幼馴染のA   作:ニャン吉

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第10話

side小湊春市

やっぱりあの2人は凄いや。

でも負ける気は無い。絶対に秋・・・いや夏から試合に出れるようになってやる!

それにまだ兄貴にも勝ててないどころか実力は眼中に入っていないからね。

足りない所は分かってる。

まずはパワーをかなり付けないと。他にも走力に肩力も強くしないとあの2人には勝てないからね!

 

side沢村

おいおいなんだよ!

匠が凄いのは知ってたし優人が凄いのも知ってたけどよ!

俺はあいつらを裏切ってここに来たんだ!

それに降谷もすげえよ!

でも俺は負けねえ!

絶対にエースに俺はなるんだ!絶対になるんだ!

クリス先輩にいろいろ教えて貰って俺は絶対にエースになるんだ!

あいつらの為に・・・違う!

俺は匠に勝ちたいんだ!エースに俺はなる!

 

と2人も更に努力を始めるのだった。

 

side御幸

降谷のストレートだけのピッチングだとやっぱり打たれるか。

それにしてもあの2人はホントにバケモンだな。

きっと沢村は今頃『俺はエースになるんだ!』

とか考えてるぜ。うししし

でも関東大会負けちまったな。

でもあと2ヶ月で夏の大会も始まる。

アイツらが凄いのは分かったし丹波さんもエースが取られるかもな。

 

sideout

 

試合翌日の監督室にて

 

「素晴らしい選手が二人も入りましたね。監督。」

「ああ。あの2人は既に次の代の主力。・・・イヤ。今年からも主力として使えるな。」

「それにしても問題は丹波ですよ!昨日のピッチングはやはり。」

「だが奴はこのチームに必要なピッチャーだ。夏まであと2ヶ月でどうなるか。それに永島と大沢は想像以上だった。それに恐らく内野の方が向いているであろう大沢は外野でもあのレベルのプレーが出来る。永島も前の試合は6回までと思っていたが想像以上で変えることも出来ないほど圧倒された。降谷はこれから変化球を覚えてコントロールが多少付けばやっていけるだろう。」

「ですね。でも監督。二軍にいる彼らの同級生の東条君に金丸君、小湊君に沢村君も二軍の練習でレベルアップしています。」

「ああ。だからこそ次の二軍の試合に永島と大沢、降谷の3人を同伴させる。」

「どういう事ですか?」

「高校で2人には更に経験を積んで貰い降谷には沢村と同じくクリスに付いてもらう。」

「クリス君ですか。それはいいかもしれませんね。それに2人に経験を積ませると言うのもいいと思います。ポジションはどこで出せばいいですか?」

「ダブルヘッダーの時は初戦を永島に5回まで投げてもらいその後はセカンドで大沢と二遊間を組んでもらう。二試合目は永島をセンター、大沢をレフトに使ってくれ。それと初戦の六回以降は降谷で頼む。二試合目は野球をベンチから見せてくれ。小湊春市にはセカンドの他に外野も経験させてくれ。勿論セカンドを優先するが。二試合目は外野をあの2人に追加でライトに東条。初戦はセンターで頼む。金丸もサードで二試合使い続けてくれ。」

「わかりました。打順は何かありますか?」

「そこは練習を見て自由にしてくれ。」

「わかりました。大沢君と永島君に経験を積ませ降谷君は二試合目を丸々ベンチで野球の勉強をさせる。小湊君を外野も経験させてくれ東条君と金丸君をフルで使うですね。沢村君はどうしますか?」

「使えるなら使ってくれ。ダメなようなら使わなくていい。それと一軍の試合がある場合は2人は一軍を優先する。」

「わかりました。それにしても監督が選手にここまで期待するのは珍しいですね。」

「そうだな。だがあの2人にはそれだけの実力がある。あとは経験を多く積ませたい。壊れない様に俺達大人が彼らを見ながらな。」

「わかりました。疲労等がかなり溜まった場面では変えてもいいですか?」

「そうしてくれ。」

 

こうして期待の1年生が7人のしばらくの間の起用法が決まるのであった。


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