幼馴染のA   作:ニャン吉

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第11話

あの後1週間が経ち一軍はオフで二軍の練習試合に大沢、永島、降谷が同行する形で帝東と二試合の練習試合が始まる。

打順(青道オンリー)

1 セカンド 小湊春市 1年

2 センター 東条秀明 1年

3 ピッチャー 永島匠 1年

4 ショート 大沢優人 1年

5 サード 金丸信二 1年

6 ファースト 前園健太 2年

7 レフト麻生 2年

8 ライト 森 2年

9 キャッチャー 狩場 1年

 

リリーフ

降谷 暁

 

スタメンの殆どが1年生に埋められているのだ。

 

side帝東ベンチ

「監督!青道は俺たちを舐めてるんですか!スタメンの殆どが1年じゃないですか!」

「そうだな。片岡監督も思いっきりが良すぎるな。・・・いいかお前ら!こいつらに1点もやったらダメだ!1年がメインで帝東に勝とうとすることがいかに難しいか教えてやれ!」

 

と帝東ナインは気合いを入れて試合に望むが永島が投げている間は二塁すら踏めずに降谷に変わる。

対する帝東は青道の二軍を止めることが出来ずに5回で早くも12失点。

エースが投げていないはいえ点を取られまくるのであった。

が青道は降谷に変わってから降谷のストレートはストライクに入らずフォアボールを連発、ストライクを取りに行くと帝東の選手に強打。最悪のピッチングになっている。

結局試合は20対10で勝ちはしたが降谷は課題が多く残る試合となった。

 

お昼を終えて二試合目は

1 センター 永島

2 セカンド 小湊

3 ライト 東条

4 レフト 大沢

5 ファースト 前園

6 サード 金丸

7 ショート高木

8 キャッチャー 狩場

9 ピッチャー 沢村

 

なんと二試合目は前園以外が全員1年となってしまった。

帝東は初戦とは違いレギュラーメンバーで試合に望んだ。

帝東のピッチャーは向井太陽

コントロールはいいがそれだけの印象がある投手なのだ。

そして、そんな投手に永島、大沢は抑えられるはずがなくこの2人を抑えることなく最終回までいってしまった。それでも要所は抑えていたため大荒れすることはなく三失点に留める。

対する沢村は初回をなんとか抑えるもその後は抑えきれずに3回三失点。その後・・・7回まで投げていると8回に突然打たれ出した。

長打はないものの外野と内野の間にヒットを打っていく。

沢村の弱点である軽い球はミートするだけでも外野まで飛んでいく。

アウトは取れるもののこの回に3失点して高島さんに交代を出されライトを守っていた東条が投手に入りレフトの大沢がライト、沢村に変わって麻生がレフトに入る。

その後は安定した変化球で内野ゴロを打たせてとる東条のピッチングで抑えて負けはしたが試合は終了した。

 

side沢村

「沢村くん。なぜあの回に交代させられたか分かるかしら?」

「打たれるようになったからです。」

「それもあるけど違うわ。貴方はなぜ打たれるようになったのか分かっていないわ。鈴白さん。分かるかしら?」

「はい。沢村くん。打たれるようになったのはね、えっと・・・」

「変化球が無いからだろ!」

「違うと思います。あのね。初回からずっと同じようなコースばかりに投げていたからだと思うの。ですよね高島さん?」

「そうよ。鈴白さん。あっています。狩場君は何を考えてリードしていたのかしら?」

「はい。最初は沢村の強気を使ってインコースを攻めようと思ったんですが思うように決まらなかったので取り敢えず低めに集めようと思いました。それに回を重ねる事に少しずつコントロールが出来るようになってきたのでインコースに構えると球が浮くので低めに構えるしかありませんでした。」

「そうなのね。ありがとう狩場君。沢村くん。貴方は自分の武器が何だと思ってるの?」

「俺の武器ですか?」

「そうよ。貴方の永島君や東条君にも無い貴方だけの武器。」

「自分だけの武器。」

「まずはそれを自覚しなさい。そしてそれを活かせるようになりなさい。これが今の貴方の一つの課題よ。」

「自分の武器を活かせるようにする。・・・永島と東条の武器は何ですか?」

「なぜ知りたいのかしら?」

「自分だけの武器が二人のと違うんですよね!ならそれを聞いて参考にと思って。」

「そう。貴方なりに考えたのね。いいわ。教えましょう。でもそれぞれ一つずつよ。2人にはそれ以外の武器もあるからそれは自分で見つけなさい。」

「はい。」

「まず永島君はあの打者に分かっていても当てさせないフォークボールよ。。東条君は変化球の出し入れね。でもこれは2人の持つ武器の中の一つに過ぎないわ。他は自分で見つけなさい。それとあなたの武器は2つ。それを探しなさい。」

「はい。」

こうして今日は終わりを告げるのであった。


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