻ると監督が

「永島。よくやった。それと倉持!後輩の永島がこの場面であの送球を見せたんだ。塁に出て相手投手を塁上から掻き回してこい!」

「はい!」

と言って倉持さんは打席に経つ。

 

 

side倉持

へっ!ここで永島がサイコーの送球を見せたんだ。俺もあいつに負けてらんねえよな。

相手の投手の中田は左のオーバーハンド球速はそこまで速くないが変化球に定評がある。本来なら左投手には右打席がセオリーだが今回は何が何でも塁に出る!だから敢えて左打席に入る。

 

sideout

 

倉持さんは左打席に入った。

3球でツーストライクワンボールになる。

そこからストライクになんとか喰らいつき8球目のアウトローギリギリのボールをサードの前に絶妙ボテボテを打つ。

足の速い倉持さんはセーフになる。

そして打席に入るのは小湊亮介さん。

はっきり言うと塁に倉持さんがいる状態での亮介は嫌だ。なぜなら

「おっと中田。一塁の倉持を気にしすぎて小湊相手にストライクをとることが出来ません。」

結果的にフォアボールでランナーが一二塁になり3番の純さんの打順に。

変化球を振らされ三振になるが4番の結城が初球のあまいコースに来たストレートを見逃さずにフェンス直撃のツーベース。これが走者一掃のタイムリーツーベース。

5番に入った大澤

この打席に入る前にあいつは俺に

「匠。お前の好送球を俺は無駄にしないぜ!」

そう言って打席に入りライト前にヒットを打ち出塁する。

 


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